暴行・傷害

暴行罪で示談をしないとどうなる?被害者が示談に応じない場合の対応策

2026-07-14

暴行事件を起こしてしまった——。そんな状況で、「示談すべきか、しなくてもいいのか。」と迷っていませんか?

示談しなければ今後どうなるのか、見通しが立たずに不安を感じている方も多いと思われます。示談を行おうにも被害者に拒否されていたり、高額な示談金を要求されていたりして、思うように示談ができず、どう対処すればいいかわからなくなって途方に暮れているケースも少なくありません。

結論から言うと、暴行事件で示談を行わない場合でも適切な対応をとることで処分を軽くできる可能性があります。大切なのは早い段階で正しい知識を持ち、適切に行動することです。

この記事では、暴行罪で示談しない場合のリスク、示談できない具体的なパターン、そして示談に代わる対応策までをわかりやすく解説します。

暴行罪で示談をしないとどうなる?

暴行罪で示談をしなかった場合、加害者にとって不利な結果につながる可能性が高まります。示談は単なる金銭のやりとりではなく、被害者の処罰感情を和らげ、刑事処分に影響を与える重要な行為です。

示談なしで手続きが進むとどのようなリスクが生じるのか、具体的に見ていきましょう。

起訴されるリスクが高まる

示談をしないと起訴される可能性が高くなります。

起訴とは検察官が裁判所に対して「この人を裁判にかけてください」と申し立てること。起訴されると刑事裁判が始まり、有罪・無罪の判断が下されます。

暴行罪は比較的軽微な犯罪とされており、初犯であれば不起訴(起訴猶予)になるケースもあります。示談が成立していれば被害者の処罰感情が和らぎ、検察官が「起訴しなくても問題ない」という判断を得られやすくなります。

一方、示談なしの場合は被害者の処罰意思が残ったままになるため、検察官が起訴に踏み切りやすくなります。起訴されれば、仕事や生活への影響も避けられません。起訴後の有罪率は非常に高く、裁判が長期化することもあります。

前科がつくリスクが高まる

起訴されて有罪判決を受けると前科がつきます。

前科とは過去に有罪判決を受けたという記録のこと。一度ついた前科は消えません。就職・転職活動に影響が出る場合があるほか、資格の取得や更新に支障が生じることもあります。また、再び罪を犯した際に量刑が重くなる要素にもなります。

示談が成立していれば不起訴になる可能性が高まり、前科をつけずに済むケースも少なくありません。示談なしで手続きが進んだ場合、こうした将来へのリスクが現実のものになりやすくなります。

民事訴訟を起こされる可能性がある

刑事処分が決まったとしても、それで終わりではありません。被害者は別途、民事訴訟を起こすことができます。

民事訴訟では、治療費・慰謝料・休業損害などの賠償を求められます。刑事と民事は別々の手続きであるため、刑事処分が不起訴や罰金刑で終わったとしても、民事上の責任は残ります。

刑事事件の際に被害者との示談が成立していれば、示談金の支払いによって民事上の請求も解決するのが一般的です。しかし、示談しない場合は後になって民事訴訟を起こされ、裁判費用や時間的負担が重なる可能性があります。金銭的な負担も、示談金よりも大きくなることがあります。

暴行罪で示談をしない具体的なパターン

「示談したくてもできない」という状況もあります。加害者側に示談の意思があっても、さまざまな事情で交渉が進まないことがあるのが現実です。どのようなパターンがあるのか、整理しておきましょう。

被害者が示談を拒否している

被害者が加害者に対して強い怒りや恐怖心を抱いている場合、示談の申し出そのものを拒否されることがあります。「顔も見たくない」「話し合いたくない」という感情は、被害者として当然のものです。

また、被害者が連絡先を教えてくれないケースもあります。警察や検察が間に入っていても、被害者の意向が優先されるため、加害者が直接連絡を取ることはできません。

このような場合、加害者本人が動いても状況は改善しにくいのが実情です。弁護士が代理人として間に入ることで、初めて交渉のテーブルにつくことができることもあります。

高額な示談金を要求されている

被害者から一般的な相場を大きく上回る示談金を要求されて、合意に至らないケースもあります。

暴行罪における示談金の相場はや事案の内容によって異なります。ただ、被害者が受けた精神的苦痛は金額では測れない面もあり、高額な要求が必ずしも不当とは言い切れません。

一方で、現実的に支払いが難しい金額を提示されると、示談交渉が行き詰まります。弁護士が入ることで、双方が納得できる金額の調整が行われるケースもあります。

暴行罪で示談をしないと処罰が重くなる?

示談しなければ必ず処罰が重くなるというわけではありません。ただし、示談が成立している場合と比べると処分が重くなる可能性は高くなるでしょう。

検察官や裁判官が処分を判断する際には、被害者との示談の有無が大きな考慮要素となります。示談が成立していれば「被害者の許しを得ている」「反省している」と評価されやすくなるためです。

示談なしの場合でも、供託・贖罪寄付・謝罪文の作成など反省の意思を示す別の方法があります。これらの対応が処分に影響することはありますが、示談と同等の効果が得られるとは限りません。示談できない状況にあっても、できる限りの対応をとることが求められます。

暴行罪で示談をしない場合の対応策

示談が成立しなかった場合でも、何もせずにいるのは得策ではありません。示談とは別の方法で反省の意思を示し、処分を軽くする可能性を少しでも高めることが大切です。具体的な対応策を見ていきましょう。

供託・贖罪寄付をして反省を示す

供託とは、被害者が示談金の受け取りを拒否している場合に法務局に賠償金相当額のお金を預ける手続きです。被害者に直接渡せなくても、「賠償の意思がある」という事実を示すことができます。

贖罪寄付とは日本弁護士連合会などの指定機関に寄付をする方法です。被害者への直接の賠償ではありませんが、反省と社会貢献の意思を形にしたものとして、検察官や裁判官に考慮されることがあります。

どちらも「示談できなかったから何もしない」ではなく、「できる限りの行動をとった」という姿勢を示す手段です。弁護士と相談しながら進めることをお勧めします。

謝罪文を作成する

謝罪文の作成も反省の意思を示す有効な手段のひとつです。

謝罪文を被害者に送付することで、「反省している」という姿勢が伝わる場合があります。また、検察官や裁判官に対しても、謝罪文の存在が処分の判断に影響することがあります。

ただし、謝罪文の内容や送付方法を誤ると、被害者をさらに傷つけたり、心証を悪化させたりするリスクもあります。文章の作成や送付のタイミングについては、弁護士に相談したうえで慎重に進めることが大切です。

暴行罪で示談をしない場合でも弁護士に依頼するべき?

示談が難しい状況にあるからこそ、弁護士への相談が特に重要になります。 「示談できていないなら弁護士は関係ない」と思う方もいるかもしれませんが、それは誤解です。示談以外にも、弁護士にできることはたくさんあります。

代理人弁護士として被害者と示談交渉できる

被害者が加害者本人との接触を拒否していても、弁護士が代理人として接触を試みることができます。第三者である弁護士が間に入ることで被害者の警戒心が和らぎ、交渉のテーブルにつくことができる可能性が生まれます。

感情的になりやすい当事者同士の直接交渉とは異なり、弁護士が冷静に事情を整理しながら進めることで、示談が成立するケースもあります。「示談はもう無理」と諦める前に、一度弁護士に状況を伝えてみましょう。

示談以外で処罰を軽くする方法を提案できる

示談が成立しない場合でも、弁護士は供託・贖罪寄付・謝罪文の作成など、反省の意思を示すための具体的な方法を提案できます。

どの方法が事案に適しているか、どのタイミングで行うべきかは、法律の知識と経験がなければ判断が難しいもの。弁護士のサポートを受けることで、より効果的な対応をとれます。

捜査機関に弁護士からの処分意見を主張できる

弁護士は警察・検察といった捜査機関に対して、依頼者にとって有利な事情を説明する意見書の提出や直接交渉を行うことができます。

たとえば、「示談は成立していないが、供託を行い賠償の意思は示している」「反省の態度が明確である」といった事情を、弁護士を通じて捜査機関に伝えることができます。本人が直接主張するよりも、弁護士を通じた主張のほうが適切に受け取られやすい場面もあります。

【事務所紹介】暴行事件に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律所

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件の弁護活動を中心に取り扱う法律事務所です。

刑事事件・少年事件は一般の民事事件や行政事件とは内容や担当機関が大きく異なっているため、刑事事件・少年事件の専門知識と弁護活動が必要になります。

当事務所は刑事事件・少年事件の刑事弁護活動を扱う実績豊富な弁護士が、最初の相談から捜査・裁判終了による事件解決まで一貫して、丁寧に対応致します。

弊所の特徴①:24時間無料法律相談受付

弊所では初回の法律相談を無料で承っています。

法律相談のご予約はフリーダイヤルにて受付中。なおフリーダイヤルについては、24時間、年中無休で対応していますので、何時でもお気軽にお電話ください。

弊所の特徴②:安心の即日・迅速対応

北は北海道の札幌、南は九州の福岡まで、全国の主要都市12か所に事務所を設けており、日本全国に対応している点も弊所の強みです。

法律相談についてはお客様のご希望の日時でご予約が可能、また弁護士を派遣する初回接見サービスについてはご予約いただいて、最短当日に弁護士を派遣することができます。

今すぐ相談したい、今すぐ活動を開始して欲しいという方のご希望に応えることができる体制を整えておりますのでご安心してご相談ください。

弊所の特徴③:経験豊富な弁護士が多数在籍

弊所は開設して10年以上、刑事事件を主に扱っている法律事務所です。

傷害事件のような被害者の存在する事件においては、被害者と示談することができるかどうかが、その後の刑事処分に絶大な影響を及ぼしますが、弊所では、刑事事件における示談の経験が豊富な弁護士による活動をお約束することができます。

刑事事件の弁護活動を熟知した弁護士による、弁護活動を受けることで、きっとご安心していただくことができるでしょう。

弊所の特徴④:安心明確な料金体系

ご契約前に、着手金、報酬金、実費日当等の弁護士費用について明確にし、お客様に納得していただけるまで丁寧に説明させていただいております。

また、弁護士費用についてお客様が不安を感じないように、契約書に弁護士費用一覧表を添付させていただいております。

料金詳細については弊所HPをご覧ください▼

料金表 

【解決実績】依頼を受けた暴行事件を紹介

ここでは実際に事務所が依頼を受けた暴行事件で、どのような弁護活動を行ったか紹介します。

事例①:酒に酔って起こした暴行事件(被害者との示談せず+不起訴処分獲得)

酒に酔った状態で通行人とトラブルになり、通行人に対して胸ぐらを掴む暴力行為を行ってしまったというケースです。

国家資格を取ろうとしていたことから、本件によって罰金刑以上の刑を避ける必要があり、早急に弁護活動を開始したのですが、被害者様が示談交渉に応じない姿勢を取られていました。そのため、捜査機関に対して、本人が素直に供述して反省していることや本件が偶発的な行為であり再犯の恐れがないこと、比較的暴行の程度が軽く大きなけがに至っていないこと等の主張を行いました。

その結果、被害者との示談交渉ができない中でも不起訴処分を獲得することができました。

事例②:駅員に対する暴行事件(被害者との示談成立+不起訴処分獲得)

泥酔状態で意識がはっきりしない中で駅員に対して暴力行為を行ってしまったことで現行犯逮捕されたというケースです。

弊所の初回接見サービスをご利用後にご契約となったことから、すぐに釈放に向けて弁護活動を開始しました。示談交渉を早急に開始し、刑罰は望まない旨の宥恕条項を記載した示談書を作成して示談を締結することができました。

その後、捜査機関に対して必要な弁護活動を行った結果、無事に不起訴処分を獲得することに成功しています。

【お客様の声】ご依頼者様から頂いた感謝の手紙

実際にご依頼者様から頂いた感謝の手紙をご紹介します。
※解決実績とお客様の声は必ずしも同じ事件とは限りません。

暴行罪で示談をしない場合でも弁護士に相談を

暴行罪で示談しない場合、起訴・前科・民事訴訟といった複数のリスクが高まります。被害者に拒否されている、高額な要求で合意できないなど、示談できない理由はさまざまですが、「何もできない」という状況はほぼありません。

供託・贖罪寄付・謝罪文の作成といった対応策はあります。しかし、これらを適切に進めるためには、法律の知識と経験が欠かせません。

示談が難しい状況にあるほど、弁護士のサポートが力になります。早い段階で刑事事件を専門とする弁護士に相談し、自分がとるべき対応を確認することをお勧めします。

傷害事件は示談なしでも不起訴になる?傷害事件の起訴率や示談以外の対処法

2026-07-14

傷害事件を起こしてしまった—。

示談なしでは必ず起訴されるのか、それとも不起訴になる可能性もあるのか。被害者との示談交渉がうまくいかず、このまま前科がついてしまうのではないかと不安を感じていませんか?

結論から言うと、傷害事件は示談なしでも不起訴になるケースがあります。この記事では、傷害罪の起訴率や示談なしでも不起訴になり得る条件、被害者から示談を拒否された場合の対処法について、具体的に解説していきます。

起訴されるリスクを少しでも減らすために、どのような対応が必要なのか。正しい知識を身につけることで、適切な対応が可能になるでしょう。

傷害罪で問われる刑罰

傷害罪で起訴された場合、どのような刑罰が科されるのでしょうか。刑法第204条では「人の身体を傷害した者は、十五年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する」と規定されています。傷害の程度や状況によって実際に下される刑の重さは変わりますが、最長で15年の拘禁刑が科される可能性があるという点では、重大な犯罪と言えるでしょう。

なお、令和7年(2025年)6月から刑法が改正され、これまでの懲役刑と禁錮刑は「拘禁刑」に一本化されます。改正前に起こした傷害事件については、拘禁刑ではなく懲役刑が科せられます。

傷害罪の起訴率

傷害罪で検察庁に送致された事件のうち、実際に起訴される割合はどれくらいなのでしょうか。2023年の検察統計調査によると、傷害罪の起訴率は約30%程度となっているようです。

つまり、10件の傷害事件があれば、そのうち約3件が起訴され、残りの7件は不起訴になっているということ。起訴率30%という数字は、必ずしも「ほとんどが起訴される」わけではないことを示しています。

ただし、これはあくまで全体の統計です。事件の内容や被害の程度、示談の有無などによって、起訴されるかどうかは大きく変わります。示談が成立しているケースでは不起訴率が高まる傾向にありますが、示談なしでも不起訴になる可能性はゼロではありません。

傷害罪で起訴された場合のデメリット

傷害罪で起訴されると、その後の人生に大きな影響を及ぼす可能性があります。起訴されることで生じる具体的なデメリットについて、ここで詳しく見ていきましょう。

前科がつく可能性が高い

起訴されるということは、その後の刑事裁判で無罪判決を勝ち得ない限り法律上は前科がつくことになります。前科とは、刑事裁判で有罪判決を受けた記録のことです。

前科がつくと、以下のような不利益が生じる可能性があります。

前科は一生消えることがなく、その後の社会生活に長期的な影響を与え続ける可能性があることを認識しておかなければなりません。

実刑になる可能性がある

起訴された場合、公判請求(正式裁判)であれば実刑判決を受ける可能性があります。実刑とは、執行猶予がつかず、直ちに刑務所に収容されることを意味します。

傷害の程度が重い場合や、前科がある場合、反省の態度が見られない場合などは、実刑判決が下されるリスクが高まるでしょう。実刑になれば、数ヶ月から数年間にわたって自由を奪われ、社会生活から完全に切り離されて刑務所で生活しなければなりません。

刑務所に収容されている間は、当然ながら仕事に通うことも、家族と日常的に過ごすこともできません。出所後の社会復帰も困難といわれており、人生設計が大きく狂ってしまうことになります。

職場や学校から処分を受ける可能性がある

傷害事件を起こして起訴されたことが職場や学校に発覚すれば、解雇や退学などの処分を受ける可能性があります。

多くの企業や学校では、就業規則や校則に「犯罪行為を行った場合は懲戒処分の対象とする」といった規定が設けられています。起訴された事実が判明すれば、これらの規定に基づいて処分が下されるケースは少なくありません。

特に公務員や教員、医療従事者など社会的信頼が重視される職業では、起訴されただけで職を失ったり、休職させられる可能性が高くなります。学生の場合も、退学処分を受ければ、その後の進学や就職に大きな支障をきたすでしょう。

傷害事件は示談なしでも不起訴になる?

示談が成立していない場合でも、傷害事件が不起訴になる可能性はあります。検察官は起訴・不起訴を判断する際、示談の有無だけでなく、事件の内容や被害の程度、犯行に至った動機、被疑者の反省状況など、さまざまな要素を総合的に考慮するからです。

ただし、示談なしの場合は起訴される可能性が高まることも事実。示談が成立していれば、被害者が加害者を許したという事実が検察官の判断に大きく影響しますが、示談なしではその材料がありません。そのため、他の事情で不起訴を目指す必要があります。

示談が成立していなくても、被害が軽微である、被害者にも落ち度がある、などの事情が認められる場合、検察官が起訴猶予として不起訴の判断をする可能性があります。

【注意】示談は必ず不起訴になるわけではない

ここで重要な注意点があります。示談が成立したからといって必ず不起訴になるわけではありません。

示談はあくまで不起訴を目指すための重要な材料の一つに過ぎず、最終的な判断は検察官が行います。たとえ示談が成立していても、以下のような場合は起訴される可能性があります。

示談は不起訴を目指す上で非常に有効な手段ですが、それだけで安心できるものではありません。示談の内容をしっかりと精査し、不起訴を得るために有効的な内容になっているのか弁護士に確認しておくことが重要です。

傷害事件で示談なしで不起訴になり得るケース

示談が成立していない場合でも、不起訴処分になる可能性はあります。検察官が起訴するかどうかを判断する際、示談の有無以外にも考慮される要素があるためです。ここでは、示談なしでも不起訴になり得る代表的なケースを見ていきましょう。

被害者が負った怪我がかなり軽微

被害者が負った怪我が非常に軽微である場合、示談なしでも不起訴になる可能性があります。たとえば、軽い擦り傷や打撲程度で通院の必要もないような場合です。

傷害罪は成立していても、その程度が極めて軽く、社会的な影響も小さいと判断されれば、検察官が起訴猶予の処分を下すことがあります。起訴猶予とは、犯罪が成立していても、情状を考慮して起訴しないという判断のことです。

ただし、「軽微」と判断されるかどうかは、あくまで検察官の裁量によります。自分では軽いと思っていても、検察官が重大と判断すれば起訴される可能性もあるため、ご自身で判断するのではなく弁護士に相談するようにしましょう。

被害者にも大きな落ち度がある

被害者側にも大きな落ち度がある場合、示談なしでも不起訴になる可能性があります。たとえば、被害者が先に挑発してきた、暴力を振るってきたため正当防衛の要素がある、といったケースです。

こうした事情があれば、加害者側の責任が相対的に軽いと判断され、起訴猶予になることがあります。ただし、被害者に落ち度があったとしても、それが正当防衛として認められるほどの程度でなければ、傷害罪の成立自体は否定されません。

重要なのは、被害者の落ち度を立証するための証拠です。目撃者の証言や防犯カメラの映像など、客観的な証拠がなければ、主張が認められない可能性もあります。

傷害事件で示談なしだと処分が重くなる?

示談が成立していない場合、処分が重くなる可能性が高くなるでしょう。逆に、起訴前に示談ができなかったとしても、裁判が結審するまでに被害者と何らかの示談を締結することができれば、刑事裁判で言い渡される判決(処分)は示談がない場合よりも軽くなる可能性が高いです。

示談が成立しているということは、被害者が加害者を許したり、民事的な賠償が済んだり、賠償を約束していること等を意味します。検察官や裁判官はこの事実を重視し、「被害者も処罰を望んでいない」「加害者は誠意をもって対応した」と評価する傾向があります。

一方、示談なしの場合、以下のような不利な判断がされる可能性があります。

示談なしでも不起訴になるケースはありますが、示談がある場合と比べれば、起訴される確率は明らかに高くなります。そのため、起訴前に示談して不起訴を目指すのがベストですが、起訴までに示談が間に合わない場合でも刑事裁判中に示談できれば、その後の判決(処分)が減軽される可能性が高くなるため、傷害事件の刑事弁護活動で被害者との示談は最も有効的な手段といえるでしょう。

傷害罪で被害者から示談を拒否された場合の対処法

被害者から示談を拒否されたからといって、諦める必要はありません。示談交渉がうまくいかなかった場合でも、取れる対処法はいくつかあります。ここでは、示談を拒否された際の具体的な対応策を見ていきましょう。

弁護士に示談交渉を依頼する

まずご自身で示談しようとして被害者が示談を拒否している場合、弁護士に示談交渉を依頼することで状況が変わる可能性があります。被害者が加害者本人やその家族との直接交渉を拒んでいても、弁護士という第三者が介入することで、交渉のテーブルについてもらえるケースは少なくありません。

被害者が示談を拒否する理由はさまざまです。加害者への怒りや恐怖心から直接会いたくない、提示された示談金の額に納得できない、示談の内容や効果がよく分からず不安、といった事情が考えられます。

弁護士が間に入ることで、以下のようなメリットがあります。

一度拒否された示談交渉でも、弁護士を通じて再度アプローチすることで、成立する可能性は十分にあります。

供託・贖罪寄付をして反省を示す

被害者が示談に応じてくれない場合、供託や贖罪寄付という方法で反省の意思を示すことができます。

供託とは法務局に金銭を預ける制度のことです。被害者が示談金の受け取りを拒否している場合でも、供託をすることで「賠償の意思はある」ことを客観的に示せます。供託された金銭は、被害者がいつでも受け取ることができる状態になります。

贖罪寄付とは犯罪被害者支援団体などに寄付を行うことです。被害者本人に直接賠償できない場合でも、社会貢献を通じて反省の気持ちを形にすることができます。

これらの方法は、示談が成立しない場合の次善策となります。検察官や裁判官に対して、「誠意をもって対応しようとした」「反省の態度が見られる」という評価を得られる可能性があるでしょう。ただし、供託や贖罪寄付を行うタイミングや方法については、弁護士に相談することをおすすめします。

示談を拒否された場合に弁護士に依頼するメリット

被害者から示談を拒否されたとき、弁護士に依頼することで得られるメリットは数多くあります。法的な知識と経験を持つ専門家のサポートは、不起訴を目指す上で非常に有効です。ここでは、弁護士に依頼する具体的なメリットを詳しく見ていきましょう。

代理人弁護士として被害者と改めて示談交渉できる

弁護士が代理人として示談交渉を行うことで、一度拒否された交渉が再開できる可能性があります。被害者が加害者本人との接触を拒んでいても、弁護士という第三者であれば話を聞いてもらえるケースは多いです。

弁護士は法的な知識をもとに、適切な示談金の額や示談条件を提示できます。感情的になりがちな当事者間の交渉と違い、冷静かつ客観的な話し合いが可能になるでしょう。

また、被害者も弁護士を通じて交渉することで、安心して意見を伝えられるようになります。示談の法的効果や内容について専門家から説明を受けられるため、納得した上で合意に至りやすくなるのです。

示談交渉の経過を捜査機関に報告できる

弁護士は警察や検察などの捜査機関に対して、示談交渉の経過や状況を適切に報告できます。この報告は、不起訴処分を得るために非常に重要です。

たとえ示談が成立していなくても、「弁護士を通じて誠実に交渉を続けている」「適切な示談金を提示している」といった事実を捜査機関に伝えることで、反省の態度や誠意が評価される可能性があります。

また、被害者側の事情で示談が難しい場合にも、その経緯を説明することで、加害者側の努力が正当に評価されるでしょう。捜査機関との適切なコミュニケーションは、素人では難しい部分も多く、弁護士の専門性が活きる場面です。

供託・贖罪寄付に関する相談ができる

供託や贖罪寄付を行うべきかどうか、またそのタイミングや方法について、弁護士から専門的なアドバイスを受けられます。

供託や贖罪寄付は示談が成立しない場合の有効な対処法ですが、適切に行わなければ効果が薄れてしまいます。たとえば、供託の手続きを誤ると法的に無効になる可能性もありますし、贖罪寄付の金額や寄付先の選択を誤ると、誠意が伝わらないこともあるでしょう。

弁護士は、事件の内容や被害の程度に応じて、最も効果的な方法を提案してくれます。また、供託や贖罪寄付を行ったことを捜査機関に適切に報告し、不起訴処分につなげるための活動もサポートしてくれるはずです。

捜査機関に処分意見を主張できる

示談が成立しなかった場合でも、弁護士は検察官に対して不起訴を求める意見書を提出できます。これを「終局処分に対する意見」と言います。

終局処分に対する意見書では、以下のような内容を主張します。

これらの事情を法的に整理し、説得力のある形で検察官に伝えることで、不起訴処分を得られる可能性が高まります。素人が自分で意見書を作成するのは非常に難しく、弁護士の専門知識が不可欠であることは言うまでもありません。

【事務所紹介】傷害事件に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件の弁護活動を中心に取り扱う法律事務所です。

刑事事件・少年事件は一般の民事事件や行政事件とは内容や担当機関が大きく異なっているため、刑事事件・少年事件の専門知識と弁護活動が必要になります。

弊所は刑事事件・少年事件の刑事弁護活動を扱う実績豊富な弁護士が、最初の相談から捜査・裁判終了による事件解決まで一貫して、丁寧に対応致します。

弊所の特徴①:24時間無料法律相談受付

弊所では初回の法律相談を無料でご案内しています。ご予約の際は弊所フリーダイヤルにてお待ちしております。

なおフリーダイヤルについては、日中は仕事をしているので夜や早朝しか電話する時間がないといった方でもご安心してご利用いただけるよう24時間年中無休で対応中。ご心配な方は何時でもお気軽にお電話ください。

弊所の特徴②:安心の即日・迅速対応

北は北海道の札幌、南は九州の福岡まで、全国の主要都市12か所に事務所を設けており、日本全国に対応している点も弊所の強みです。

法律相談についてはお客様のご希望の日時でご予約が可能、また弁護士を派遣する初回接見サービスについてはご予約いただいて、最短当日に弁護士を派遣することができます。

今すぐ相談したい、今すぐ活動を開始して欲しいという方のご希望に応えることができる体制を整えておりますのでご安心してご相談ください。

弊所の特徴③:刑事事件に強い弁護士が多数在籍

弊所は開設して10年以上、刑事事件を主に扱っている法律事務所です。

傷害事件のような被害者の存在する事件においては、被害者と示談することができるかどうかが、その後の刑事処分に絶大な影響を及ぼしますが、弊所では、刑事事件における示談の経験が豊富な弁護士による活動をお約束することができます。

刑事事件の弁護活動を熟知した弁護士による、弁護活動を受けることで、きっとご安心していただくことができるでしょう。

弊所の特徴④:安心明確な料金体系

ご契約前に、着手金、報酬金、実費日当等の弁護士費用について明確にし、お客様に納得していただけるまで丁寧に説明させていただいております。

また、弁護士費用についてお客様が不安を感じないように、契約書に弁護士費用一覧表を添付させていただいております。

料金詳細については弊所HPをご覧ください▼

料金表 

【解決実績】示談が成立した傷害事件を紹介

ここでは実際に事務所が依頼を受けた傷害事件で、どのような弁護活動を行ったか紹介します。

事例①:同僚に対する傷害事件

職場の人たちが参加した宴席において、酒に酔い、些細なことから口論となった同僚に対して、顔面を殴打する暴行を加え、顔面を骨折させる重傷を負わたというケースです。

同僚が警察に被害届を提出したことから傷害罪で警察に逮捕されてしまいましたが、弁護士が勾留期間中に被害者と示談したことから不起訴処分となりました。

被害者が顔面を骨折するという重傷を負っていることから、示談が成立したとしても起訴を免れない可能性がありましたが、弁護士が作成した終局処分に対する意見書を検察官に提出したことが功を奏し、不起訴処分の獲得に成功しています。

またこの事件では、勾留期間中に示談を締結したことから、勾留満期前に釈放されており拘束期間を短縮することにも成功しました。

事例②:隣人トラブルからの傷害事件

隣人から車の駐車方法について文句を言われたことから口論となり、最終的に隣人に突き飛ばす等の暴行を加え、全治数週間の傷害を負わせてしまったというケースです。

隣人が警察に被害届を提出したことから、隣人に謝罪しようとしましたが、謝罪には一切応じてくれないとのことでした。そこで、担当弁護士が本人に代わって隣人に対して謝罪を申し入れたところ、話を聞いてもらうことができ、最終的には謝罪を受け入れてもらい、宥恕条項のある示談を締結することができました。

その後、本件では不起訴処分の獲得に成功しています。

傷害罪の起訴率は約3割|示談なしだと起訴されることも

傷害罪の起訴率は約30%という統計があります。これは、10件の傷害事件のうち約3件が起訴され、残りの7件は不起訴処分になっていることを意味します。

示談が成立している場合、不起訴になる可能性は大きく高まります。一方、示談なしの場合は起訴される確率が上がることも事実です。検察官は示談の有無を重要な判断材料としており、示談がないことで被害者の処罰感情が強いと判断されたり、反省が不十分と評価されたりするリスクがあることを理解しておかなければなりません。

他方、示談なしでも不起訴になる可能性があることも理解しておかなければなりません。被害が極めて軽微である、被害者にも大きな落ち度がある、といった事情があれば、起訴猶予の処分を受けられる可能性もあるでしょうから、まずは弁護士に相談することをお勧めします。

最も重要なのは、早い段階で適切な対応を取ることです。被害者との示談交渉を進めること、示談が難しい場合は供託や贖罪寄付を検討すること、弁護士に相談して専門的なサポートを受けること。これらの対応が、不起訴を目指す上での鍵となります。

傷害事件を起こしてしまった場合、一刻も早く弁護士に相談し、最善の対処法を見つけることが大切です。

暴行罪は示談なしでも不起訴になる?示談なしだと処罰が重くなる?

2026-07-10

暴行事件を起こしてしまった—。

被害者との示談が成立せず、このまま起訴されて前科がついてしまうのか、不安を抱えていませんか?「示談しないと必ず刑事処分を受けるのか」「示談できなければ重い処罰になるのか」と悩んでいる方も多いはずです。

実は、暴行罪では示談なしでも不起訴になるケースがあります。この記事では、暴行罪の刑罰から、示談なしで不起訴になる可能性、示談を拒否された場合の対処法まで詳しく解説します。適切な対応を知ることで、今後の見通しが立てられるでしょう。

暴行罪の刑罰

暴行罪は、刑法第208条で「暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときは、2年以下の拘禁刑若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する」と定められています。殴る蹴るといった行為だけでなく、物を投げつける、胸ぐらをつかむといった有形力の行使も暴行に該当します。

なお、令和7年6月の刑法改正により、懲役刑と禁錮刑が「拘禁刑」に一本化されました。拘禁刑では、刑務作業が義務ではなく改善更生のための処遇として位置づけられます。この変更により、刑罰の内容自体は変わりませんが、受刑者の処遇方法が柔軟になるでしょう。

暴行罪の刑罰は比較的軽いものの、前科がつけば就職や資格取得に影響が出る可能性があります。そのため、不起訴処分を目指すことが重要になってくるのです。

暴行罪は示談なしでも不起訴になる?

示談は、検察官の刑事処分の判断における重要な要素です。基本的には、示談が成立していれば不起訴になる可能性が高まり、示談が成立しなければ、起訴される、または略式命令によって罰金処分となる可能性が高いと言えます。

暴行事件の内容との関連で言えば、例えば、暴行の程度が重い、常習性がある、被害者の処罰感情が強いといったケースでは、示談がないと起訴リスクが高まるでしょう。示談は被害者との関係修復を示す最も有効な手段であり、その有無は処分に大きく影響するのです。

他方、暴行罪のような比較的軽微な犯罪においては、被害者との示談なしでも不起訴になるケースはあり得ます。検察官は事件の内容、被疑者の反省態度、被害者の処罰感情などを総合的に判断して処分を決定します。示談が成立していれば不起訴になる可能性は高まりますが、示談がすべてではありません。

では、どのような状況があれば示談なしでも不起訴になる可能性があるでしょうか?事件の軽重、反省の示し方、事件の経緯などが判断材料になります。次の章で具体的なケースを見ていきましょう。

【注意】示談できれば必ず不起訴になるわけではない

示談の有無は、検察官の処分判断において極めて重要な要素です。示談が成立していれば不起訴になる可能性は大幅に高まります。

ただし、示談が成立したからといって、必ず不起訴になるとは限りません。

示談はあくまで被害者との民事上の和解であり、刑事処分を決めるのは検察官です。たとえば、暴行の程度が著しく悪質である場合、複数回の前科がある場合、組織的な犯行である場合などは、示談が成立していても起訴される可能性があります。仮に示談が成立していても、社会的な影響や再犯防止の観点から刑事責任を問う必要があると判断されるケースもあり得ます。

それゆえ、「示談=不起訴確定」と過信せず、弁護士に相談して事件の性質を正確に把握してもらい、慎重かつ適切な対応をすることが大切です。

行事件における示談なしで不起訴になるケース

示談なしでも不起訴になるのは、どのようなケースでしょうか?ここでは過去に実例のあった3つのパターンを紹介します。事件の状況によっては、示談がなくても検察官が起訴を見送ることがあるのです。

自分の事件がこれらのケースに当てはまるかどうかを確認してみましょう。ただし、最終的な判断は検察官が行うため、該当するからといって必ず不起訴になるとは限りません。あくまで可能性の話として理解しておく必要があります。

事件内容が軽微なもの

暴行の程度が極めて軽く、被害も小さい場合は示談なしでも不起訴になることがあります。

具体的には、一度軽く肩を押した程度、服を引っ張っただけで怪我もなかった、口論の末に一瞬手が触れた程度といった事案です。このような軽微な暴行では、被害者に実質的な損害がほとんど生じていないため、刑事処分の必要性が低いと判断されます。初犯であり、前科前歴がない場合はさらに不起訴の可能性が高まるでしょう。

ただし「軽微かどうか」の判断は難しいもの。自分では軽いと思っていても、捜査機関は違う見方をすることもあります。弁護士に相談して客観的な評価を受けることが大切です。

示談以外の方法で反省を示している

示談が成立していなくても、他の方法で十分に反省を示していれば不起訴になる可能性があります。

たとえば、被害者に対して真摯に謝罪の手紙を送っている、弁護士を通じて謝罪の意思を伝えている、供託や贖罪寄付を行っている、カウンセリングを受けたりして、再発防止のための具体的な取り組みを始めているといったケースです。

検察官は被疑者の反省態度も起訴・不起訴の判断要素として考慮します。形式的な示談がなくても、実質的に反省し更生の意欲があると認められれば、起訴猶予として不起訴処分になることも少なくありません。

こうした対応は弁護士のアドバイスを受けながら進めるのが効果的。自己流では逆効果になることもあるため、専門家の助言を得ましょう。

被害者側にも非がある

事件の発生について被害者側にも一定の落ち度がある場合、示談なしでも不起訴になることがあります。

たとえば、被害者が先に挑発行為をしていた、被害者も暴力を振るおうとしていた、双方が口論をエスカレートさせた結果として暴行に至ったといった状況です。完全な一方的暴行ではなく、喧嘩両成敗的な側面がある事案では、刑事責任が軽減されることがあります。被害者にも過失や不適切な行動があったと認められれば、処罰の必要性が低下するのです。

ただし「被害者にも非がある」と主張する際は慎重に。事実に基づかない主張は逆効果ですし、被害者を更に刺激してしまう恐れもあります。弁護士と相談の上、適切に伝えることが求められます。

暴行罪で示談なしだと処罰が重くなる?

示談なしの場合、処罰が重くなる可能性は確かに存在します。理由を説明しましょう。

示談は被害者の被害回復と加害者の謝罪・反省を形にしたものです。示談が成立していれば「被害者が許している」「損害を賠償した」という事実が、検察官や裁判官の判断に有利に働きます。逆に示談がない場合、被害者の処罰感情が残っていると判断され、起訴される可能性や刑罰が重くなる可能性が高まるのです。

具体的には、不起訴になるはずだった事案が起訴される、罰金刑で済むはずが正式裁判になる、執行猶予がつかず実刑になるといったリスクが考えられます。示談の有無は量刑に直結する重要な要素。示談なしでも不起訴になる可能性はあるものの、示談があった方が明らかに有利であることは間違いありません。

したがって、可能な限り示談交渉を試みることが推奨されます。被害者が示談を拒否している場合でも、諦めずに対応策を検討すべきでしょう。

暴行罪で被害者から示談を拒否された場合の対処法

被害者から示談を拒否されてしまった—。そんな状況でも諦める必要はありません。ここでは示談を拒否された場合の具体的な対処法を紹介します。

示談交渉は一度で成功するとは限りません。タイミングや交渉の仕方を変えることで、拒否されていた示談が成立することもあります。また、示談以外の方法で反省の意思を形にし、処分に反映させることも可能です。適切な対応を知っておくことが、不起訴や軽い処分を目指す上で重要になります。

弁護士に示談交渉を依頼する

被害者が本人との示談を拒否していても、弁護士が代理人として交渉することで示談が成立するケースは少なくありません。

被害者が加害者本人との接触を恐れている、感情的になって冷静な話し合いができない、示談金の適正額が分からず不安といった理由で示談を拒否していることがあります。このような場合、第三者である弁護士が間に入ることで、被害者は安心して交渉に応じられるようになります。弁護士は適正な示談金額を提示し、法律的な観点から説明できるため、被害者の不安を解消しやすいのです。

また、弁護士は交渉のタイミングや方法についても豊富な経験を持っています。一度拒否されても、時間をおいて再度交渉することで成功することもあるでしょう。専門家に任せることで、示談成立の可能性が大きく高まります。

供託・贖罪寄付をして反省を示す

被害者が示談に応じない場合でも、供託や贖罪寄付という方法で反省の意思を形にすることができます。

供託とは、法務局に示談金相当額を預ける制度です。被害者が受け取りを拒否している場合でも、金銭的な誠意を示すことができます。検察官や裁判官は供託の事実を評価し、処分判断の材料にします。一方、贖罪寄付とは、犯罪被害者支援団体などに寄付を行うことで反省の意思を示す方法です。被害者個人への賠償ではありませんが、社会的な償いとして認められます。

これらの方法は示談ほど強力ではありませんが、「反省し更生しようとしている」という姿勢を示せる有効な手段。何もしないよりも、処分に良い影響を与える可能性があります。ただし、供託や贖罪寄付を行うべきかどうか、金額はいくらが適切かといった判断は専門的なため、弁護士に相談して決めることが重要です。

示談を拒否された場合に弁護士に依頼するメリット

示談を拒否された場合、弁護士に依頼することで多くのメリットが得られます。ここでは具体的なメリットを4つ紹介しましょう。

弁護士は刑事事件の専門家として、示談交渉だけでなく刑事手続き全般をサポートします。示談がうまくいかない場合でも、不起訴や軽い処分を目指すための様々な手段を講じることができるのです。早い段階で弁護士に相談することで、選択肢が広がります。

代理人弁護士として被害者と改めて示談交渉できる

前述の通り、弁護士が代理人として交渉することで、被害者が態度を変える可能性があります。

本人が直接交渉すると感情的なもつれが生じやすく、建設的な話し合いが難しくなります。しかし、弁護士という第三者が介入することで、被害者は冷静に対応できるようになるのです。弁護士は法的知識に基づいて適正な示談条件を提示し、被害者の疑問や不安に丁寧に答えます。「きちんとした対応をしてもらえる」という安心感が、示談交渉の再開につながるでしょう。

また、弁護士は交渉のタイミングも見極めます。被害者の感情が落ち着くのを待つ、捜査の進展に応じて交渉する、適切な時期を選ぶことで成功率が高まります。

示談交渉の経過を捜査機関に報告できる

弁護士は示談交渉の経過や状況を、警察や検察といった捜査機関に適切に報告できます。

たとえ示談が成立しなくても、「誠実に交渉を試みた」「被害者が拒否したため成立しなかった」という事実を伝えることが重要です。検察官は処分を決める際に、被疑者の事後的な対応を考慮します。示談交渉を試みたこと自体が反省の証として評価されるのです。

個人で交渉の経過を報告しようとしても、どのように伝えればよいか分かりませんし、適切に評価されないこともあります。弁護士から専門的な立場で報告することで、捜査機関に正確に伝わり、処分に反映される可能性が高まるでしょう。

供託・贖罪寄付に関する相談ができる

供託や贖罪寄付を行うべきか、行う場合はどれくらいの金額が適切かといった判断は、専門的な知識と経験が必要です。

金額が少なすぎれば誠意が伝わらず、多すぎれば経済的な負担が重くなります。また、供託の手続きは法的に複雑で、間違えると無効になることもあります。弁護士に相談すれば、事件の内容や被害の程度に応じた適切な金額をアドバイスしてもらえますし、手続きもサポートしてもらえるのです。

贖罪寄付についても、どの団体に寄付すべきか、寄付の証明をどう捜査機関に提出するかなど、細かいポイントがあります。弁護士の助言を受けることで、これらの対応を効果的に行えるでしょう。

捜査機関に処分意見を主張できる

示談が成立しなかった場合でも、弁護士は検察官に対して不起訴処分を求める意見書を提出できます。

意見書では、事件が軽微であること、被疑者が深く反省していること、供託や贖罪寄付を行ったこと、前科がないこと、再犯の恐れがないことなどを法的な根拠とともに主張します。検察官はこうした意見も考慮して処分を決定するため、弁護士の主張が不起訴につながることもあるのです。

起訴された場合でも、弁護士は裁判で執行猶予や罰金刑を求める弁護活動を行います。法廷での主張、証拠の提出、情状証人の手配など、専門的な対応によって刑罰の軽減を目指せます。示談がなくても、できる限りの弁護活動を尽くすことが重要です。

【事務所紹介】暴行事件に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑罰(刑事責任)が問題になる刑事事件を中心的に取り扱っている、暴力犯罪事件の刑事弁護実績が豊富な法律事務所です。

暴力犯罪事件は、被害を受けた被害者がすぐに警察に通報することによって、現行犯逮捕や緊急逮捕をされるケースが多い傾向にあります。また、加害者の被害者に対する更なる暴行や威迫等によって刑事手続きを阻害されないよう、逮捕に引き続いて被疑者の身体拘束をする「勾留」が決定される可能性が高い傾向もあります。

このような暴力犯罪事件では、示談をするのかしないのか、示談をしない、あるいは示談できない場合には、どのように情状主張をするべきかについて、暴力犯罪事件に詳しい弁護士に頼むことが非常に大切です。

弊所の特徴①:24時間無料法律相談受付

弊所では刑事事件に関する初回相談は全て無料となっています。

前述のとおり、暴力犯罪事件は、被害を受けた被害者がすぐに警察に通報することによって、現行犯逮捕や緊急逮捕をされるケースが多い傾向にあります。また、加害者の被害者に対する更なる暴行や威迫等によって刑事手続きを阻害されないよう、逮捕に引き続いて被疑者の身体拘束をする「勾留」が決定される可能性が高い傾向もあります。

暴力犯罪事件で逮捕されている場合はもちろんのこと、逮捕されていない場合でも、今後の刑事手続きの流れ、刑事処分の見通し、対応・解決方法、不安や心配事、疑問点など弁護士が丁寧に説明いたします。どんなことでもお気軽にご相談ください。

弊所の特徴②:安心の即日・迅速対応

土日祝日、夜間でも相談・接見(面会)・出頭同行サービスを受け付けております。

お急ぎの方につきましては、お電話を頂いてから24時間以内に相談・接見・出頭同行などの各種弁護サービスを提供しています。弁護士の予定が空いていれば、事案によって電話口で事情をお伺いしてからすぐに相談・接見・出頭同行サービスを受けていただくことも可能です。

弊所の特徴③:経験豊富な弁護士が多数在籍

暴力犯罪事件は、被害を受けた被害者がすぐに警察に通報することによって、現行犯逮捕や緊急逮捕をされるケースが多く、かつ、逮捕後に勾留が決定し、身柄拘束が長期化する可能性も非常に高い犯罪類型です。

弊所では逮捕・勾留された被疑者の方に対して「初回接見サービス」を提供しております。刑事事件の弁護活動経験が豊富な弁護士が留置されている留置所に接見に行って、被疑事実の確認や本人の認識を確認するとともに、今後の捜査の流れ等を説明したり、助言を与えることができます。

また、接見内容を踏まえた上で、ご依頼者様に対し、暴力犯罪事件の流れや刑事処分の見通しを丁寧に説明いたします。

初回接見サービスについて詳しく知りたい方はこちらから▼

初回接見・同行サービス

弊所の特徴④:安心明確な料金体系

弁護士委任契約の説明にあたっては、事前に「弁護士費用一覧」という明確な料金体系をご説明し、十分にご納得いただいてから正式にご契約を結ぶ手順となっております。

「弁護士費用一覧」に記載のない料金は一切いただきませんのでご安心ください。

料金詳細については詳しく知りたい方はこちらから▼

料金表 

解決実績】不起訴処分を獲得した暴行関連事件を紹介

ここでは実際に事務所が依頼を受けた暴行事件で、どのような弁護活動を行ったか紹介します。

事例①:営業先とのトラブルによる暴行事件

営業先の顧客と口論となり、腕を掴む等の暴行をした疑いで逮捕されたというケースです。暴行を受けた相手が警察に通報し、現場に臨場した警察官によって逮捕されています。

担当弁護士は、本人は事実を全面的に認めており、かつ反省もしていること、配偶者による身元引受と生活の監督が期待できる点を意見書にまとめて提出して早期釈放を目指しました。結果、逮捕に引き続いて勾留されることなく釈放され、在宅事件へ切り替わっています。

その後、弁護士を通じて被害者に謝罪と賠償をしたい旨を伝え、交渉の末、本件については刑事処罰を求めないという宥恕条項を含む示談の締結に成功しました。

示談が成立し、弁護士が起訴する必要がなくなったと主張する意見書を検察官に提出した結果、今回の暴行被疑事件について、不起訴処分を獲得することができました。

事例②:対集団との喧嘩状態となった傷害事件

同じクラブ活動に所属している複数の男性集団に喧嘩をしかけられ応戦し、相手の一人を負傷させてしまったというケースです。

弊所に法律相談があった時点で捜査機関の捜査はある程度進んでおり、すでに検察官送致(いわゆる書類送検)されており、担当検察官から「略式命令による罰金刑を検討している」と言われていました。

本ケースは相手集団からの暴行を受けた流れで応戦せざるを得なくなったのであり、安易に自分の非を認めて示談を持ちかけることは悩ましい状況でした。

弁護士は本人の主張や思いを最大限に汲み取り、被害者に対する示談をすることなく、不起訴処分をすることが妥当とする意見書を提出し、緩やかな処分を働きかけました。結果として、被害者との示談なしで(示談交渉を持ちかける働きかけをすることなく)、不起訴処分を獲得することに成功しています。

【お客様の声】ご依頼者様から頂いた感謝の手紙

実際にご依頼者様から頂いた感謝の手紙をご紹介します。
※解決実績とお客様の声は必ずしも同じ事件とは限りません。

暴行罪は示談なしでも不起訴になる可能性はある

ここまで見てきたように、示談できるに越したことはありませんが、暴行罪は示談なしでも不起訴になる可能性があります。事件の内容が軽微である、被疑者が十分に反省している、被害者側にも落ち度があるといった事情があれば、示談がなくても検察官が起訴を見送ることがあるのです。

もちろん、示談の有無は処分に大きく影響します。示談がある方が不起訴になる可能性ははるかに高く、示談なしの場合は起訴リスクや処罰が重くなるリスクが高まることも事実。そのため、可能な限り示談交渉を試みることが推奨されます。

被害者から示談を拒否された場合でも、諦める必要はありません。弁護士に依頼することで示談交渉を再開できる可能性がありますし、供託や贖罪寄付といった代替手段もあります。早い段階で弁護士に相談し、適切な対応を取ることが不起訴や軽い処分を実現する鍵となるでしょう。暴行事件でお悩みの方は、まず専門家に相談してみることをお勧めします。

暴行罪の示談金相場はいくら?被害者との示談成立で前科回避できる?

2026-07-10

暴行事件を起こしてしまった——。

被害者への謝罪と示談を考えているものの、示談金はいくら支払えばよいのか、そもそも示談交渉はどう進めればよいのか、分からないことばかりで不安を感じていませんか?適切な金額で示談できなければ、刑事事件として立件されたり、前科がついたりするリスクもあります。

暴行罪の示談金には一定の相場があり、被害者と適切に示談することで事件化や前科を回避できる可能性が高まります。この記事では、暴行罪の示談金相場や内訳、示談するメリット、そして当事者同士での示談交渉が難しい理由について詳しく解説します。

適切な対応を知ることで、今後の人生への影響を最小限に抑えることができるでしょう。

暴行罪の刑罰

暴行罪で有罪となった場合、どのような刑罰が科されるのでしょうか。刑法第208条では、暴行罪について「暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときは、2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する」と定められています。

つまり、暴行罪の法定刑は2年以下の拘禁刑、30万円以下の罰金、拘留、科料のいずれかです(※)。

※令和7年6月1日からは刑法改正により、懲役刑と禁錮刑が統合され「拘禁刑」に一本化されました。この改正により、受刑者の更生に向けた処遇がより柔軟に行われることになりました。

暴行罪は比較的軽い犯罪と思われがちですが、前科がつけば就職や転職、資格取得などに大きな影響を及ぼします。だからこそ、被害者との示談が重要になるのです。

暴行罪の示談金相場はいくら?

暴行罪を犯してしまった場合、被害者との示談によって事件化や前科を回避できる可能性があります。では、実際に示談金はどのくらい必要になるのでしょうか。ここでは、暴行罪における示談金の相場と、その内訳について詳しく見ていきましょう。

示談金の金額は事件の内容や被害の程度によって変わりますが、一般的な目安を知っておくことで適切な交渉ができます。

暴行罪の示談金相場|10万~30万円程度

暴行罪の示談金相場は、一般的に10万円から30万円程度が目安となります。これは、暴行によって被害者が怪我をしていない、あるいは軽微な怪我にとどまっているケースを想定した金額です。

ただし、この金額はあくまで目安。暴行の態様が悪質だったり、被害者の精神的ダメージが大きかったりする場合は、50万円以上になることもあります。逆に、暴行の程度が軽く、被害者との関係性が良好であれば、10万円以下で示談が成立するケースもあるでしょう。

また、被害者が通院した場合の治療費や、仕事を休んだことによる休業損害なども加算されます。示談金を提示する際は、被害者の状況を十分に考慮することが不可欠です。

暴行罪における示談金の内訳

暴行罪の示談金は、主に以下の項目で構成されています。

まず慰謝料です。これは、暴行を受けたことによる精神的苦痛に対する賠償金。暴行の程度や被害者の受けた恐怖の大きさによって金額が変わります。

次に治療費暴行によって被害者が病院で診察を受けた場合、その実費を支払う必要があります。診察代に加えて通院交通費なども含まれるでしょう。

休業損害も重要な項目です。被害者が暴行によって仕事を休まざるを得なくなった場合、その期間の収入減少分を補償します。

さらに、被害者の衣服や持ち物が破損した場合の物損も含まれます。暴行の際に眼鏡が壊れた、スマートフォンが破損したといったケースでは、その修理費や買い替え費用も示談金に加算されるのです。

これらの項目を合計したものが、最終的な示談金額となります。

【注意】実際の金額は事件内容によって異なる

前述した10万円から30万円という相場は、あくまで一般的な目安でしかありません。実際の示談金額は、事件の具体的な内容によって大きく変動します。

たとえば、暴行の回数が多かったり、凶器を使用したりした場合は、示談金が高額になる傾向があります。また、被害者が妊娠中だった、高齢者だった、子どもだったなど、特別な配慮が必要な状況では、慰謝料が増額されることもあるでしょう。

被害者の被害感情も重要な要素です。被害者が強い恐怖や不安を感じている場合、その精神的苦痛を考慮して示談金が高くなります。逆に、加害者が誠実に謝罪し、被害者が許す気持ちを持っている場合は、比較的低い金額で示談が成立することもあります。

さらに、加害者の経済状況や反省の態度なども考慮されます。支払い能力に応じた現実的な金額設定が必要ですし、誠意ある対応が示談成立の鍵となるのです。

画一的な金額設定ではなく、個別の事情を丁寧に考慮した示談交渉が求められます。

暴行罪で被害者と示談するメリット

暴行罪を犯してしまった場合、被害者との示談は非常に重要な意味を持ちます。示談が成立すれば、刑事手続きにおいて有利な結果を得られる可能性が高まるからです。ここでは、示談することで得られる具体的なメリットについて解説しましょう。

事件化の阻止に繋がる

被害届が警察に提出される前に被害者と示談が成立すれば、事件化自体を阻止できる可能性が高まります

暴行事件では、被害者が警察に被害届を提出することで捜査が開始されます。しかし、被害届提出前に加害者が誠意を持って謝罪し、適切な示談金を支払って示談が成立すれば、被害者が被害届を出さない選択をする可能性があるのです。

被害届が出されなければ、警察が事件として扱うことはありません。つまり、捜査を受けることも、取り調べを受けることも、逮捕されることもなくなります。日常生活への影響を最小限に抑えられるでしょう。

ただし、すでに被害届が提出されている場合でも、被害者が被害届を取り下げることで、検察官が不起訴処分とする可能性が高まります。事件化の阻止は、示談の最大のメリットと言えます。

前科を回避できる可能性が高まる

すでに警察や検察などの捜査機関が動いている場合でも、被害者と示談することで前科を回避できる可能性が大幅に高まります

検察官が起訴・不起訴を判断する際、被害者との示談が成立しているかどうかは重要な考慮要素です。示談が成立していれば、検察官は「被害者の被害感情が和らいでいる」「加害者が十分に反省している」と判断し、不起訴処分とする可能性が高くなります。

不起訴処分となれば、刑事裁判にかけられることはなく、当然ながら前科もつきません。前科がつかなければ、就職や転職の際に不利になることもありませんし、各種資格の取得制限も受けません。海外渡航の際にも問題は生じないでしょう。

仮に起訴されてしまった場合でも、示談が成立していれば執行猶予付き判決となる可能性が高まります。執行猶予がつけば、実際に刑務所に入ることは避けられます。

前科の有無は、その後の人生に大きな影響を与えます。示談によって前科回避の可能性を高めることは、極めて重要な意味を持つのです。

暴行罪で当事者同士の示談交渉は可能?

被害者と示談したいと考えても、加害者と被害者が直接交渉するのは極めて困難です。感情的な対立が激しく、冷静な話し合いができないことが多いからです。ここでは、当事者同士での示談交渉が難しい理由について、具体的に見ていきましょう。

適切な示談を成立させるためには、専門家の関与が不可欠となります。

連絡先を教えてもらえない

当事者同士で示談交渉をしようとしても、まず被害者が連絡先を教えてくれないというハードルがあります。

暴行を受けた被害者は、加害者に対して強い恐怖心や嫌悪感を抱いています。そのため、加害者から直接連絡が来ることを拒否するケースがほとんど。被害者にとって、加害者と直接やり取りすること自体が精神的な負担となるのです。

また、捜査機関を通じて被害者の連絡先を教えてもらおうとしても、個人情報保護の観点から開示されません。警察や検察は、被害者のプライバシーを守る義務があるため、加害者に被害者の住所や電話番号を伝えることはないのです。

さらに、加害者が被害者の自宅や職場に押しかけて示談を迫るような行為は、ストーカー規制法違反や脅迫罪に該当する可能性もあります。こうした行為は、示談どころか新たな犯罪となってしまうでしょう。

結果として、当事者同士では示談交渉のスタートラインにすら立てないのが実情です。

適切な示談金・示談内容で示談できない

仮に被害者と連絡が取れたとしても、適切な示談金や示談内容で示談できない危険性があります。

法律知識のない当事者同士では、示談金の適正な相場が分かりません。加害者が低すぎる金額を提示すれば、被害者の怒りを買って示談が決裂します。逆に、被害者が感情的になって不当に高額な金額を要求し、加害者がそれを受け入れてしまうこともあるでしょう。

示談書の内容も重要です。示談書には「宥恕条項(ゆうじょじょうこう)」「清算条項」など、法的に重要な条項を加える必要があります。これらの条項がなければ、後から被害者が「やはり納得できない」と主張したり、追加で金銭を要求したりする可能性があるのです。

また、感情的な対立から、話し合いが脅迫めいたものになってしまうリスクもあります。加害者が「示談しないと裁判になるぞ」と脅すような発言をすれば、それ自体が新たな犯罪行為となりかねません。

こうした危険性を避けるためにも、弁護士を通じた示談交渉が強く推奨されます。弁護士であれば、被害者と冷静に交渉し、適正な示談金と適切な示談内容で合意できるからです。

暴行罪で示談を考えている方は、まず弁護士に相談することをお勧めします。

弁護士に暴行罪での示談交渉を依頼するメリット

暴行事件で示談を進めるには、弁護士に依頼することが最も確実な方法。法律の専門家である弁護士が関与することで、示談交渉がスムーズに進むだけでなく、刑事手続き全体においても有利な結果を得られる可能性が高まります。

ここでは、弁護士に示談交渉を依頼する具体的なメリットについて詳しく見ていきましょう。

捜査機関を通じて被害者の連絡先を入手できる

弁護士に依頼する最大のメリットの一つが、被害者の連絡先を入手できる可能性が高まることです。

前述のとおり、加害者本人が警察や検察に問い合わせても、個人情報保護の観点から被害者の連絡先は教えてもらえません。しかし、弁護士が代理人として捜査機関に連絡すれば、「弁護士限り」という条件で被害者の連絡先を教えてもらえることがあります。

捜査機関も、事件の早期解決を望んでいます。弁護士が関与することで適切な示談が成立すれば、被害者の被害回復につながり、事件処理もスムーズになるからです。そのため、弁護士からの要請には応じてくれるケースが多いのです。

「弁護士限り」とは、弁護士が被害者の連絡先を知ることはできても、それを加害者本人に伝えてはならないという条件。これにより、被害者のプライバシーが守られながら、示談交渉の道が開かれます。

弁護士を通すことで、示談交渉の第一歩を踏み出せるのです。

代理人弁護士として被害者と示談交渉できる

弁護士は代理人として被害者と直接交渉できるため、感情的な対立を避けながら冷静な話し合いができます。

被害者にとって、加害者本人と直接やり取りすることは大きな精神的負担です。しかし、第三者である弁護士が間に入ることで、被害者も安心して交渉に応じやすくなります。弁護士という専門家が対応することで、「誠意を持って解決しようとしている」という姿勢が被害者に伝わるのです。

また、弁護士は交渉のプロフェッショナルです。被害者の感情に配慮しながら、法的に適切な内容で合意を目指します。感情的になりがちな当事者同士では難しい、建設的な話し合いが可能になるでしょう。

さらに、弁護士であれば、紛争解決のために法的に必要な条項を加えた示談書を作成することができます。後々のトラブルを防ぐためにも、弁護士による代理交渉は不可欠と言えます。

適切な金額・内容で示談できる

法律の専門家である弁護士に依頼することで、事案に合った適切な示談金額と示談内容で交渉を進めることができます

弁護士は多くの刑事事件を扱ってきた経験から、事件の内容や被害の程度に応じた適正な示談金相場を熟知しています。暴行の態様、被害者の怪我の程度、精神的苦痛の大きさなどを総合的に判断し、妥当な金額を算定できるのです。

被害者が不当に高額な金額を要求してきた場合も、弁護士なら客観的なデータや過去の事例をもとに、適正な金額について説得力のある説明ができます。逆に、加害者側の経済状況を考慮しながら、分割払いなどの現実的な支払い方法を提案することも可能です。

示談書の内容も重要なポイント。宥恕条項(被害者が加害者を許す意思を示す条項)、清算条項(示談金以外に追加の請求をしないことを確認する条項)、口外禁止条項など、法的に必要な条項を適切に加える必要があります。

このような示談を成立させるには刑事事件に関する専門知識があってこそ可能になるので、示談交渉は法律の専門家である弁護士に依頼するのが得策といえます。

示談成立を通して捜査機関に処分意見を主張できる

示談が成立した後も、弁護士の役割は続きます。示談成立を捜査機関に報告し、処分に対する意見書を提出することで、少しでも軽い刑事処分を目指すことができるからです。

検察官が起訴・不起訴を判断する際、弁護士から提出された示談書や意見書は重要な判断材料となります。弁護士は、「被害者との示談が成立し、被害者は加害者の処罰を望んでいない」「加害者は深く反省しており、再犯の可能性は低い」といった内容を、法的な観点から説得力を持って主張できます。

また、起訴された場合でも、弁護士は裁判において示談成立の事実を情状として主張します。執行猶予付き判決を得るため、あるいは、より軽い量刑を得るために、示談が重要な武器となるのです。

単に示談を成立させるだけでなく、その後の刑事手続き全体を見据えた対応ができる点が、弁護士に依頼する大きなメリットと言えるでしょう。

早期に弁護士に相談することで、最善の結果を目指すことができます。

【事務所紹介】刑事事件に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件の弁護活動を中心に取り扱う法律事務所です。

刑事事件・少年事件は一般の民事事件や行政事件とは内容や担当機関が大きく異なっているため、刑事事件・少年事件の専門知識と弁護活動が必要になります。

当事務所は刑事事件・少年事件の刑事弁護活動を扱う実績豊富な弁護士が、最初の相談から捜査・裁判終了による事件解決まで一貫して、丁寧に対応致します。

弊所の特徴①:24時間無料法律相談受付

刑事事件・少年事件に関する法律相談であれば、どなたでも初回無料でご利用いただけます。

法律相談の受付は24時間・365日(年中無休)で対応可能。刑事事件・少年事件の加害者となりお困りの方はフリーダイヤルまでお電話ください。

弊所の特徴②:安心の即日・迅速対応

刑事事件・少年事件の加害者となってしまったのですぐに相談したい、あるいはご家族等が逮捕されてどうすればいいか分からないといった方も多いと思います。弁護士のスケジュール次第では、専門スタッフがお電話口で内容を確認し、当日中にご相談を受けていただくことが可能です。

また、ご家族等が逮捕・勾留で身柄の拘束を受けている場合には、弁護士がご本人様の元に接見(面会)に向かう初回接見サービスもご用意しております。初回接見サービスでは、身柄拘束を受けているご本人様からお話を伺い、取調べに対するアドバイスや今後の見通しなどについてご説明いたします。

逮捕されるとすぐに捜査機関による取調べが行われますので、なるべく早く弁護士からのアドバイスを受けることが重要なポイント。初回接見費用(33000円+発生する場合は交通費)のお振込みを弊所で確認後、原則24時間以内に接見に向かいます。

初回接見サービスについて詳しく知りたい方はこちらから▼

初回接見・同行サービス

弊所の特徴③:経験豊富な弁護士が多数在籍

全国でも有数の刑事事件・少年事件を専門的に取り扱う法律事務所であることも弊所の強み。暴行事件を含む刑事事件・少年事件の分野では豊富な実績を誇ります。

被害者との示談交渉や捜査機関に対する早期の身柄解放活動などの弁護活動は、刑事事件・少年事件に関する高度に専門的な知識と経験があってこそ奏功すると言えます。

刑事事件・少年事件に関する知識や経験豊富な弁護士が親身になってご相談者様・ご依頼者様のご不安やお悩みに寄り添い、解決を目指します。刑事事件・少年事件に関するご不安やお悩みをお抱えの方は、ぜひ一度ご相談ください。

弊所の特徴④:安心明確な料金体系

法律事務所にご相談やご依頼を検討されている方の中で、それらを躊躇させるものの一つとして弁護士費用が挙げられます。弊所ではホームページに弁護士費用を掲載しており、明朗会計となっております。

費用については、ご相談時やご契約の前にご説明させていただきますが、詳細は以下をご確認ください。

弁護士費用

【解決実績】示談が成立した暴行事件を紹介

ここでは実際に事務所が依頼を受けた暴行事件で、どのような弁護活動を行ったか紹介します。

事例①:駅構内で起きた暴行事件

飲食店で酒を飲んで泥酔状態となった後、帰宅するため電車に乗り、最寄り駅に到着した際に声をかけてきた駅員に暴行を加えて逮捕されたというケースです。

弊所のホームページをご覧になったご家族からお問い合わせをいただき、初回接見サービスを利用後すぐにご契約となりました。逮捕直後のご相談だったため、担当弁護士は早期の身柄解放と示談成立に向けた弁護活動を開始しました。

早急に被害者の方に連絡をとり示談交渉を進め、加害者に対する厳罰を望まない旨の宥恕条項付の示談が成立しました。その後、捜査機関に対して示談が成立していることの主張などの弁護活動を行い、結果として早期釈放と不起訴処分の獲得に成功しています。

事例②:飲食店内で起きた暴行事件

飲食店内で居合わせた別の客とトラブルになり、相手の胸ぐらを掴んで顔を平手打ちする暴行を加えたというケースです。暴行を受けた相手から警察を呼ばれ、駆け付けた警察官によって現行犯逮捕されました。

逮捕されたことを知ったご家族から弊所にお問い合わせいただき、初回接見サービスをご利用後、ご契約となりました。担当弁護士はすぐに被害者の方との示談交渉を開始し、反省・謝罪の意を示し示談金を支払うことで宥恕条項付きの示談を成立させることができました。

こちらの事件では、早期に示談を成立させることできたこともあり、勾留を阻止して早期の身柄解放とともに不起訴処分を獲得することに成功しています。

【お客様の声】ご依頼者様から頂いた感謝の手紙

実際にご依頼者様から頂いた感謝の手紙をご紹介します。
※解決実績とお客様の声は必ずしも同じ事件とは限りません。

 

 

暴行罪の示談金でよくある質問

暴行事件の示談交渉を進める中で、多くの方が疑問や不安を抱えます。ここでは、よくある質問とその回答をQ&A形式で解説しましょう。実際の事例に基づいた対処法を知ることで、適切な対応ができるはずです。

それぞれのケースに応じた柔軟な対応が求められます。

Q.被害者から示談を拒否された場合は?

A.被害者から示談を拒否された場合でも、諦める必要はありません。いくつかの対処法があります。

まず、謝罪の手紙を送る方法が考えられます。直接の交渉は拒否されても、書面での謝罪であれば受け取ってもらえる可能性があります。手紙では、事件に至った経緯、深い反省の気持ち、二度と同じ過ちを繰り返さない決意などを誠実に綴りましょう。

次に、時間を置いて再度交渉することも有効です。事件直後は被害者の怒りや恐怖が強く、示談に応じる気持ちになれないことがあります。しかし、時間の経過とともに感情が落ち着き、示談に応じてくれることもあるのです。

また、贖罪寄付を行うという選択肢もあります。被害者が示談を拒否しても、加害者が反省の意思を示すために、犯罪被害者支援団体などに寄付を行うのです。検察官や裁判官は、こうした贖罪の努力も評価してくれます。

さらに、弁護士が粘り強く交渉することで、被害者の気持ちが変わることもあります。専門家の適切な対応が、示談成立への道を開くこともあるでしょう。示談が成立しなくても、誠意ある対応を続けることが大切です。

Q.高額な示談金を請求された場合は?

A.被害者から相場を大きく超える高額な示談金を請求された場合、慎重な対応が必要です。

まず、弁護士に相談して適正な金額を確認しましょう。弁護士は過去の事例や裁判例から、事件内容に見合った適正な示談金額を算定できます。被害者の要求が不当に高額であれば、その旨を説明して減額交渉を行います。

次に、分割払いを提案する方法もあります。一括での支払いが難しくても、分割であれば支払える金額もあるでしょう。被害者にとっても、全く示談が成立しないよりは、分割払いでも示談が成立する方が望ましいケースがあります。

また、被害の実態を確認することも重要です。高額な請求の根拠が何なのか、治療費や休業損害の具体的な金額を資料で確認しましょう。客観的な根拠がない請求には、応じる必要はありません。

ただし、不当に低い金額を強引に押し付けることは避けてください。被害者の怒りを買い、示談が決裂するだけでなく、厳しい処罰感情を生む可能性があります。適正な金額での合意を目指し、誠実に交渉を続けることが肝心です。

Q.傷害罪になると示談金相場も変わる?

A.暴行罪から傷害罪になると示談金の相場は大きく変わります。

傷害罪は、暴行によって相手に怪我を負わせた場合に成立する犯罪です。刑法第204条では「人の身体を傷害した者は、15年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金に処する」と定められており、暴行罪よりも格段に重い刑罰が科されます。

示談金についても、傷害罪の場合は30万円から100万円程度、あるいはそれ以上になることが一般的です。怪我の程度が重ければ、数百万円に達することもあります。

傷害罪では、暴行罪よりも多くの費用が発生するからです。治療費が高額になりますし、入院が必要な場合もあります。仕事を長期間休まざるを得なくなれば、休業損害も膨らみます。後遺症が残った場合は、後遺障害慰謝料も加算されるでしょう。

さらに、被害者の精神的苦痛も暴行罪より大きいため、慰謝料も高額になります。顔に傷が残った、歯が折れたなど、外見に影響が出る怪我の場合は、特に慰謝料が高くなる傾向が多いです。

暴行罪の示談金相場は内容によって異なる

暴行罪の示談金について、相場や内訳、示談のメリット、そして弁護士に依頼する重要性について解説してきました。

示談金の相場は10万円から30万円程度が目安ですが、これはあくまで一般的な基準に過ぎません。実際の金額は、暴行の態様、被害の程度、被害者の被害感情など、個別の事情によって大きく変動します。

被害者と示談することで、事件化の阻止や前科の回避といった大きなメリットが得られます。しかし、当事者同士での示談交渉は、連絡先の入手が困難であることや、適切な金額・内容での合意が難しいことから、現実的ではありません。

だからこそ、弁護士に依頼することが不可欠なのです。弁護士であれば、捜査機関を通じて被害者の連絡先を入手し、代理人として適切な交渉を行い、法的に有効な示談書を作成できます。さらに、示談成立後も捜査機関に働きかけることで、より軽い処分を目指すことができます。

暴行事件を起こしてしまった方は、一刻も早く弁護士に相談してください。早期の対応が、あなたの未来を守る鍵となります。適切な示談交渉を通じて、事件を円満に解決し、人生の再スタートを切りましょう。

傷害事件における示談金の相場はいくら?内訳は?示談金はいつ払う?

2026-07-06

傷害事件を起こしてしまった—。

突然の出来事に動揺し、今後どうすればいいのか分からず不安を感じていませんか?特に、被害者への示談金はいくら必要なのか、いつ支払えばいいのか、具体的な金額や手続きが見えず困っている方も多いでしょう。

実は、傷害事件における示談金には一定の相場があります。この記事では、傷害事件の示談金の内訳や相場、示談の流れ、そして示談することで得られるメリットまで、分かりやすく解説していきます。

適切な示談金の知識を身につけることで、被害者との円満な解決につながり、刑事処分の軽減も期待できるのです。

傷害事件における示談金とは

傷害事件における示談金とは、加害者が被害者に対して支払う金銭的な補償のことをいいます

刑事事件としての傷害罪は、他人の身体を傷つけた場合に成立します。示談金を支払うことで、被害者との間で民事上の損害賠償問題を解決し、同時に刑事手続きにおいても有利な影響を与えることができます。

示談は、当事者間の合意によって成立する私的な解決方法です。被害者が受けた損害を金銭で補償し、これ以上の請求をしないという約束を交わすのが一般的な形です示談が成立すれば、被害者は被害届の取下げや加害者への寛大な処分を求める意思を示すことが多く、結果として不起訴処分や刑の軽減につながる可能性が高まります。

ただし、示談金の支払いは、あくまで民事上の解決です。刑事責任が完全に消えるわけではありません。しかし、捜査機関や裁判所は、示談の成立を加害者の反省の現れとして評価するため、処分を決める際の重要な判断材料となるのです。

傷害事件における示談金の内訳

傷害事件の示談金は、いくつかの項目で構成されています。

被害者が負った損害を適切に補償するため、示談金には治療に関する費用、仕事を休んだことによる損失、そして精神的苦痛への慰謝料が含まれるのが一般的。これらの項目を正しく理解することで、適切な示談金額を算定できます。

それぞれの内訳について、具体的に見ていきましょう。

治療費・入通院費等

怪我の治療にかかった実費が示談金に含まれます。

治療費には、診察料、検査費用、薬代、手術費用などが該当します入院が必要になった場合は、入院費も対象となります。また、通院のための交通費や、怪我によって必要となった装具(松葉杖や車椅子など)の費用も含まれるでしょう。

これらは実際に支出した金額が基準となるため、領収書などの証拠書類が重要です。治療費の支払いを加害者側が直接病院に行うケースもありますが、示談交渉では被害者が立て替えた分も含めて清算します。

なお、健康保険を使った場合と使わなかった場合で金額が変わる点にも注意が必要です。示談交渉では、実際に被害者が負担した金額を基準に話し合うことになります。

休業損害(休業補償)

骨折や入院で仕事ができなかった期間の収入減少分が示談金に含まれます。

会社員の場合、給与明細などから1日あたりの収入を算出し、休業日数を掛けた金額が基準です。自営業者の場合は、確定申告書などから平均的な日収を計算して算定します。主婦・主夫であっても、家事労働に対する休業損害が認められるケースが多いでしょう。

休業損害の計算には、実際に休んだ日数だけでなく、通院のために早退や遅刻をした時間も含まれることがあります。また、有給休暇を使って通院した場合も、本来自由に使えるはずの有給を消費したことになるため、休業損害として認められる可能性があるのです。

給与所得者の場合、会社から休業損害証明書を発行してもらうことで、具体的な損害額を証明できます。この書類があれば、示談交渉もスムーズに進むでしょう。

慰謝料(迷惑料・謝罪金等)

事件によって被害者が受けた精神的苦痛に対する補償も示談金に含まれます。

慰謝料は、痛みや恐怖、日常生活への支障など、金銭では測りにくい精神的なダメージを補うものです。治療費や休業損害のように明確な基準がないため、怪我の程度、治療期間、後遺症の有無などを総合的に考慮して決定されます。

一般的に、怪我が重いほど、治療期間が長いほど、慰謝料は高額になる傾向があります。顔面への傷害で痕が残った場合や、骨折で後遺症が残った場合などは、特に高額な慰謝料が認められるでしょう。

また、被害者が受けた恐怖や不安の程度も考慮されます。たとえば、刃物を使った傷害事件では、怪我の程度が比較的軽くても、被害者の精神的ショックが大きいため慰謝料が高めになることがあるのです。

傷害事件における示談金の相場はいくら?

傷害事件における示談金の相場は、被害者が負った怪我の程度によって大きく異なります。

軽傷の場合と重症の場合では、示談金に数倍から数十倍の差が出ることも珍しくありません。なぜなら、怪我の程度によって治療費、休業期間、精神的苦痛の大きさが変わってくるからです。

軽傷のケースでは、示談金は10万円から50万円程度が目安。全治1週間から2週間程度の打撲や擦り傷、軽い捻挫などがこれに該当します。通院回数が少なく、日常生活への影響も限定的な場合は、比較的低額で示談が成立することが多いでしょう。

重症のケースでは、示談金は50万円から数百万円に達することもあります。骨折や歯の損傷、顔面への傷害など、入院が必要な怪我や後遺症が残る可能性がある場合がこれに該当します。治療期間が長引き、仕事への影響も大きくなるため、示談金も高額になる傾向があります。

ただし、これはあくまで目安。被害者の職業、年齢、怪我の部位、加害者の反省の態度なども考慮されるため、個別のケースで金額は変動します。

【ケース別】傷害事件における示談金の相場

具体的な怪我の程度ごとに、示談金の相場を見ていきましょう。

実際の示談交渉では、これらの相場を参考にしながら、個別の事情を加味して金額が決定されます。治療の経過や被害者の状況によって変動する可能性があることを理解しておく必要があります。

ケース①:全治1週間~10日程度の傷害

全治1週間から10日程度の傷害では、示談金の相場は10万円から30万円程度となります。

このケースに該当するのは、軽い打撲、擦り傷、軽度の捻挫などです通院回数は1回から数回程度で、日常生活への支障も最小限です。仕事を休む必要がないか、休んでも1日から2日程度で済むことが多いでしょう。

治療費は数千円から数万円程度、休業損害もほとんど発生しないため、示談金の大部分は慰謝料となります。被害者との関係性や事件の経緯によっては、10万円以下で示談が成立することもあるでしょう。

ただし、同じ全治1週間でも、顔面への傷害で痕が残る可能性がある場合は、相場より高くなることがあります。見た目への影響は精神的苦痛が大きいと判断されるためです。

ケース②:全治2週間~3週間程度の傷害

全治2週間から3週間程度の傷害では、示談金の相場は30万円から80万円程度となります。

このケースには、骨にひびが入った、歯が欠けた、深い切り傷などが該当します。通院回数は5回から10回程度、仕事を1週間前後休む必要が出てくることも多いでしょう。

治療費は数万円から十数万円程度、休業損害も発生するため、示談金は軽傷のケースより大幅に高くなります。特に、歯の治療では自費診療になることもあり、治療費だけで数十万円になることもあるのです。

また、怪我の部位や後遺症の可能性によっても金額は変動します。手や指の怪我で職業に影響が出る場合、顔への傷害で痕が残る場合などは、相場の上限またはそれ以上の示談金になることもあるでしょう。

ケース③:全治1か月以上の傷害

全治1か月以上の傷害では、示談金の相場は100万円以上となり、ケースによっては数百万円に達することもあります。

このケースには、骨折、重度の打撲、靭帯損傷などが該当します入院が必要になることも多く、通院期間も数か月に及ぶでしょう。仕事への影響も大きく、長期の休業や職場復帰後の業務制限なども発生します。

治療費は数十万円から百万円以上、休業損害も月単位で発生するため、これらだけでも高額になります。さらに、後遺症が残った場合は、将来の収入減少や介護費用なども考慮されるため、示談金は大幅に増額されるでしょう。

特に、顔面の骨折で変形が残った、手足の骨折で可動域制限が残ったなど、明確な後遺症がある場合は、後遺障害の等級に応じて示談金が算定されます。被害者の年齢や職業によっては、1000万円を超える示談金になることもあるのです。

傷害事件における示談の流れ

傷害事件で示談を進めるには、決まった手順があります。

適切な手順を踏むことで、スムーズに示談を成立させることができます。特に、被害者の連絡先を知らない場合は、捜査機関の協力が不可欠です。それぞれのステップを詳しく見ていきましょう。

捜査機関に示談の意思を申告

警察や検察などの捜査機関に、被害者と示談したい意思を申告することから始めます。

傷害事件では、加害者が被害者の連絡先を知らないことがほとんど。直接連絡を取ろうとすると、脅迫や口封じと受け取られる危険もあります。そのため、捜査機関を通じて示談の意向を伝えるのが安全で確実な方法です。

捜査機関に申告する際は、弁護士を通じて行うことをおすすめします。弁護士が間に入ることで、被害者も安心して示談交渉に応じやすくなるでしょう。また、捜査機関も弁護士からの申し入れであれば、スムーズに対応してくれることが多いのです。

申告後、捜査機関が被害者に示談の意向を確認してくれます。被害者が示談に応じる意思を示せば、次のステップに進むことができるでしょう。

被害者の意向を確認後に示談の申し入れ

被害者が示談に応じる意向を捜査機関に伝えれば、捜査機関から被害者の連絡先を教えてもらえます。

ただし、被害者のプライバシー保護のため、加害者本人に直接連絡先が伝えられることは通常ありません。弁護士に依頼している場合は、弁護士に連絡先が開示され、弁護士から被害者に連絡を取ることになります。

連絡先を入手したら、速やかに被害者に示談の申し入れをしましょう。初回の連絡では、謝罪の意思を明確に伝え、示談交渉に応じてもらえるよう丁寧にお願いすることが大切です。

被害者の都合に合わせて面談の日時を設定し、示談交渉の場を設けます。被害者が直接会うことを拒否する場合は、書面や弁護士を通じた交渉になることもあるでしょう。

示談交渉

示談金や示談書の内容等を、双方が納得できるように交渉を進めていきます。

示談交渉では、まず治療費や休業損害などの実費部分を確定させます。領収書や給与明細などの証拠書類を基に、客観的に金額を算出しましょう。その後、慰謝料について話し合います。

慰謝料には明確な基準がないため、交渉が難航することもあります。怪我の程度、治療期間、被害者の精神的苦痛などを考慮し、双方が受け入れられる金額を探っていくのです。相場を参考にしながら、誠意をもって交渉することが重要でしょう。

示談金だけでなく、示談書の内容についても合意を得る必要があります。特に、「被害届の取下げ」や「宥恕(ゆうじょ)条項」など、刑事手続きに影響する内容は慎重に協議しましょう。

複数回の交渉を経て、双方が納得できる内容にまとまったら、次のステップに進みます。

示談書に当事者の署名捺印をして双方で保管

示談交渉が成立したら、示談書を作成し、当事者双方が署名捺印します。

示談書には、示談金の額、支払い方法、支払い期限、清算条項(これ以上の請求をしない旨)などを明記します被害届の取下げや宥恕条項を含める場合は、その内容も具体的に記載しましょう。

署名捺印した示談書は、それぞれが原本を1通ずつ保管します。示談書は、民事上の合意を証明する重要な書類となります。また、刑事手続きにおいても、示談が成立した証拠として捜査機関や裁判所に提出することになるでしょう。

示談書の作成は、法的な知識が必要です。弁護士に依頼して作成してもらうことで、後々のトラブルを防ぐことができます。記載漏れや曖昧な表現があると、後から「言った・言わない」の争いになる可能性もあるため、注意が必要です。

示談金を支払う

示談書の締結が完了したら、合意した内容に従って示談金を支払います。

支払い方法は、示談書に記載した通りに行いましょう。一括払いの場合は、指定された期日までに被害者の口座に振り込むのが一般的です。分割払いの場合は、毎月の支払い日と金額を守って支払いを続けます。

支払いが完了したら、領収書を必ずもらっておきましょう。振込の場合は、振込明細書を保管しておくことで支払いの証拠になります。

示談金の支払いが遅れると、示談が破談になる可能性もあります。特に、刑事手続きが進行中の場合は、支払いの遅延が処分に悪影響を与えることも。必ず期日を守って支払うことが重要です。

支払い完了後は、弁護士を通じて示談成立の報告書を捜査機関に提出します。これにより、不起訴処分や刑の軽減につながる可能性が高まるのです。

傷害事件で示談をするメリット

傷害事件で示談をすることには、加害者にとって大きなメリットがあります。

被害者への誠意ある対応が、刑事手続きにおいても有利に働くのです。示談の成立によって得られる具体的なメリットを、それぞれ詳しく見ていきましょう。

被害届の取下げ

示談が成立すると、被害者に被害届を取り下げてもらえる可能性があります。

被害届が取り下げられたからといってすぐに捜査が打ち切りになり事件が終了するというわけではありませんが、事件が初期段階で、まだ検察に送致されていない場合は、被害届の取下げにより警察段階で事件が終了する可能性があります。

ただし、既に捜査が進んでいる場合や、怪我の程度が重い場合は、被害届が取り下げられても捜査が続くことがあります。それでも、被害者が加害者を許したという事実は、処分を決める際の重要な考慮要素となるのです。

被害届の取下げを示談条件に含める場合は、示談書にその旨を明記し、実際に取下げ手続きを行ってもらうことが必要です。

不起訴処分による前科回避

示談が成立すると、不起訴処分になる可能性が高まります。

不起訴処分とは、検察官が捜査した事件について裁判所に訴え(起訴)を起こさないと決めることをいいます。不起訴になれば、前科はつきません。前科がつかないことは、今後の人生に大きな影響を与えます。就職、結婚、海外渡航など、さまざまな場面で前科の有無が問われることがあるためです。

傷害事件では、示談が成立していることが不起訴処分の重要な判断材料となります。特に、初犯で怪我の程度が比較的軽く、被害者との示談が成立している場合は、不起訴処分になる可能性が非常に高いでしょう。

不起訴処分には、起訴猶予、嫌疑不十分、嫌疑なしなどの種類がありますが、示談成立の場合は起訴猶予による不起訴が一般的。これは「罪は認められるが、情状を考慮して起訴しない」という判断です。

逮捕後の早期釈放

逮捕されてしまった場合でも、示談をすることで早期釈放の可能性が高まります。

逮捕後は、48時間以内に検察に送致され、さらに24時間以内に検察官が勾留請求をするかどうかを判断しますそして、検察官の勾留請求により、裁判官が勾留を認めると、最長20日間身体を拘束される可能性がありますしかし、示談が成立すれば、証拠隠滅や逃亡のおそれが低いと判断され、釈放される可能性が出てくるのです。

特に、被害者が「処罰を望まない」という意思を示してくれた場合は、早期釈放の可能性が高まります。釈放されれば、会社や学校に戻ることができ、日常生活への影響を最小限に抑えられるでしょう。

ただし、示談が成立しても必ず釈放されるわけではありません。怪我の程度が重い場合や、前科がある場合などは、勾留が続くこともあります。

起訴後の実刑回避

起訴されてしまった場合でも、示談をすることで実刑を回避できる可能性が高まります。

起訴後に示談が成立すれば、罰金刑や、執行猶予付き判決を得られる可能性があります。

正式裁判になった場合でも、示談成立は量刑を決める重要な要素となります。初犯で示談が成立していれば、執行猶予付き判決になる可能性が高いでしょう。裁判で言い渡された全部の刑罰(拘禁刑・懲役)に執行猶予がつけば、執行猶予が取り消されることがない限り、刑務所に入らずに済みます。

逆に、示談が成立していない場合は、実刑判決になるリスクが高まります。特に、怪我の程度が重い場合や、反省の態度が見られない場合は、実刑になる可能性があるのです。

示談は、被害者への誠意ある対応であると同時に、自分自身の将来を守る重要な手段と言えるでしょう。

当事者間の示談交渉は危険?

傷害事件を起こした際、加害者と被害者が直接示談交渉を行うことは避けるべきです。

一見、弁護士費用を節約できるように思えますが、当事者間の交渉には多くのリスクが潜んでいます。感情的な対立が激化したり、法的に不適切な内容で合意してしまったり、最悪の場合は新たなトラブルを生むこともあります。冷静な判断が難しい状況で、適切な示談を成立させるのは極めて困難なのです。

特に、被害者は事件によって心身ともに傷ついています。加害者本人が直接接触を試みることは、被害者にさらなる恐怖や不安を与えかねません。示談交渉を円滑に進めるためには、第三者である専門家を介することが不可欠でしょう。

当事者間での示談交渉が抱える具体的な問題点を見ていきます。

被害者が示談交渉に応じてくれない

加害者に対する怒りや恐怖から、被害者が示談交渉に応じてくれない可能性が高いです。

傷害事件の被害者は、身体的な痛みだけでなく、精神的なショックも受けています。加害者の顔を見たくない、声も聞きたくないと感じるのは自然な反応。そんな状態で加害者本人から連絡が来れば、恐怖を感じて拒絶するのは当然でしょう。

また、被害者は「加害者が自分の連絡先をどうやって知ったのか」と不安を抱くこともあります。ストーカー行為や報復を疑われる可能性もあり、示談交渉どころか警察に通報されるリスクさえあるのです。

さらに、被害者が示談に応じないまま時間が経過すると、刑事手続きがどんどん進んでしまいます。逮捕、勾留、起訴と手続きが進むにつれて、示談の効果も薄れていくでしょう。早期の示談が重要であるにもかかわらず、当事者間では交渉のスタートラインにすら立てないことが多いのです。

事件とは別のトラブルに発展するおそれも

示談交渉に慣れていない者同士だと、新たなトラブルが発生する危険があります。

最も多いのが、示談金の金額をめぐる対立。被害者が相場よりも極端に高い金額を要求してきたり、逆に加害者が低額での示談を強引に迫ったりすることで、話し合いが決裂します。法律知識がないまま交渉を進めると、どちらも適切な金額の判断ができないのです。

示談書の内容についても問題が起こりやすいでしょう。「今後一切関わらない」といった曖昧な条項や、「被害届を取り下げる」と書きながら実際には取り下げないなど、後から「そんな約束はしていない」というトラブルに発展することがあります。

さらに深刻なのが、交渉中の発言が新たな刑事事件につながるケース。加害者が「示談に応じないと不利益がある」といった脅迫めいた発言をしてしまったり、被害者が「もっと金を払わないと許さない」と恐喝まがいの要求をしたりすれば、別の犯罪に該当する可能性もあるのです。

感情的になりやすい当事者同士では、冷静な交渉は期待できません。

傷害事件で示談をする場合は弁護士へ依頼

傷害事件で示談の意向がある場合は、弁護士に刑事弁護活動を依頼することを強く推奨します。

弁護士は法律の専門家であると同時に、交渉のプロフェッショナル。被害者との橋渡し役となり、適切な示談金額の算定から示談書の作成、捜査機関への報告まで、一連の手続きを適切に進めてくれます。弁護士費用はかかりますが、不起訴処分や刑の軽減という結果を考えれば、決して高い投資ではないでしょう。

特に、逮捕されている場合や、起訴が目前に迫っている場合は、一刻も早く弁護士に依頼する必要があります。時間との戦いでもあるため、スピーディーな対応が求められるのです。

弁護士に依頼することで得られる具体的なメリットを見ていきましょう。

代理人弁護士として被害者と示談交渉ができる

弁護士が代理人として被害者と交渉することで、スムーズな示談成立が期待できます。

被害者にとって、弁護士からの連絡は加害者本人からの連絡よりもはるかに受け入れやすいものです。弁護士という第三者が介在することで、被害者は安心して示談交渉に臨めるのです。また、弁護士は感情的にならず、冷静かつ論理的に交渉を進めることができます。

弁護士は捜査機関を通じて被害者の連絡先を入手する手続きも熟知しています。適切なルートで連絡先を得ることで、被害者に不安や恐怖を与えることなく交渉を開始できるでしょう。

さらに、弁護士が窓口となることで、加害者本人は被害者と直接顔を合わせる必要がありません。感情的な対立を避けられるため、交渉が決裂するリスクも大幅に減るのです。

加害者の反省の気持ちを適切に伝え、被害者の怒りや不安に寄り添いながら交渉を進める。これは弁護士だからこそできる対応でしょう。

適切な示談金・示談内容で示談交渉ができる

法律の専門家である弁護士に依頼することで、事案に合った適切な示談金・示談内容で交渉を進められます。

弁護士は多数の傷害事件を扱った経験から、怪我の程度や事案の内容に応じた相場を熟知しています。治療費、休業損害、慰謝料のそれぞれについて、適切な金額を算定できるのです。被害者から法外な金額を要求された場合も、根拠を示して交渉することができるでしょう。

示談書の作成においても、弁護士の専門知識が活きます。清算条項、宥恕条項、被害届取下げ条項など、刑事手続きに影響する重要な条項を漏れなく盛り込むことが可能。後々のトラブルを防ぐため、曖昧な表現を避けた明確な示談書を作成してくれます。

また、弁護士は被害者側の要望も汲み取りながら、双方が納得できる内容を提案します。一方的な主張ではなく、Win-Winの解決を目指すことで、示談成立の可能性が高まるのです。

適切な示談内容は、刑事処分にも大きく影響します。不起訴や執行猶予を得るためには、法的に有効な示談書が不可欠でしょう。

示談を通して捜査機関に処分意見を主張できる

示談成立を捜査機関に報告し、弁護士の立場から処分に対する意見書を提出することで、少しでも軽い刑事処分を目指せます。

示談が成立しただけでは、その情報が捜査機関に正確に伝わるとは限りません。弁護士は示談書とともに、被害者が加害者を許した経緯や、加害者の反省の態度、再犯防止の取り組みなどを詳細にまとめた報告書を作成します。

さらに、弁護士は法律の専門家として、「なぜこの事案では不起訴が相当なのか」「なぜ執行猶予が妥当なのか」を法的な根拠とともに主張できます。これは単なる嘆願ではなく、法律に基づいた意見として、検察官や裁判官に真剣に検討してもらえるのです。

起訴前であれば検察官に対して、起訴後であれば裁判所に対して、弁護士は継続的に働きかけを行います。示談成立というプラス材料を最大限に活用し、依頼者にとって最善の結果を目指すのが弁護士の役割です。

特に、初犯で示談が成立している場合は、弁護士の適切な主張によって不起訴処分を獲得できる可能性が大きく高まるでしょう。

【事務所紹介】傷害事件に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件の弁護活動を中心に取り扱う法律事務所です。

刑事事件・少年事件は一般の民事事件や行政事件とは内容や担当機関が大きく異なっているため、刑事事件・少年事件の専門知識と弁護活動が必要になります。

当事務所は刑事事件・少年事件の刑事弁護活動を扱う実績豊富な弁護士が、最初の相談から捜査・裁判終了による事件解決まで一貫して、丁寧に対応致します。

弊所の特徴①:24時間無料法律相談受付

弊所では初回の法律相談を無料で承っています。

法律相談のご予約はフリーダイヤルにて受付中。なおフリーダイヤルについては、24時間、年中無休で対応していますので、何時でもお気軽にお電話ください。

弊所の特徴②:安心の即日・迅速対応

北は北海道の札幌、南は九州の福岡まで、全国の主要都市12か所に事務所を設けており、日本全国に対応している点も弊所の強みです。

法律相談についてはお客様のご希望の日時でご予約が可能、また弁護士を派遣する初回接見サービスについてはご予約いただいて、最短当日に弁護士を派遣することができます。

今すぐ相談したい、今すぐ活動を開始して欲しいという方のご希望に応えることができる体制を整えておりますのでご安心してご相談ください。

弊所の特徴③:経験豊富な弁護士が多数在籍

弊所は開設して10年以上、刑事事件を主に扱っている法律事務所です。

傷害事件のような被害者の存在する事件においては、被害者と示談することができるかどうかが、その後の刑事処分に絶大な影響を及ぼしますが、弊所では、刑事事件における示談の経験が豊富な弁護士による活動をお約束することができます。

刑事事件の弁護活動を熟知した弁護士による、弁護活動を受けることで、きっとご安心していただくことができるでしょう。

弊所の特徴④:安心明確な料金体系

ご契約前に、着手金、報酬金、実費日当等の弁護士費用について明確にし、お客様に納得していただけるまで丁寧に説明させていただいております。

また、弁護士費用についてお客様が不安を感じないように、契約書に弁護士費用一覧表を添付させていただいております。

料金詳細については弊所HPをご覧ください▼

料金表 

【解決実績】示談が成立した傷害事件を紹介

ここでは実際に事務所が依頼を受けた傷害事件で、どのような弁護活動を行ったか紹介します。

事例①:全治3日の怪我を負わせた傷害事件

同じマンションの住人との騒音トラブルから被害者に対して暴行を加え、全治3日の傷害を負わせてしまったというケースです。

在宅のまま捜査は進み、検察庁で検察官からの取調べを受けているときに略式罰金にする意向であることを告げられ、示談及び不起訴処分を求めて、弊所の弁護士にご依頼いただきました。

被害者の処罰感情が強く、示談の締結が難しい状況ではありましたが、弁護士が粘り強く誠意を持って謝罪の意を伝え、それぞれの条項についても丁寧に説明を繰り返すことで、示談金30万円で宥恕条項付きの示談を成立させることに成功しました。

宥恕条項付きの示談が成立したことで、当初略式手続きでの罰金刑が濃厚な事件ではありましたが、不起訴処分を勝ち取ることに成功しています。

事例②:全治3週間の怪我を負わせた傷害事件

会社の同僚の男性と酒の席で口論になり、顔を拳で殴りつけるなどして、全治3週間の左ほほ骨骨折の傷害を負わせてしまったというケースです。

弁護活動のご依頼をいただいた後に逮捕されてしまいましたが、弁護士がすぐに勾留請求に対する意見書を提出することで勾留を阻止することに成功しました。

被害者が職場の同僚ということもあり、示談において様々な配慮や調整が必要な交渉となりましたが、弁護士が丁寧に交渉を重ねていったことで宥恕条項付きの示談を成立させることに成功しています。

示談の成立後は検察官とも処分交渉を重ね、被害者に顔面の骨折という後遺障害も残ってしまう可能性のある重症を負わせてしまった事件ではありましたが、不起訴処分を獲得することに成功しました。

傷害事件における示談金でよくある質問

傷害事件の示談金について、多くの方が抱く疑問に答えていきます。

実際の示談交渉では、想定していなかった状況に直面することも少なくありません。事前によくある質問とその回答を知っておくことで、冷静に対処できるでしょう。

Q.被害者から示談を拒否された場合は?

A.示談を拒否された場合でも、弁護士を通じて粘り強く交渉を続けることが重要です。

被害者が最初は示談を拒否しても、時間が経過して冷静になると、気持ちが変わることがあります。弁護士が誠意をもって謝罪の気持ちを伝え続けることで、被害者の心が動く可能性もあるのです。

また、示談が完全に不可能な場合でも、次善の策があります。謝罪文の受け取りを求めたり、贖罪寄付をすることで、反省の態度を示すことができるでしょう。これらの対応も、刑事処分を決める際の考慮要素となります。

ただし、被害者が明確に拒否している場合、無理に接触を試みるのは逆効果。弁護士の判断に従い、適切なタイミングと方法で対応することが大切です。

示談が成立しなくても、誠意ある対応を続けることで、処分が多少なりとも軽くなる可能性はあります。

Q.示談金はいつ支払う?

A.示談金は、示談書に署名捺印した後、合意した期日に支払うのが一般的です。

多くの場合、示談書締結と同時に支払う、または締結後1週間以内など、比較的早い時期に設定されます。刑事手続きが進行中の場合は、処分が決まる前に支払いを完了させることが重要です。支払いが遅れると、示談の効果が薄れてしまうのです。

一括払いが原則ですが、高額な示談金の場合は分割払いが認められることもあります。ただし、分割払いの場合は、最初の数回分を示談書締結時に支払い、残りを毎月支払うという形が多いでしょう。

支払い方法は銀行振込が一般的です。振込明細書は必ず保管しておき、支払いの証拠としてください。現金で手渡す場合は、領収書を必ずもらいましょう。

支払い期日を守ることは、示談における最も重要な約束。期日に遅れることなく、確実に支払うことが求められます。

Q.示談金を支払えない場合は?

A.示談金を一括で支払えない場合は、分割払いの交渉や、家族・親族からの援助を検討しましょう。

まず、被害者に対して正直に経済状況を説明し、分割払いをお願いすることが考えられます。弁護士を通じて誠実に事情を伝えれば、被害者が分割払いに応じてくれる可能性もあるでしょう。月々の支払額と期間を明確にし、確実に支払える計画を提示することが重要です。

家族や親族に事情を説明し、援助をお願いすることも現実的な選択肢。傷害事件を起こしたことは恥ずかしいことですが、将来のために正直に話し、協力を求めることが必要な場合もあります。

どうしても支払いが困難な場合は、弁護士に相談して可能な範囲での示談を模索しましょう。少額でも誠意を示すことで、被害者の気持ちが和らぐこともあるのです。

ただし、支払い能力がないからといって示談を諦めるのは早計です。できる限りの努力をすることが、刑事処分においても評価されます。

Q.少年による傷害事件の示談金相場は?

A.少年が傷害事件を起こした場合でも、示談金の相場は成人の場合とほぼ同じです。

民事上の損害賠償責任は、加害者が少年であっても変わりません。治療費、休業損害、慰謝料といった示談金の内訳や金額の算定方法は、成人の場合と同様に考えられます。

ただし、少年の場合は保護者が法定代理人として示談交渉を行い、示談金も保護者が支払うことになるのが通常です。少年本人に支払い能力がないため、保護者の経済状況が示談金額に影響することもあるでしょう。

また、少年事件では家庭裁判所での審判が行われます。示談が成立していることは、保護処分を決める際の重要な考慮要素です。成人事件における不起訴処分と同様に、示談の成立によって少年院送致を回避できる可能性が高まるのです。

少年事件に精通した弁護士に依頼し、少年の更生を第一に考えた対応をすることが重要でしょう。

傷害事件における示談金の相場は内容によって異なる

傷害事件における示談金の相場は、一律ではありません。

怪我の程度、治療期間、被害者の職業や年齢、加害者の反省の態度など、さまざまな要素によって金額は変動します。軽傷であれば数十万円、重症であれば数百万円以上になることもあるのです。

重要なのは、適切な金額で示談を成立させることです。相場を大きく下回る金額では被害者が納得せず、逆に法外な金額を支払う必要もありません。事案に応じた適正な示談金を算定し、双方が納得できる解決を目指すことが求められます。

また、示談金の支払いだけでなく、被害届の取下げや宥恕条項など、示談書の内容も刑事処分に大きく影響します。単に金銭を支払えば良いというものではなく、法的に有効な示談を成立させることが重要なのです。

傷害事件を起こしてしまった場合は、できるだけ早く弁護士に相談しましょう。早期の示談成立が、あなたの将来を守る最善の方法です。被害者への誠意ある対応と、適切な法的手続きを並行して進めることで、不起訴処分や刑の軽減という結果を目指すことができます。一人で悩まず、専門家の力を借りて、前向きに解決への道を歩んでいきましょう。

傷害事件で逮捕されるまでの期間は?逮捕を回避するためのポイント

2026-07-06

傷害事件を起こしてしまった—。

その後、いつ警察が来るのか、逮捕されるまでどのくらいの期間があるのか、不安な日々を過ごしていませんか?現行犯逮捕されなかった場合、後日突然警察が自宅や職場に来るのではないかと怯えている方もいるでしょう。

実は、傷害事件で後日逮捕される場合、逮捕されるまでの期間に法律上の定めはありません。事件の翌日に逮捕されることもあれば、数か月後に逮捕されるケースもあります。この記事では、傷害事件で逮捕されるまでの期間について、後日逮捕の仕組みや公訴時効、そして逮捕を回避するための具体的な方法を解説します。

早期に適切な対応を取ることで、逮捕を回避できる可能性が高まります。

傷害事件で逮捕されるまでの期間

傷害事件を起こした場合、現行犯逮捕と後日逮捕(通常逮捕)のパターンがあります。現行犯逮捕は事件発生時その場で逮捕されます。一方、後日逮捕の場合は、事件発生から逮捕までの期間が法律で定められていないため、いつ逮捕されるか予測できないのが実情です。

後日逮捕されるまでの期間は事件の内容や捜査の進捗状況によって大きく異なります。被害者がすぐに被害届を提出すれば翌日に逮捕されることもあれば、捜査に時間がかかり数週間/数か月後に逮捕されることもあるでしょう。ここでは、なぜ逮捕までの期間が決まっていないのか、そして後日逮捕とはどのような逮捕なのかを詳しく見ていきます。

逮捕されるまでの期間が決まってない理由

傷害事件で逮捕されるまでの期間が法律で定められていない理由は、事件ごとに捜査に必要な時間が異なるためです。

警察は逮捕状を請求する前に、十分な証拠を集める必要があります。防犯カメラの映像を確認したり、目撃者から話を聞いたり、被害者から詳細な状況を聴取したりといった捜査活動には、それぞれ時間がかかるでしょう。事件の内容が複雑であったり、被疑者の特定に時間がかかったりすれば、逮捕までの期間は自然と長くなります。

また、被疑者が逃亡するおそれや証拠隠滅のおそれがあるかどうかも、逮捕のタイミングに影響を与える要素です。これらのおそれが高いと判断されれば、捜査の初期段階で逮捕されることもあるでしょう。逆に、身元がはっきりしており逃亡のおそれが低いと判断されれば、在宅のまま捜査が進められることもあります。

つまり、事件の性質、証拠の状況、被疑者の身元や行動など、様々な要素を総合的に判断して逮捕のタイミングが決まるため、一律に期間を定めることができないのです。

後日逮捕(通常逮捕)とは

後日逮捕は「通常逮捕」とも呼ばれ、裁判官が発付した逮捕状に基づいて行われる逮捕を指します。

現行犯逮捕とは異なり、事件発生から一定の時間が経過した後に逮捕されるのが特徴です。警察は捜査を進めて被疑者を特定し、十分な証拠が集まった段階で裁判官に逮捕状を請求します。裁判官が「逮捕の理由がある」「逮捕の必要性がある」と判断すれば逮捕状が発付され、その逮捕状に基づいて警察が被疑者を逮捕する流れです(例外として検察官が被疑者を通常逮捕する場合もあります)。

逮捕状が発付されるためには、単に犯罪の嫌疑があるだけでは不十分でしょう。被疑者が逃亡するおそれ、証拠を隠滅するおそれ、または罪証を隠滅するおそれがあると認められる必要があります。これらの要件を満たさない場合は、逮捕されずに在宅のまま捜査が進められることもあるのです。

後日逮捕の場合、警察は事前に十分な証拠を集めているため、逮捕後の取り調べでは既に固まった事実関係をもとに追及されることが多いといえます。

傷害事件で後日逮捕されるケース

傷害事件を起こしても、その場で現行犯逮捕されなければ「このまま何もなく終わるかもしれない」と考える人もいるかもしれません。しかし、現行犯逮捕されなかった場合でも、後日逮捕される可能性は十分にあります。

後日逮捕に至る典型的なケースとして、被害者が後日被害届を提出する場合と、警察の捜査によって被疑者が特定される場合の2つが挙げられるでしょう。いずれのケースでも、事件発生から日数が経過していても警察が動き出せば逮捕に至ります。ここでは、それぞれのケースについて具体的に見ていきましょう。

後日被害者が被害届を提出

傷害事件の直後は被害者が警察に届け出なかったとしても、後日になって被害届が提出されることがあります。

事件直後は被害者も混乱していて、警察への届け出を躊躇することがあるでしょう。しかし、後になって冷静に考えた結果、「やはり許せない」と感じて被害届を提出するケースは少なくありません。特に、怪我の程度が当初の予想より重かった場合や、精神的なショックが大きかった場合には、後日被害届が出される可能性が高まります。

被害届が提出されれば、警察は正式に捜査を開始します。被害者から詳しい事情を聴取し、怪我の状況を記録した診断書などの証拠を集めるでしょう。加害者の身元が判明していれば、比較的早い段階で逮捕状が請求されることもあります。

また、被害者が当初は示談で解決しようと考えていたものの、加害者側の対応に不誠実な点があったり、連絡が取れなくなったりした場合にも、被害届が出されることがあるのです。事件直後に何も起こらなかったからといって安心するのは早計といえるでしょう。

捜査により被疑者を特定

事件発生時に被疑者の身元が不明だった場合でも、警察の捜査によって後日被疑者が特定されることがあります。

現代の捜査では、防犯カメラの映像が重要な証拠となります。事件現場やその周辺に設置されたカメラの映像を分析することで、被疑者の顔や服装、逃走経路などが明らかになるでしょう。また、駅やコンビニなど様々な場所のカメラ映像を照合することで、被疑者の行動範囲や身元を突き止めることも可能です。

さらに、警察は事件現場周辺で聞き込み捜査を行います。目撃者がいれば人相や特徴についての証言を得られますし、その地域の住民であれば「あの人かもしれない」という情報が寄せられることもあるでしょう。携帯電話の通信記録や交通系ICカードの利用履歴なども、捜査の手がかりとなります。

このような地道な捜査活動を通じて被疑者が特定されれば、事件から数週間後、あるいは数か月後であっても逮捕される可能性があるのです。科学捜査の技術が進歩している現在、「身元がバレなければ大丈夫」という考えは通用しません。

【事例紹介】実際に後日逮捕された傷害事件

ここでは実際に弊所で依頼を受けた傷害事件で、現行犯逮捕されたケースと通常逮捕されたケースを紹介します。

事例①:中学生が学校で傷害事件を起こして通常逮捕

自身が通う中学校で同級生に対する傷害行為を行ってしまったというケースです。

後日、被害者の方が警察に被害届を提出したことで、警察の捜査が始まり、事件から約10日後に通常逮捕されてしまいました。

事例②:DVで傷害事件を起こして通常逮捕

夫婦喧嘩の際、相手に暴行を加えたというケースです。

後日、暴行を受けた相手が病院へ行って診断書を作成してもらい、警察に被害届を提出したことで、数日後に通常逮捕されてしまいました。

傷害事件で逮捕されるまでの期間はいつまで?

後日逮捕される可能性があるとはいえ、永遠に逮捕のおそれがあるわけではありません。刑事事件には「公訴時効」という制度があり、一定期間が経過すれば起訴されなくなります。

傷害罪の場合、公訴時効は10年です。つまり、傷害事件を起こしてから10年が経過すれば、検察官は起訴できなくなり、結果として逮捕されることもなくなります。ただし、この10年という期間は決して短いものではありません。事件から数年後に突然逮捕されるケースも実際に存在します。

公訴時効があるからといって「時間が経てば大丈夫」と考えるのは危険でしょう。むしろ、早期に適切な対応を取ることが重要です。ここでは、公訴時効とはどのような制度なのかを詳しく見ていきます。

公訴時効とは

公訴時効とは、犯罪が行われてから一定期間が経過すると、検察官が起訴できなくなる制度のことです。

この制度が設けられている理由は複数あります。まず、時間が経過すると証拠が散逸し、事実関係の立証が困難になるという実務的な理由があるでしょう。また、長期間にわたって刑事責任を問われない状態が続いたことで、社会的にはすでに「過去のこと」として扱われるべきという考え方もあります。

傷害罪の公訴時効は10年ですが、犯罪の種類によって時効期間は異なります。より重大な犯罪ほど時効期間が長く設定されており、殺人罪のように時効が廃止された犯罪もあります。傷害致死罪の場合は20年と傷害罪より長い期間が設定されています。

公訴時効が完成すれば、警察や検察は事件について捜査を続けることができても、起訴はできません。起訴されなければ刑事裁判にかけられることもなく、刑罰を受けることもなくなります。ただし、時効完成前に逮捕されれば通常通り刑事手続きが進められるため、時効を待つという選択肢は現実的ではないでしょう。

傷害事件で逮捕を回避するためのポイント

傷害事件を起こしてしまった場合、逮捕されるのではないかという不安を抱えて過ごすことになるでしょう。しかし、適切な対応を取ることで逮捕を回避できる可能性もあります。

逮捕を回避するための最も効果的な方法は、被害者との示談を成立させることと警察に自首することの2つです。これらの対応を早期に取ることで、警察や検察に「逮捕の必要性がない」と判断してもらえる可能性が高まります。逮捕されずに在宅のまま捜査が進められれば、日常生活への影響を最小限に抑えられるでしょう。

ここでは、それぞれの方法がなぜ逮捕回避に有効なのか、具体的に解説していきます。

被害者と示談をする

被害者と示談を成立させることは、逮捕を回避する最も有効な手段といえます。

示談とは、加害者が被害者に対して謝罪し、損害賠償金(示談金)を支払うことで、事件について当事者間で解決を図る合意のことです。示談が成立すれば、被害者が示談の内容に納得し、事件について一定の解決を受け入れていることを示す事情になります。
特に、示談書の中で「加害者を許す」「刑事処罰を求めない」といった意思が明らかにされている場合には、被害者が強い処罰感情を持っていないことを示す重要な事情となります。

警察や検察は、被害者の処罰感情を重視します。被害者が示談に応じ、加害者の処罰を望んでいない場合には、「逮捕してまで身柄を拘束する必要性が低い」と判断されることがあります。特に、被害の程度が比較的軽微で、被疑者に前科がなく、逃亡のおそれもない場合には、示談の成立が逮捕回避の決定的な要因となります。

ただし、示談交渉は慎重に進める必要があります。加害者本人が被害者に直接連絡を取ろうとすると、かえって被害者の恐怖心や怒りを煽ってしまい、逆効果になることもあるのです。直接連絡を取ろうとすれば被害者に対する脅迫などによる証拠隠滅の疑いがかかり、逮捕のリスクを一層高めてしまうと言えます。また、示談金の額や示談書の内容が適切でなければ、後々トラブルになる可能性も考えられます。そのため示談交渉については弁護士に一任するのがお勧めです。

警察に自首する

逮捕される前に警察に自首することも、逮捕回避につながる有効な方法です。

自首とは、捜査機関に犯罪事実が発覚する前に、自ら警察や検察に出頭して犯罪を申告することを指します。自首をすることで、「逃亡のおそれがない」「罪を認めて反省している」という姿勢を示すことができるでしょう。このような態度は、警察や検察から好意的に評価されます。

自首した場合、法律上刑を減軽できる可能性があるだけでなく、逮捕されずに在宅のまま捜査が進められることが多いのです。自ら出頭しているため逃亡のおそれは低いと判断され、また証拠隠滅のおそれも低いとみなされるためです。

ただし、自首のタイミングは重要です。警察が既に事件を把握し、被疑者の目星をつけている段階で出頭しても、それは自首とは認められません。あくまでも「捜査機関が犯罪を知る前」に申告する必要があります。また、自首する際には、事実を正直に話すことが前提です。嘘をついたり、一部の事実を隠したりすれば、かえって不利な状況を招くことになるでしょう。

示談・自首は弁護士に相談することがおすすめ

傷害事件を起こしてしまい、被害者との示談や警察への自首を検討している場合、弁護士に相談することを強くおすすめします

示談交渉も自首も、法的な知識と経験がなければ適切に進めることが難しい手続きです。特に示談交渉では、被害者の連絡先を知ることすら困難な場合がありますし、仮に連絡が取れたとしても、加害者本人が直接交渉しようとすれば被害者を刺激してしまうリスクがあるでしょう。

弁護士に依頼すれば、法律の専門家として適切なアドバイスを受けられるだけでなく、具体的な手続きを代わりに進めてもらえます。早期に弁護士に相談することで、逮捕を回避できる可能性が大きく高まるのです。ここでは、弁護士に依頼することで得られる具体的なメリットを見ていきましょう。

代理人弁護士として被害者と示談交渉してもらえる

弁護士に依頼すれば、代理人として被害者との示談交渉を任せることができます。

被害者の多くは、加害者本人やその家族から直接連絡が来ることを恐れています。事件の記憶が生々しい中で加害者側と話をすることは、被害者にとって大きな精神的負担になるでしょう。しかし、第三者である弁護士が間に入ることで、被害者も冷静に話し合いに応じやすくなります。

また、弁護士であれば警察を通じて被害者の連絡先を教えてもらえる可能性が高いです。加害者本人が直接警察に問い合わせても、被害者保護の観点から連絡先を教えてもらえることはまずありません。弁護士という立場を活用することで、示談交渉のスタートラインに立つことができるのです。

示談金の額についても、弁護士であれば適正な金額を提示できます。過去の類似事例や被害の程度、加害者の支払能力などを総合的に考慮して、被害者が納得しやすい金額を算定してくれるでしょう。示談書の作成についても、後々トラブルにならないよう法的に適切な内容で作成してもらえます。

自首同行や逮捕回避の交渉をしてもらえる

弁護士に依頼すれば、警察への自首に同行してもらったり、逮捕を回避するための交渉をしてもらったりすることができます。

自首する際、一人で警察に行くのは不安が大きいでしょう。何をどこまで話せばいいのか、取り調べではどう対応すればいいのか、わからないことばかりです。弁護士が同行してくれれば、適切なアドバイスを受けながら手続きを進められます。また、不当な取り調べが行われそうになった場合にも、弁護士がその場で対応してくれるのです。

さらに、弁護士は警察や検察に対して、逮捕せずに在宅捜査で進めてもらえるよう交渉することができます。具体的には、被疑者が逃亡するおそれがないこと、証拠隠滅のおそれがないこと、定住地があり身元が確かなことなどを説明した意見書を提出するでしょう。示談が成立している場合には、示談書を証拠として提出し、被害者が処罰を望んでいないことを明確に示します。

このような弁護士の働きかけによって、警察や検察が「逮捕の必要性が低い」と判断すれば、逮捕を回避できる可能性が高まるのです。仮に逮捕されてしまった場合でも、弁護士がいれば早期の身柄解放に向けた活動をしてもらえます。

【事務所紹介】刑事事件に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件の弁護活動を中心に取り扱う法律事務所です。

先述した通り、刑事事件・少年事件は一般の民事事件や行政事件とは内容や担当機関が大きく異なっているため、刑事事件・少年事件の専門知識と弁護活動が必要になります。

当事務所は刑事事件・少年事件の刑事弁護活動を扱う実績豊富な弁護士が、最初の相談から捜査・裁判終了による事件解決まで一貫して、丁寧に対応致します。

弊所の特徴①:24時間無料の法律相談受付

弊所では、刑事事件に関する初回無料の法律相談を行っています。

刑事事件での相談であれば全て無料。法律相談の受付は電話で24時間(年中無休)対応しております。刑事事件についてお困りの方はフリーダイヤルまでお電話下さい。

弊所の特徴②:安心の即日・迅速対応

お急ぎの方につきましては、お電話を頂いてから24時間以内に初回無料の法律相談を行うことが可能です。弁護士のスケジュールが空いていれば、当日の法律相談も可能となっております。

また、本人が逮捕されている事件では即時の接見が重要となることから、逮捕等による緊急の場合は、まずは弁護士が逮捕されている本人のもとに接見に向かう有料の初回接見のサービスをご用意しています。

弊所の特徴③:傷害事件に強い弁護士が多数在籍

刑事弁護は初動活動で決まるといっても過言ではありません。刑事事件に強い弁護士が一から対応することができ、刑事事件に精通した法律事務所だからできる充実した刑事弁護活動を任せてみてはいかがでしょうか。

弊所では、傷害事件やその他の刑事事件について数多くの取り扱い実績があります。そして、丁寧な説明はもちろんのこと、接見の報告、裁判の打合せなど活動報告及びコミュニケーションもしっかり行います。

弊所の特徴④:安心明確な料金体系

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の料金はシンプル、明朗会計です。

弁護士費用の記載は全て税込表示となっています。

(※目的地や使用言語等により交通費や追加費用がかかる場合があります。)

▼その他の料金詳細については弊所HPをご覧ください。

料金表 

【解決実績】実際に依頼を受けた傷害事件

ここでは実際に事務所が依頼を受けた傷害事件で、どのような弁護活動を行ったか紹介します。

事例①:被害者との示談成立+不起訴処分獲得

酒に酔った状態で友人に対して傷害行為を行ったことで現行犯逮捕されたというケースです。

弁護士は被害者様との示談交渉を早急に開始し、刑罰は望まない旨の宥恕条項を記載した示談書を作成して示談を締結することができました。

その後、捜査機関に対して必要な弁護活動を行った結果、不起訴処分の獲得に成功しています。

事例②:DVで逮捕されるも早期釈放を実現

夫婦喧嘩となった際、妻に対して傷害を負わせてしまったというケースです。夫婦喧嘩の騒音を聞いて近所の人が通報したことで現場に警察官が駆け付ける事態となり、現行犯逮捕されてしまいました。

逮捕後は検察官が勾留請求を行い、裁判官が勾留決定の判断を下したため、弁護士が勾留の必要性がないことを主張して準抗告の申し立てを行ったところ、準抗告が認められて釈放となりました。

その後、検察官に対して本人が反省していることや再犯防止策を講じていることなどを主張した結果、不起訴処分の獲得に成功しています。

傷害事件で逮捕されないか不安な方は弁護士に相談

傷害事件を起こしてしまい、いつ逮捕されるか不安な日々を送っているのであれば、一日でも早く弁護士に相談しましょう。

後日逮捕の場合、逮捕されるまでの期間に法律上の定めはなく、事件発生から数日後に逮捕されることもあれば、数か月後に逮捕されることもあります。公訴時効は10年ありますが、時効の完成を待つという選択肢は現実的ではありません。むしろ、早期に適切な対応を取ることが重要です。

被害者との示談を成立させたり、警察に自首したりすることで、逮捕を回避できる可能性があります。しかし、これらの手続きは法律の専門知識がなければ適切に進めることが難しいでしょう。弁護士に依頼すれば、代理人として示談交渉を行ってもらえますし、自首同行や逮捕回避のための交渉もしてもらえます。

逮捕されてからでは選択肢が限られてしまいます。逮捕前の段階であれば、在宅のまま手続きを進められる可能性が高く、日常生活への影響も最小限に抑えられるのです。傷害事件で逮捕されるかもしれないという不安を抱えているなら、今すぐ弁護士に相談することをおすすめします。

暴行罪は現行犯以外でも逮捕される?現行犯以外で逮捕されるケースとは

2026-06-26

暴行事件を起こしてしまった—。その場では警察に捕まらなかったけれど、本当にこのまま何もないのだろうか?

暴行事件を起こして警察に逮捕される場合は、現行犯だけではありません。後日逮捕される可能性もあるのです。事件を起こした時に逮捕されなくても、後から被害者が警察に被害届を出すことによって、防犯カメラの映像から犯人が特定される等して、事件から数日後、場合によっては数週間後、数か月後に突然逮捕されるケースも少なくありません。

この記事では、暴行事件を起こして、現行犯以外逮捕される具体的なケース、逮捕されるまでの期間、逮捕後の流れについて詳しく解説します。現行犯逮捕との違いを理解し、今後の対応を考える参考にしてください。

暴行罪で逮捕された場合の刑罰

暴行罪の刑罰は、刑法第208条に規定されています。

暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときは、2年以下の拘禁刑若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。

この条文が示すとおり、暴行罪の法定刑は2年以下の拘禁刑または30万円以下の罰金、拘留、科料です。傷害に至らない暴行行為が対象となります。

そして実際にどのような刑事処分が下されるかは、犯行に至る経緯(動機)や、暴行の態様、被害の程度、前科の有無などによって異なります。初犯の場合は微罪処分で終わることもありますが、被害者の処罰感情が強い場合は、初犯でも罰金刑となることもありますし、犯行形態が悪質な場合は、公判請求されて、拘禁刑が科せられる可能性も0ではありません。

暴行罪は現行犯以外でも逮捕される?

「その場で捕まらなければ大丈夫」と考えていませんか? 冒頭に記載しているように、暴行罪は事件を起こしたその場で逮捕(現行犯逮捕)されなくても、後日逮捕される可能性があるので注意が必要です。

現行犯逮捕されなかった暴行事件の多くは、後に被害者が被害届を提出することによって警察が捜査を開始して、刑事手続きが進みます。事件直後に逮捕されなかったからといって、捜査が終わったわけではありません。被害届を受理した警察は証拠を集めて犯人を特定し、場合によっては逮捕状を取得してから逮捕することもあります。

このように、事件発生から時間が経過し逮捕されることを通常逮捕と呼びます。現行犯逮捕は逮捕状なしで行われますが、通常逮捕では裁判が発する逮捕状が必要になります。では、通常逮捕とは具体的にどのような仕組みなのでしょうか。

通常逮捕とは

通常逮捕は、裁判官が発付した逮捕状に基づいて行われる逮捕です。刑事訴訟法第199条に規定されており、事件発生からある程度の期間が経過した後に逮捕されることがほとんどです。

よくある通常逮捕が行われるまでの流れは次のとおりです。まず、警察が被害届を受理して事件を認知します。そして捜査を開始して、防犯カメラの映像確認や聞き込み捜査などで被疑者を特定し、証拠を収集します。その後、証拠資料をもって裁判に逮捕状を請求し、裁判官が、逮捕の理由と必要性が認められると判断すれば逮捕状を発します。そして最終的に、警察が逮捕状を持って被疑者の自宅や職場などに出向き、逮捕を執行するという流れで逮捕が行われます

現行犯逮捕と通常逮捕の大きな違いは、逮捕状の有無にあります。現行犯逮捕は犯行現場で誰でも逮捕できますが、通常逮捕は裁判官が発付した逮捕状が必要になります。

通常逮捕が認められるのは、以下の要件を満たす場合です。

裁判官が、これらの要件を満たすと判断すれば、逮捕状を発し、警察が逮捕状を執行し逮捕するのが一般的です。暴行罪の場合も、被害者の証言や防犯カメラ映像などの証拠があれば、通常逮捕される可能性があることを認識しておかなければいけません。

暴行罪が現行犯以外で逮捕されるケース

では、具体的にどのような状況で暴行罪の後日逮捕が行われるのでしょうか。主なケースを見ていきましょう。

後日被害者が被害届を提出

最も多いのが、被害者が後日警察に被害届を提出するケースです。

暴行を受けた直後は、被害者も混乱していたり、恐怖心から届け出をためらったりすることがあります。しかし、冷静になって考えた結果、数日後に警察へ相談するという流れは珍しくありません。

警察は被害届を受理すると、事件として捜査を開始します。被害者から詳しい事情聴取を行い、犯人の特徴や事件当時の状況を確認。もし被害者や目撃者が加害者を知っている場合は、比較的短期間で被疑者が特定されますが、そうでない場合、警察は、防犯カメラ映像を解析する等して犯人を特定するので、被疑者特定まで数週間、数か月の時間を要することも珍しくありません。

そして被疑者の身元が判明すれば、警察は被疑者の身辺捜査を行い、今後逮捕する必要があるかどうかを判断します。そして警察が被疑者を逮捕する必要があると判断すれば、裁判に逮捕状を請求します。裁判官から逮捕状が発されると、警察はその逮捕状を持って被疑者の自宅や職場で、被疑者を逮捕することになります。このようなプロセスを経ていることを考えると、事件を起こしてから数日〜数週間、場合によっては数か月後に突然逮捕されることが多いのにも納得ができるのではないでしょうか。

捜査により被疑者を特定

被害者や目撃者が犯人を知らなくても、警察の捜査によって被疑者が特定されることは珍しくありません。

現代社会では、街中や店舗、駅などに多数の防犯カメラが設置されています。暴行事件が発生した場所やその周辺の防犯カメラ映像を警察が確認することで、犯人の顔や服装、逃走経路などが判明し、被疑者が特定されることはよくあることです。

また、事件現場周辺での聞き込み調査も有効な捜査手段です。被害者や目撃者の証言から犯人の特徴が明らかになり、その情報を基に聞き込み捜査を行って被疑者に結び付くこともあります。さらに、犯人が使用した車両のナンバープレートや、事件直前に利用した店舗での防犯カメラ映像なども捜査の手がかりになるでしょう。

このように、被害者や目撃者が犯人を知らなくても、警察が捜査を進めて被疑者を特定し、後日逮捕に至る可能性は十分にあるので、暴行事件を起こした方は「被害者と面識がないから大丈夫」と安心するのは危険です。

暴行罪が現行犯以外で逮捕されるまでの期間は?

後日逮捕されるとしたら、いつ頃になるのか—。この疑問を抱く方は多いでしょう。

暴行罪で現行犯以外の逮捕が行われるまでの期間は、一般的に事件発生から数日後から数週間後が多いようですが、数か月後に逮捕されることも決して少なくありません。被害者がすぐに被害届を出し、防犯カメラ映像などの証拠が揃っている場合、早ければ事件を起こしてから3〜7日程度で逮捕されることもあります。

一方、被疑者の特定に時間がかかるケースでは、数週間から1ヶ月以上経過してから逮捕される場合もあるでしょう。目撃者が少なく、防犯カメラ映像も不鮮明な場合は、捜査に時間を要するからです。

逆にどれくらい事件を起こしてどれくらい経過すれば安心できるの?と疑問を抱いている方もいるかもしれません。それは、暴行罪の公訴時効が成立する3年後となるでしょう。暴行事件を起こしてから3年が経過すれば、検察官は起訴できなくなり、逮捕されることもなくなります。

とはいえ、公訴時効が成立するまで逃げ切るのは難しいかもしれません。現代の捜査技術では、何かしらの証拠があれば、警察は数ヶ月〜1年以内に被疑者を特定することがほとんどです。事件から時間が経っているからといって安心せず、むしろ早めに弁護士に相談して適切な対応を取ることが重要です。

【事例紹介】実際に逮捕(現行犯以外)された暴行事件

ここでは、実際に現行犯以外で逮捕された暴行事件の事例を紹介します。

事例①:電車内でのトラブル|複数人から被害届が提出されて逮捕

電車内で他の乗客とトラブルになったAさんは、降車した駅のホームでこの乗客と口論となり、その際に被害者(乗客)の髪の毛を掴む等の暴行を加えました。そしてその後、制止に入った駅員2名に対しても腕を殴ったり、胸倉を掴んだりする暴行を加えました。

犯行後Aさんは、その場から立ち去り帰宅しましたが、被害乗客と駅員2名が警察に被害届を提出したことから警察が捜査を開始し、駅構内の防犯カメラ映像や、改札を通過した際に使用したICカードの記録からAさんの犯行であることが特定され、犯行から1か月以上経過してAさんは被害者3名に対する暴行罪で通常逮捕されてしまいました。

事例②:交際女性に対する暴行|後日被害届が提出されて逮捕

Aさんは、1年ほど前から年下の女性と交際し同棲していますが、数か月前から口げんかが絶えず、そのたびに彼女に対して髪を引っ張ったり、突き倒す等の暴行を加えていました。

事件を起こした日も、彼女と口論となり、その際に彼女を突き倒し、頬を平手で殴ってしまいました。彼女が110番通報して駆け付けた警察官が喧嘩の仲裁に入り、その際にAさんが実家に帰ることを条件に彼女は被害届を提出しませんでした。

しかし後日、彼女が警察に被害届を提出したことから、犯行から数週間後にAさんは暴行罪で通常逮捕されてしまいました。

暴行罪で逮捕(現行犯以外)された後の流れ

通常逮捕された後は、どのような手続きが待っているのでしょうか? 身体拘束の期間や今後の流れを知っておくことが大切です。

逮捕による身体拘束|48時間

逮捕されると、まず48時間以内に警察の留置施設で身体を拘束されます。この間、警察官による取り調べが行われ、事件の詳細について供述を求められます。

取り調べでは、事件当時の状況や動機、被害者との関係などが聴取されます。供述内容は調書にまとめられ、後の刑事手続きで重要な証拠となるため、慎重に対応する必要があります。自分の意に反した内容の供述や不利な供述を避けるためにも、早い段階で弁護士に接見してもらい、アドバイスを受けることが望ましいでしょう。

この48時間の間に、警察は事件を検察官に送致するかどうかを判断します。証拠が不十分な場合や、勾留の必要性がないと判断された場合は、釈放されることもあります。しかし、暴行罪で逮捕された場合、多くのケースで検察官への送致(送検)が行われます。

検察官による勾留請求まで|24時間

警察から事件を送致された検察官は、24時間以内に被疑者を勾留請求するかどうかを判断します。

勾留とは、起訴前に被疑者の身体をさらに拘束し続ける手続きです。検察官が「逃亡のおそれがある」「証拠隠滅のおそれがある」と判断した場合、裁判所に勾留請求を行います。

検察官は被疑者の取調べを行い、犯行の動機や暴行の態様、示談の可能性、前科の有無などを総合的に考慮して、勾留が必要かどうかを判断します。勾留が不要と判断されれば、この段階で釈放される可能性もありますが、勾留の必要があると判断すれば裁判官に勾留請求します。

勾留請求が行われると、裁判が勾留の可否を審査します。裁判官は被疑者と面談し、勾留の理由と必要性があるかを判断します。この審査を「勾留質問」と呼び、裁判手続の一つです。

勾留決定による身体拘束|最長20日間

裁判所が勾留を認めると、被疑者は最長20日間にわたって身体を拘束されます。

具体的には、まず10日間の勾留が決定されます。この期間中、検察官はさらに詳しい捜査を進め、起訴するかどうかを検討します。10日間で捜査が終わらない場合、検察官は裁判所に勾留延長を請求でき、認められればさらに最長10日間まで延長されます。

合計で逮捕から起訴・不起訴の判断までの間に最長23日間(逮捕48時間+送検24時間+勾留20日間)、身体を拘束される可能性があります。この間、仕事や学校に行けず、社会生活に大きな影響が出るでしょう。

勾留中も弁護士との接見は可能です。むしろ、この段階で弁護士に依頼し、被害者との示談交渉を進めることが重要。示談が成立すれば、不起訴処分や早期釈放の可能性が高まります。

検察官による終局処分(起訴・不起訴)

勾留期間が終了するまでに、検察官は起訴するか不起訴にするかを決定します。これを終局処分と呼びます。

不起訴処分になれば、刑事裁判は開かれず、前科もつきません。釈放されて通常の生活に戻ることができます。不起訴の理由には、嫌疑なし、嫌疑不十分(証拠不十分)、起訴猶予(情状により起訴しない)などがあります。

暴行罪の場合、初犯で、かつ被害者と示談が成立していれば、不起訴処分になる可能性は非常に高いでしょう。そのため、早期に弁護士を通じて示談交渉を開始することが極めて重要です。

一方、起訴処分となった場合は、「公判請求(正式裁判)」と「略式起訴(罰金刑)」の2種類があり、公判請求された場合は正式な裁判で処分が言い渡されることになりますが、略式起訴の場合は、罰金を納付すれば裁判が開かれることはありません。

略式起訴(罰金)・刑事裁判

検察官が略式起訴を選択した場合、正式な刑事裁判を開かずに罰金刑が科される手続きが行われます。

略式起訴は、被疑者が罪を認めており、100万円以下の罰金または科料に処することが相当とされる事件に利用されます。簡易裁判所が書面審理のみで罰金額を決定し、被疑者が罰金を納付すれば事件は終了。裁判所に出廷する必要もなく、比較的早期に解決します。

ただし、略式起訴でも前科はつきます。また、被疑者が略式手続に同意しない場合や、罰金額に納得できない場合は、正式裁判を求めることもできます。

犯行を認めている一般的な暴行罪の刑事裁判では、検察官が暴行の事実を立証し、弁護人が被告人の情状を主張します。裁判は通常、数回の期日を経て判決に至ります。情状酌量の余地があれば執行猶予がつくこともありますが、前科がある場合や暴行が悪質な場合は実刑判決が下される可能性もあるでしょう。

裁判が結審するまでに被害者と示談を成立させておけば、執行猶予がつきやすくなります。量刑を軽くするためにも、弁護士に早めに相談することが何よりも大切です。

暴行罪で逮捕(現行犯以外)された場合の影響

暴行罪で逮捕されてしまうと、刑罰そのものだけでなく、日常生活にも深刻な影響が及びます。逮捕による身体拘束は数週間に及ぶこともあり、その間に仕事や学業、家庭生活が大きく乱れてしまいます。

さらに、逮捕の事実が会社や学校に知られれば、解雇や退学といった重い処分を受ける可能性もあるでしょう。そして、起訴されて有罪判決を受ければ前科がつき、その後の人生に長期的な影響を与える可能性も出てきます。

ここでは、暴行罪で逮捕された場合に起こり得る具体的な影響について詳しく見ていきます。逮捕がもたらすリスクを正しく理解し、早期の対応を検討することが重要です。

長期的な身体拘束

逮捕されると、起訴・不起訴が判断されるまでの間に最長で23日間にわたって身体を拘束されます。

前述のとおり、逮捕から48時間、送検後24時間、そして勾留が決定されれば最長20日間—合計23日間、留置施設での生活を余儀なくされるのです。この間、自由に外出することはできず、家族や友人との面会制限があります。

留置施設での生活は、想像以上に厳しいものです。狭い場所での共同生活を強いられ、決められた時間に食事や入浴を行い、外部との連絡も制限されます。取り調べが連日続くこともあり、精神的・肉体的な負担は非常に大きいでしょう。

特に、働いている方や学生の場合、3週間以上も職場や学校を欠勤・欠席することになります。この期間の説明がつかなければ、周囲に不審に思われ、最終的には逮捕の事実が発覚してしまう可能性が高くなります。

身体拘束の長期化を避けるためには、早期に弁護士を選任し、勾留を阻止する活動や、示談締結による早期釈放を目指すことが不可欠です。

会社・学校から処分を受ける可能性がある

逮捕による長期の身体拘束は、会社や学校に事件が発覚する大きな原因となります。

数日間の欠勤や欠席であれば体調不良などで説明できるかもしれません。しかし、1週間、2週間と続けば、職場や学校から連絡が入り、家族が事情を説明せざるを得なくなるケースが多いでしょう。また、警察が職場に連絡を取ったり、マスコミ報道で実名が出たりすることもあります。

会社員の場合、懲戒解雇や諭旨解雇を命じられる可能性があります。多くの企業の就業規則には「刑事事件で起訴された場合」や「会社の名誉を著しく傷つけた場合」といった懲戒事由が定められており、暴行罪での逮捕はこれに該当することが少なくありません。特に、公務員や教員、医療従事者など社会的信用が求められる職業では、処分される可能性が非常に高いでしょう。

学生の場合も、退学処分や停学処分を受けるリスクがあります。大学や専門学校の学則には、刑事事件を起こした学生への処分規定が設けられているのが一般的です。将来のキャリアに大きな影響を与えることになります。

こうした社会的制裁を避けるためにも、逮捕される前に適切な対応を取ることが極めて重要です。

前科が付く可能性がある

起訴されて有罪判決を受けると、前科がつきます。

前科とは、刑事裁判で有罪判決を受けた経歴のことです。罰金刑でも懲役刑(拘禁刑)でも、有罪判決が確定すれば前科として記録されます。一方、不起訴処分や無罪判決であれば前科はつきません。

前科がつくことによる具体的なデメリットは以下のとおりです。

前科は一生消えることがありません。そのため、前科をつけないことが何より重要です。不起訴処分を獲得できれば前科はつかないため、早期に弁護士に依頼し、被害者との示談交渉などを進めることが必要になります。

暴行罪での逮捕(現行犯以外)を回避するためのポイント

暴行事件を起こしてしまった後、後日逮捕を避けるためにはどうすればよいのでしょうか。

逮捕は、逃亡や証拠隠滅のおそれがあると判断された場合に行われます。逆に言えば、適切な対応を取ることで逮捕の必要性を下げることができるのです。

ここでは、暴行罪での逮捕を回避するための具体的なポイントを解説します。特に重要なのが、被害者との示談交渉と警察への出頭、自首です。どちらも早期に実行することで、逮捕される可能性を大幅に下げることができます。

被害者と示談をする

被害者と示談を成立させることが、逮捕回避の最も有効な手段です。

示談とは、被害者と加害者(またはその代理人)が話し合い、一定の金銭を支払うことで事件を解決する合意のことです。示談が成立すると、被害者は「被害届を取り下げる」「加害者の処罰を望まない」という意思を警察や検察に伝えることができます。

示談が逮捕回避に有効な理由は、以下のとおりです。

暴行罪のような被害者がいる事件では、示談の有無が逮捕されるかどうかを大きく左右します。実際、事件発覚前に示談が成立していれば、警察逮捕状を請求しないでしょう。

ただし、加害者本人が直接被害者に接触するのは危険です。被害者が恐怖を感じたり、脅迫と受け取られたりすれば、かえって逮捕の可能性が高まります。示談交渉は必ず弁護士を通じて行うべきでしょう。

警察に出頭、自首する

事件を起こしてしまったら、自ら警察に出頭したり自首することで逮捕を回避できる可能性があります。

自首とは、捜査機関に犯罪が発覚する前、または犯人が誰かが判明する前に、自ら警察署に出頭して犯行を申告することです。刑法第42条により、自首した場合は刑が減軽される可能性があります。

自首が逮捕回避に有効な理由は次のとおりです。

ただし、出頭や自首によって必ず逮捕を免れるわけではありません。事件の悪質性や被害の程度、前科の有無などによっては、出頭や自首後にそのまま逮捕されることもあります。そのため、出頭や自首する際は弁護士に同行してもらうことが重要です。

弁護士が同行すれば、警察に対して「逮捕の必要性がない」ことを説明し、在宅捜査での取り調べを要請できます。また、出頭や自首のタイミングや、取調べにおける供述内容についてもアドバイスを受けられるため、より効果的な出頭や自首が可能になるでしょう。

暴行罪で示談や自首を検討している場合は弁護士に相談

暴行事件を起こしてしまい、逮捕されるのではないかと不安を抱えていませんか? 示談や自首を考えているけれど、どうすればいいのか分からず悩んでいる方も多いでしょう。

そのような場合は、すぐに刑事事件に詳しい弁護士に相談することが最善の選択です。弁護士に依頼することで、逮捕回避や不起訴処分の獲得に向けた適切な対応を取ることができます。

ここでは、暴行罪で弁護士に相談するメリットを具体的に見ていきます。早期に弁護士のサポートを受けることが、あなたの人生を守ることにつながるでしょう。

代理人弁護士として被害者と示談交渉してもらえる

弁護士に依頼すれば、弁護士が代理人として被害者と示談交渉を行ってくれます。

被害者との示談交渉は、加害者本人や家族が直接行うべきではありません。被害者は加害者と直接会うことに恐怖や不安を感じるため、交渉がうまくいかないばかりか、接触したこと自体が新たな問題を引き起こす可能性があります。最悪の場合、脅迫罪や強要罪に問われることもあるでしょう。

弁護士が代理人となれば、以下のようなメリットがあります。

示談が成立すれば、被害者から被害届の取り下げや処罰を望まない旨の意見書を警察・検察に提出してもらえます。これにより、逮捕回避や不起訴処分の可能性が大幅に高まるでしょう。

自首同行や逮捕回避の交渉をしてもらえる

弁護士に依頼すれば、警察への出頭や自首に同行し、逮捕を回避するための交渉を行ってもらえます。

出頭や自首は、タイミングや方法を誤ると、かえって不利な状況を招いたり、効果がないこがあります。また、出頭や自首した際の取調べにおける供述内容によっては、後の取り調べで不利な証拠として使われる可能性もあります。そのため、出頭や、自首する際は必ず弁護士に相談し、必要に応じて弁護士を同行するようにしましょう。

弁護士が自首に同行することで、以下のような対応が可能になります。

実際、弁護士が同行して適切な対応を取ったことで、自首後も逮捕されずに在宅捜査で進んだケースは多数あります。早期に弁護士に相談し、計画的に自首することが重要です。

不起訴処分による前科回避を目指せる

弁護士に依頼する最大のメリットは、不起訴処分を獲得して前科をつけずに事件を終結させられる可能性があることです。

不起訴処分とは、検察官が被疑者を起訴しないと判断することです。不起訴になれば刑事裁判は開かれず、有罪判決を受けることもないため、前科はつきません。捜査機関の記録には残りますが、一般の人が知ることはできず、履歴書の賞罰欄にも記載する必要がありません。

不起訴処分には、大きく分類すると以下の種類があります。

暴行罪で多いのは起訴猶予です。被害者との示談が成立している、初犯である、反省している、といった事情があれば、起訴猶予による不起訴処分を獲得できる可能性が高まります。

弁護士は、不起訴処分を目指して以下のような活動を行います。

不起訴処分を獲得できれば、前科がつかないため、就職や資格取得への影響を避けられます。通常の社会生活を続けることができ、人生に与える影響を最小限に抑えられるでしょう。

【事務所紹介】暴行事件に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所

弁護士法人あいち刑事事件総合法律所は、刑事事件に特化した専門性の高い法律事務所になっています。

ここからは、弊所の特徴についてご紹介していきます。

弊所の特徴①:24時間無料法律相談受付

弊所では初回の法律相談を無料で承っています。

法律相談のご予約はフリーダイヤルにて受付中。フリーダイヤルについては、日中は仕事をしているので夜や早朝しか電話する時間がないといった方でもご安心してご利用いただけるよう24時間、年中無休で対応していますので、何時でもお気軽にお電話ください。

弊所の特徴②:安心の即日・迅速対応

北は北海道の札幌、南は九州の福岡まで、全国の主要都市12か所に事務所を設けており、日本全国に対応していることも弊所の強みです。

法律相談についてはお客様のご希望の日時でご予約が可能、また弁護士を派遣する初回接見サービスについては24時間以内に弁護士を派遣することができます。

今すぐ相談したい、今すぐ活動を開始して欲しいという方のご希望に応えることができる体制を整えておりますのでご安心してご相談ください。

弊所の特徴③:刑事事件に強い弁護士が多数在籍

弊所では、開設して10年以上、主に刑事事件を取り扱っている法律事務所です。

暴行事件のような被害者の存在する事件においては、被害者と示談することができるかどうかが、その後の刑事処分に絶大な影響を及ぼしますが、弊所では、刑事事件における示談経験豊富な弁護士による活動をお約束することができます。

刑事事件の弁護活動を熟知した弁護士による、弁護活動を受けることで、きっとご安心していただくことができるでしょう。

弊所の特徴④:安心明確な料金体系

弊所では、ご契約前に、着手金、報酬金、実費日当等の弁護士費用について明確にし、お客様に納得していただけるまで丁寧に説明させていただいております。

また、弁護士費用についてお客様が不安を感じないように、契約書に弁護士費用一覧表を添付させていただいております。

弊所の弁護士費用について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

弁護士費用

暴行罪で逮捕されないか不安な方は弁護士へ相談を

暴行事件を起こしてしまい、いつ逮捕されるのか不安な日々を過ごしていませんか? 「このまま何もしなければ、いずれ警察が来るのではないか」と恐怖を感じている方も多いでしょう。

暴行罪は現行犯以外でも後日逮捕される可能性があります。被害者が被害届を提出したり、防犯カメラの映像から犯人が特定されたりすれば、数日後、数週間後に突然逮捕されることも珍しくありません。

しかし、適切な対応を取ることで、逮捕を回避したり、逮捕されても早期に釈放されたり、不起訴処分を獲得したりすることは可能です。そのためには、できるだけ早く刑事事件に強い弁護士に相談することが何よりも重要です。

弁護士に依頼すれば、被害者との示談交渉、警察への出頭や自首同行、逮捕回避のための意見書提出、不起訴処分を目指した活動など、あらゆる面でサポートを受けられます。一人で悩んでいても状況は改善しません。今すぐ弁護士に相談し、あなたの未来を守るための行動を始めましょう。

喧嘩で逮捕された場合に問われる罪|喧嘩は両方逮捕?逮捕後の流れは?

2026-06-26

感情的になって相手と殴り合いになってしまった—。

その瞬間、警察に連行され、逮捕されるかもしれない。喧嘩で逮捕されたらどんな罪に問われるのか、本当に両方とも逮捕されるのか、逮捕された後はどうなるのか、不安で頭がいっぱいになっていませんか?

実は、喧嘩で逮捕された場合、暴行罪や傷害罪など複数の犯罪が成立する可能性があり、状況によって問われる罪名も刑罰も大きく変わります。この記事では、喧嘩で逮捕された場合に問われる可能性がある罪の種類、逮捕されるパターン、双方が逮捕されるケースの理由、そして逮捕後の流れについて、具体的に解説していきます。

正しい知識を持つことで、万が一の事態に備えることができるでしょう。

喧嘩で逮捕された場合に問われる罪

喧嘩で逮捕された場合、暴力行為の程度や結果によって問われる罪は大きく異なります。軽微な暴行から重大な傷害、さらには死亡事故に至るケースまで、状況に応じて様々な犯罪が成立する可能性があります。

ここでは、喧嘩に関連して成立しうる主な犯罪について、それぞれの成立要件と法定刑を詳しく見ていきましょう。令和7年6月からは刑法改正により、懲役刑と禁錮刑が拘禁刑に一本化される点にも注意が必要です。

暴行罪

暴行罪は、人の身体に対して有形力を行使した場合に成立する犯罪です。殴る、蹴る、突き飛ばすといった直接的な暴力行為はもちろん、物を投げつける、胸ぐらをつかむといった行為も暴行に該当します。

重要なのは、相手にケガをさせなくても暴行罪は成立するという点。たとえ素手で軽く叩いただけでも、暴行罪として逮捕される可能性があります。

刑法第208条では「暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときは、2年以下の拘禁刑若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する」と規定されています。

傷害罪

傷害罪は、暴行によって相手にケガを負わせた場合に成立する犯罪です。打撲、切り傷、骨折など、身体に何らかの傷害を与えた場合には傷害罪が適用されます。

暴行罪との違いは、実際に相手の身体に傷害結果が発生したかどうかという点。たとえ軽いケガであっても、医師の診断で傷害が認められれば傷害罪となります。

刑法第204条では「人の身体を傷害した者は、15年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金に処する」と定められています。暴行罪と比較すると、法定刑が大幅に重くなることが分かります。

傷害致死罪

傷害致死罪は、暴行によって相手を死亡させてしまった場合に成立する犯罪です。喧嘩の際に相手を殴った結果、頭を強く打って死亡したケースなどがこれに該当します。

殺意がなくても、暴行の結果として死亡という結果が発生すれば傷害致死罪が成立するのです。過失ではなく、暴行という故意の行為があることが前提となります。

刑法第205条では「身体を傷害し、よって人を死亡させた者は、3年以上の有期拘禁刑に処する」と規定されています。有期拘禁刑の上限は20年ですので、最長で20年の拘禁刑が科される可能性があります。

殺人罪・殺人未遂罪

殺人罪は、殺意を持って相手を殺害した場合に成立する最も重い犯罪です。喧嘩の際に刃物を使用したり、執拗に攻撃を続けたりした場合、殺意が認定される可能性があります。

また、殺意を持って実行したものの相手が死亡しなかった場合には、殺人未遂罪が成立します。未遂であっても、殺人罪に準じた重い刑罰が科される点に注意しましょう。

刑法第199条では「人を殺した者は、死刑又は無期若しくは5年以上の拘禁刑に処する」と定められています。殺人未遂罪については刑法第203条により、殺人罪の刑が適用されます。

器物損壊罪

器物損壊罪は、喧嘩の最中に他人の物を壊してしまった場合に成立する犯罪です。相手のスマートフォンを投げつけて壊す、店舗の窓ガラスを割るといった行為がこれに該当します。

人への暴行だけでなく、物を壊す行為も犯罪として処罰される可能性があるのです。喧嘩の勢いで物に当たってしまうケースは少なくありませんが、刑事責任を問われることを忘れてはいけません。

刑法第261条では「前三条に規定するもののほか、他人の物を損壊し、又は傷害した者は、3年以下の拘禁刑又は30万円以下の罰金若しくは科料に処する」と規定されています。

決闘罪

決闘罪は、あらかじめ約束をして暴力行為を行った場合に成立する特殊な犯罪です。「○時に○○で決着をつけよう」などと事前に約束して喧嘩をした場合、決闘罪に該当する可能性があります。

決闘罪ニ関スル件(明治22年法律第34号)第1条では「決闘ヲ挑ミタル者又ハ其挑ニ応シタル者ハ6月以上2年以下ノ拘禁刑ニ処ス」と定められています。また、同法第2条では実際に決闘を行った者について「決闘ヲ行ヒタル者ハ2年以上5年以下ノ拘禁刑ニ処ス」、同第3条では決闘の結果、相手を殺傷した者について決闘ニ於テ人ヲ殺傷シタルトキハ刑法ノ各本条ニ照シテ処断ス」と規定されています。

喧嘩で逮捕されるパターンは?

喧嘩で逮捕される場合、逮捕のタイミングと方法によって大きく2つのパターンに分けられます。その場で即座に逮捕される現行犯逮捕と、後日証拠が揃ってから逮捕される通常逮捕です。

どちらのパターンで逮捕されるかによって、心理的な準備や対応の仕方も変わってきます。それぞれの逮捕パターンについて、具体的に見ていきましょう。

現行犯逮捕

現行犯逮捕とは、犯罪が行われている最中またはその直後に、その場で逮捕されることを指します。喧嘩の場合、通報を受けて駆けつけた警察官が現場で暴行や傷害の事実を確認し、そのまま逮捕するケースが典型例です。

現行犯逮捕の大きな特徴は、逮捕状が不要という点。刑事訴訟法第212条及び同法213条では、現に罪を行い、又は現に罪を行い終わった者については、何人でも逮捕状なくして逮捕できると定められています。つまり、警察官だけでなく一般人でも現行犯逮捕が可能なのです。

路上や店舗内など公共の場所で喧嘩をした場合、目撃者が多く通報されやすいため、現行犯逮捕される可能性が高くなります。また、相手が重傷を負っている場合や、周囲に危険が及んでいる場合には、ほぼ確実に現行犯逮捕されるでしょう。

通常逮捕(後日逮捕)

通常逮捕は、喧嘩の現場では逮捕されず、後日になってから逮捕されるパターンです。警察が事件の捜査を進め、証拠を収集し、裁判官から逮捕状を発付してもらった上で逮捕に至ります。

このケースでは、喧嘩から数日後、場合によっては数週間後に突然自宅や職場に警察が訪れて逮捕されることになります。喧嘩の当日は何もなかったからといって安心はできません。

通常逮捕となるケースとしては、喧嘩の現場に警察が来なかった場合、当事者がその場を立ち去った後に被害届が出された場合、監視カメラや目撃証言から後日犯人が特定された場合などが挙げられます。特に相手が病院で診断書を取得して被害届を提出した場合、後日逮捕される可能性が高まります。

喧嘩は双方が逮捕される?

喧嘩の当事者は、基本的に全員が逮捕される可能性があります「相手が先に手を出した」「正当防衛だった」と主張しても、その場で逮捕を免れることは難しいでしょう。

なぜ双方とも逮捕されるのでしょうか? 理由は明確です。喧嘩は一方的な暴行とは異なり、双方が暴力行為を行っているケースがほとんど。Aさんが先に殴ったとしても、Bさんが殴り返した時点で、BさんもAさんに対する暴行罪や傷害罪の加害者となるのです。

正当防衛が成立するためには、厳格な要件を満たす必要があります。刑法第36条第1項では「急迫不正の侵害に対して、自己又は他人の権利を防衛するため、やむを得ずにした行為」と定められています。しかし、喧嘩で殴り返す行為は、多くの場合「やむを得ずにした行為」とは認められません。

警察の立場からすれば、現場で誰が先に手を出したか、正当防衛が成立するかを判断することは困難です。そのため、まず双方を逮捕して身柄を確保し、取調べを通じて事実関係を明らかにするという方針が取られます。

ただし、一方的な被害者であることが明らかな場合、たとえば全くの無抵抗で一方的に殴られただけの場合には、被害者は逮捕されません。また、明らかに正当防衛の要件を満たすケース、例えば相手が刃物を持って襲いかかってきたのを防ぐために最小限の実力行使をした場合なども、逮捕されない可能性があります。

喧嘩で逮捕された後の流れ

喧嘩で逮捕されると、その後は刑事手続きに則って一定の流れで処理が進んでいきます。逮捕から最終的な処分が決まるまで、長期間身柄を拘束される可能性もあるため、各段階でどのようなことが行われるのか理解しておくことが重要です。

ここでは、逮捕後の各段階について、時系列に沿って詳しく解説していきます。

逮捕による身柄拘束|48時間

逮捕されると、まず警察署に連行され、警察による取調べが開始されます。この段階では最長48時間身柄を拘束されることになります。

この48時間の間に、警察官は被疑者に対して取調べを行い、事件の詳細を聴取します。喧嘩の経緯、暴行の態様、動機などについて詳しく質問され、供述調書が作成されます。また、必要に応じて実況見分が行われ、現場の状況が記録されることもあります。

被疑者には黙秘権があり、取調べで話したくないことは話さなくても構いません。ただし、完全に黙秘を貫くか、事実を素直に話すかは、その後の処分に影響を与える可能性があるため、慎重に判断する必要があります。

48時間以内に、警察は検察官に事件を送致(送検)するか、釈放するかを決定します。

検察官による勾留請求|24時間

警察から事件の送致を受けた検察官は、24時間以内に被疑者を勾留するかどうかを判断します。勾留とは、起訴前にさらに長期間身柄を拘束する手続きです。

検察官が勾留の必要があると判断した場合、裁判官に対して勾留請求を行います。勾留が必要と判断される主な理由は、逃亡のおそれがある場合、証拠隠滅のおそれがある場合、住所不定の場合などです。

一方、勾留請求をしない場合には、被疑者は釈放されます。ただし、釈放されたからといって事件が終わったわけではなく、在宅のまま捜査が継続されることもあります。

勾留請求を受けた裁判官は、勾留の理由と必要性を審査し、勾留するかどうかを決定します。この段階で被疑者や弁護人は裁判官に対して意見を述べる機会が与えられ、勾留の必要がないことを主張できます。

勾留決定による身柄拘束|最長20日間

裁判官が勾留を決定すると、被疑者は引き続き警察署または拘置所に留置され、最長20日間身柄を拘束されます。具体的には、まず10日間の勾留が決定され、必要に応じてさらに10日間延長されることがあります。

この期間中、検察官と警察は捜査を続行し、被疑者に対する取調べ、証拠の収集、目撃者からの聴取などが行われます。被疑者にとっては精神的にも肉体的にも厳しい期間となるでしょう。

勾留中でも、弁護士との接見(面会)は原則として制限されません。しかし、家族との面会や差し入れについては、捜査への影響などを理由に制限される場合があります。

勾留期間が満了するまでに、検察官は起訴するか不起訴にするかを決定しなければなりません。

検察官による終局処分(起訴・不起訴)

勾留期間の満了までに、検察官は事件を起訴するか不起訴にするかの最終判断を下します。これを終局処分と呼びます。

不起訴処分となった場合、被疑者は直ちに釈放され、刑事裁判は開かれません。不起訴の理由としては、嫌疑不十分(証拠が不足している)、嫌疑なし(犯罪の証明ができない)、起訴猶予(犯罪は認められるが起訴しない)などがあります。初犯で被害が軽微、示談が成立しているなどの事情があれば、起訴猶予となる可能性が高まります。

一方、起訴された場合には刑事裁判が開始されます。起訴には正式起訴と略式起訴の2種類があり、事案の重大性や被疑者の態度などによって使い分けられます。

起訴されると、被告人として刑事裁判の手続きに入ることになります。

略式起訴(罰金)・刑事裁判

略式起訴は、100万円以下の罰金または科料に相当する比較的軽微な事件について、簡易な手続きで処理する方法です。被疑者が略式手続きに同意した場合、書面審理のみで罰金刑が言い渡されます。

略式起訴の場合、正式な裁判は開かれず、比較的短期間で事件が終結します。喧嘩の事案でも、被害が軽く、初犯で反省しているような場合には、略式起訴で罰金刑となることがあります。

一方、正式起訴された場合には、刑事裁判が開始されます。起訴から第1回公判までには通常1~2ヶ月程度かかり、事案が複雑な場合にはさらに時間を要することもあります。

刑事裁判では、検察官が起訴状を朗読し、被告人と弁護人が認否を述べます。その後、証拠調べ、証人尋問、被告人質問などが行われ、最終的に判決が言い渡されます。有罪判決が確定すれば、判決で言い渡された刑罰を受けることになります。執行猶予が付く場合もあれば、実刑判決となり刑務所に収容される場合もあるのです。

喧嘩で逮捕された場合は微罪処分になることも

微罪処分とは、犯罪が成立するものの被害が極めて軽微で、警察限りで事件処理を終了させる特別な措置のことです。正式には「微罪事件即決処分」と呼ばれ、検察官に事件を送致せずに警察段階で手続きが完結します。

微罪処分が適用される条件は厳格に定められています。具体的には、犯罪事実が極めて軽微であること、被疑者が犯罪を認めて反省していること、被害者との間で示談が成立しているか被害者が処罰を望んでいないこと、初犯であることなどが考慮されます。

喧嘩のケースでは、軽く押した程度の暴行で相手にケガがなく、双方が口頭で和解している場合などに微罪処分となる可能性があるでしょう。この場合、警察で指紋や写真の撮影、調書作成などが行われた後、比較的短時間で釈放されます。

ただし、微罪処分であっても前歴として記録に残る点には注意が必要です。前科とは異なり一般的な生活に影響はありませんが、再び事件を起こした際には前歴が考慮され、厳しい処分を受ける可能性が高まります。

喧嘩で逮捕された場合に弁護士に依頼するメリット

喧嘩で逮捕された、あるいは逮捕される可能性がある場合、早期に弁護士に相談することで事態を大きく好転させられる可能性があります。刑事事件に精通した弁護士は、法的知識と経験を活かして被疑者の権利を守り、最善の結果を目指して活動します。

ここでは、喧嘩事件で弁護士に依頼する具体的なメリットについて、詳しく解説していきます。専門家のサポートを受けることで、不安な状況でも冷静に対処できるようになるでしょう。

現在の状況や今後の事件の見通しがわかる

弁護士に相談すると、まず現在置かれている状況を法的な観点から正確に分析してもらえます。どのような罪に問われる可能性があるのか、想定される刑罰はどの程度か、逮捕される可能性はあるのかなど、具体的な見通しを知ることができるのです。

刑事事件の経験が豊富な弁護士であれば、過去の類似事例や裁判例をもとに、事件がどのように進展していくかを予測できます。「勾留される可能性が高い」「不起訴の可能性がある」「執行猶予が見込める」といった具体的な見通しを聞くことで、漠然とした不安が軽減されるでしょう。

また、今後の手続きの流れについても詳しく説明してもらえます。逮捕後48時間、検察送致後24時間、勾留期間など、各段階で何が行われるのかを事前に理解しておくことで、心の準備ができます。

法律の知識がない状態で一人で対処しようとすると、誤った判断をしてしまう危険性があります。専門家のアドバイスを受けることが、適切な対応への第一歩となるのです。

取調べ対応に対するアドバイスを受けられる

逮捕後の取調べは、事件の行方を左右する重要な場面です。しかし、多くの人にとって警察での取調べは初めての経験であり、どのように対応すればよいか分からず、不利な供述をしてしまうケースが少なくありません。

弁護士に依頼すれば、取調べでどのように対応すべきか、具体的なアドバイスを受けられます。何を話すべきか、何を話すべきでないか、黙秘権をどう使うべきかなど、状況に応じた適切な助言をもらえるでしょう。

特に重要なのが、事実と異なる調書にサインしないこと取調官が誘導的な質問をしたり、供述を歪めて調書を作成したりするケースもあります。弁護士は、そうした不当な取調べに対する対処法を教えてくれます。

接見を通じて弁護士と面会することで、取調べの内容を共有し、次回以降の対応について相談できます。一人で抱え込まず、専門家のサポートを受けることで、自分に不利な調書を作成されるリスクを大幅に減らせるのです。

代理人弁護士として被害者と示談交渉してもらえる

刑事事件において、被害者との示談が成立しているかどうかは、処分を決める上で非常に重要な要素となります。示談が成立していれば、不起訴処分や執行猶予判決の可能性が大きく高まるのです。

しかし、加害者本人やその家族が直接被害者と交渉しようとしても、被害者の感情的な反発から拒否されることがほとんど。むしろ直接接触を試みることで、かえって被害者の処罰感情を強めてしまう危険性もあります。

弁護士に依頼すれば、弁護士が代理人として被害者との示談交渉を進めます。第三者である専門家が間に入ることで、被害者も冷静に話し合いに応じやすくなるでしょう。

弁護士は示談金の適正額を算定し、被害者に対して誠意を持った謝罪と賠償を提案します。示談が成立すれば示談書を作成し、「今後一切の刑事処罰を求めない」旨の宣誓供述書(嘆願書)を取得することもできます。これらの書面は、検察官や裁判官に対して強力な証拠となるのです。

逮捕せずに在宅捜査で進めるように交渉してもらえる

逮捕前の段階で弁護士に依頼できた場合、弁護士は警察に対して逮捕の必要性がないことを説明し、在宅捜査で進めてもらえるよう交渉できます。

逮捕の要件である「逃亡のおそれ」や「証拠隠滅のおそれ」がないことを、具体的な証拠とともに主張します。例えば、定職があり家族と同居していること、被害者との示談交渉を進めていること、出頭を約束することなどを記載した意見書を提出するのです。

在宅捜査となれば、身柄を拘束されずに普段どおりの生活を送りながら捜査に協力できます。仕事を続けられるため収入が途絶えることもなく、家族との生活も維持できるでしょう。

もちろん、すべてのケースで在宅捜査が認められるわけではありません。しかし、弁護士が適切に交渉することで、逮捕を回避できる可能性は確実に高まります。逮捕されてからでは遅いため、できるだけ早い段階で弁護士に相談することが重要です。

逮捕直後から早期釈放に向けた活動ができる

すでに逮捕されてしまった場合でも、弁護士に依頼すれば逮捕直後から早期釈放に向けた活動を開始できます。特に逮捕後72時間以内の対応が極めて重要となるのです。

この72時間の間に、検察官による勾留請求、裁判官による勾留決定が行われます。弁護士は、検察官に対して勾留請求をしないよう意見書を提出し、勾留の必要性がないことを主張します。

もし勾留請求がなされた場合でも、裁判官に対して勾留を認めないよう意見を述べることができます。さらに、勾留決定に対しては準抗告という不服申立てを行い、決定の取消しを求めることも可能です。

早期釈放が実現すれば、仕事や学校への影響を最小限に抑えられます。長期間の身柄拘束は、社会生活に深刻なダメージを与えるだけでなく、精神的にも大きな負担となります。

弁護士は家族との連絡調整も行い、差し入れの手配や職場への説明なども支援してくれます。一人で抱え込まず、専門家のサポートを受けることが早期解決への鍵となるでしょう。

不起訴処分による前科回避を目指せる

不起訴処分とは、検察官が起訴しないと判断する処分のことです。不起訴となれば刑事裁判は開かれず、前科が付くこともありませんこれは被疑者にとって最も望ましい結果といえるでしょう。

弁護士は、不起訴処分を獲得するために様々な活動を行います。まず被害者との示談成立に尽力し、示談書や嘆願書を検察官に提出します。また、被疑者が深く反省していること、初犯であること、社会的制裁を受けていることなどを記載した意見書を作成します。

さらに、家族や職場の上司などから身元引受書や嘆願書を取得し、被疑者が真面目に更生する環境があることを示します。こうした証拠を総合的に提示することで、検察官に起訴猶予処分を検討してもらうのです。

前科が付かないことのメリットは計り知れません。就職や資格取得、海外渡航などに影響が出ることはなく、社会生活を普通に送れます。一度付いた前科は一生残り、様々な場面で不利益を被る可能性があるため、前科回避は非常に重要な目標なのです。

【事務所紹介】刑事事件に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所

弁護士法人あいち刑事事件総合法律所は、刑事事件に特化した専門性の高い法律事務所になっています。

ここからは、弊所の特徴についてご紹介していきます。

弊所の特徴①:24時間無料法律相談受付

弊所では、刑事事件・少年事件に関するご相談であれば24時間365日土日や夜間でも相談を受け付けています。

お急ぎの方であれば、ご相談を受け付けたその日に弁護士と法律相談することも可能です。

弊所の特徴②:安心の即日・迅速対応

ご契約を頂いた当日から、刑事事件に強い弁護士がスピード感をもって対応いたします。

また、逮捕、勾留されている方の場合には、初回接見のご依頼を受けてから24時間以内に弁護士を派遣して様々なアドバイス等を差し上げることができます。

弊所の特徴③:経験豊富な弁護士が多数在籍

弊所では暴行・傷害・器物損壊事件を含む刑事事件に強い弁護士が多数在籍しております。

元検察官や元裁判官など様々な経歴を持った弁護士が在籍していることも弊所の強みの一つ。刑事事件を主に取り扱っているため、独自のノウハウを有しています。

弊所の特徴④:安心明確な料金体系

弊所の弁護士費用はシンプルで明朗会計。刑事事件・少年事件でお悩みの方が、費用面でご不安に思われることがないように、明確で明朗な弁護士費用を設定しております。

弊所の弁護士費用について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

弁護士費用

【解決実績】実際に依頼を受けた喧嘩事案

実際に弊所で弁護活動の依頼を受けた喧嘩に関連する事案を紹介します。どのような事案で弁護士がどのような活動を行ったのか気になる方は、ぜひ参考にしてください。

事例①:被害者との示談成立+不起訴処分獲得

酔っぱらった状態で暴行事件を起こしたというケースです。

被害者との示談が成立したこともあり、結果として不起訴処分を獲得することができました。

▼詳しい弁護活動については以下の記事をご覧ください。

【お客様の声】暴行事件を起こし、被害者との示談で不起訴処分

事例②:勾留阻止による早期釈放を実現

通行人とトラブルになった末に暴力をふるったことで逮捕されてしまったというケースです。

逮捕後72時間以内のご依頼だったこともあり、早急に早期釈放に向けた意見書等を提出しました。迅速な対応ができたおかげで、勾留を阻止することに成功し、早期釈放を実現しています。

▼詳しい弁護活動については以下の記事をご覧ください。

【お客様の声】通行人への暴行事件で早期釈放+被害者との示談締結

喧嘩での逮捕に関するよくある質問

喧嘩での逮捕について、多くの方が抱く疑問や不安があります。ここでは、特によく寄せられる質問について、具体的に回答していきます。

正しい知識を持つことで、いざという時に適切な判断ができるようになるでしょう。

Q.夫婦や家族間での喧嘩でも逮捕される?

A.はい、夫婦や家族間の喧嘩でも逮捕される可能性があります親族間であっても、相手に暴行を加えたり怪我を負わせたりすれば、暴行罪や傷害罪が成立するのです。

特に近年は、DV(ドメスティック・バイオレンス)や家庭内暴力に対する取り締まりが強化されています。配偶者や子ども、親などに対する暴力行為は、たとえ家庭内の出来事であっても犯罪として厳しく処罰される傾向にあります。

カップルや友人といった知人間の喧嘩でも同様です。親しい間柄だからといって暴力が許されるわけではありません。むしろ、親しい関係性を利用した暴力は、被害者の精神的ダメージが大きいため、厳しく処罰されるケースもあるでしょう。

「身内だから大丈夫」という考えは非常に危険です。家族や知人に対しても、絶対に暴力を振るってはいけません。感情的になりそうな時は、その場を離れて冷静になる時間を持つことが大切です。

Q.先に手を出された場合の喧嘩は正当防衛になる?

A.正当防衛が成立するためには、刑法第36条第1項に定められた厳格な要件を満たす必要があります。

具体的には、以下の要件すべてを満たさなければなりません。

まず、急迫不正の侵害があること。これは、現在進行中の違法な攻撃を意味します。過去の攻撃に対する報復や、将来の攻撃に備える先制攻撃は正当防衛になりません。

次に、自己または他人の権利を防衛するためであること。単なる仕返しや報復ではなく、権利を守るための行為でなければなりません。

そして、やむを得ずにした行為であること。これが最も重要な要件です。防衛行為として必要最小限度でなければならず、過剰な反撃は正当防衛と認められません。

一般的な喧嘩の場合、相手が先に手を出したとしても、殴り返した時点で「やむを得ずにした行為」とは認められないケースがほとんどです。逃げることができたのに殴り返した、必要以上に攻撃を続けたなどの場合、正当防衛は成立しないでしょう。

正当防衛が認められる典型例は、刃物を持って襲ってきた相手を押しのけて逃げた、執拗に攻撃してくる相手を取り押さえたなど、防衛のために必要最小限の実力行使をした場合に限られます。

Q.喧嘩で逮捕された場合の期間は何日?

A.喧嘩で逮捕された場合の身柄拘束期間は、事案の内容や処分によって大きく異なります。基本的な流れとしては、起訴・不起訴の判断前に最大23日間の身柄拘束となる可能性があります。

内訳は、逮捕後の警察留置が最大48時間、検察送致後の勾留請求判断が24時間、勾留決定後の身柄拘束が10日間(延長されればさらに10日間)です。合計すると、起訴・不起訴の判断がなされるまでの間に最大で23日間拘束されることになります。

ただし、これはあくまで最長のケースです。実際には、勾留請求されずに釈放される場合、勾留が延長されずに10日間で終了する場合など、より短期間で釈放されることも多くあります。

一方、微罪処分となった場合は1〜2日程度で釈放されることもあります。犯罪事実が極めて軽微で、被害者との和解が成立しており、初犯である場合などには、警察段階で事件処理が完結し、短期間で解放されるのです。

逮捕期間の長短は、その後の生活に大きな影響を与えます。早期釈放を実現するためにも、できるだけ早く弁護士に相談し、適切な対応を取ることが重要です。

家族が喧嘩で逮捕されたら弁護士へ相談を

喧嘩による逮捕は、本人だけでなく家族にとっても突然訪れる深刻な事態です。暴行罪や傷害罪など、問われる罪の種類によっては重い刑罰を受ける可能性もあり、前科が付けば将来に大きな影響を及ぼします。

しかし、適切な対応を取ることで、状況を好転させられる可能性は十分にあります。早期に弁護士に相談すれば、逮捕の回避、早期釈放、不起訴処分の獲得など、様々な活動を通じて最善の結果を目指せるのです。

特に逮捕後72時間は勝負の時間帯。この間に弁護士が勾留阻止に向けた活動を行うことで、長期間の身柄拘束を防げる可能性が高まります。被害者との示談交渉も、専門家である弁護士が代理人として行うことで、スムーズに進展するでしょう。

一人で悩まず、刑事事件に精通した弁護士に早めに相談することをお勧めします。法律の専門家のサポートを受けることが、事態の早期解決と前科回避への最善の道なのです。

暴行罪で逮捕された後の流れは?暴行事件は逮捕されないこともある?

2026-06-25

突然、暴行事件を起こしてしまった―――。

警察から連絡が来るかもしれない、逮捕されたらどうなるのか、仕事や学校はどうすればいいのか。不安で眠れない日々を過ごしていませんか?実は、暴行罪での逮捕には明確な流れがあり、適切に対応すれば影響を最小限に抑えられる可能性があります。

この記事では、暴行罪で逮捕された場合の刑罰、逮捕されるパターン、逮捕後の詳細な流れ、そして逮捕がもたらす影響について、法的根拠を交えながら分かりやすく解説します。

正しい知識を持つことで、今後の対応を冷静に判断できるようになるでしょう。

暴行罪で逮捕された場合の刑罰

暴行罪は刑法第208条に規定されており、「暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときは、2年以下の拘禁刑若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する」と定められています。

つまり、相手にケガをさせなかった場合でも、暴行行為そのものが犯罪として処罰されるのです。「軽く押しただけ」「服を引っ張っただけ」といった行為でも、法律上は暴行罪に該当するケースがあります。

令和7年6月1日から刑法改正により、懲役刑と禁錮刑が「拘禁刑」に統一されています。これにより、刑務所での処遇がより柔軟になり、受刑者の改善更生に応じた対応が可能になるとされています。ただし、暴行罪の刑罰の重さ自体は変わっていません。

暴行罪の刑罰は比較的軽いものの、前科がつく可能性があり、そのような場合は社会生活に大きな影響を及ぼします。だからこそ、早期に適切な対応が求められるのです。

暴行罪で逮捕される?

結論から言えば、暴行罪でも逮捕される可能性は十分にあります

「殴っていないから大丈夫」「相手がケガをしていないから逮捕されない」と考えるのは危険です。警察は、証拠隠滅のおそれや逃亡のおそれがあると判断した場合、暴行罪であっても逮捕に踏み切ります。

特に以下のようなケースでは逮捕の可能性が高まります。

逆に、証拠隠滅のおそれがないと判断された場合は、在宅捜査となり逮捕されないこともあります。しかし、これは警察の判断次第であり、確実に逮捕を避けられるわけではありません。

暴行罪だからといって軽く考えず、早めに弁護士に相談することをおすすめします。

暴行罪で逮捕されるパターン

暴行罪での逮捕には、大きく分けて現行犯逮捕と通常逮捕の2つのパターンがあります。

どちらのパターンで逮捕されるかによって、その後の対応や準備できることが変わってきます。それぞれの特徴を理解しておくことで、万が一の事態に備えることができるでしょう。

現行犯逮捕

現行犯逮捕とは、犯罪が行われている最中、または犯罪直後に逮捕されるケースを指します。

暴行事件の場合、事件現場に警察官が駆けつけた際や、第三者が取り押さえた際に私人が現行犯逮捕をしていることがあります。路上での喧嘩や飲食店でのトラブルなど、公共の場で起きた暴行事件では現行犯逮捕される場合があります。

現行犯逮捕の特徴は、令状が不要であることです。また、警察官などだけではなく、一般の人でも逮捕できる点が通常逮捕と大きく異なります。これは今まさに目の前で犯行が行われているため犯人及び犯罪が明白で、誤認逮捕の可能性が少ないことから認められています。

現行犯逮捕された場合、その場で身柄を拘束されるため、家族への連絡や職場への対応ができないまま警察署に連行されることになるでしょう。

通常逮捕

通常逮捕とは、事件発生から時間が経過した後に、裁判官が発付した逮捕状に基づいて逮捕されるケースです。

暴行事件の場合、被害者が後日被害届を提出し、警察が捜査を進めた結果、逮捕状が発付されて逮捕に至る可能性があります。事件から数日後、場合によっては数週間後に突然自宅や職場に警察が来ることもあります。

通常逮捕の場合、逮捕状の発付には裁判官の許可が必要なため、警察は十分な証拠を集めてから動きます。そのため、逮捕される時点である程度事件の証拠が固まっていると考えられるでしょう。

ただし、逮捕状が発付される前に任意で警察の事情聴取に応じていれば、在宅捜査で済む可能性もあります。警察から連絡があった段階で、弁護士に相談することが重要です。

【事例紹介】実際に暴行罪で逮捕されたケース

ここでは実際に事務所が依頼を受けた暴行事件で、現行犯逮捕されたケースと通常逮捕されたケースを紹介します。

事例①:酒に酔ってタクシー運転手に暴行を加えたことで現行犯逮捕

飲酒後、帰宅するためタクシーに乗車しようとした際、些細ないざこざからタクシー運転手と口論となってしまったというケースです。

口論の末、運転手に対して暴行を加えてしまったことから通報され、現場に駆け付けた警察官によって現行犯逮捕されることになりました

事例②:家庭内DVにより通常逮捕

夫婦喧嘩となった際、相手に手をあげてしまったというケースです。騒ぎを聞いた近所の人に通報されて現場に警察官が駆け付ける事態となりました。

警察官は夫婦から事情を聞くため、警察署に任意同行して話を聞いた際に暴行した事実が判明したことから、裁判官からの逮捕状が発付されて通常逮捕されてしまいました。

暴行罪で逮捕された後の流れ

暴行罪で逮捕されると、その後は刑事手続きに則って厳格なスケジュールで進行していきます。

逮捕から最終的な処分が決まるまで、法律で定められた時間制限があり、各段階で身柄拘束が続く可能性があります。以下、それぞれの段階について詳しく見ていきましょう。

逮捕による身柄拘束|48時間

逮捕されると、まず警察署の留置場に収容され、最長48時間の身柄拘束を受けます。

この48時間の間に、警察官による取り調べが行われます。暴行の経緯、動機、被害者との関係などについて詳しく聴取されるでしょう。ここで話した内容は調書として記録され、後の裁判で証拠として使われる可能性があるため、慎重な対応が必要です。

48時間以内に、警察は事件を検察官に送致するか、釈放するかを判断します。証拠が不十分であったり、逃亡や証拠隠滅のおそれがないと判断されれば、この段階で釈放されることもあります。

なお、逮捕直後から弁護士を呼ぶ権利が保障されています。私選弁護人であれば逮捕直後からも対応できるため、できるだけ早く弁護士に接見してもらうことをおすすめします。

検察官による勾留請求|24時間

警察から事件の送致を受けた検察官は、24時間以内に勾留を請求するか釈放するかを判断します。

検察官は、警察が作成した書類や証拠を検討し、さらに身柄拘束を続ける必要があるかを判断します。逃亡のおそれや証拠隠滅のおそれがあると判断されれば、裁判所に対して勾留請求を行うでしょう。

この24時間の間にも、検察官による取り調べが行われます。警察での取り調べ内容との矛盾がないか、供述の信用性はどうかなどが確認されます。

勾留請求されずに釈放されれば、在宅捜査に切り替わり、普段の生活を送りながら捜査に協力することになります。しかし、検察官が勾留請求を行った場合、次の段階に進みます。

勾留決定による身柄拘束|最長20日間

検察官の勾留請求を受けて、裁判所が勾留を認めると、最長20日間の身柄拘束が続きます。

具体的には、まず10日間の勾留が決定され、必要に応じてさらに最長10日間延長することが可能です。この期間中、通常は引き続き警察署の留置場に収容され、取り調べが続けられます。

勾留決定に対しては、弁護士を通じて「準抗告」という不服申し立てをすることができます。勾留の必要性がないことを主張し、釈放を求めることが可能です。特に、勤務先への影響を最小限に抑えたい場合は、この段階での釈放が重要になります。

勾留中は外部との連絡が制限されるため、弁護士との接見が最も有用な外部とのつながりとなります。家族への伝言や会社への連絡も、弁護士を通じて行うこともあります。

検察官による終局処分(起訴・不起訴)

勾留期間の満了までに、検察官は起訴するか不起訴にするかの終局処分を決定します。

不起訴になれば、刑事手続きはここで終了し、前科もつきません。初犯で被害者との示談が成立している場合や、暴行の程度が軽微な場合は不起訴になる可能性が高まります。

一方、起訴され、正式裁判を受けることになれば、刑事裁判が開かれ、有罪判決を受ければ前科がつくことになります。暴行罪の場合、初犯であれば罰金か執行猶予付き判決になることが多いですが、前科がある場合や暴行の程度が悪質な場合は実刑判決もあり得るでしょう。

検察官の判断に影響を与えるため、この段階までに被害者との示談を成立させることが非常に重要です。弁護士に依頼して、示談交渉を進めることをおすすめします。

略式起訴(罰金)・刑事裁判

起訴には正式起訴と略式起訴の2種類があります。

略式起訴は、100万円以下の罰金または科料に処する場合に選択される簡易な手続きです。書面審理のみで判断が出るため、裁判所に出廷する必要がありません。暴行罪の場合、初犯で暴行態様が特別悪いものでなければ、略式起訴で罰金刑となるケースが多いでしょう。

正式起訴されると、刑事裁判が開かれます。起訴されてから判決が出るまで、通常2〜3ヶ月程度かかります。裁判では、検察官が提出した証拠や証人尋問を経て、最終的に裁判官が判決を下します。

暴行罪の刑事裁判では、暴行の経緯、被害者の処罰感情、示談の有無、被告人の反省の程度などが量刑判断の要素となります。初犯であれば執行猶予付き判決、前科がある場合や悪質なケースでは実刑判決が下されることもあるでしょう。

暴行罪で逮捕された場合の影響

暴行罪で逮捕されると、刑罰以外にもさまざまな影響が生活全般に及びます。

身柄拘束による直接的な影響だけでなく、社会生活における信用の失墜や将来のキャリアへの影響など、長期的な問題も考慮しなければなりません。以下、具体的な影響について解説していきます。

長期的な身柄拘束

逮捕から起訴までの間、最長23日間(逮捕後72時間+勾留20日間)の身柄拘束を受ける可能性があります。

この期間中、留置場での生活を余儀なくされ、自由な行動が一切できません。狭い部屋での集団生活、限られた食事、プライバシーのない環境は、精神的にも肉体的にも大きな負担となるでしょう。

特に初めて逮捕された人にとって、留置場での生活は想像以上に過酷です。不安や恐怖、罪悪感に苛まれながら、取り調べに応じなければならない状況は、相当なストレスになります。

さらに、釈放されることなくそのまま起訴となって裁判が始まると、判決が出るまでさらに数ヶ月の身柄拘束が続くこともあります。合計すると、相当な長期間社会から隔離されることになる可能性があるのです。

会社・学校から処分を受ける可能性がある

長期的な身柄拘束によって無断欠勤・欠席が続けば、会社や学校に事件のことが発覚してしまうでしょう。

多くの企業では就業規則に「逮捕された場合」や「刑事事件を起こした場合」の懲戒処分規定が設けられています。暴行罪での逮捕が発覚すれば、懲戒解雇や諭旨解雇などの重い処分を受ける可能性が高いでしょう。

学校の場合も同様に、義務教育で無ければ学則に基づいて退学処分や停学処分が下されることがあります。特に教育実習を控えた学生や、医療系・福祉系の資格取得を目指している学生にとっては、将来のキャリアに致命的な影響を及ぼすかもしれません。

早期に弁護士に相談することで、早期釈放や示談成立に繋がり、会社や学校への影響を最小限に抑えられる可能性があります。そのためにも、逮捕直後から弁護士に相談することが重要です。私選弁護士であれば逮捕直後から動くことができます。

前科が付く可能性がある

起訴されて有罪判決を受けると、前科が付くことになります。

前科がつくと、就職活動や転職の際に大きな障害となるでしょう。特に公務員や金融機関、教育関係など、一定の職業では前科があることで採用が困難になったり、資格取得が制限されたりします。

海外渡航にも影響が出る場合があります。アメリカなど一部の国では、ビザ申請時に犯罪歴の有無を申告する必要があり、前科があると入国を拒否されることもあるのです。

また、前科があると、将来再び事件を起こした場合に量刑が重くなります。初犯なら執行猶予がつく事案でも、前科があれば実刑判決になる可能性が高まる場合もあります。

だからこそ、不起訴処分を目指して、被害者との示談交渉を早期に進めることが極めて重要なのです。

暴行罪は逮捕されないこともある?

暴行罪を起こしても、すべてのケースで逮捕されるわけではありません。

警察は、事件の内容や被害の程度、被疑者の状況などを総合的に判断して、逮捕の必要性を検討します。逮捕される場合は、「逃亡のおそれがある」「証拠隠滅のおそれがある」「住居不定である」といった場合であり、これらに該当しないと判断されれば逮捕されずに捜査が進められるのです。

具体的には、以下のようなケースで逮捕を避けられる可能性があります。

暴行罪だからといって油断せず、早期に適切な対応を取ることが重要でしょう。

逮捕されなければ在宅捜査となり、普段の生活を送りながら捜査に協力することになります。

暴行罪で逮捕されなかった場合の流れ

逮捕されずに在宅捜査となった場合、身柄拘束を受けることなく刑事手続きが進んでいきます。

日常生活を送りながら捜査に協力できるため、会社や学校への影響を最小限に抑えられる点が大きなメリットです。ただし、在宅捜査だからといって事件が軽視されているわけではなく、最終的に起訴される可能性は依然として残ります。

在宅捜査|時間制限なし

在宅捜査とは、被疑者の身柄を拘束せずに捜査を進める方法です。

逮捕された場合と異なり、在宅捜査には法律上の時間制限がありません(公訴時効を除きます)。警察や検察から呼び出しがあったときに出頭し、取り調べを受ける形で捜査が進められます。呼び出しの頻度は事件によって異なりますが、通常は数回程度です。

在宅捜査中は普段通りの生活ができるため、仕事や学業を続けることが可能です。ただし、警察や検察からの呼び出しには応じる必要があります。正当な理由なく出頭を拒否すると、逮捕される可能性もあるため注意が必要です。

取り調べでは、事件の経緯や動機について詳しく聴取されます。供述内容は調書として記録され、後の処分判断や裁判で重要な証拠となるため、弁護士のアドバイスを受けながら慎重に対応することをおすすめします。

検察官による終局処分(起訴・不起訴)

在宅捜査が終了すると、検察官が起訴するか不起訴にするかを判断します。

不起訴処分になれば刑事手続きはここで終了し、前科もつきません。被害者との示談が成立している場合や、暴行の程度が軽微で初犯である場合は、不起訴になる可能性が高まります。

起訴された場合は、正式起訴か略式起訴かのいずれかの形で刑事責任を問われることになります。在宅捜査の場合、起訴後も身柄拘束されずに裁判を迎えられるケースが多いでしょう。

検察官の判断を有利にするためには、できるだけ早い段階で被害者との示談を成立させ、反省の態度を示すことが重要です。

略式起訴(罰金)・刑事裁判

起訴された場合の流れは、身柄拘束されている場合とほぼ同じです。

略式起訴であれば、書面審理のみで罰金刑が科されます。略式起訴でも前科はつきますが、裁判所に出廷する必要がないため、周囲に知られるリスクは低くなります。

正式起訴された場合は刑事裁判が開かれ、判決が出るまで2〜3ヶ月程度かかります。在宅のまま裁判を受けられるため、普段の生活を続けながら法廷に出廷することになります。

いずれにしても、起訴されれば前科がつくことになるため、不起訴処分を目指すことが最も重要な対応となります。

暴行罪で逮捕された場合に弁護士に依頼するメリット

暴行罪で逮捕された、または逮捕されそうな状況にある場合、弁護士に依頼することで得られるメリットは非常に大きいです。

刑事事件の経験が豊富な弁護士であれば、状況に応じた最適な対応策を提案し、不起訴処分や早期釈放の可能性を高めることができます。以下、具体的なメリットについて詳しく解説していきます。

現在の状況や今後の事件の見通しがわかる

弁護士に相談することで、現在置かれている状況や今後の見通しを正確に把握できます。

刑事手続きは複雑で、一般の方には理解しにくい部分が多くあります。「このまま逮捕されるのか」「起訴される可能性はどれくらいか」「どんな刑罰が予想されるのか」といった不安や疑問に対して、弁護士は過去の事例や法律知識に基づいて具体的な見通しを示してくれるでしょう。

また、警察や検察がどのような証拠を集めているのか、被害者の処罰感情はどの程度なのかといった情報も、弁護士を通じて把握できることがあります。これらの情報をもとに、今後どのような対応を取るべきか、戦略を立てることができるのです。

不安な状況の中で正確な情報を得られることは、精神的な支えにもなります。一人で抱え込まず、専門家である弁護士のサポートを受けることをおすすめします。

取調べ対応に対するアドバイスを受けられる

弁護士に依頼すれば、取り調べでの対応について具体的なアドバイスを受けられます。

警察や検察の取り調べでは、どのように答えるかによって今後の処分が大きく変わることがあります。事実と異なる内容を認めてしまったり、不利な供述をしてしまったりすると、後で覆すことが困難になるでしょう。

弁護士は、どの部分を認めるべきか、どのように説明すべきか、黙秘権を行使すべき場面はあるかなど、状況に応じた適切なアドバイスをしてくれます。特に、記憶が曖昧な部分について安易に推測で答えてしまうことは避けるべきです。

また、取り調べで作成された調書の内容が正確かどうかを確認し、署名する前に弁護士に相談することも可能です。自分に不利な調書を取られずに済むことで、不起訴処分や執行猶予付き判決の可能性が高まります。

代理人弁護士として被害者と示談交渉してもらえる

弁護士に依頼すれば、代理人として被害者との示談交渉を行ってもらえます。

暴行事件では、被害者との示談が成立しているかどうかが、不起訴処分や量刑判断に大きく影響します。しかし、加害者本人や家族が直接被害者に連絡を取ろうとすると、かえって被害者の恐怖心や怒りを増幅させてしまうことがあります。

弁護士が代理人として交渉することで、被害者も冷静に話し合いに応じてくれる可能性が高まります。適切な謝罪と誠意ある対応により、示談成立の可能性が出てきます。

示談が成立することで、検察官の判断に大きな影響を与えます。不起訴処分の可能性が高まるため、早期の示談交渉が極めて重要です。

逮捕せずに在宅捜査で進めるように交渉してもらえる

まだ逮捕されていない段階で弁護士に依頼すれば、警察に対して逮捕の必要がないことを主張してもらえます。

弁護士は、依頼者に逃亡のおそれや証拠隠滅のおそれがないことを示す意見書を作成し、警察や検察に提出します。定職に就いていること、家族と同居していること、被害者との示談交渉を進めていることなどを具体的に説明し、在宅捜査での対応を求めるのです。

警察からの任意の呼び出しにも、弁護士が同行または事前にアドバイスすることで、適切に対応できます。誠実な対応を示すことで、逮捕を避けられる可能性が高まるでしょう。

逮捕されてしまうと、最長23日間(逮捕後72時間+勾留20日間)の身柄拘束を受け、会社や学校に知られるリスクが高まります。それを避けるためにも、早期の弁護士への相談が重要です。

逮捕直後から早期釈放に向けた活動ができる

もし逮捕されてしまった場合でも、逮捕後72時間以内の対応が極めて重要になります。

この72時間で検察官が勾留請求するかどうかを判断するため、この期間に弁護士が迅速に動くことで早期釈放の可能性が高まります。具体的には、検察官に対して勾留請求しないよう意見書を提出したり、裁判所に対して勾留決定をしないよう働きかけたりします。

勾留請求がなされなければ、逮捕から48時間または72時間で釈放されます。勾留決定された場合でも、弁護士は準抗告という不服申し立てを行い、釈放を求めることができます。

早期釈放が実現すれば、会社や学校への影響を最小限に抑えられます。逮捕直後から弁護士に接見してもらい、適切な対応を取ることが、その後の人生を大きく左右するのです。

不起訴処分による前科回避を目指せる

弁護士に依頼する最大のメリットは、不起訴処分を獲得して前科を回避できる可能性が高まることです。

不起訴処分とは、検察官が起訴しないと判断することで、刑事手続きが終了します。不起訴になれば前科はつかず、裁判を受ける必要もありません。暴行罪の場合、被害者との示談が成立していれば、不起訴処分になる可能性が十分にあります。

弁護士は、被害者との示談交渉を進めるだけでなく、検察官に対して不起訴処分を求める意見書を提出します。初犯であること、深く反省していること、被害者が許していること、再発防止策を講じていることなどを具体的に主張し、不起訴処分の獲得を目指すのです。

前科がつかないことで、就職や転職、海外渡航などへの影響を避けられます。将来のキャリアや社会生活を守るためにも、不起訴処分の獲得は極めて重要な目標と言えるでしょう。

【事務所紹介】刑事事件に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件の弁護活動を中心に取り扱う法律事務所です。

刑事事件・少年事件は一般の民事事件や行政事件とは内容や担当機関が大きく異なっているため、刑事事件・少年事件の専門知識と弁護活動が必要になります。

当事務所は刑事事件・少年事件の刑事弁護活動を扱う実績豊富な弁護士が、最初の相談から捜査・裁判終了による事件解決まで一貫して、丁寧に対応致します。

弊所の特徴①:24時間無料の法律相談受付

刑事事件に関する初回無料の法律相談を行っています。

刑事事件での相談であれば全て無料。法律相談の受付は、電話で24時間(年中無休)対応しております。刑事事件についてお困りの方はフリーダイヤルまでお電話下さい。

弊所の特徴②:安心の即日・迅速対応

お急ぎの方につきましては、お電話を頂いてから24時間以内に初回無料の法律相談を行うことが可能です。弁護士のスケジュールが空いていれば、当日の法律相談も可能となっております。

また、本人が逮捕されている事件では即時の接見が重要なポイント。逮捕等による緊急の場合は、まずは弁護士が逮捕されている本人のもとに接見に向かう有料の初回接見のサービスをご用意しています。

弊所の特徴③:暴行事件に強い弁護士が多数在籍

弊所は、刑事事件・少年事件に精通した法律事務所です。

刑事弁護は初動活動で決まるといっても過言ではありません。刑事事件に強い弁護士が一から対応することができ、刑事事件に精通した法律事務所だからできる充実した刑事弁護活動を任せてみてはいかがでしょうか。

弊所では暴行事件やその他の刑事事件について数多くの取り扱い実績があります。丁寧な説明はもちろんのこと、接見の報告、裁判の打合せなど活動報告及びコミュニケーションもしっかり行います。

弊所の特徴④:安心明確な料金体系

弊所の料金体系はシンプル明朗会計。弁護士費用の記載は全て税込表示となっています。

(※目的地や使用言語等により交通費や追加費用がかかる場合があります。)

▼その他の料金詳細については弊所HPをご覧ください。

料金表 

【解決実績】実際に依頼を受けた暴行事件

ここでは実際に事務所が依頼を受けた暴行事件で、どのような弁護活動を行ったか紹介します。

事例①:被害者との示談成立+不起訴処分獲得

お酒に酔った状態で飲食店にいたところ、被害者とトラブルとなり、被害者に対して暴行を加えてしまったというケースです。後日、被害者が被害届を警察に提出したことで、警察署から呼び出しを受けて取調べが行われました。

ご依頼を受けた後、弁護士が早急に被害者との示談交渉を行い、双方納得する形で示談を締結することに成功。また、示談書には刑罰は求めない旨の条項を記載することができました。

その後、捜査機関に対して、反省していることや示談締結状況等を主張したところ、不起訴処分の獲得に成功しています。

事例②:勾留阻止による早期釈放を実現+不起訴処分獲得

ホテルのバーでお酒を飲んでいたところ、酔っ払って店内で暴れてしまったというケースです。その際、被害者に暴行を加えてしまったことで、駆けつけた警察官に現行犯逮捕される事態となりました。

逮捕後、検察官が勾留請求を行ったため、弁護士はすぐに裁判所に対して勾留の必要がない旨の意見書を作成し、勾留の必要性が無いことを主張したところ、主張が認められて早期釈放することに成功しています。

その後、被害者との示談交渉等、必要な弁護活動を行った結果、不起訴処分の獲得に至りました。

暴行罪で逮捕されたら弁護士へ相談を

暴行罪で逮捕された、または逮捕されそうな状況にある場合、できるだけ早く弁護士に相談することが最も重要な対応です。

刑事事件では、初動の対応がその後の結果を大きく左右します。逮捕前であれば在宅捜査に切り替えてもらえる可能性があり、逮捕後であれば早期釈放を目指せます。そして何より、被害者との示談交渉を早期に開始することで、不起訴処分による前科回避の可能性が高まるのです。

一人で悩んでいても状況は改善しません。むしろ、時間が経つほど対応の選択肢は狭まってしまいます。

刑事事件に強い弁護士であれば、あなたの状況に応じた最適な解決策を提案してくれるでしょう。取り調べへの対応、示談交渉、早期釈放に向けた活動、不起訴処分の獲得など、あらゆる面でサポートを受けられます。

暴行罪は決して軽い犯罪ではありませんが、適切に対応すれば前科を回避し、日常生活への影響を最小限に抑えることも可能です。まずは無料相談を活用して、専門家の意見を聞いてみることをおすすめします。早期の相談が、あなたの未来を守る第一歩になります。

傷害罪で逮捕された後の流れは?傷害事件は逮捕されないこともある?

2026-06-19

ケンカやトラブルで相手に怪我をさせてしまった—。

警察から連絡が来たり、突然逮捕されたりするのではないかと不安を感じていませんか?傷害罪で逮捕されると、その後どのような流れで手続きが進むのか、どれくらい拘束されるのか、仕事や学校にはどう影響するのか。初めて直面する状況に、何をすればいいのかわからず混乱している方も多いでしょう。

傷害事件のすべてが即座に逮捕されるわけではありません。逮捕されるケースとされないケースがあり、逮捕後の流れも段階的に決まっています。この記事では、傷害罪の刑罰から逮捕のパターン、逮捕後の具体的な流れ、そして逮捕されることで生じる様々な影響まで、わかりやすく解説します。

傷害罪で逮捕された場合の刑罰

傷害罪の刑罰は刑法第204条に規定されており、「人の身体を傷害した者は、15年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金に処する」と定められています。つまり、他人に怪我を負わせた場合、最長15年の懲役刑または50万円以下の罰金が科される可能性があるということです。

令和7年(2025年)6月の刑法改正により、懲役刑と禁錮刑が統合され拘禁刑という新しい刑罰に変更されました。拘禁刑では受刑者の状況に応じて柔軟な処遇が可能となり、更生に向けた支援がより充実する仕組みです。

実際の量刑は、怪我の程度や犯行の悪質性、被害者との示談成立の有無などによって大きく変わります。軽微な怪我で示談が成立している場合は不起訴になることもあれば、重大な傷害を負わせた場合は実刑判決となることもあるのです。

傷害罪の刑罰は決して軽いものではありません。事件の内容次第では、人生を大きく左右する結果となる可能性があります。

傷害罪は逮捕される?

傷害罪を犯したからといって必ずしも逮捕されるとは限りません。しかし、逮捕される可能性は十分にあると考えておくべきでしょう。

警察が逮捕を判断する際には、主に「逃亡のおそれ」と「証拠隠滅のおそれ」という2つの要素を重視します。容疑者が逃げる可能性が高い場合や、被害者や目撃者に接触して証拠を隠滅する危険がある場合は、逮捕される可能性が高まるのです。

具体的には、住所不定である、過去に同様の事件を起こしている、被害者との関係が悪化している、被害の程度が重い、凶器を使用したなど。逆に、住所や職業が明確で、逃亡や証拠隠滅のおそれが低いと判断されれば、在宅事件として扱われることもあります。

在宅事件の場合、身柄を拘束されることはありません。通常の生活を送りながら捜査に協力する形になりますが、在宅事件であっても刑事手続きは進行しており、最終的に起訴されて刑罰を受ける可能性はあるので注意してください。

つまり、「逮捕されなかった=無罪」ではありません。傷害事件を起こした場合、逮捕の有無にかかわらず、適切な対応が求められます。

傷害罪で逮捕されるパターン

傷害罪で逮捕される場合、大きく分けて現行犯逮捕と通常逮捕(後日逮捕)の2つのパターンがあります。どちらのパターンで逮捕されるかによって、状況も変わってくるので、それぞれの逮捕の仕組みについて見ていきましょう。

現行犯逮捕

現行犯逮捕とは、犯罪を行っている最中、または犯罪直後の犯人をその場で逮捕すること。傷害事件の場合、暴行を加えている現場や、暴行直後に被害者が倒れている場面で警察官が駆けつければ、その場で逮捕されることになります。

現行犯逮捕の大きな特徴は令状が不要である点です。通常の逮捕には裁判所が発行する逮捕状が必要ですが、現行犯の場合は誰でも逮捕することができます。つまり、警察官だけでなく、一般市民でも現行犯人を取り押さえることが法律上認められているのです。

実際の傷害事件では、被害者が110番通報し、警察官が現場に到着した時点で加害者がまだその場にいれば現行犯逮捕となるケースが多く見られます。また、目撃者が多数いる場所での暴行事件や、防犯カメラに犯行が記録されている状況でも、犯人が特定されやすく現行犯逮捕につながります。

通常逮捕(後日逮捕)

通常逮捕とは、事件発生から時間が経過した後に裁判所が発行した逮捕状に基づいて行われる逮捕のこと。傷害事件では、その場から立ち去った後、数日から数週間、場合によっては数ヶ月後に逮捕されることもあります。

通常逮捕を行うためには、警察が証拠を収集し、検察官と協議した上で裁判所に逮捕状を請求する必要があります。裁判所は、事件の内容や証拠の状況、逃亡や証拠隠滅のおそれなどを総合的に判断して、逮捕状の発行を決定するのです。

逮捕のタイミングは予測できません。自宅にいる時、職場にいる時、外出中など、警察はいつでも逮捕状を執行できます。早朝に自宅を訪ねてくるケースも少なくありません。職場で逮捕されれば、同僚や上司に事件が知られる可能性が高まります。

通常逮捕では、事件から時間が経過しているため、「もう大丈夫だろう」と油断していた時期に突然逮捕されるケースが多いのです。時効が成立するまでは、いつ逮捕されてもおかしくないという緊張状態が続きます。

後日逮捕を避けるためには、事件後できるだけ早く弁護士に相談し、被害者との示談交渉を進めることが重要です。示談が成立すれば、逮捕される可能性は大きく下がります。

【事例紹介】実際に傷害罪で逮捕されたケース

ここでは実際に事務所が依頼を受けた傷害事件で、現行犯逮捕されたケースと通常逮捕されたケースを紹介します。

事例①:婚約者に暴行を加えて怪我を負わせて現行犯逮捕

婚約者に別れ話を切り出されたことで納得できず、婚約者に殴る蹴る等の暴行を加え、怪我をさせたというケースです。

その後、暴行を受けた婚約者は家族に事情を話したところ、心配した家族が警察に通報しました。そして自宅に警察官が駆け付け、そのまま傷害罪の容疑で現行犯逮捕されています。

事例②:従業員を殴って怪我を負わせて後日逮捕

新しく入った従業員に指導を行っていたところ、従業員の態度に腹を立て、相手の腹や頬を数度殴ったというケースです。

この件もあって従業員は退職しましたが、それからしばらくして職場に警察官がやってきました。暴行を受けた従業員がが被害届を出したとのことで、傷害罪の容疑で通常逮捕されています。

傷害罪で逮捕された後の流れ

逮捕されると、その後どのような手続きが待っているのでしょうか。刑事手続きは法律で厳格に定められており、段階ごとに時間制限が設けられています。

ここでは、逮捕から最終的な処分が決まるまでの流れを、時系列に沿って詳しく解説します。

逮捕による身柄拘束|48時間

逮捕されると、まず警察署の留置場に収容されます。警察は逮捕から48時間以内に事件について取り調べを行い、検察官に事件を送致するか、釈放するかを決定しなければなりません。

この48時間の間に、警察は容疑者から事情聴取を行い、供述調書を作成します。取り調べでは、事件の経緯や動機、被害者との関係などについて詳しく聞かれるでしょう。また、この時点で弁護士を呼ぶ権利(弁護人選任権)があることを告げられます。

逮捕直後は家族との面会も制限されることがあり、弁護士以外と会えないケースも少なくありません。

48時間という制限時間は非常に短く、警察は迅速に捜査を進める必要があります。逆に言えば、この段階で証拠不十分と判断されれば釈放される可能性もあるのです。ただし、傷害事件の場合、被害者の供述や診断書があれば、多くのケースで検察官に送致されます。

取り調べでは、自分に不利なことを話す必要はありません。黙秘権という権利が保障されています。ただし、黙秘を続けることで不利な印象を与える可能性もあるため、弁護士と相談しながら対応を決めることが賢明です。

検察官による勾留請求|24時間

警察から事件を受け取った検察官は、24時間以内に勾留請求をするか釈放するかを判断します。勾留請求とは、捜査のためにさらに身柄拘束を続ける必要があると裁判所に求めることです。

検察官は、警察が作成した書類や証拠を検討し、被疑者から直接事情を聴取します。この段階での取り調べも重要で、供述内容が今後の処分に大きく影響するのです。

検察官が勾留請求をする判断基準は、主に「逃亡のおそれ」「証拠隠滅のおそれ」の2点。また、「再犯のおそれ」も判断基準になることがあります。これらのリスクが高いと判断されれば勾留請求され、リスクが低いと判断されれば釈放されて在宅事件に切り替わります。

勾留請求された場合、裁判官が勾留を認めるかどうかを判断します。裁判官の前で簡単な審問(勾留質問)が行われ、本人の意見を聞く機会が与えられるのです。

この24時間も逮捕から起算した48時間に加算されるため、逮捕から合計72時間(3日間)が経過する時点が1つの大きな節目となります。ここで釈放されなければ、さらに長期の身柄拘束が続く可能性が高まります。

勾留決定による身柄拘束|最長20日間

裁判官が勾留を認めると、原則10日間の身柄拘束が決定します。さらに、検察官が請求し裁判官が認めれば、最長でさらに10日間延長され、合計20日間の勾留となる可能性があります。

勾留期間中は基本的に警察の留置場で過ごすことになり、外部との連絡は大きく制限されます。家族との面会は原則可能ですが、捜査への影響を考慮して制限されることも少なくありません。一方、弁護士とは立会人なしで自由に面会できます。

この期間中、検察官や警察は引き続き捜査を進め、被害者や目撃者からの聴取、証拠の収集などを行います。容疑者本人への取り調べも継続され、供述調書が何度も作成されることもあります。

勾留期間が延長されるかどうかは事件の複雑さや証拠の状況によります。傷害事件の場合、被害の程度が重大であったり、共犯者がいたりする場合は延長される可能性が高まるでしょう。

最長20日間という期間は決して短くありません。会社や学校を長期間休むことになり、職場や学校に事件が発覚する可能性も高まります。この段階で弁護士を通じて被害者との示談交渉を進めることが、早期釈放や不起訴処分を得るために極めて重要です。

検察官による終局処分(起訴・不起訴)

勾留期間の満了までに検察官は起訴するか不起訴にするかを決定します(終局処分)。この判断が、被疑者の将来を大きく左右する最も重要な分岐点です。

起訴とは検察官が裁判所に対して刑事裁判を開くよう求めること。起訴されると被告人となり、刑事裁判で有罪か無罪かが争われます。日本の刑事裁判では有罪率が非常に高く、起訴されれば高確率で有罪判決を受けると言われています。

一方、不起訴となれば刑事裁判は開かれません。不起訴になる理由は様々で、証拠不十分、犯罪の成立が認められない、被害者との示談成立、初犯で反省している、などの事情が考慮されます。不起訴になれば前科は付かず、身柄拘束されていた場合はただちに釈放されます。

検察官は起訴・不起訴を判断する際、事件の内容、証拠の程度、被害者の処罰感情、被疑者の反省の態度、示談の成否、前科の有無などを総合的に考慮します。特に被害者との示談が成立しているかどうかは、判断に大きな影響を与える要素です。

傷害事件の場合、被害の程度が軽く、被害者との示談が成立し、初犯であれば不起訴になる可能性があります。逆に、重大な傷害を負わせた場合や、過去に同様の事件を起こしている場合は起訴される可能性が高まるでしょう。

略式起訴(罰金)・刑事裁判

起訴には正式起訴(公判請求)略式起訴の2種類があります。正式起訴は通常の刑事裁判を開く手続きで、略式起訴は簡易な手続きで罰金刑を科す方法です。

略式起訴は、比較的軽微な事件で本人が手続きに同意した場合に選択されます。書面審理のみで罰金刑が決定され、裁判所に出廷する必要はありません。罰金を納付すれば事件は終了しますが、前科が付くことに変わりはないので注意してください。

正式起訴された場合は刑事裁判が開かれます。第1回公判期日が指定され、被告人は裁判所に出廷して罪状認否を行います。その後、証拠調べや証人尋問などが行われ、最終的に裁判官が判決を言い渡します。

傷害事件の場合、初犯で被害が比較的軽微であれば、執行猶予付きの判決となることも少なくありません。執行猶予とは、一定期間罪を犯さなければ刑の執行を免除するという制度のこと。例えば「拘禁刑1年、執行猶予3年」という判決であれば、3年間何も問題を起こさなければ刑務所に行かずに済みます。

一方、被害が重大であったり、前科があったりする場合は実刑判決となり、刑務所に収容されることになります。判決に不服がある場合は、控訴することも可能です。

刑事裁判の期間は通常数ヶ月、場合によっては1年程度。その間、保釈が認められれば身柄を解放されることもありますが、保証金を納める必要があり、様々な条件が付されるのです。

傷害罪で逮捕された場合の影響

逮捕されることは、単に身柄を拘束されるだけでは終わりません。仕事、家庭、社会生活など、人生の様々な側面に深刻な影響を及ぼす可能性があります。

ここでは、傷害罪で逮捕された場合に起こり得る具体的な影響について見ていきましょう。

長期的な身柄拘束

逮捕されると最長で23日間(逮捕から起訴まで)もの間、身柄を拘束される可能性があります。この期間、外部との接触は大きく制限され、留置場という閉鎖的な環境で過ごさなければなりません。

身柄拘束による精神的な負担は想像以上に大きいもの。自由を奪われ、家族や友人と会えず、今後の見通しが立たない状況で過ごす日々は、強いストレスとなります。不安や焦燥感から不眠に悩まされる人も少なくありません。

肉体的にも慣れない環境での生活は負担が大きいでしょう。決められた時間に起床し、限られた空間で過ごし、プライバシーもほとんどない状態が続くため、健康状態が悪化するケースもあります。

身柄拘束の期間を少しでも短くするためには、早期に弁護士を選任し、被害者との示談交渉を進めることが最も効果的。示談が成立すれば、勾留の必要性が低下し、釈放される可能性が高まります。

会社・学校から処分を受ける可能性がある

長期間の欠勤や欠席は、必然的に会社や学校に発覚します。逮捕の事実が知られれば、懲戒解雇や退学処分を受けることになるかもしれません。

会社員の場合、就業規則に「刑事事件で起訴された場合は解雇」などの規定が設けられていることが多く見られます。逮捕されただけでは解雇事由にならないこともありますが、長期間出勤できなければ無断欠勤として扱われ、懲戒処分の対象となるでしょう。

特に公務員や教員、医療従事者など、信頼性が重視される職業では、逮捕されたことが報道されれば職を失う可能性が非常に高くなります。また、会社の名誉や信用を損なったとして、損害賠償を請求されるケースも少なくありません。

学生の場合も同様に、長期間の欠席や事件の内容によっては退学処分となる可能性があります。特に医学部や教育学部など、将来の職業に直結する学部では処分が厳しくなる傾向があります。

一度失った職や学業を取り戻すことは容易ではありません。再就職や復学には大きな困難が伴い、事件が経歴に残ることで選択肢が大きく狭まるのです。

家族への影響も深刻です。収入が途絶えれば家計に打撃を与え、子供がいる場合は教育や生活にも影響します。社会的な信用を失うことで、家族全体が孤立してしまうこともあるのです。

前科が付く可能性がある

起訴されて有罪判決を受ければ前科が付きます。前科とは過去に刑事罰を受けたという記録のことで、一生消えることはありません。前科が付くことの影響は広範囲に及びます。

まず、就職活動において大きな障害となるでしょう。多くの企業は採用時に「賞罰」の有無を確認し、前科がある場合は採用を見送ることが一般的。特に金融機関、教育機関、公務員などでは、前科があると採用されることがほぼ不可能になります。

資格取得にも影響します。医師、弁護士、教員、保育士など、多くの国家資格では欠格事由として前科が定められており、一定期間は資格を取得できません。既に資格を持っている場合でも、剥奪されることがあるのです。

海外渡航にも制限が生じる可能性があります。国によっては、入国審査で犯罪歴を申告する必要があり、前科があると入国を拒否されることもあります。ビジネスや観光で海外に行く機会がある人にとっては、大きな支障となるでしょう。

さらに、再犯をした場合は前科があることで刑が重くなります。執行猶予が付かずに実刑となる可能性も高まるのです。

前科を避けるためには不起訴処分を獲得することが唯一の方法。そのためには、被害者との示談を成立させ、深く反省していることを示し、再犯の可能性がないことを検察官に理解してもらう必要があります。弁護士のサポートを受けながら、適切に対応することが重要です。

傷害罪で逮捕されなかった場合の流れ

逮捕されずに在宅事件として扱われた場合、身柄を拘束されることなく、通常の生活を送りながら捜査に協力していくことになります。

しかし、だからといって油断は禁物。在宅事件であっても刑事手続きは着実に進行しており、適切な対応が求められます。ここでは、在宅事件における捜査の流れと、最終的な処分に至るまでのプロセスを見ていきましょう。

在宅捜査|時間制限なし

在宅捜査では身柄を拘束されていないため、時間制限が設けられていませんこれは逮捕・勾留による捜査との大きな違いです。

警察は被疑者に対して、警察署への出頭を求めます。出頭要請には基本的に応じる義務がありますが、どうしても仕事などで都合がつかない場合は、日程の調整を申し出ることも可能です。ただし、正当な理由なく出頭を拒否し続けると、逃亡のおそれありと判断されて逮捕される可能性もあるので注意してください。

出頭すると、取調室で事件について詳しく聴取されます。取調べの内容は供述調書にまとめられ、後の手続きで重要な証拠となるのです。取調べは1回で終わることもあれば、複数回にわたることもあります。

在宅捜査では通常の生活を続けられるため、仕事や学校を休む必要がありません。周囲に事件のことを知られずに済む可能性も高くなります。精神的・経済的な負担も、身柄拘束される場合と比べて軽減されるでしょう。

しかし、時間制限がないということは捜査が長期化する可能性もあるということ。数ヶ月、場合によっては1年以上にわたって捜査が続くこともあり、その間はいつ処分が決まるのかわからない不安定な状態が続きます。

在宅事件であっても、被害者との示談交渉を早期に進めることが重要です。示談が成立すれば、不起訴処分を獲得できる可能性が高まります。弁護士に依頼して、適切なタイミングで示談交渉を行いましょう。

検察官による終局処分(起訴・不起訴)

在宅捜査が終了すると、警察から検察庁に事件が送致されます。検察官は送られてきた書類や証拠を精査し、被疑者を呼び出して取調べを行った上で、起訴するか不起訴にするかを決定するのです。

在宅事件の場合、身柄拘束されている場合と比べて検察官による判断までの期間は長くなる傾向があります。数週間から数ヶ月かかることも珍しくありません。

検察官が考慮する要素は逮捕された場合と基本的に同じ。在宅事件として扱われている時点で、ある程度事情が軽いと見なされているため、適切に対応すれば不起訴処分を得られる可能性は十分にあります。

不起訴処分となれば刑事裁判は開かれず、前科も付きません。在宅事件で不起訴となるケースは決して少なくなく、特に初犯で被害者との示談が成立している場合は、不起訴率が高まります。

略式起訴(罰金)・刑事裁判

起訴される場合、在宅事件であっても基本的には逮捕された場合の事件と同様の流れで進みます。

ただ、在宅事件の場合は身柄拘束されていない状態で裁判に臨むことができます。つまり、普段通りの生活を送りながら裁判所に出廷できるということ。これは身柄拘束されている被告人と比べて大きなアドバンテージです。

在宅事件として処理された場合でも、起訴されて有罪判決を受ければ前科が付きます。この点は逮捕された場合と変わりません。だからこそ、在宅事件であっても油断せず、弁護士のサポートを受けながら不起訴処分を目指すことが重要なのです。

傷害罪で逮捕された場合に弁護士に依頼するメリット

傷害罪で逮捕された、または逮捕される可能性がある場合、弁護士に依頼することで得られるメリットは計り知れません。刑事事件の経験が豊富な弁護士は、法的知識と実務経験を活かして、あなたの権利を守り、最善の結果を目指して活動します。

ここでは、弁護士に依頼する具体的なメリットについて詳しく見ていきましょう。早期に専門家のサポートを受けることが、事件解決への近道です。

現在の状況や今後の事件の見通しがわかる

刑事事件の手続きは複雑で、一般の方には理解しにくい部分が多くあります。逮捕されたり、警察から呼び出しを受けたりした場合、自分が今どのような状況にあるのか、今後どうなるのか、不安で仕方ないでしょう。

弁護士に相談すれば、現在の状況を法的な観点から正確に把握できます。どの段階にあるのか、次に何が起こる可能性があるのか、最悪の場合と最善の場合のシナリオはどうなるのか。こうした見通しを知ることで、漠然とした不安が和らぎ、冷静に対応できるようになるのです。

また、事件の内容や証拠の状況を分析し、起訴される可能性がどの程度あるか、有罪になった場合の量刑はどの程度かといった予測も得られます。こうした情報は、今後の対応方針を決める上で非常に重要です。

弁護士は過去の類似事例や判例に基づいて、客観的な見立てを提供してくれます。希望的観測に頼るのではなく、現実的な見通しを持つことが、適切な判断につながるでしょう。

取調べ対応に対するアドバイスを受けられる

逮捕後や在宅事件での出頭時には、警察や検察から取調べを受けることになります。取調べでの供述は調書にまとめられ、後の手続きで重要な証拠として扱われるため、どう対応するかが事件の結果を左右します。

しかし、取調べの場では精神的に追い詰められ、冷静な判断ができなくなることも少なくありません。警察官や検察官から誘導的な質問をされたり、不利な内容の調書にサインを求められたりすることもあります。

弁護士に依頼していれば、取調べの前に具体的なアドバイスを受けられます。どのような質問が予想されるか、どう答えるべきか、どんな点に注意すべきか。事前に準備しておくことで、自分に不利な供述をしてしまうリスクを大幅に減らせるのです。

また、黙秘権をどう行使すべきかについても助言が得られます。黙秘権は憲法で保障された権利ですが、適切に使わなければ逆効果になることもあります。事件の内容や状況に応じて、弁護士が最適な対応方法を教えてくれるでしょう。

取調べ後に調書の内容を確認し、事実と異なる記載があれば訂正を求めることも重要です。自分に不利な調書を作られないことは、不起訴処分や執行猶予付き判決を得るために極めて重要なポイント。弁護士のサポートがあれば、こうした細かい点にも適切に対処できます。

弁護士として被害者と示談交渉してもらえる

傷害事件において、被害者との示談は事件解決の鍵を握っています。示談が成立すれば不起訴処分や執行猶予付き判決を得られる可能性が大きく高まるのです。

しかし、加害者本人やその家族が直接被害者と交渉することは容易ではありません。被害者は加害者に対して強い怒りや恐怖を感じており、まともに話し合いに応じてくれないことがほとんどでしょう。場合によっては、接触すること自体が新たなトラブルを引き起こす危険もあります。

弁護士に依頼すれば、被害者との交渉を任せられます。弁護士は第三者の立場から冷静に話を進めることができ、被害者も感情的にならずに対応しやすくなるのです。

示談交渉では、適切な示談金の額を提示し、謝罪の意思を伝え、被害者の納得を得られるよう丁寧に説明します。示談書の作成も弁護士が行うため、法的に有効な内容になり、後々のトラブルも防げるでしょう。

示談成立後は検察官や裁判所に対して示談書を提出し、処罰を軽減してもらうよう働きかけます。特に不起訴処分を目指す場合、示談の成否が決定的な要素となることは少なくありません。

被害者との示談交渉は、時間が経つほど難しくなります。できるだけ早期に弁護士に依頼し、交渉を開始することが成功の秘訣です。

逮捕直後から早期釈放に向けた活動ができる

逮捕されると、48時間以内に検察官に送致され、さらに24時間以内に勾留請求が行われるかどうかが決まります。つまり、逮捕後72時間が最初の重要な節目ということになります。

この72時間の間に適切な対応を取れるかどうかが、勾留されるか釈放されるかを左右するポイント。勾留されれば最長20日間の身柄拘束が続く可能性があるため、この初期段階での対応が極めて重要なのです。

弁護士に依頼すれば、逮捕直後から活動を開始できます。まず、本人と接見(面会)して状況を確認し、取調べ対応についてアドバイスします。立会人なしで接見ができるのは弁護士だけです。

次に、検察官や裁判官に対して意見書を提出し、勾留の必要性がないことを主張します。万が一勾留されてしまった場合でも、勾留決定に対する準抗告という手続きを通じて、勾留の取り消しを求めることも可能。また、勾留の延長を阻止するための活動も継続します。

早期釈放は、仕事や学校への影響を最小限に抑えて社会生活への復帰を容易にするために非常に重要です。逮捕されたら、できるだけ早く弁護士に連絡を取りましょう。

不起訴処分による前科回避を目指せる

刑事事件において最も望ましい結果は、不起訴処分を獲得して前科を回避することです。

弁護士は不起訴処分を目指して様々な活動を行います。まず、被害者との示談交渉を最優先で進めます。示談が成立し、被害者が加害者の処罰を望まない意思を示せば、不起訴処分の可能性が大きく高まるでしょう。

次に、本人の反省の態度を示すための活動を行います。反省文の作成、被害弁償の実施、再発防止策の提示などを通じて、検察官に対して処罰の必要性が低いことをアピールします。

また、事件の経緯や背景事情を詳しく説明する意見書を作成して検察官に提出することも重要な弁護活動の一つ。犯行に至った事情、本人の生活状況、家族の監督体制などを具体的に示すことで、情状酌量を求めます。

前科を回避できれば、事件後の社会復帰がスムーズになります。しかし、弁護士のサポートなしに不起訴処分を獲得することは容易ではありません。専門家の力を借りて、最善の結果を目指しましょう。

【事務所紹介】傷害事件に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件の弁護活動を中心に取り扱う法律事務所です。

先述した通り、刑事事件・少年事件は一般の民事事件や行政事件とは内容や担当機関が大きく異なっているため、刑事事件・少年事件の専門知識と弁護活動が必要になります。

当事務所は刑事事件・少年事件の刑事弁護活動を扱う実績豊富な弁護士が、最初の相談から捜査・裁判終了による事件解決まで一貫して、丁寧に対応致します。

弊所の特徴①:24時間無料法律相談受付

弊所では初回の法律相談を無料でご利用いただけます。365日、土日祝日であっても対応可能で、夜間を含め24時間体制で電話でのご予約を受け付けております。

刑事事件・少年事件に関することなら、どんな疑問でも、どなた様でもご相談ください。当事務所にお電話いただければ、予約専用ダイヤルのスタッフがお客様から事情をお聞きし、相談のご予約をお取りします。

あらかじめ事件の簡単な概要を弁護士に伝えておくことで、充実した回答を得られるためのシステムが採用されております。

弊所の特徴②:安心の即日・迅速対応

法律相談および留置施設への初回接見は、土日祝日、夜間でも対応可能です。刑事事件・少年事件について、逮捕前・逮捕後を問わず、弁護士が素早く対応致します。

特に、逮捕直後ではご家族の方が面会することはできませんが、弁護士なら逮捕直後でも面会可能。初回接見のご依頼があれば、弁護士が逮捕された方との面会を最短当日に対応致します。

弊所の特徴③:刑事事件に強い弁護士が多数在籍

愛知県をはじめ全国に多数の支部を構えていることも弊所の強み。所属する弁護士は刑事事件を中心に扱っており、傷害事件の弁護活動の実績もあります。

ご相談の際は、それぞれの支部に所属する弁護士が対応いたします。捜査の管轄が他県に移ってしまう場合でも、最寄りの支部に所属する弁護士が事件を引き継ぎ、そのまま当事務所が事件の対応をすることができます。

弊所の特徴④:安心明確な料金体系

一人でも多くのお客様が安心して上質な刑事弁護サービスを受けられるよう、弁護士費用についてはシンプルかつ明朗会計にしております。

弁護士に事件を依頼する場合、ご不安に思われる事情の1つとして「弁護士費用」が挙げられますが、弊所では事件に応じた適正な料金を、無料相談の段階で、弁護士からご提示・ご説明させていただいております。

また、契約するにあたっても詳細にご説明いたしますので、まずはご連絡ください。

▼弁護士費用について詳しく知りたい方はこちらから

弁護士費用

【解決実績】実際に依頼を受けた傷害事件

ここでは実際に事務所が依頼を受けた傷害事件で、どのような弁護活動を行ったか紹介します。

事例①:従業員に対する傷害事件で示談成立+不起訴処分を獲得

バーで会計をする際に従業員と金額面で揉め、態度が気に入らなかったことを理由に従業員の脚を蹴ったり頭を殴ったりしたというケースです。店側が警察に通報して警察官が現場に駆け付け、傷害罪の容疑で現行犯逮捕されました。

逮捕後すぐにご家族から依頼を受け、被害者である従業員の方との示談交渉を進めました。治療費の支払いやバーを出入り禁止とする誓約を付けることで、無事に示談を成立することに成功しています。

その後、示談が成立した旨を検察官に報告し、結果として不起訴処分を獲得することができました。

事例②:勾留阻止による早期釈放を実現

同居していた相手と口喧嘩になり、エスカレートして相手の顔を殴ってしまったというケースです。警察に通報され、傷害罪の現行犯で逮捕されました。

逮捕されたことを知ったご家族から依頼を受けた後、早期釈放を目指し、逮捕が長引くと困る理由や家族が監督して逃亡も証拠隠滅もさせない内容で意見書を作成し、検察に提出しました。

結果、検察官は裁判所に勾留請求しないことを決めたため、勾留されることなく早期釈放を実現することに成功しています。

傷害罪で逮捕されたら弁護士へ相談を

傷害罪で逮捕された、または逮捕される可能性がある状況では、一刻も早く弁護士に相談することが何より重要です。

刑事事件は時間との戦い。逮捕後72時間以内の対応が早期釈放を左右し、被害者との示談交渉も早ければ早いほど成功率が高まります。「様子を見よう」「まだ大丈夫だろう」と先延ばしにすることは、選択肢を狭め、結果を悪化させるだけなのです。

弁護士に依頼すれば、法的な専門知識と豊富な経験に基づいて、あなたの権利を守り、最善の結果を目指して活動してくれます。現在の状況を正確に把握し、今後の見通しを示し、具体的な対応策を提案してくれるでしょう。

取調べへの対応、被害者との示談交渉、早期釈放に向けた活動、不起訴処分の獲得など、これらすべてにおいて弁護士の存在は不可欠です。一人で抱え込んでも解決しません。専門家の力を借りることが、あなた自身とあなたの家族を守ることにつながるのです。

多くの法律事務所では初回相談を無料で受け付けています。まずは相談してみることで、どのような対応が可能か、どれくらいの費用がかかるかを確認できます。相談したからといって必ず依頼しなければならないわけではありません。

傷害事件は、適切に対応すれば不起訴処分を得られる可能性もあります。前科を回避し、通常の生活に戻るために、今すぐ行動を起こしましょう。弁護士への相談が、新しい一歩となるはずです。

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