暴行・傷害
傷害事件で示談金が払えない場合はどうなる?払えない場合の対処法は?

傷害事件を起こした場合、被害者と示談を成立させることは不起訴を獲得する上で重要なポイントになります。
しかし、被害者側から提示された示談金が高額で払えない場合や、そもそも示談金を払えるほどの資力がない場合もあります。示談金を払えないことで有罪になってしまうのではないかと心配な方もいるのではないでしょうか。
本記事では、傷害事件で示談金が払えない場合に起こり得るリスクについて解説していきます。示談金が支払えない場合の対処法や弁護士に示談交渉を依頼するメリットについても解説していくので、お困りの方はぜひ参考にしてください。
傷害事件における示談金の相場
傷害事件を解決するための「示談金」については、まずは傷害事件において認められるべき賠償金を基に決められます。
賠償金の額については様々な判断要素により判断され、その額は個別の事案によって変わりますので傷害事件の示談金には「この金額が正解」という絶対的な基準はありません。被害者が負った怪我の程度などによって、当該事件において相当な賠償金の額や示談金の額は変わってくるでしょう。
怪我の重さは大きく「軽傷」と「重傷」に分けて考えると整理しやすくなります。
軽傷とは打撲・擦り傷など、通院が数回程度で済む怪我のこと。重症とは骨折など長期間の通院や入院が必要な怪我、後遺症が残るような怪我のことをいい、軽傷よりも示談金が高額になることが一般的です。
事件の態様や被害結果、加害者の謝罪の姿勢、被害者の精神的苦痛の程度など、さまざまな要因が被害者側から提示される示談金の金額に影響します。適正な金額での示談を行うためには弁護士に相談するのが望ましいといえるでしょう。
傷害事件における示談金の内訳
示談金はひとつの費目から成り立っているわけではありません。複数の損害費目を積み上げた合計額が、相当な賠償額となりそれを基に示談金の提示額となることが一般的です。
内訳を正確に理解していないと、交渉の場で「なぜこの金額なのか」が説明できず、話し合いが難航する恐れがあります。以下の3つが主な構成要素です。
治療費・入院費等
怪我の治療にかかった費用は、示談金の中でも最も基本的な項目です。
通院にかかる診察費・薬代はもちろん、入院が伴う場合は入院費用も含まれます。また、通院のための交通費(電車・タクシー代など)も実費として請求対象になるのが一般的です。
治療が長引けば長引くほど、この費目は膨らみます。骨折で数か月にわたるリハビリが必要なケースでは、治療費だけで数十万円に達することもあります。被害者が実際に支払ったレシートや領収書をもとに算定されるため、おおむね客観的な金額が示されます。
休業損害(休業補償)
怪我によって仕事を休まざるを得なかった場合、その期間に得られなかった収入を補填する費目が休業損害です。
たとえば、骨折で2か月間仕事ができなかった場合、その間の給与相当額が賠償金に上乗せされます。会社員であれば給与明細、自営業者であれば確定申告書などをもとに金額が計算されます。
注意したいのは、被害者の職業や収入が高いほど、休業損害の額も大きくなるという点です。同じ怪我でも、日当の高い職種の被害者であれば、示談金全体が跳ね上がることがあります。
慰謝料(迷惑料・謝罪金等)
事件によって被害者が受けた精神的苦痛に対して支払う費目が慰謝料です。迷惑料・謝罪金と呼ばれることもあります。また通院や入院期間に対して発生する慰謝料もあります。
治療費や休業損害と違い、「いくらが妥当か」を数字で示しにくい項目です。そのため、被害者の感情や事件の悪質性が金額に反映されやすく、交渉が難航しやすい費目でもあります。
被害者が深く傷ついている場合や、暴行の態様が悪質だった場合には、慰謝料の要求額が相場を大きく上回ることもあります。示談交渉では、この慰謝料の部分をめぐって被害者側と加害者側の対立が起こることがしばしばあります。
※上記以外にも事案によっては後遺障害による逸失利益(消極損害)など問題となる損害費目はあります。事案に応じて問題になる費目は様々ですので傷害事件(特に被害結果が重傷である事件)については早急に弁護士に相談することをお勧めします。
傷害事件で示談金が払えない場合はどうなる?
「払えない」という事実を伝えるだけでは、問題は解決しません。示談が成立しないまま放置すると、加害者にとって深刻なリスクが生じます。
では、具体的にどんな事態が起こり得るのか。大きく分けて2つのリスクがあります。
起訴されるリスクが高まる
示談が成立しているかどうかは、検察官が起訴・不起訴を判断する際の重要な考慮要素のひとつです。
示談が成立すれば、「被害者との間で解決済み」として不起訴処分になる可能性が高まります。逆に、示談が成立しない場合は、「被害者の処罰感情が残っている」と判断され、起訴となる可能性が上がります。
起訴されれば刑事裁判に発展し、有罪判決が下れば前科がつきます。傷害罪の法定刑は「15年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金」(刑法第204条)と定められており、事案の重さによっては実刑となるケースもあります。示談金を払えないことが、有罪判決という形で人生に影響を与えるリスクがあることを理解しておきましょう。
被害者が民事訴訟を起こす可能性が高まる
示談が成立しなければ、被害者は民事訴訟という手段を取ることができます。
民事訴訟では、裁判所が損害賠償額を決定します。示談交渉であれば交渉の余地があった金額も、裁判では判決として確定してしまうため、一方的に支払いを命じられるリスクがあります。
さらに、裁判で敗訴した場合、給与や銀行口座への強制執行(差し押さえ)が行われる可能性もあります。示談交渉の段階で話し合いにより解決できていれば避けられた事態が、訴訟に発展することで回避困難となるケースも考えられます。
傷害事件で示談金が払えない場合の対処法
示談金が払えない状況でも、「何もできない」ということはありません。被害者との話し合いの中で、現実的な解決策を模索することが大切です。
ただし、交渉の仕方を誤ると被害者の感情を逆なでし、かえって話がこじれる恐れがあります。慎重かつ誠実な姿勢で臨みましょう。
分割での支払いを提示する
一括での支払いが難しい場合、分割払いを提案するという方法があります。
たとえば「月々〇万円ずつ支払う」という形で支払い計画を提示し、被害者に同意してもらえれば、示談を成立させることが可能です。
ただし、分割払いには被害者の同意が必要です。被害者側が「分割では困る」と拒否する権利もあるため、必ずしも認めてもらえるとは限りません。
また、分割払いの示談は、一括払いの示談と比べて「示談としての効果が弱まる」と評価されるケースもあるため注意が必要です。具体的には、不起訴処分への影響力が一括払いよりも低くなる可能性があります。誠意を示す意味でも、できる限り早期に、できる限り多くの金額を支払う姿勢を見せることが大切です。
払える限度での示談金を提示する
もうひとつの方法は、現在の資力で払える範囲の金額を誠実に提示し、減額交渉を行うことです。
被害者から高額な示談金を求められている場合でも、「この金額しか用意できない」という現状を正直に伝え、理解を求めることは決して不誠実ではありません。
ただし、交渉の仕方には細心の注意が必要です。「この金額しか払えない」と一方的に告げると、被害者の感情を逆なでし、交渉が決裂するリスクがあります。謝罪の気持ちを前面に出しながら、丁寧かつ誠実に事情を説明することが求められます。
こうした繊細な交渉は、素人が単独で行うのは難しいのが実情です。弁護士に示談交渉を依頼することを強くお勧めします。
示談金が払えない場合に弁護士に相談するメリット
示談交渉は、感情が絡む難しい場面です。加害者が直接被害者と話し合おうとすると、感情的になりやすく、かえって関係を悪化させることも少なくありません。
弁護士に依頼することで、交渉がスムーズに進む可能性が高まります。具体的なメリットを見ていきましょう。
代理人弁護士として被害者と示談交渉できる
弁護士に依頼すれば、弁護士が代理人として被害者側と交渉を進めます。
加害者本人が被害者に直接連絡を取ることは、場合によっては被害者にとって大きなストレスや恐怖になります。弁護士が間に入ることで、被害者に余計な負担をかけずに話し合いを進められるというメリットがあります。
また、弁護士は交渉のプロです。感情的になりやすい場面でも冷静に対応し、双方が納得できる着地点を探ることができます。加害者が「謝りたい気持ちはあるけれど、直接会うのは怖い」という状況でも、弁護士を通じて誠意を伝えることが可能です。
適切な示談金を提示することができる
弁護士は、傷害事件の示談交渉における適切な金額の相場感を熟知しています。
「払えない」という状況の中でも、加害者が支払える範囲で、かつ被害者が納得できる金額を見極めて提示することが可能です。単に低い金額を提示するだけでは被害者の反発を招きますが、法的根拠に基づいた説明を添えることで、交渉がまとまりやすくなります。
また、示談書の作成も弁護士に任せれば、法的に有効な書面として整えられます。後々「話が違う」というトラブルを防ぐためにも、弁護士のサポートは心強い存在です。
【事務所紹介】傷害事件に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件の弁護活動を中心に取り扱う法律事務所です。
刑事事件・少年事件は一般の民事事件や行政事件とは内容や担当機関が大きく異なっているため、刑事事件・少年事件の専門知識と弁護活動が必要になります。
当事務所は刑事事件・少年事件の刑事弁護活動を扱う実績豊富な弁護士が、最初の相談から捜査・裁判終了による事件解決まで一貫して、丁寧に対応致します。
弊所の特徴①:24時間無料法律相談受付
弊所では初回の法律相談を無料で承っています。
法律相談のご予約はフリーダイヤルにて受付中。なおフリーダイヤルについては、24時間、年中無休で対応していますので、何時でもお気軽にお電話ください。
弊所の特徴②:安心の即日・迅速対応
北は北海道の札幌、南は九州の福岡まで、全国の主要都市12か所に事務所を設けており、日本全国に対応している点も弊所の強みです。
法律相談についてはお客様のご希望の日時でご予約が可能、また弁護士を派遣する初回接見サービスについてはご予約いただいて、最短当日に弁護士を派遣することができます。
今すぐ相談したい、今すぐ活動を開始して欲しいという方のご希望に応えることができる体制を整えておりますのでご安心してご相談ください。
弊所の特徴③:経験豊富な弁護士が多数在籍
弊所は開設して10年以上、刑事事件を主に扱っている法律事務所です。
傷害事件のような被害者の存在する事件においては、被害者と示談することができるかどうかが、その後の刑事処分に絶大な影響を及ぼしますが、弊所では、刑事事件における示談の経験が豊富な弁護士による活動をお約束することができます。
刑事事件の弁護活動を熟知した弁護士による、弁護活動を受けることで、きっとご安心していただくことができるでしょう。
弊所の特徴④:安心明確な料金体系
ご契約前に、着手金、報酬金、実費日当等の弁護士費用について明確にし、お客様に納得していただけるまで丁寧に説明させていただいております。
また、弁護士費用についてお客様が不安を感じないように、契約書に弁護士費用一覧表を添付させていただいております。
料金詳細については弊所HPをご覧ください▼
【解決実績】実際に依頼を受けて示談成立した傷害事件
ここでは実際に事務所が依頼を受けた傷害事件で、どのような弁護活動を行ったか紹介します。
事例①:泥酔状態での傷害事件で示談成立
酒に酔って路上で初対面の被害者様に対し暴行を加えて怪我をさせたことにより逮捕されてしまったというケースです。
被害者は全治2週間の怪我を負ってしまったことで、ご依頼者様に対する処罰感情がありましたが、弁護士の粘り強い示談交渉にて宥恕条項ありの示談を成立することができました。
捜査機関に対して、示談が成立していることや弁護士が提出した書類の判断もあり、不起訴の処分の獲得にいたりました。
▼詳しい弁護活動を知りたい方はこちら
事例②:金銭トラブルでの傷害事件で示談成立
金銭的なトラブルから口論になった際、相手の腹部辺りを蹴るなどの暴行を加えたというケースです。
弊所に法律相談に来られた時点では、まだ警察が介入していなかったため、担当弁護士は事件化阻止を目指し、すぐに被害者との示談交渉を始めました。
ご依頼者様は、事件発生後すぐに示談を申し向けたとのことでしたが、その時は示談を拒否されたという経緯がありました。改めて弁護士が代理人として示談交渉の連絡を行ったところ、お話を聞いていただけることになりました。
そして示談交渉の結果、刑事処罰を求めないという宥恕条項を記載した示談を締結することができ、刑事事件化を阻止することができました。
▼詳しい弁護活動を知りたい方はこちら
【お客様の声】ご依頼者様から頂いた感謝のお手紙
実際にご依頼者様から頂いた感謝の手紙をご紹介します。
※解決実績とお客様の声は必ずしも同じ事件とは限りません。



傷害事件で示談金を払えない場合は弁護士へ相談を
傷害事件を起こしてしまったにもかかわらず、被害者側から要求された示談金が払えないというのは、確かに苦しい状況だと言えるでしょう。しかし、払えないからと言って、そのまま放置することが最も危険です。
示談が成立しなければ、起訴リスクが高まり、民事訴訟に発展する可能性もあります。早期に動き出すことが、最終的な被害を最小限に抑えることにつながります。
分割払いの提案や減額交渉など、できる対処法はあります。ただ、これらの交渉を加害者本人が行うのは難しく、誤った進め方が状況を悪化させることもあります。弁護士に相談すれば、代理人として被害者と交渉し、現実的な金額での示談成立を目指すことができます。
「払えないから諦めよう」ではなく、「払えない中でも最善の対処をしよう」という姿勢が大切です。まずは弁護士に相談し、現状を整理することから始めましょう。
暴行事件における不起訴率は?示談で不起訴になる?初犯は不起訴?

暴行事件を起こしてしまった——。
暴行事件を起こしてしまった方やご家族の方は「このまま起訴されてしまうのか」「前科がついたらどうしよう」と不安を抱えていませんか?また、逮捕後の手続きや今後の流れがわからず、焦りを感じている方も多いのではないでしょうか。
暴行事件を起こしたからといって、必ず起訴されるわけではありません。その後の弁護活動次第では「不起訴」になる可能性も十分にあります。不起訴を獲得するためには、いくつかの重要なポイントがあります。
この記事では、暴行事件における起訴・不起訴の基準をわかりやすく解説します。不起訴を目指すために、どういった弁護活動が必要となるかも具体的に説明しますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
暴行事件を起こすと必ず起訴される?
結論から言うと、暴行事件を起こしても必ずしも起訴されるわけではありません。
検察官は捜査の結果をもとに、被疑者を起訴するかどうかを判断します。日本の刑事司法では「起訴便宜主義」が採用されており、検察官は証拠が十分であっても、諸般の事情を考慮して不起訴にする裁量を持っています。
では、実際のところ暴行事件ではどのくらいの割合で起訴されているのでしょうか。
暴行事件の起訴・不起訴率
法務省の犯罪白書や検察統計によれば、暴行罪の事件は不起訴となるケースが一定数あります。以下の表は、暴行事件における処分の種類を示したものです。
|
処分の種類 |
内容 |
傾向 |
|
起訴(公判請求) |
刑事裁判を受ける |
再犯・悪質・重篤なケースに多い |
|
起訴(略式起訴) |
書面審理で罰金処分 |
比較的軽微なケースに多い |
|
不起訴(起訴猶予) |
証拠十分でも起訴しない |
示談成立・初犯などに多い |
|
不起訴(嫌疑不十分) |
証拠が不十分な場合 |
証拠が弱いケース |
そして2024年の検察統計白書によると、暴行事件の起訴率は27.6%と発表されており、交通事件をのぞく刑事事件の起訴率が約31%(2024年の検察統計白書による)であるのと比べると、暴行事件の起訴率はやや低いことは分かります。
重要なのは、「起訴されるかどうか」は事件の内容や当事者の状況、そしてどういった弁護活動をしているかによって大きく変わるという点です。適切な対応を取ることで、不起訴を目指せる可能性が高くなることを認識しておかなければなりません。
暴行事件で起訴されるとどうなる?
暴行事件で起訴されると、前科がついたり刑事裁判を受けたりと様々な不利益が生じます。
起訴には大きく分けて「公判請求」と「略式起訴」の2種類があります。どちらの形で起訴されるかによって、その後の手続きは異なります。いずれにせよ、起訴された段階では深刻な事態になると認識しておくことが大切です。
前科がつく
「公判請求」と「略式起訴」どちらにしても、起訴されて有罪判決が確定すると前科がつきます。
前科とは過去に刑事裁判で有罪の確定判決を受けた事実のこと。前科がつくと、具体的には以下のようなデメリットが生じます。
- 就職・転職への影響:必ずしも履歴書への記載義務はありませんが、身辺調査で発覚するリスクがあります
- 資格・免許の取得制限:弁護士・医師・教員など、一定の資格・職業に就けなくなる場合があります
- 再犯時の量刑への影響:将来また事件を起こした場合、前科があることで刑が重くなります
- 社会的信用の低下:家族や職場への影響も避けられません
前科は一生残る記録です。「たいした事件じゃないから大丈夫」と軽く考えていると、思いがけない事態に陥る可能性があるので注意しなければなりません。
刑事裁判を受ける可能性がある
起訴の中でも「公判請求」となった場合、正式な刑事裁判を受けることになります。
公判請求とは検察官が被告人を法廷で裁くよう裁判所に求めること。公判が開かれると、以下のような流れで手続きが進みます。
- 起訴状の送達・勾留されている場合は勾留の継続(起訴後勾留)
- 公判期日の指定
- 法廷での審理(証拠調べ・証人尋問など)
- 論告・弁論
- 判決の言い渡し
刑事裁判は精神的・時間的な負担が大きいだけでなく、有罪となれば拘禁刑(実刑または執行猶予)が科される可能性もあります。また、裁判は基本的に公開されるため、社会的なダメージも見逃せません。
罰金を支払う可能性がある
公判請求ではなく「略式起訴」となった場合、書面審理によって罰金刑が科されます。
略式起訴とは、比較的軽微な事件について刑事裁判を開かずに書面だけで審理・判決を行う手続きです。被疑者が同意した場合に適用されます。
暴行罪(刑法208条)の法定刑は「2年以下の拘禁刑もしくは30万円以下の罰金または拘留もしくは科料」です。略式起訴の場合、実際に科される罰金額は事件の内容によって異なります。
ただし、罰金を支払って事件が終了した場合でも、有罪であることに変わりはなく、前科がつきます。「罰金で済んだから軽い」とは言い切れない点に注意が必要です。
暴行事件における起訴・不起訴の基準
起訴するかどうかは最終的に検察官が判断しますが、いくつかの重要な考慮要素があります。
明確な数値基準があるわけではありません。しかし、実務上は以下のような要素が判断に影響を与えるとされています。これらを理解しておくことで、自分の事件がどのように評価される可能性があるかを把握できます。
被害者と示談が成立しているか
示談の成立は不起訴を判断する上で最も重要なポイントの一つです。
示談とは、被害者と加害者が話し合いにより合意し、一定の賠償金(示談金)の支払いと引き換えに被害者が被害届の取り下げや宥恕(許すこと)を行う合意のことです。
示談が成立していると、検察官は「被害者の処罰感情が低い」「被害の回復がなされている」と評価します。その結果、不起訴となる可能性が非常に高まります。逆に、示談が成立せずに被害者が強く処罰を望んでいる場合は、起訴される可能性が高くなります。
示談交渉は感情的になりやすく、当事者同士では難航することも多いものです。弁護士を通じた早期の交渉が有効です。
事件内容の悪質性
被害の程度や暴行の手段・態様が悪質であるほど、起訴される可能性は高くなります。
検察官は以下のような点を総合的に考慮します。
- 暴行に至る経緯:いわゆる犯行にいたる動機です。身勝手な動機で暴行行為に及んだ場合は、同情の余地がないとして起訴される可能性が高くなります。
- 暴行の手段・方法:暴行の内容が起訴されるかどうかに影響します。例えば素手による暴行よりも、凶器を使用したケースは悪質性が高いと判断されます。また単独での犯行なのか、複数で犯行に及んでいるのか等も判断に影響します。
「ちょっと手が出ただけ」と思っていても、検察官が悪質性が高いと判断して起訴される可能性もあるので、事前に刑事事件専門の弁護士に相談することをお勧めします。
初犯か同種の前科があるか
過去に暴行事件などで前科がある場合は、初犯と比べて起訴される可能性が高まります。
検察官は被疑者の前科・前歴も重要な考慮要素として見ます。初犯であれば、不起訴とされる内容の事件であっても、再犯の場合は、起訴されてしまうこともあるので注意が必要です。
同種の犯罪(暴行・傷害など)で前科がある場合は「再犯の可能性が高い」「反省が見られない」と判断され、起訴される可能性が高まるのです。
また、前科がなくても「前歴」(過去に逮捕・捜査された記録)があると、捜査機関に記録されており、不起訴の判断に影響することがあります。
暴行事件で不起訴を獲得するためのポイント
不起訴を目指すなら、何よりも早期に弁護士に相談し、被害者との示談交渉を進めることが重要なポイントです。
ここからは、暴行事件で不起訴を獲得するために効果的とされる弁護活動を解説します。
早期の弁護士への相談・依頼
逮捕・捜査が始まった段階で、できるだけ早く刑事事件に強い弁護士に依頼しましょう。弁護士が早く活動を始めれば、弁護活動の幅が広がり、その分、不起訴に向けた対応が取りやすくなります。
被害者との示談を成立させる
前述のとおり、示談の成立は不起訴獲得において最も重要な要素の一つです。誠意ある謝罪と適切な示談金の提示を通じて、被害者の処罰感情を和らげることを目指します。
ただし、直接の接触は逆効果になる場合があるため、必ず弁護士を通じて行いましょう。
深い反省と再発防止の姿勢を示す
検察官に対して、事件を真摯に反省していることや二度と同じことをしないための具体的な行動(カウンセリング受講、環境の変化など)を示すことも効果的です。弁護士と連携して、反省文の作成や情状証拠の収集に取り組みましょう。
当事者間の示談交渉は難しい?
被害者との示談交渉であれば弁護士でなくてもできるのでは?と思われている方もいるかもしれませんが、当事者同士が示談交渉をするのは、現実的にかなり難しいと言えるでしょう。
示談は不起訴を目指す上で有効な手段ですが、「自分で被害者に連絡を取ればいい」と考えるのは危険です。暴行事件では、被害者が加害者に対して強い怒りや恐怖を抱いていることが多く、話し合いのテーブルにすら着いてもらえないケースが珍しくありません。
また話し合いがまとまったとしても、刑事手続きにおいて効果的な示談書を作成しておかなければ、その後の処分に反映されないこともあります。こういった示談書の作成には刑事事件に精通した弁護士のサポートが必要不可欠です。
では、当事者間の交渉が難しい理由を具体的に見ていきましょう。
被害者の連絡先を教えてもらえない
示談交渉を進めるには、まず被害者と連絡を取る必要があります。しかし、被害者が加害者に連絡先を知らせることを拒否するケースは非常に多いのが実情です。
暴行事件の被害者は、加害者に対して恐怖や怒りを感じていることがほとんどです。「また接触されるのではないか」「脅されるかもしれない」という不安から、警察に対しても「加害者には連絡先を教えないでほしい」と申し出ることがあります。
警察や検察は被害者の意向を尊重するため、加害者側に被害者の連絡先を開示することは原則としてありません。つまり、加害者が自力で被害者の連絡先を調べようとしても、合法的な手段ではほとんど不可能な状況になります。
連絡先を無理に調べて接触しようとすれば、その行為がまた別の犯罪に抵触し暴行罪とは別の刑事責任を追及されたり、想定よりも厳しい刑事罰が科せられてしまう可能性も出てきます。
適正な示談金で示談ができない
仮に被害者と連絡が取れたとしても、示談金の金額をめぐってトラブルになるケースがあります。
被害者が強い処罰感情を持っている場合、感情的になって相場をはるかに超えた高額な示談金を要求することがあります。加害者側は「一刻も早く解決したい」という焦りから、不当に高い金額を受け入れてしまうこともあります。
逆に、加害者が「それほど大した事件ではない」と軽く見て低すぎる金額を提示した場合、被害者の怒りを余計にあおり、交渉が完全に決裂してしまうこともあります。
適正な示談金の相場は事件の内容・怪我の程度・被害者の状況などによって異なり、専門的な判断が必要です。当事者同士では、この金額の落とし所を見つけることが非常に難しいのが現実です。
暴行事件で弁護士に依頼するメリット
暴行事件で不起訴を目指すなら、早期に刑事事件を扱う弁護士に依頼することが最も有効な手段です。
弁護士に依頼することで、当事者間では難しかった示談交渉がスムーズに進む可能性が高まります。それだけでなく、捜査段階から起訴後まで、一貫したサポートを受けられる点も大きな強みです。
具体的なメリットを見ていきましょう。
代理人弁護士として被害者と示談交渉ができる
弁護士が代理人として入ることで、被害者から連絡先を開示してもらいやすくなり、示談交渉を適切に進められます。
弁護士が窓口になることで、被害者は「直接加害者と話さなくて済む」という安心感を持てます。そのため、加害者本人が接触しようとしても断られていたケースでも、弁護士を介することによって、交渉のテーブルに着いてもらえることがあります。
また、示談金の金額についても、弁護士は過去の事例や相場を踏まえた交渉ができます。被害者の要求が相場を大幅に超えている場合には適切に対応し、双方が納得できる金額での合意を目指します。感情的になりがちな当事者同士の交渉とは異なり、冷静かつ専門的な交渉が可能です。
捜査機関に対して意見を主張できる
弁護士は、被疑者の代理人として警察・検察などの捜査機関に対して積極的な弁護活動を行います。
具体的には、以下のような対応が考えられます。
- 検察官への意見書の提出:示談成立の事実や被疑者の反省・更生の意欲などを記した意見書を提出し、不起訴処分を求める
- 取り調べへのアドバイス:取り調べでの不利な供述を避けるため、適切な対応方法を事前に指導する
- 身体拘束解放への対応:勾留が長引かないよう、準抗告や勾留取消請求といった手続きを検討する
検察官への働きかけは、不起訴処分を得るための重要な活動です。弁護士なしでは、こうした手続きを被疑者本人が行うのは現実的ではありません。
起訴された場合でもサポートできる
万が一起訴されてしまった場合でも、弁護士は有利な判決を目指した弁護活動を続けます。
たとえば、初めての刑事事件で被告人が深く反省していること、示談が成立していること、再犯防止のための環境が整っていることなどを法廷で主張することで、執行猶予付き判決の獲得を目指すことができます。執行猶予がつけば、実刑(刑務所への収容)を避けられます。
また、量刑の軽減に向けた証拠収集・証人の確保・情状弁護など、専門的な対応が必要な場面でも弁護士が力を発揮します。起訴=終わりではありません。弁護士と連携することで、最善の結果を追求できます。
【事務所紹介】暴行事件に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件の弁護活動を中心に取り扱う法律事務所です。
刑事事件・少年事件は一般の民事事件や行政事件とは内容や担当機関が大きく異なっているため、刑事事件・少年事件の専門知識と弁護活動が必要になります。
当事務所は刑事事件・少年事件の刑事弁護活動を扱う実績豊富な弁護士が、最初の相談から捜査・裁判終了による事件解決まで一貫して、丁寧に対応致します。
弊所の特徴①:24時間無料法律相談受付
弊所では初回の法律相談を無料で承っています。
法律相談のご予約はフリーダイヤルにて受付中。なおフリーダイヤルについては、24時間、年中無休で対応していますので、何時でもお気軽にお電話ください。
弊所の特徴②:安心の即日・迅速対応
北は北海道の札幌、南は九州の福岡まで、全国の主要都市12か所に事務所を設けており、日本全国に対応している点も弊所の強みです。
法律相談についてはお客様のご希望の日時でご予約が可能、また弁護士を派遣する初回接見サービスについてはご予約いただいて、最短当日に弁護士を派遣することができます。
今すぐ相談したい、今すぐ活動を開始して欲しいという方のご希望に応えることができる体制を整えておりますのでご安心してご相談ください。
弊所の特徴③:経験豊富な弁護士が多数在籍
弊所は開設して10年以上、刑事事件を主に扱っている法律事務所です。
傷害事件のような被害者の存在する事件においては、被害者と示談することができるかどうかが、その後の刑事処分に絶大な影響を及ぼしますが、弊所では、刑事事件における示談の経験が豊富な弁護士による活動をお約束することができます。
刑事事件の弁護活動を熟知した弁護士による、弁護活動を受けることで、きっとご安心していただくことができるでしょう。
弊所の特徴④:安心明確な料金体系
ご契約前に、着手金、報酬金、実費日当等の弁護士費用について明確にし、お客様に納得していただけるまで丁寧に説明させていただいております。
また、弁護士費用についてお客様が不安を感じないように、契約書に弁護士費用一覧表を添付させていただいております。
料金詳細については弊所HPをご覧ください▼
【お客様の声】ご依頼者様から頂いた感謝のお手紙
実際にご依頼者様から頂いた感謝の手紙をご紹介します。
※解決実績とお客様の声は必ずしも同じ事件とは限りません。


暴行事件における不起訴についてよくある質問
暴行事件の不起訴に関して、多くの方が疑問に感じるポイントをQ&A形式でまとめました。
「初犯なら大丈夫?」「逮捕されたらもう終わり?」といった疑問を持っている方は、ぜひ以下を参考にしてください。
Q. 暴行事件で初犯の場合は必ず不起訴になる?
A.初犯だからといって必ず不起訴になるわけではありません。
初犯であることは、検察官が不起訴を判断する上でプラスの要素になります。しかし、それだけで自動的に不起訴が決まるものではありません。
動機面で同情の余地がなく悪質な場合や、暴行の程度がひどい場合などは、初犯であっても起訴される可能性があります。また、被害者が強く処罰を求めており示談が成立していない場合も、起訴のリスクは高まります。
「初犯だから不起訴だろう」という考えは非常に危険です。後悔しないためにも刑事事件専門の弁護士に相談し、適切な処分の見通しを立てた上で、不起訴を獲得するために効果的な弁護活動を行うことをお勧めします。
Q. 暴行事件の不起訴率は?
A.暴行罪における不起訴率は比較的高い水準にあるとされています。
法務省が公表する検察統計によると、暴行罪は他の刑事事件と比較して不起訴(起訴猶予)となる割合が少しだけ高い傾向があります。これは、示談成立や初犯・軽微な事案が多いことが背景にあると思われます。
ただし、不起訴率はあくまで統計上の傾向であり、個別の事件が不起訴になるかどうかは別問題です。事件ごとの事情によって結果は大きく異なることを理解しておく必要があります。
Q. 暴行事件で不起訴になっても民事上の責任がある?
A.不起訴になっても民事上の損害賠償責任がなくなるわけではありません。
不起訴はあくまでも「刑事事件として裁判にかけない」という検察官の判断です。民事上の責任(損害賠償など)とは別の話になります。
つまり、刑事事件で不起訴になったとしても、被害者から民事訴訟を起こされて損害賠償を請求される可能性は残ります。この点への対処として有効なのが、示談の際に「民事上の責任も追及しない」旨の条項を盛り込むことです。
示談書に「民事上の一切の請求を行わない」「損害賠償請求権を放棄する」といった条項を入れることで、後から民事上の責任を追及されるリスクを消滅させることができます。
このように被害者との示談は、示談書の内容が刑事手続きだけでなく、その後の民事手続きにも大きく影響することを考えると、被害者との示談は、弁護士に任せることをお勧めします。
Q. 暴行事件で逮捕されても不起訴は目指せる?
A.逮捕された場合でも不起訴を目指すことは十分に可能です。
逮捕はあくまで身柄を拘束する刑事手続きであり、起訴されることが確定したわけではありません。逮捕後、検察官が起訴・不起訴を判断するまでには一定の時間があります。
この期間に弁護士が迅速に動き、示談交渉や検察官への働きかけを行うことで、不起訴処分を獲得できる可能性があります。逮捕されたからといって諦める必要はありません。大切なのは、逮捕直後にできるだけ早く弁護士に連絡することです。
暴行事件で不起訴を獲得するためには弁護士へ相談
ここまで解説してきたとおり、暴行事件で不起訴を目指すためには、早期の弁護士相談と被害者との示談交渉が最も重要なポイントです。
当事者同士での示談交渉は、連絡先が開示されない・示談金額でトラブルになるなど、現実的に多くの壁があります。弁護士が代理人として動くことで、交渉がスムーズに進みやすくなるだけでなく、捜査機関への意見主張や起訴後の弁護活動まで一貫したサポートを受けられます。
「初犯だから大丈夫」「逮捕されたからもう終わり」と思い込まず、まずは刑事事件に強い弁護士に相談することが、最善の結果への第一歩です。
早ければ早いほど、取れる選択肢は広がります。一人で悩まず、専門家の力を借りましょう。
【ひな形付き】傷害事件における示談書の書き方は?自分で作成できる?

傷害事件を起こしてしまった——。相手方への謝罪をどう形にすればいいのか、頭を抱えていませんか?
「示談書を作成しなければならない事はわかっている。でも、何をどう書けばいいのか、まったく見当がつかない」と悩んでいませんか?法律の知識がなければ、示談書を作成する事は難しく感じられるものです。
示談書は記載書式や記載内容が法律で定まっているわけではなく、一定の項目を押さえれば当事者間で作成することも可能です。ただし、書き方を誤ると後々大きなトラブルに発展するリスクがあるので注意してください。
この記事では、傷害事件の示談書に必要な記載項目をひな形とともに丁寧に解説します。作成時の注意点や弁護士に依頼するメリットまでまとめているので、ぜひ最後までお読みください。
傷害事件における示談書の効力
示談書とは、当事者間で合意した解決内容を文書にしたものです。 傷害事件の示談書は、事件の内容と、その事件の当事者(被害者と加害者)を明らかにした上で、加害者の謝罪や、加害者から被害者に支払われる示談金の金額、双方に課せられた約束事を記載するのが一般的で、中には被害者の宥恕の意思が記載されることもあります。
示談書が持つ効力は大きく二つあります。一つは民事上の解決、もう一つは刑事手続きへの影響です。清算条項(民事上の紛争を解決する条項)のある示談を締結していれば、被害者は、原則として損害賠償請求権を行使しないことになります。また、宥恕条項(被害者が加害者を許し刑事責任を追及しない旨の条項)のある示談を締結していれば、検察官の起訴・不起訴の判断や、裁判官の量刑に大きな影響を及ぼします。
ただし、示談書はあくまで私文書です。合意内容を守らなかった場合に自動的に強制執行できるわけではありません。確実に法的拘束力を持たせたい場合は、公証役場で「公正証書」として作成することが有効です。示談書の効力を正しく理解したうえで、適切な内容で作成することが大切です。
示談書は自分で作成できる?
結論から言えば、示談書は当事者が自分で作成することも可能です。冒頭で説明したように、 示談書は、記載書式や記載内容が法律で定まっているわけではなく、合意内容が明確に記載されていれば、法的に有効な書類として扱われます。
では、なぜ「自分で作るのは危険」と言われるのでしょうか。
法律知識のないまま示談書を作成すると、記載内容が曖昧だったり、重要な条項が抜けていたりするリスクが高くなります。 特に清算条項や宥恕条項は、将来の紛争を防ぐうえで欠かせない条項です。これらが不十分だと、示談成立後に、追加で慰謝料を請求されたり、示談の成立が刑事手続きに十分に反映されず、厳しい刑事罰が科せられる可能性があります。
また、示談金の相場を知らないまま交渉すると、適正額よりも大幅に高い金額で合意してしまったり、逆に安すぎる示談金を提示して被害者感情を高めてしまう場合もあります。「自分で作成できる」と「適切に作成できる」は別の話ですので、示談書の作成は弁護士に依頼することをお勧めします。仮に、自分で作成する際は、次章で解説する記載項目を漏れなく盛り込むように注意しましょう。
傷害事件における示談書の書き方
傷害事件の示談書には、決まった書式はありませんが、盛り込むべき項目には一定のルールがあります。 以下では、各項目の意味と書き方のポイントを解説します。
事件概要
示談書の冒頭には、どの事件に関する示談書なのかを明確にする必要があります。最低でも、事件の発生日・発生場所・事件の当事者(加害者と被害者)・事件内容を記載する必要があります。
記載例を示すと、次のようになります。
【記載例】
甲(加害者)は、〇〇年〇月〇日、〇〇市〇〇町〇丁目付近において、乙(被害者)に対して暴行を加え、全治〇週間の傷害を負わせた(以下「本件事件」という)。
事件概要を明確にしておくことで、示談書がどの事件に関するものかが一目でわかるようになります。これは後日「別の事件の話だった」というような主張を防ぐためにも重要な記載です。
被害者への謝罪
示談書には、加害者が事件を起こしたことを認め、被害者に対して真摯に謝罪する旨を記載します。謝罪の文言は、単なる形式ではありません。加害者側の反省の意を文書として残すことで、被害者の精神的な区切りにもなります。
【記載例】
甲は、本事件を起こしたことを認め、乙に対して多大な苦痛と損害を与えたことを深く反省し、謝罪する。
謝罪条項が示談書にあることは、刑事手続きにおいて、加害者が犯行を認めて反省していることを示す証拠にもなります。簡潔でも誠実な表現を心がけましょう。
ここで、注意しなければいけないのは、刑事手続きにおいては犯行を否認しているが、被害者に対して謝罪や賠償の意思がある場合です。例えば、被害者に怪我をさせた事実は認めているが、故意的にさせたのではない(暴行の故意がない)時です。この場合、示談書に「本事件を起こしたことを認め」と記載してしまうと、犯行を認めたと捉えかねないので、どういった表現をするかは弁護士に相談する必要があります。
誓約内容
示談書には、再発防止等のための誓約事項を盛り込みます。被害者が最も不安を感じるのは、「また同じことが起きるのではないか」「犯人と偶然にもどこかで出会ってしまうのではないか」という恐怖です。誓約内容を明記することで、被害者の不安を和らげる効果があります。
具体的には、以下のような内容を記載します。
- 被害者の自宅・職場・通学先など生活圏に近づかない
- 被害者やその家族に対して、いかなる方法でも接触しない
- 誓約事項に違反した場合、違約金〇〇円を支払う
違約金の設定は誓約の実効性を高めるうえで重要なポイントです。金額の相場は事案によって異なるため、弁護士に確認することが望ましいといえます。
また「事件のことを誰にも知られたくない。」「示談したことを誰にも知られたくない。」という思いは、被害者だけでなく、加害者も同じではないでしょうか。そんな時は示談書の中に口外禁止事項を盛り込まなければなりません。
口外禁止事項とは、事件の内容や示談を締結した事実、また示談の内容の一切を正当な理由なく第三者に口外しないという約束です。インターネットが発展し、SNSなどを通じて情報が世界中に拡散される昨今では、平穏な日常を取り戻すために、被害者にとっても、加害者にとっても示談書に口外禁止事項を盛り込むことは必要不可欠かと思われます。
示談金の支払い内容
示談金は、被害者が被った損害に対する補償です。示談書には、示談金の金額・支払い方法・支払い期限を明確に記載します。
【記載例】
甲は乙に対し、本件事件の解決金(示談金)として金〇〇万円を、〇〇年〇月〇日までに、乙の指定する銀行口座に振り込む方法で支払う。
「後で払う」という口約束だけでは、支払いが滞った場合に法的手段を取ることが難しくなります。振込先口座・期日・金額を必ず明記しておかなければなりません。
清算条項
清算条項とは、「この示談書に記載した内容以外に、当事者間に債権債務は一切ない」ことを確認する条項です。この条項があることで、示談成立後に「やはり追加の慰謝料を請求する」という主張を防ぐことができます。
【記載例】
甲と乙は、本件事件に関し、本示談書に定めるもののほか、互いに何らの債権債務がないことを確認する。
清算条項は、示談書の中でも特に重要な条項の一つです。この記載がないと示談の「終わり」が曖昧になり、後々のトラブルの原因になります。必ず記載しましょう。
宥恕条項
宥恕(ゆうじょ)とは、「被害者が加害者の行為を許す」という意思表示のことです。これを示談書に盛り込むことで、刑事処分において加害者にとって有利に働く可能性が非常に高くなります。
【記載例】
乙は、甲の本件行為を宥恕し、甲の処罰を望まない。
宥恕の意思が示されることで、検察官が不起訴処分を判断する際の考慮要素の一つになりえますが、宥恕があるからといって必ず不起訴になるわけではありません。あくまでも「有利な事情の一つ」として位置づけることが大切です。
【例】傷害事件における示談書テンプレート
ここで傷害事件における示談書のひな形を掲載します。示談書を作成する機会がある場合には参考にしてください。
当事者間での示談は危険?
傷害事件では、加害者と被害者が直接示談交渉を行うケースもあります。しかし、当事者同士での交渉には、さまざまなリスクが潜んでいます。 トラブルを避けるためにも、その危険性を事前に理解しておきましょう。
被害者が示談交渉に応じてくれない
加害者が直接被害者に連絡を取ろうとしても、被害者が交渉自体を拒絶するケースは珍しくありません。 傷害事件の被害者は、加害者に対して強い怒りや恐怖心を抱いていることがほとんどです。加害者から直接連絡が来ること自体が、被害者にとって精神的な苦痛になる場合もあります。
最悪の場合、連絡を取ること自体が「つきまとい」や「脅迫」と受け取られ、新たな問題に発展するリスクもあります。被害者が示談に応じる意思があったとしても、加害者本人から直接アプローチすることで感情的なもつれが生じ、かえって交渉が難航することも少なくありません。
事件とは別のトラブルに発展するおそれも
示談交渉に慣れていない者同士が直接交渉すると、感情的になりやすく、冷静な話し合いが難しくなります。 被害者から「相場を大幅に上回る示談金」を要求されても、断り方がわからずに応じてしまうケースもあります。
また、交渉の過程で言った・言わないの水掛け論になり、示談が成立したかどうかすら曖昧になってしまうこともあります。書面化がなされていなければ、口頭での合意は後から否定されるリスクがあります。示談書の内容が不完全であれば、清算条項の欠落によって追加請求が繰り返される事態にもなりかねません。
傷害事件の示談で弁護士に依頼するメリット
傷害事件で示談を進める場合、弁護士に依頼することで交渉のストレスを大幅に減らすことができ、様々なトラブルを回避することができます。 具体的にどのようなメリットがあるのか、以下で詳しく解説します。
代理人弁護士として被害者と示談交渉できる
弁護士に依頼すれば、加害者本人の代わりに弁護士が被害者と交渉を行います。 被害者側も、直接加害者と話すよりも弁護士を通じた交渉のほうが心理的負担が少なく、交渉に応じやすくなるケースが多いです。
加害者本人が直接コンタクトを取ることで生じる二次トラブルを防ぎながら、円滑に示談交渉を進められる点が最大のメリットといえます。また、弁護士が窓口になることで、交渉内容の記録も適切に管理されます。被害者が「やっぱり示談をなかったことにしたい」と主張した場合にも、合意内容を証拠として対応できます。
適切な内容で示談書を作成できる
法律の専門家である弁護士は、事案の内容に応じた適正な示談金の相場を把握しています。 相場を知らないまま交渉に臨むと、必要以上に高額な示談金で合意させられたり、安い金額を提示することで被害者の怒りを買う可能性がありますが、弁護士が代わりに交渉することで、適切な金額での解決が期待できます。
また、示談書の作成においても、清算条項・誓約内容・宥恕条項などの必要事項を漏れなく盛り込んだ書類を作成してもらえます。後日トラブルが発生した場合にも、法的に有効な書面として活用できる示談書を整えることができます。「書類を作ったのに後でもめた」という事態を防ぐためにも、専門家の関与は心強い存在です。
【事務所紹介】傷害事件に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件の弁護活動を中心に取り扱う法律事務所です。
刑事事件・少年事件は一般の民事事件や行政事件とは内容や担当機関が大きく異なっているため、刑事事件・少年事件の専門知識と弁護活動が必要になります。
弊所は刑事事件・少年事件の刑事弁護活動を扱う実績豊富な弁護士が、最初の相談から捜査・裁判終了による事件解決まで一貫して、丁寧に対応致します。
弊所の特徴①:24時間無料法律相談受付
弊所では初回の法律相談を無料でご案内しています。ご予約の際は弊所フリーダイヤルにてお待ちしております。
なおフリーダイヤルについては、日中は仕事をしているので夜や早朝しか電話する時間がないといった方でもご安心してご利用いただけるよう24時間年中無休で対応中。ご心配な方は何時でもお気軽にお電話ください。
弊所の特徴②:安心の即日・迅速対応
北は北海道の札幌、南は九州の福岡まで、全国の主要都市12か所に事務所を設けており、日本全国に対応している点も弊所の強みです。
法律相談についてはお客様のご希望の日時でご予約が可能、また弁護士を派遣する初回接見サービスについてはご予約いただいて、最短当日に弁護士を派遣することができます。
今すぐ相談したい、今すぐ活動を開始して欲しいという方のご希望に応えることができる体制を整えておりますのでご安心してご相談ください。
弊所の特徴③:刑事事件に強い弁護士が多数在籍
弊所は開設して10年以上、刑事事件を主に扱っている法律事務所です。
傷害事件のような被害者の存在する事件においては、被害者と示談することができるかどうかが、その後の刑事処分に絶大な影響を及ぼしますが、弊所では、刑事事件における示談の経験が豊富な弁護士による活動をお約束することができます。
刑事事件の弁護活動を熟知した弁護士による、弁護活動を受けることで、きっとご安心していただくことができるでしょう。
弊所の特徴④:安心明確な料金体系
ご契約前に、着手金、報酬金、実費日当等の弁護士費用について明確にし、お客様に納得していただけるまで丁寧に説明させていただいております。
また、弁護士費用についてお客様が不安を感じないように、契約書に弁護士費用一覧表を添付させていただいております。
料金詳細については弊所HPをご覧ください▼
【事例紹介】示談が成立した傷害事件を紹介
ここでは実際に事務所が依頼を受けた傷害事件で、どのような弁護活動を行ったか紹介します。
事例①:示談成立+不起訴処分を獲得
酒に酔った状態で、路上においてたまたま居合わせた全く面識のない女性に対し暴行を加え、女性に全治2週間の傷害を負わせたというケースです。犯行直後、女性の通報によって駆け付けた警察官によって現行犯逮捕されています。
選任された弁護士はすぐに被害女性との示談交渉を開始したのですが、当初、被害女性は被害にあったことへの恐怖と、加害者への怒りから示談について難色を示していました。しかし弁護士が粘り強く交渉を重ねたことから最終的に宥恕条項のある示談を締結することができ、男性は不起訴となって釈放されました。
事例②:示談成立+不起訴処分を獲得
知り合いの女性(被害者)と金銭トラブルになった男性は、口論中に感情的になってしまい、被害女性に対して蹴る等の暴行を加えて軽傷を負わせたというケースです。被害女性が警察に被害を訴える意思を示したことから、男性は事件化する前に弁護士を選任し女性との示談を希望しました。
選任された弁護士は、女性が警察に被害を訴える前に示談交渉を開始し、示談金の金額だけでなく、様々な条件を盛り込んだ示談を提案しました。その結果、わずか1週間で示談を締結することができたのです。
示談書には宥恕条項(被害女性が警察に被害を訴えない旨)を盛り込むことができたため、今回の事件は警察沙汰になることなく無事解決することができました。
【お客様の声】ご依頼者様から頂いた感謝のお手紙
実際にご依頼者様から頂いた感謝の手紙をご紹介します。
※解決実績とお客様の声は必ずしも同じ事件とは限りません。


傷害事件で示談書の作成にお困りの方は弁護士へ
自分の起こしてしまった傷害事件を、大事にならないように解決に導くには、事件概要・謝罪・誓約(口外禁止事項を含む)・示談金・清算条項・宥恕条項等の項目を盛り込んだ示談書を作成することが重要です。示談書の書式が法律で定められているわけではありませんが、事件を円満に解決するには法的知識が豊富な弁護士に示談書の作成を依頼するのがベストでしょう。
当事者同士での示談交渉は、被害者が応じてくれないリスクや、別のトラブルに発展するリスクを伴います。感情的になりやすい状況だからこそ、冷静かつ適切に交渉を進められる弁護士のサポートが心強い選択肢となるのです。
示談書の作成や示談交渉でお困りの方は、まず弁護士に相談することをお勧めします。初回相談を無料で受け付けている法律事務所も多いため、一人で抱え込まずに専門家の力を借りることを検討してみてください。
傷害事件で逮捕された場合の勾留期間は?勾留期間を短くするポイント

傷害事件を起こして逮捕された場合、勾留期間は最大で20日間となる可能性があります。逮捕時から最大で23日間身柄を拘束される可能性があり、長期間勾留されることになれば日常生活へ及ぶ影響も少なくありません。
本記事では傷害事件を起こして逮捕された場合の勾留期間や勾留期間を短くするためのポイントについて解説していきます。傷害事件を起こして逮捕された後の流れや弁護士へ刑事弁護活動を依頼するメリットについても解説していきますので、ご家族が傷害事件で逮捕されてしまったという方はぜひ参考にしてください。
傷害事件の勾留期間は最大20日
傷害事件で逮捕された場合、勾留が決定すると最大20日間にわたって身柄を拘束される可能性があります。これは、日本の刑事訴訟法に基づく手続きの範囲内で認められた最長の期間です。20日間というのは決して短くはなく、仕事や家族への影響も甚大です。
しかし、勾留はあくまで「捜査のために必要な場合」に限定される手続きです。正しく対応することで、勾留の決定そのものを阻止したり、延長を防いだりできる可能性があります。まずは、勾留とは何かを正確に理解しておきましょう。
勾留とは
勾留(こうりゅう)とは、被疑者や被告人の逃亡・証拠隠滅を防ぐために、裁判所の決定によって身柄を拘束する手続きのことです。
勾留が認められるためには、以下の要件をすべて満たす必要があります。
- 罪を犯したことを疑う相当な理由がある
- 住所不定・逃亡のおそれがある・証拠を隠滅するおそれがある、のいずれかに該当する
逆に言えば、これらの要件を満たさないと判断されれば、勾留は認められません。 弁護士はこの点を根拠に、勾留阻止の活動を行います。
なお、勾留は「逮捕」とは別の手続きで、裁判官の許可(勾留状)が必要です。
傷害事件で逮捕された後の流れ
傷害事件で逮捕されると、法律で定められた手続きの流れに沿って手続きが進みます。それぞれのステップには時間的な制限が設けられており、期限内に判断が下されます。
ここでは、逮捕から刑事裁判までの流れを順番に解説します。
逮捕による身柄拘束|48時間
逮捕されると、まず警察が最大48時間にわたって身柄を拘束し、取り調べや証拠の収集を行います。
この48時間以内に、警察は次のいずれかの判断をします。
- 釈放する(事件が軽微、または証拠が不十分な場合)
- 検察官に事件を送致する
実際には、多くのケースで送致が行われます。傷害事件は刑事事件であるため、軽微でない限り釈放されることは少ないのが現状です。
この段階で弁護士に接見(面会)してもらうことが、その後の対応を大きく左右します。
検察官による勾留請求|24時間
検察官が身柄を受け取ってから24時間以内に、次の判断をします。
- 釈放する
- 裁判官に勾留請求を行う
勾留請求とは、「引き続き身柄を拘束する必要がある」として裁判官に対して許可を求める手続きです。
傷害事件では、逃亡や証拠隠滅のおそれがあると判断されやすく、多くのケースで勾留請求が行われます。弁護士が介入することで、この段階での釈放や請求の取り下げを目指すことも可能です。
勾留決定による身柄拘束|最長20日間
裁判官が勾留を認めると、最初の勾留期間は10日間です。その後、検察官が必要と判断した場合は、さらに最大10日間の延長が認められます。
つまり、勾留期間は原則として以下の通りです。
|
段階 |
期間 |
|
初回勾留 |
最大10日間 |
|
勾留延長 |
最大10日間 |
|
合計 |
最大20日間 |
この20日間、被疑者は原則として留置施設に拘束されます。仕事・学校・家族との生活に深刻な影響が出ることは避けられません。できるだけ早く弁護士を動かすことが、勾留期間の短縮につながります。
検察官による終局処分(起訴・不起訴)
勾留期間が終わるまでに、検察官は終局処分を決定します。主な判断は次の2つです。
- 不起訴:証拠不十分や被害者との示談成立などにより、起訴しないと判断
- 起訴:刑事裁判にかけると判断
不起訴になれば身柄は釈放されます。一方、起訴されると「被告人」となり、刑事裁判が始まります。 被告人勾留が続く場合もあるため、早期の弁護活動が重要です。
日本の刑事裁判における起訴後の有罪率は非常に高いとされています。起訴前の段階での不起訴を目指す弁護活動が極めて重要です。
略式起訴(罰金)・刑事裁判
起訴には大きく分けて2種類あります。
① 略式起訴(罰金)
比較的軽微な傷害事件では、正式な裁判を経ずに書面審理で罰金刑を科す「略式手続」が取られることがあります。この場合、公開の法廷は開かれません。
② 正式起訴(公判請求)
より重大な傷害事件や、被害が大きいケースでは正式な刑事裁判(公判)が開かれます。起訴状の朗読、証拠調べ、被告人質問などを経て、最終的に判決が言い渡されます。
裁判が始まるまでにも時間がかかり、その間も勾留が続く可能性があります。早期の対応が、身柄解放につながるポイントとなります。
傷害事件で勾留期間を短くするためには?
「勾留されてしまったら、あとは待つしかない」と思っていませんか?実は、弁護士が積極的に活動することで、勾留期間を大幅に短縮できる可能性があります。
ここでは、勾留期間を短くするための2つの主なアプローチを解説します。
勾留を阻止する
勾留そのものを阻止できれば、逮捕から最大72時間(約3日)で釈放される可能性があります。勾留が決定する前に弁護士が介入し、以下のような活動を行うことで阻止を目指します。
- 検察官への働きかけ:勾留請求をしないよう説得する
- 裁判官への意見書提出:勾留の必要性がないことを主張する
たとえば、逃亡のおそれがないこと(住所・家族・仕事が安定している)や、証拠隠滅のおそれがないこと(被害者と連絡を取る手段がない、示談交渉中であるなど)を具体的な資料とともに示します。
また、被害者との示談が成立していれば、勾留の必要性が著しく低下するとして請求を断念させる有力な材料になります。
勾留延長を阻止する
勾留が決定してしまった場合でも、10日後に行われる延長を阻止することで勾留期間を10日間にとどめることができます。
延長阻止のために弁護士が行う主な活動は以下の通りです。
- 準抗告(異議申し立て):勾留決定に対して裁判所に不服を申し立てる
- 勾留延長への意見書提出:延長の必要性がないことを訴える
- 示談交渉の推進:延長前に被害者との合意を成立させることを目指す
初回勾留の10日間で被害者との示談を成立させることができれば、延長阻止の可能性が大きく高まります。弁護士の迅速な行動が、ここでも重要な鍵を握っています。
勾留期間の短縮を目指す場合は弁護士へ相談
勾留期間を短くするためには、法的な知識と経験を持つ弁護士による専門的な支援が欠かせません。個人で裁判所や検察に働きかけることは現実的に困難であり、弁護士に依頼することで初めて実現できる活動があります。
ここでは、弁護士に依頼することで期待できる具体的なメリットを説明します。
勾留阻止・勾留延長阻止を目指す弁護活動ができる
勾留期間を短くするうえで、被害者との示談成立は最大のポイントのひとつです。示談が成立すれば、検察官や裁判官に「勾留を続ける必要がない」と判断させる強力な根拠になります。
しかし、逮捕・勾留中の本人は被害者と直接連絡を取ることができません。ここで重要な役割を果たすのが弁護士です。
弁護士なら本人に代わって被害者側と示談交渉を行うことができます。 被害者の感情に配慮しながら、賠償金や謝罪の方法について話し合い、できる限り早期の示談成立を目指します。
示談交渉は、感情的になりやすい繊細な場面。経験豊富な弁護士に任せることで、交渉がスムーズに進みやすくなります。
捜査機関や裁判所に対して意見を主張できる
弁護士は、警察・検察・裁判所に対して法的な観点から意見書や主張書面を提出することができます。
具体的には、以下のような形で動きます。
- 検察官に対して:勾留請求を行わないよう働きかける
- 裁判官に対して:勾留の必要性がないことを書面で主張する
- 勾留決定への準抗告:決定に不服がある場合、異議を申し立てる
弁護士なしで個人がこうした手続きを行うことは、法律の知識がなければほぼ不可能。逮捕直後から弁護士を動かすことで、すべてのフェーズで対抗手段を取ることができます。
【事務所紹介】傷害事件に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件の弁護活動を中心に取り扱う法律事務所です。
刑事事件・少年事件は一般の民事事件や行政事件とは内容や担当機関が大きく異なっているため、刑事事件・少年事件の専門知識と弁護活動が必要になります。
弊所は刑事事件・少年事件の刑事弁護活動を扱う実績豊富な弁護士が、最初の相談から捜査・裁判終了による事件解決まで一貫して、丁寧に対応致します。
弊所の特徴①:24時間無料法律相談受付
弊所では初回の法律相談を無料でご案内しています。ご予約の際は弊所フリーダイヤルにてお待ちしております。
なおフリーダイヤルについては、日中は仕事をしているので夜や早朝しか電話する時間がないといった方でもご安心してご利用いただけるよう24時間年中無休で対応中。ご心配な方は何時でもお気軽にお電話ください。
弊所の特徴②:安心の即日・迅速対応
北は北海道の札幌、南は九州の福岡まで、全国の主要都市12か所に事務所を設けており、日本全国に対応している点も弊所の強みです。
法律相談についてはお客様のご希望の日時でご予約が可能、また弁護士を派遣する初回接見サービスについてはご予約いただいて、最短当日に弁護士を派遣することができます。
今すぐ相談したい、今すぐ活動を開始して欲しいという方のご希望に応えることができる体制を整えておりますのでご安心してご相談ください。
弊所の特徴③:刑事事件に強い弁護士が多数在籍
弊所は開設して10年以上、刑事事件を主に扱っている法律事務所です。
傷害事件のような被害者の存在する事件においては、被害者と示談することができるかどうかが、その後の刑事処分に絶大な影響を及ぼしますが、弊所では、刑事事件における示談の経験が豊富な弁護士による活動をお約束することができます。
刑事事件の弁護活動を熟知した弁護士による、弁護活動を受けることで、きっとご安心していただくことができるでしょう。
弊所の特徴④:安心明確な料金体系
ご契約前に、着手金、報酬金、実費日当等の弁護士費用について明確にし、お客様に納得していただけるまで丁寧に説明させていただいております。
また、弁護士費用についてお客様が不安を感じないように、契約書に弁護士費用一覧表を添付させていただいております。
料金詳細については弊所HPをご覧ください▼
【事例紹介】勾留期間の短縮に成功した傷害事件を紹介
ここでは実際に事務所が依頼を受けた傷害事件で、どのような弁護活動を行ったか紹介します。詳しい弁護活動を知りたいという方は、ぜひ参考にしてください。
【お客様の声】ご依頼者様から頂いた感謝のお手紙
実際にご依頼者様から頂いた感謝の手紙をご紹介します。
※解決実績とお客様の声は必ずしも同じ事件とは限りません。



傷害事件で勾留期間を短くするためには弁護士へ相談
傷害事件で逮捕されると、最大20日間の勾留が認められる可能性があります。しかし、適切な弁護活動によって勾留そのものを阻止する、あるいは延長を防いで10日間で釈放を目指すことは十分に可能です。
そのカギを握るのは、早期の弁護士への相談と示談交渉の迅速な着手です。逮捕直後は時間との勝負。一刻も早く弁護士に連絡し、勾留阻止・早期釈放への対応を依頼しましょう。
- 逮捕後72時間以内の対応が最重要
- 示談成立が勾留阻止・延長阻止の最大の武器になる
- 弁護士は捜査機関・裁判所に対して正式に意見を主張できる
傷害事件の勾留期間で不安を感じている方は、まず弁護士への無料相談から始めてみてください。
傷害罪の初犯は釈放されやすい?逮捕後の流れや早期釈放のポイント

傷害罪による刑事事件を起こしたとしても初犯であれば逮捕されたとしてもすぐに釈放されると思っている方もいるのではないでしょうか。
しかし、初犯だからといって必ず釈放されるとは限りません。事件の内容や被害者との示談が成立しているかが早期釈放の重要なポイントになります。
本記事では、傷害罪の初犯における早期釈放のポイントについて解説していきます。傷害罪で逮捕された後の流れや実際に依頼を受けた傷害事件の解決実績についても解説していきますので、ぜひ参考にしてください。
傷害罪は初犯でも逮捕される?
「初犯だから逮捕されないだろう」と思っていませんか?ただ、必ずしもそうとはいえません。傷害罪は初犯であっても、被害者の怪我の程度や事件の状況によっては警察に逮捕される可能性があります。
逮捕されるかどうかは、前科の有無だけで判断されるわけではありません。被害の深刻さ、証拠隠滅のリスク、逃亡のおそれなど、さまざまな要素を総合的に判断して決定されます。
一方で、初犯であることは、捜査機関が逮捕・勾留の必要性を判断する際の有利な事情のひとつにはなります。事件の内容が軽微で、本人が自ら出頭するなどの誠実な対応をとっていれば、逮捕を回避できるケースもあります。ただし、逮捕されるかどうかは警察・検察の判断によるので注意してください。
傷害罪の刑罰
傷害罪は、刑法第204条に規定されています。条文は次のとおりです。
「人の身体を傷害した者は、15年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金に処する。」
かつては「懲役・禁錮」という区分がありましたが、令和7年(2025年)6月施行の法改正により、これらは「拘禁刑」に一本化されました。拘禁刑では、受刑者の改善更生を目的とした指導や作業を組み合わせることが可能とされています。
刑の上限は15年以下の拘禁刑と重く設定されていますが、実際の量刑は被害の程度、事件の態様、示談の有無など、さまざまな事情を考慮して決まります。初犯で被害が軽微な場合は、有罪判決となっても執行猶予や罰金で済むことも少なくありません。
傷害罪で逮捕された後の流れ
傷害罪で逮捕された後は、法律で定められた手続きに従って処理が進んでいきます。逮捕から判決まで、どのような流れをたどるのかを事前に把握しておくことが、適切な対応につながります。各段階での時間的な制約や、何が行われるかを順を追って確認しましょう。
逮捕による身体拘束|48時間
逮捕されると、まず警察署に連行されます。ここから最大48時間、警察による取り調べが行われます。この段階では、被疑者は外部との連絡が大幅に制限され、家族でも面会できないことがほとんどです。
48時間以内に、警察は事件を検察官に送致するかどうかを判断します。事件の内容が軽微で、留置の必要がないと判断された場合は、この段階で釈放されることもあります。逆に送致された場合は、次のステップへと進みます。
検察官による勾留請求|24時間
警察から事件の送致を受けた検察官は、24時間以内に「勾留請求」をするかどうかを判断します。勾留請求とは、被疑者をさらに長期間拘束することを求める手続きです。
検察官が「身体拘束を続ける必要がない」と判断した場合は、この時点で釈放されます。一方、証拠隠滅や逃亡のリスクがあると判断されれば、裁判官に勾留を請求します。裁判官が請求を認めるかどうかは、個別の事情によります。
勾留決定による身体拘束|最長20日間
裁判官が勾留請求を認めると、まず10日間の勾留が決定されます。さらに検察官が必要と判断すれば、もう10日間の延長が請求でき、最大で合計20日間、身体を拘束されることになります。
この期間中、検察官は捜査を続けながら、起訴するかどうかを最終的に判断します。なお、勾留に対しては「準抗告」という不服申し立て手続きがあり、弁護士を通じて早期釈放を求めることも可能です。
検察官による終局処分(起訴・不起訴)
勾留期間満了までに、検察官は「起訴」か「不起訴」かの終局処分を下します。不起訴となれば即日釈放となります。示談の成立や被害が軽微であることは、不起訴の判断に大きく影響します。
一方、起訴された場合は刑事裁判へと進みます。起訴には主に「正式起訴」と「略式起訴」があります。どちらになるかは、事件の内容や被疑者の態度などによって異なります。
略式起訴(罰金)・刑事裁判
略式起訴とは、正式な裁判を開かずに書面だけで審理し、罰金刑を科す手続きです。被疑者が同意した場合に限り適用され、通常は起訴後すぐに手続きが完了するため、身体は釈放されます。
正式起訴された場合は、法廷での刑事裁判が始まります。起訴から第一回公判まで通常1〜2か月程度かかり、裁判が複数回開かれて最終的に判決が言い渡されます。裁判中も、保釈が認められれば身体が解放される場合があります。弁護士に保釈請求を依頼することが、この段階でも重要です。
傷害罪の初犯は釈放されやすい?
結論から言えば、初犯であることは釈放・不起訴の判断において有利に働きます。前科がないということは、「重い刑罰を受ける可能性が低いため逃亡の可能性が低い」「再犯者に比べて犯罪傾向が進んでいない」と判断されやすいためです。再犯者と比較すれば、初犯者が釈放される可能性は相対的に高いといえます。
ただし、「初犯なら必ず釈放される」という保証はありません。被害者が重傷を負っている場合、凶器を使用した悪質な事件の場合、証拠隠滅や逃亡のリスクが高いと判断された場合などは、初犯であっても勾留・起訴される可能性があります。
傷害罪における早期釈放のポイント
早期釈放を目指すうえで、押さえておきたいポイントがいくつかあります。逮捕後の対応次第で、釈放の可能性は大きく変わります。感情的にならず、冷静に一つひとつの対策を講じることが求められます。以下に、特に重要な4つのポイントを解説します。
被害者の怪我が軽微
被害者の怪我が軽微であることは、釈放の可能性を高める大きな要素です。全治数日程度の打撲や軽い擦り傷など、医療的な処置が最小限で済む場合は、事件の重大性が低いと判断されやすくなります。
また、凶器を使用せず、偶発的なトラブルから生じたケースであれば、事件の悪質性が低いと見なされるかもしれません。被害の程度と事件の態様は、逮捕・勾留・起訴のいずれの判断においても考慮される重要な要素です。怪我が軽微であることは、本人にとって有利な事情として機能します。
深く反省している
加害者本人が事件を深く反省していることも、早期釈放の判断に影響します。取り調べの場で、自分の行為を正直に認め、反省の態度を明確に示すことは、捜査機関に対して「逃亡や証拠隠滅のおそれがない」という印象を与えます。
反省の姿勢は、検察官が不起訴を判断する際にも考慮されます。ただし、反省を装うだけでは意味がありません。被害者への誠実な謝罪や賠償の意思を示す具体的な行動が、本当の反省として評価されます。言葉だけでなく、行動で示すことが大切です。
被害者との示談が成立している
被害者との示談が成立していることは、早期釈放の可能性を大きく高めます。
示談とは、被害者と加害者の間で損害賠償などについて合意すること。示談と一概にいっても、被害弁償をしているだけなのか、被害者が「許す」という意思を示した宥恕条項がある示談の締結まで出来ているのかにより釈放の可能性は変わってきます。
また、宥恕条項がある示談が成立していると、被害者が処罰を望まないことが明確になるため、検察官が不起訴を選択しやすくなります。示談が早期に成立するほど、釈放・不起訴の判断に与える影響は大きくなります。
逮捕直後から示談交渉を進める姿勢が、早期釈放への近道といえるでしょう。
弁護士に弁護活動を依頼する
早期釈放を目指すうえで、弁護士への依頼は非常に効果的です。弁護士ができることは大きく2つあります。
- 被害者との示談交渉の代行:逮捕された本人は被害者に直接連絡できません。弁護士が代理人として交渉することで、示談を迅速に進めることができます。
- 捜査機関への主張:弁護士は警察・検察に対して「勾留の必要がない」と主張する書面(意見書)を提出したり、裁判官への準抗告を行うなど、法的な手続きを通じて早期釈放を求める活動ができます。
逮捕後72時間以内の初動対応が、その後の流れを大きく左右します。できるだけ早い段階で弁護士に相談することをおすすめします。
【事務所紹介】傷害事件に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件の弁護活動を中心に取り扱う法律事務所です。
刑事事件・少年事件は一般の民事事件や行政事件とは内容や担当機関が大きく異なっているため、刑事事件・少年事件の専門知識と弁護活動が必要になります。
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弊所の特徴①:24時間無料法律相談受付
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なおフリーダイヤルについては、日中は仕事をしているので夜や早朝しか電話する時間がないといった方でもご安心してご利用いただけるよう24時間年中無休で対応中。ご心配な方は何時でもお気軽にお電話ください。
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北は北海道の札幌、南は九州の福岡まで、全国の主要都市12か所に事務所を設けており、日本全国に対応している点も弊所の強みです。
法律相談についてはお客様のご希望の日時でご予約が可能、また弁護士を派遣する初回接見サービスについてはご予約いただいて、最短当日に弁護士を派遣することができます。
今すぐ相談したい、今すぐ活動を開始して欲しいという方のご希望に応えることができる体制を整えておりますのでご安心してご相談ください。
弊所の特徴③:刑事事件に強い弁護士が多数在籍
弊所は開設して10年以上、刑事事件を主に扱っている法律事務所です。
傷害事件のような被害者の存在する事件においては、被害者と示談することができるかどうかが、その後の刑事処分に絶大な影響を及ぼしますが、弊所では、刑事事件における示談の経験が豊富な弁護士による活動をお約束することができます。
刑事事件の弁護活動を熟知した弁護士による、弁護活動を受けることで、きっとご安心していただくことができるでしょう。
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ご契約前に、着手金、報酬金、実費日当等の弁護士費用について明確にし、お客様に納得していただけるまで丁寧に説明させていただいております。
また、弁護士費用についてお客様が不安を感じないように、契約書に弁護士費用一覧表を添付させていただいております。
料金詳細については弊所HPをご覧ください▼
【事例紹介】実際に早期釈放された傷害事件
ここでは実際に事務所が依頼を受けた傷害事件で、どのような弁護活動を行ったか紹介します。
事例①:コンビニ店員への傷害事件
コンビニに買い物に訪れた際に店員の態度に腹を立てて暴行を加えたというケースです。被害を受けたコンビニ店員が警察に被害届を提出したことで、後日傷害の疑いで逮捕されてしまいました。
対応した弁護士はすぐに釈放に向けた弁護活動を開始しました。具体的には、長期間の身体拘束が仕事に与える影響が非常に大きいことを説明する意見書を作成し、添付資料として家族が監視監督を約束していることを示す上申書も提出しました。
この意見書により勾留請求の必要性がないと判断され、無事に早期釈放が叶いました。
釈放後についても、弁護士が被害者と交渉を重ねたことでスムーズに示談を締結させました。弁護士の素早く適切な弁護活動が評価され、最終的に不起訴処分となり、仕事に対する影響を最小限に抑えることに成功しました。
詳しい弁護活動について知りたい方はこちら▼
事例②:自動車内での友人に対する傷害事件
友人と車内で一緒にいるときに口論になり、カッとなって友人の顔面及び腹部を両手拳で殴打する暴行を加えたというケースです。被害者である友人の父親が警察に通報し、駆け付けた警察官に警察署まで連れて行かれ、逮捕されるに至りました。
本件傷害事件は、傷害事件が比較的重かったこと、被害者の父親の処罰感情が強かったことから厳しい処分が予想される事件でした。
しかし、弁護士が丁寧で粘り強い交渉を重ねることで被害者との示談を成功させました。示談が成功したことで釈放され、社会生活への影響を最小限に抑えることができました。
釈放されてからも検察官と処分交渉を重ね、最終的に示談が成立していること、本人が反省していること、再発防止策をとっていることなどが評価されて不起訴処分を勝ち取ることに成功しました。
詳しい弁護活動について知りたい方はこちら▼
【お客様の声】ご依頼者様から頂いた感謝の手紙
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※解決実績とお客様の声は必ずしも同じ事件とは限りません。


傷害罪の初犯でも示談が早期釈放のポイント
この記事では、傷害罪の初犯における釈放の可能性と、逮捕後の流れについて解説しました。重要なポイントをまとめると、以下のとおりです。
- 傷害罪は初犯であっても逮捕・勾留される可能性がある
- 逮捕後は最大72時間(48時間+24時間)以内に勾留の可否が決まる
- 初犯は再犯より釈放されやすいが、必ず釈放されるわけではない
- 被害が軽微・反省の態度・示談の成立・弁護士への依頼が早期釈放の鍵
なかでも、被害者との示談は、不起訴・早期釈放において最も大きな影響を持つ要素のひとつです。示談交渉は被疑者本人が行うことはできないため、弁護士への早期依頼が事態を好転させるための第一歩となります。
傷害罪で逮捕されてしまった場合でも、諦めず、まず弁護士に相談してください。適切な対応が、最善の結果につながります。
傷害事件で不起訴を獲得するポイントは?示談なしでも不起訴になる?

傷害事件を起こしてしまい、「このまま起訴されてしまうのか」と不安を感じていませんか?
逮捕後の流れや、自分がどうなるのかがわからず、パニックに陥る人は少なくありません。「前科がついてしまうのか」「仕事や生活はどうなるのか」—そうした疑問が頭の中をぐるぐると回り続けているのではないでしょうか。
実は、傷害事件を起こしたからといって必ずしも起訴されるわけではありません。事件の内容や示談の有無など、さまざまな要素によって不起訴になるケースも多くあります。
この記事では、傷害事件における起訴・不起訴の基準や、不起訴を獲得するためのポイントをわかりやすく解説します。
傷害事件を起こすと必ず起訴される?
傷害事件を起こしても、必ずしも起訴されるわけではありません。検察官が証拠や事件の状況を総合的に判断した結果、不起訴処分となるケースは決して珍しくないのです。
法務省の犯罪白書によると、傷害事件における起訴率は全体の32%にとどまっており、過半数の事件は不起訴処分になっています【参照:令和4年版犯罪白書】。つまり、起訴されるかどうかは決まった話ではなく、事件後の対応次第で結果が変わり得ます。
以下に、傷害事件における処分の大まかな内訳を示します。
|
処分の種類 |
概要 |
|
不起訴処分 |
検察が起訴しないと判断。前科はつかない |
|
略式起訴 |
書面審理のみで罰金刑が科される |
|
公判請求(正式起訴) |
刑事裁判が開かれる。実刑・執行猶予の可能性あり |
起訴されないためには、早い段階から適切な対応をとることが大切です。では、起訴された場合にはどのような影響があるのか、次の章で確認しましょう。
傷害事件で起訴されるとどうなる?
起訴された場合、日常生活に大きな影響が及ぶ可能性があります。
前科がつくこと、刑事裁判を受けること、罰金を支払うこと—これらは決して他人事ではありません。それぞれの内容を順に見ていきましょう。
前科がつく
起訴されて有罪判決が確定すると前科がつきます。前科とは、過去に刑事裁判で有罪判決を受けた記録のことです。
前科がつくと、次のようなデメリットが生じます。
- 就職・転職活動で不利になる(履歴書への記載義務がある場合も)
- 一部の資格・職業(弁護士・警察官・教員など)への就職が制限される
- 海外渡航ビザの取得が難しくなることがある
- 再犯時により重い処分を受けやすくなる
前科は、本人の社会生活に長期間にわたって影響を与えます。「たった一度の出来事」が、人生の選択肢を狭めてしまうことになりかねません。
刑事裁判を受ける可能性がある
起訴には2種類あります。公判請求(正式起訴)と略式起訴です。
公判請求された場合は、裁判所で刑事裁判が開かれます。裁判では検察官と弁護人が証拠を提出し合い、裁判官が有罪・無罪および量刑を判断します。
刑事裁判を受けることには、次のような影響があります。
- 裁判の期間中、身体を拘束される可能性がある
- 会社や家族に事件が知られやすくなる
- 裁判の内容が公開される場合がある
- 有罪の場合、懲役刑(実刑または執行猶予)が科されることがある
傷害罪の法定刑は「15年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金」(刑法第204条)です。事件の悪質性によっては実刑判決となるケースもあります。
罰金を支払う可能性がある
略式起訴となった場合は、法廷での審理なしに罰金刑が科されます。書面だけで手続きが完了するため、公判請求に比べると迅速に処分が決まります。
ただし、罰金刑も有罪判決の一形態なので罰金を支払っても前科は残ります。
傷害事件における罰金の相場は、事件の内容や被害の程度によって異なりますが、数万円〜数十万円程度になるケースが多いとされています。罰金を一括で支払えない場合、労役場に留置される可能性もあります。これもまた、日常生活への影響は小さくありません。
傷害事件における起訴・不起訴の基準
検察官が起訴・不起訴を判断する際、法律上の明確な数値基準があるわけではありません。証拠の内容、事件の背景、被疑者の状況などを総合的に評価した上で、検察官が最終的な判断を下します。
主な判断要素としては、以下の4点が挙げられます。それぞれを詳しく解説していきます。
被害者と示談が成立しているか
示談とは、加害者と被害者が話し合いによって賠償額などに合意し、民事上及び刑事上の紛争を解決することです。示談が成立していれば、被害者が処罰を望まないという意思表示として扱われます。
検察官はこれを重要な事情として考慮するため、示談成立の有無は起訴・不起訴の判断に大きく影響します。被害者が「処罰を求めない」と明示した場合、不起訴処分になりやすくなるのです。
一方、示談が成立していなくても不起訴になるケースはあります。ただし、示談の有無は検察官の判断において非常に重要な要素であるため、被害者との交渉を早期に進めることが望ましいでしょう。
被害者に負わせた怪我の状態
怪我の程度が重いほど、起訴される可能性は高くなります。全治数日の軽傷であれば比較的不起訴になりやすい一方、骨折・後遺症が残るような重傷であれば、起訴に向けた判断がなされやすくなります。
具体的には、以下のような点が考慮されます。
- 入院の必要があったか
- 治療期間の長さ
- 後遺症が残っているか
- 日常生活への支障の程度
被害者の怪我が深刻であればあるほど、検察官は厳しく対処する傾向があります。
事件内容の悪質性
怪我を負わせるまでの経緯や手段が悪質と判断される場合も、起訴されやすくなります。
たとえば、次のような状況は悪質性が高いとみなされやすいです。
- 凶器(刃物・鈍器など)を使用した
- 集団で一人を暴行した
- 一方的かつ理由のない暴行だった
- 被害者が抵抗できない状況を利用した
逆に、正当防衛に近い状況や双方にトラブルがあった経緯がある場合は、悪質性が低いと判断されることもあります。
初犯か同種の前科があるか
同種の前科があるかどうかも、重要な判断要素のひとつです。初犯の場合は不起訴になりやすく、過去に傷害事件で処分を受けたことがある場合は起訴されやすくなります。
同種前科がある場合、検察官は「再犯のおそれがある」と判断しやすくなります。また、執行猶予中の再犯であれば、実刑判決が下されるリスクも高まります。
初犯であっても油断は禁物ですが、前科がないことは不起訴を目指す上でひとつの有利な事情となります。
傷害事件で不起訴を獲得するためのポイント
傷害事件において不起訴を目指すために最も重要なポイントは被害者との示談を成立させることです。もちろん、事件の内容によっては示談なしで不起訴になるケースもありますが、示談の成立は検察官の判断に大きく影響します。
示談交渉では、次の点に注意が必要です。
- 弁護士を通じて交渉する:加害者本人が直接連絡を取ることは、被害者に圧力をかけていると誤解されるリスクがあります。弁護士に依頼することで、スムーズかつ適切に交渉を進められます。
- 早期に動く:示談交渉は、捜査・起訴の判断が下される前に完了させることが理想です。捜査・逮捕後すぐに弁護士に相談しましょう。
- 誠実な謝罪と賠償を示す:示談が成立するためには、被害者が納得できる対応が必要です。誠意ある謝罪と、適切な慰謝料・治療費の提示が求められます。
示談以外にも、不起訴を目指す上での行動として以下が挙げられます。
- 捜査機関への自発的な協力と反省の姿勢を示す
- 再発防止の具体的な取り組み(カウンセリング受講など)を実施する
- 家族など身元引受人を確保する
傷害 不起訴を目指すには、事件発生後の初動が非常に重要です。「どうすればいいかわからない」という状況でも、まずは刑事事件に強い弁護士に相談することが、最善の第一歩となるでしょう。
当事者間の示談交渉は難しい?
前の章で解説したとおり、示談の成立は不起訴を目指す上で非常に重要なポイントです。では、加害者本人が直接被害者と交渉すれば解決するのでしょうか?
答えは「難しい」と言わざるを得ません。当事者同士の示談交渉は、感情的な対立や知識の差などが壁となり、スムーズに進まないケースがほとんどです。ここでは、当事者間交渉が難しい代表的な理由を2つ説明します。
被害者の連絡先を教えてもらえない
示談交渉をしたくても、そもそも被害者と連絡が取れないことが多くあります。これが最初の大きな壁です。
被害者は加害者に対して強い怒りや恐怖の感情を抱いていることが一般的です。「また何かされるのでは」という不安から、加害者本人との接触を強く拒む場合も珍しくありません。
警察に「被害者の連絡先を教えてほしい」と申し出ることもできますが、警察は被害者のプライバシー保護を理由に連絡先を開示しないのが原則です。被害者が同意しない限り、連絡先を入手する手段はほぼありません。
結果として、加害者本人がいくら示談を望んでいても、交渉のスタートラインにさえ立てないという状況が生まれてしまいます。
適正な示談金で示談ができない
仮に連絡が取れたとしても、示談金の金額をめぐってトラブルになるケースが多くあります。
被害者側が感情的になり、相場を大幅に上回る高額な示談金を要求してくることは決して珍しくありません。一方で、法律の知識がない加害者は、その金額が妥当かどうかを判断する基準を持っていません。「早く解決したい」という焦りから、不当に高い金額に応じてしまうリスクもあります。
また、示談書の内容が不適切だと、後から「示談の効力がなかった」と争われたり、民事訴訟を起こされたりするリスクも残ります。示談は口約束ではなく、法的に有効な書面にして整える必要があります。当事者だけで進めると、この点も見落としがちです。
傷害事件で弁護士に依頼するメリット
こうした困難を乗り越え、不起訴に向けて最善の対応をとるためには、刑事事件の経験豊富な弁護士への依頼が最も有効な手段です。
弁護士は法律の専門家として、被害者との示談交渉だけでなく、捜査機関への働きかけや裁判対応まで幅広くサポートしてくれます。「弁護士に頼むほどのことか」と思うかもしれませんが、傷害事件において弁護士の関与は結果を大きく左右します。具体的なメリットを3つに分けて解説します。
代理人弁護士として被害者と示談交渉ができる
弁護士が代理人として交渉に入ることで、前述した「連絡先が教えてもらえない」問題が解消されやすくなります。
被害者は加害者本人との接触は拒否していても、弁護士という第三者であれば話を聞いてもらえるというケースは多くあります。弁護士という立場が、被害者にとっての「安全な接点」になるのです。
示談金の交渉においても、弁護士は傷害事件の示談金相場を熟知しています。感情的にならず冷静に交渉を進め、双方が納得できる適正な金額を導き出します。また、法的に有効な示談書の作成も弁護士が行うため、後からトラブルになるリスクを大幅に減らせます。
早期に弁護士を立てることで、逮捕・勾留中であっても示談交渉を並行して進めることができ、不起訴処分を獲得できる可能性が高まります。
捜査機関に対して意見を主張できる
弁護士は、警察や検察といった捜査機関に対しても積極的に働きかけることができます。これは本人だけでは難しい対応のひとつです。
具体的には、以下のような活動が挙げられます。
- 不起訴を求める意見書を検察官に提出する
- 示談成立や反省の状況を検察官に説明する
- 身体拘束の解放(勾留取消・準抗告など)を求める
- 捜査段階での不当な取り調べを防ぐ
検察官は起訴・不起訴の判断をする前に、弁護士からの意見書や報告を確認することがあります。適切なタイミングで弁護士が介入することで不起訴処分につながるケースも実際にあります。
また、取り調べの段階では「何を話すべきか」「黙秘すべきか」といった判断も重要です。弁護士のアドバイスなしに不用意な発言をすると、後の裁判で不利になる可能性もあるため、早期の弁護士接見が欠かせません。
起訴された場合でもサポートできる
万が一、起訴されてしまった場合でも、弁護士のサポートは続きます。
公判請求(正式起訴)となった場合、弁護士は刑事裁判を通じてできる限り軽い処分を目指した弁護活動を行います。特に注目したいのが執行猶予の獲得です。
執行猶予とは、有罪判決を受けても直ちに刑務所に収監されず、一定期間を問題なく過ごすことで刑の執行が免除される制度です。実刑か執行猶予かの違いは、仕事や家族の生活に与える影響が大きく異なります。
弁護士は、被告人の反省の状況・家庭環境・社会復帰の見通しなどを裁判所に丁寧に伝え、執行猶予付き判決や量刑の軽減に向けた弁護活動に全力を尽くします。起訴後もあきらめず、最後まで対応してくれる点が弁護士に依頼する大きな安心感です。
【事務所紹介】傷害事件に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件の弁護活動を中心に取り扱う法律事務所です。
刑事事件・少年事件は一般の民事事件や行政事件とは内容や担当機関が大きく異なっているため、刑事事件・少年事件の専門知識と弁護活動が必要になります。
弊所は刑事事件・少年事件の刑事弁護活動を扱う実績豊富な弁護士が、最初の相談から捜査・裁判終了による事件解決まで一貫して、丁寧に対応致します。
弊所の特徴①:24時間無料法律相談受付
弊所では初回の法律相談を無料でご案内しています。ご予約の際は弊所フリーダイヤルにてお待ちしております。
なおフリーダイヤルについては、日中は仕事をしているので夜や早朝しか電話する時間がないといった方でもご安心してご利用いただけるよう24時間年中無休で対応中。ご心配な方は何時でもお気軽にお電話ください。
弊所の特徴②:安心の即日・迅速対応
北は北海道の札幌、南は九州の福岡まで、全国の主要都市12か所に事務所を設けており、日本全国に対応している点も弊所の強みです。
法律相談についてはお客様のご希望の日時でご予約が可能、また弁護士を派遣する初回接見サービスについてはご予約いただいて、最短当日に弁護士を派遣することができます。
今すぐ相談したい、今すぐ活動を開始して欲しいという方のご希望に応えることができる体制を整えておりますのでご安心してご相談ください。
弊所の特徴③:刑事事件に強い弁護士が多数在籍
弊所は開設して10年以上、刑事事件を主に扱っている法律事務所です。
傷害事件のような被害者の存在する事件においては、被害者と示談することができるかどうかが、その後の刑事処分に絶大な影響を及ぼしますが、弊所では、刑事事件における示談の経験が豊富な弁護士による活動をお約束することができます。
刑事事件の弁護活動を熟知した弁護士による、弁護活動を受けることで、きっとご安心していただくことができるでしょう。
弊所の特徴④:安心明確な料金体系
ご契約前に、着手金、報酬金、実費日当等の弁護士費用について明確にし、お客様に納得していただけるまで丁寧に説明させていただいております。
また、弁護士費用についてお客様が不安を感じないように、契約書に弁護士費用一覧表を添付させていただいております。
料金詳細については弊所HPをご覧ください▼
【事例紹介】実際に不起訴を獲得した傷害事件
ここでは実際に事務所が依頼を受けた傷害事件で、どのような弁護活動を行ったか紹介します。
事例①:夫婦喧嘩から発展した傷害事件
夫婦喧嘩で相手の行為に激高してしまい、顔面を平手や手拳で数回殴打し、さらに髪の毛を引っ張るなどの暴行行為を加えたというケースです。被害を受けた相手が警察に通報したことで逮捕されてしまいました。
家族から依頼を受けた弁護士はすぐに釈放に向けての活動を開始しました。具体的には、勾留に対する意見書に加え、添付資料として被害者である奥様が釈放を求めていること、被害届を出す気はないこと等を記載した報告書などを検察庁に提出しました。
これらの早急な活動によって、勾留請求されることなく釈放されるに至りました。在宅捜査に変わってからもDV加害更生プログラムに通ってもらう等の更生に向けた取り組みを行っていきました。
最終的に、被害者である奥様からの上申書を検察官に提出した上で不起訴に向けた処分交渉を行い、無事に不起訴処分を獲得することに成功しました。
事例②:通行人とぶつかるトラブルから傷害事件に発展
駅のホームを歩いているときに通行人とぶつかってしまい、泥酔していたこともあり、通行人とトラブルになって相手の髪を引っ張り引きずったというケースです。被害者の通報により駆け付けた警察官によって逮捕されましたが、勾留はされず翌日釈放されました。
そして、在宅捜査に変わってから弊所にご依頼いただきました。
担当弁護士はすぐに被害者と示談交渉を進めていきました。示談交渉では、本人の反省の意を伝えるとともに被害者の要望をしっかりと聞いて数回の交渉を重ねました。そして、粘り強い示談交渉が実を結び、宥恕条項付きの示談を締結することに成功しました。
これらの弁護活動から、検察庁に送致された後すぐに不起訴処分が決まりました。
傷害事件における不起訴についてよくある質問
傷害事件と不起訴に関して、多くの方が共通して抱く疑問をQ&A形式でまとめました。「自分のケースはどうなるのか」を判断する参考にしてください。
Q.傷害事件で初犯の場合は必ず不起訴になる?
A.初犯だからといって必ずしも不起訴になるわけではありません。
初犯であることは、検察官が判断する際の有利な事情のひとつです。しかし、怪我の程度が重かったり、事件の悪質性が高かったりする場合は、初犯であっても起訴される可能性は十分にあります。
不起訴を目指すなら、初犯という事情だけに頼らず、被害者との示談成立や真摯な反省の態度を示すことが重要です。「初犯だから大丈夫」と安易に考えず、早めに弁護士に相談しましょう。
Q.傷害事件の不起訴率は?
A.傷害事件の不起訴率は過半数を超えているとされています。
法務省の犯罪白書などのデータによると、傷害事件における不起訴率は概ね60〜70%程度と報告されています。起訴されるケースよりも不起訴となるケースの方が多いのが実態です。
ただし、この数字はあくまでも全体の傾向であり、個々の事件の状況によって結果は異なります。不起訴率が高いからといって「何もしなくても大丈夫」とはなりません。
Q.傷害事件で不起訴になっても民事上の責任がある?
A.不起訴になっても民事上の責任がなくなるわけではありません。
不起訴処分はあくまでも刑事責任を問わないという判断です。被害者が民事訴訟を起こして損害賠償を求めることは、不起訴後も可能です。
このリスクを回避するためには、示談を通じて「民事上の責任も追及しない」という条項を示談書に盛り込むことが必要です。この条項(いわゆる「清算条項」)があることで、不起訴取得後の民事トラブルを防ぐことができます。示談書の内容設計においても、弁護士の専門知識が不可欠です。
Q.傷害事件で逮捕されても不起訴は目指せる?
A.逮捕されても不起訴を目指すことは十分に可能です。
逮捕=起訴ではありません。逮捕後も検察官が起訴・不起訴を判断するまでに一定の時間があります。その間に弁護士が被害者との示談交渉を進めたり、検察官に不起訴を求める働きかけをしたりすることで、不起訴処分を獲得できるケースは多くあります。
逮捕されてしまった場合は、一刻も早く弁護士に接見を依頼することが最善の行動です。初動が遅れるほど選択肢は狭まります。焦る必要はありませんが、時間を無駄にしないことが大切です。
傷害事件で不起訴を獲得するためには弁護士へ相談
この記事では、傷害事件における起訴・不起訴の基準から、不起訴を目指すためのポイント、弁護士に依頼するメリットまで解説してきました。
改めて重要なポイントを整理すると、次のとおりです。
- 傷害事件を起こしても、必ずしも起訴されるわけではない
- 示談の成立・怪我の程度・悪質性・前科の有無などが起訴・不起訴の判断に影響する
- 不起訴を目指すなら被害者との示談成立が最重要
- 当事者間の示談交渉は難しく、弁護士の介入が有効
- 逮捕後でも不起訴は十分に目指せる
- 不起訴になっても民事責任は残るため、示談書の内容にも注意が必要
傷害罪で不起訴処分を実現するためには、事件後の対応スピードと専門家のサポートが欠かせません。「どうすればいいかわからない」という状況でも、まずは刑事事件を専門とする弁護士に相談することが、状況を好転させる最初の一歩です。
一人で悩まず、早期に専門家の力を借りることを強くおすすめします。
傷害罪で被害者が示談に応じない場合の対処法は?示談しないと起訴される?

傷害事件を起こしてしまった——。そんな状況で、まず頭に浮かぶのが「示談」という選択肢ではないでしょうか。
被害者に謝罪したい、早期に解決したい、そう思っているのに「被害者が示談に応じてくれない」という壁にぶつかって困っていませんか。どうすれば示談に応じてもらえるのか、このまま示談できなければ起訴されてしまうのか——不安は尽きません。
しかし、被害者が示談に応じないからといって必ずしも起訴されるわけではありません。ただし、示談の成否は処分の結果に大きく影響するのも事実です。
この記事では、傷害罪で被害者が示談に応じない場合のリスク・理由・対処法を順番に解説します。早期解決を目指す方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
傷害罪で不起訴を目指すには示談が重要
傷害罪において、示談の成立は不起訴処分を得るうえで非常に強力な材料になります。なぜなら、検察官が起訴・不起訴を判断する際、被害者との関係修復や被害回復の有無を重視するからです。示談が成立していれば、「被害者が許した」という事実が加害者に有利に働きます。
一方で、示談はあくまでも判断材料のひとつにすぎません。示談さえ成立すれば必ず不起訴になるわけではなく、傷害の程度・前科の有無・事件の経緯なども総合的に考慮されます。それでも、示談の成立が不起訴の可能性を大きく引き上げるのは間違いありません。
示談は単なる金銭的な解決手段ではなく、被害者への誠実な謝罪と被害回復の意思を示す行為でもあります。被害者の感情に寄り添いながら丁寧に交渉することが、示談成立への近道です。
傷害罪は被害者が示談に応じないと起訴される?
被害者が示談に応じなければ必ず起訴されるのか——この点が最も気になるところでしょう。結論からいえば、示談不成立=起訴確定ではありません。示談の有無は検察官の判断に影響しますが、それだけで起訴・不起訴が決まるわけではありません。
傷害の軽重、加害者の反省の程度、事件の背景など、さまざまな要素が考慮されます。ただし、示談が成立していない場合は不起訴の可能性が下がるのも事実であり、できる限り示談成立を目指す努力を続けることが大切です。
傷害罪の起訴率
傷害罪の起訴率について、法務省の統計データを参照すると実態が見えてきます。
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年度 |
起訴人員 |
不起訴人員 |
起訴率(概算) |
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令和5年 |
約10,000人 |
約24,000人 |
約30% |
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令和6年 |
約10,000人 |
約25,000人 |
約29% |
この数字からわかるのは、傷害罪であっても約70%が不起訴になっているという事実です。示談の成否に加え、前述のとおり複数の要素が考慮された結果といえます。
傷害罪で被害者が示談に応じない場合のリスク
示談が成立しない状況には、いくつかの現実的なリスクが伴います。「どうせ無理だ」とあきらめるのではなく、リスクを正しく理解したうえで対策を講じることが大切です。
起訴される可能性が高まる
示談が成立していない場合、検察官に対して「被害者の処罰感情が解消されていない」という印象を与えてしまいます。その結果、不起訴の可能性が相対的に低くなります。
刑事手続において、被害者の意思は大きな比重を持ちます。被害者が「厳しく処罰してほしい」と申告した場合、検察官がその意向を無視するのは難しい状況です。特に傷害の程度が重い場合や、被害者が強く処罰を望んでいる場合には、起訴に踏み切られるリスクが高まります。
示談交渉を放棄せず、弁護士を通じて粘り強く交渉を続けることが、起訴リスクを下げる現実的な手段です。
後に民事訴訟を起こされる可能性がある
示談が成立しないまま刑事手続が終了した場合、被害者が民事訴訟で損害賠償を請求してくる可能性があります。
示談が成立すれば通常「民事上の請求は行わない」という条項が盛り込まれます。しかし示談がなければその合意がないため、後から民事で慰謝料・治療費・逸失利益などを請求される可能性は十分にあります。
刑事処分を受けた後にさらに民事訴訟で争うのは、時間的にも精神的にも大きな負担です。示談は民事上のリスクを同時に解消するためにも、早期に対応することが望ましいでしょう。
傷害罪で被害者が示談に応じない理由
被害者が示談を断る背景には、必ず何らかの理由があります。その理由を理解せずに交渉を続けても、状況は改善しません。まずは被害者の立場に立って考えてみましょう。
加害者に対する処罰感情が強い
傷害被害を受けた方は、恐怖・怒り・精神的苦痛といった強い感情を抱いていることが多いです。「お金で解決したくない」「きちんと刑事罰を受けてほしい」という思いが、示談拒否につながるケースは珍しくありません。
被害者にとって示談は「加害者を許すこと」に感じられる場合もあります。そのため、いくら誠実に交渉しようとしても、感情的な壁が立ちはだかることがあります。
このような場合に有効なのが、弁護士を通じた丁寧な謝罪と交渉です。直接のやり取りでは感情的になりやすい場面でも、第三者である弁護士が間に入ることで、冷静な対話が生まれやすくなります。
示談金・示談内容に納得していない
提示した示談金額が低すぎる、謝罪文の内容が不十分、示談条件に納得できない——そうした理由で示談を断るケースも多いです。
被害者にとって示談金は、被った損害や苦痛への補償です。加害者側が一方的に決めた金額では、納得感が得られないのは当然といえます。また、「再発防止の約束がない」「謝罪の誠意が感じられない」といった内容面での不満も示談拒否の原因になります。
この場合は、被害者の意見をしっかり聞き、示談金額や内容を見直すことで、合意に至る可能性が出てきます。
傷害罪で被害者が示談に応じない場合の対処法
被害者が示談に応じてくれないとき、何もできないわけではありません。適切な対処を取ることで状況が好転する場合があります。主な対処法を3つ紹介します。
弁護士に弁護活動を依頼する
当事者同士での交渉は、感情的な対立を生みやすいです。被害者が加害者からの直接連絡を拒否しているケースも多くあります。そこで有効なのが、刑事弁護の経験豊富な弁護士への依頼です。
弁護士が間に入ることで、被害者が冷静に話を聞いてくれる環境が整いやすくなります。「弁護士からの連絡なら話を聞く」という被害者は少なくありません。弁護士は交渉のプロとして、被害者の感情を尊重しながら合意形成を目指します。
示談金・示談内容を見直す
示談に応じない理由が金額や内容への不満にある場合、まずは被害者の主張をしっかりと聞くことが先決です。被害者が何に不満を感じているのかを把握し、それに応じた修正を加えることで、交渉が前進する可能性があります。
示談金額を増額する、謝罪文をより丁寧な内容に改める、再発防止の誓約を盛り込む——こうした対応が、被害者の翻意につながることもあります。金額だけでなく、内容全体を見直す視点が大切です。
別の手段で反省を示す
どうしても被害者が示談に応じない場合でも、まだ手段はあります。供託と贖罪寄付の2つが代表的な方法です。
供託とは、示談金相当の金額を法務局に預ける手続きのことです。被害者が受け取りを拒否していても、加害者側が「賠償の意思と能力がある」ことを示す証拠になります。
贖罪寄付とは、法テラス等の公的な機関・団体などに寄付を行うことで被害者への謝罪・反省の気持ちを間接的に表明する方法です。これらは検察官や裁判官に対して、加害者の反省の深さを伝える重要な材料となります。
被害者が示談拒否した場合に弁護士に依頼するメリット
示談交渉を弁護士に任せることには、複数の具体的なメリットがあります。「自分でやってみたが断られた」という場合でも、弁護士の介入で状況が変わることは十分ありえます。
弁護士として被害者と示談交渉できる
弁護士が交渉することで、被害者が話し合いのテーブルに着きやすくなります。加害者本人からの連絡は拒絶していた被害者が、弁護士からのアプローチには応じるケースは実際に多くあります。
弁護士は法的な説明を丁寧に行いながら、被害者の権利や利益を尊重した交渉を進めます。感情的にならず、専門家として誠実に対応することで、被害者の心理的な壁が下がっていきます。
適切な金額・内容で示談できる
示談交渉を素人が行うと、金額の設定や条件の文言に問題が生じることがあります。低すぎる金額は被害者の感情を逆なですることもあります。弁護士は傷害の程度・治療費・精神的損害などを踏まえた適切な示談金額を算定できます。
また、示談書の内容も重要です。「清算条項」「口外禁止条項」「宥恕条項(ゆうじょじょうこう)」など、必要な条項を正確に盛り込むことで、後々のトラブルを防ぐことができます。
供託・贖罪寄付といった別の手段を提案できる
示談が成立しない場合の代替手段として、弁護士は供託や贖罪寄付といった方法を適切なタイミングで提案してくれます。どの手段が最も有効かは状況によって異なるため、専門家の判断が欠かせません。
これらの手段を活用することで、示談が成立しなかった場合でも「被害者への誠意ある対応をした」という事実を刑事手続の中で示すことができます。検察官・裁判官に対して、加害者の反省の深さを伝える重要な材料となります。
【事務所紹介】傷害事件に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件の弁護活動を中心に取り扱う法律事務所です。
刑事事件・少年事件は一般の民事事件や行政事件とは内容や担当機関が大きく異なっているため、刑事事件・少年事件の専門知識と弁護活動が必要になります。
弊所は刑事事件・少年事件の刑事弁護活動を扱う実績豊富な弁護士が、最初の相談から捜査・裁判終了による事件解決まで一貫して、丁寧に対応致します。
弊所の特徴①:24時間無料法律相談受付
弊所では初回の法律相談を無料でご案内しています。ご予約の際は弊所フリーダイヤルにてお待ちしております。
なおフリーダイヤルについては、日中は仕事をしているので夜や早朝しか電話する時間がないといった方でもご安心してご利用いただけるよう24時間年中無休で対応中。ご心配な方は何時でもお気軽にお電話ください。
弊所の特徴②:安心の即日・迅速対応
北は北海道の札幌、南は九州の福岡まで、全国の主要都市12か所に事務所を設けており、日本全国に対応している点も弊所の強みです。
法律相談についてはお客様のご希望の日時でご予約が可能、また弁護士を派遣する初回接見サービスについてはご予約いただいて、最短当日に弁護士を派遣することができます。
今すぐ相談したい、今すぐ活動を開始して欲しいという方のご希望に応えることができる体制を整えておりますのでご安心してご相談ください。
弊所の特徴③:刑事事件に強い弁護士が多数在籍
弊所は開設して10年以上、刑事事件を主に扱っている法律事務所です。
傷害事件のような被害者の存在する事件においては、被害者と示談することができるかどうかが、その後の刑事処分に絶大な影響を及ぼしますが、弊所では、刑事事件における示談の経験が豊富な弁護士による活動をお約束することができます。
刑事事件の弁護活動を熟知した弁護士による、弁護活動を受けることで、きっとご安心していただくことができるでしょう。
弊所の特徴④:安心明確な料金体系
ご契約前に、着手金、報酬金、実費日当等の弁護士費用について明確にし、お客様に納得していただけるまで丁寧に説明させていただいております。
また、弁護士費用についてお客様が不安を感じないように、契約書に弁護士費用一覧表を添付させていただいております。
料金詳細については弊所HPをご覧ください▼
【事例紹介】示談が成立した傷害事件を紹介
ここでは実際に事務所が依頼を受けた傷害事件で、どのような弁護活動を行ったか紹介します。
事例①:飲食店の従業員に対する傷害事件
飲食店に行った際に、従業員の態度に腹を立てて足を蹴ったり頭を殴ったりしたというケースです。店側が警察に通報し、現場に駆け付けた警察官によって傷害罪で現行犯逮捕されました。
逮捕されたことを知った家族から弊所に依頼があり、担当弁護士は早急に被害者である従業員の方との示談交渉を進めました。弁護士から飲食店に連絡を取り、治療費の支払いや店を出入り禁止とする誓約を付けることで、無事に示談が成立しました。
示談成立後すぐに検察へ示談成立を報告してからしばらくして、起訴しないと検察から報告があり、不起訴処分として事件を終えることができました。
事例②:婚約者に対する傷害事件
婚約者との今後の相談で意見が合わず、口論の末に相手を殴ってしまったというケースです。その後、婚約者が警察に通報したため、逮捕されました。
逮捕されたことを知った家族から依頼を受け、担当弁護士は被害者である婚約者に連絡を取り、示談交渉を行うことにしました。しかし、婚約者は示談に否定的だったため、相手の心情を汲み取りながら誠意を持ってい交渉を進めていった結果、示談に応じてもらうことができ、最終的に示談締結に至りました。
検察に示談締結を報告したところ、数日後に不起訴処分が決定されて無事に事件は終了となりました。
【お客様の声】ご依頼者様から頂いた感謝のお手紙
実際にご依頼者様から頂いた感謝の手紙をご紹介します。
※解決実績とお客様の声は必ずしも同じ事件とは限りません。


傷害罪で被害者が示談に応じない場合は弁護士へ相談を
この記事では、傷害罪で被害者が示談に応じない場合のリスク・理由・対処法を解説しました。
改めてポイントを整理します。
- 示談不成立でも必ず起訴されるわけではないが、起訴リスクが高まるのは事実
- 示談が成立しなければ、後から民事訴訟で損害賠償を請求される可能性がある
- 被害者が示談に応じない背景には、処罰感情の強さや示談内容への不満等がある
- 対処法として、弁護士への依頼・示談内容の見直し・供託や贖罪寄付が有効
示談交渉は、知識と経験が求められる専門的な作業です。特に被害者の感情が激しい事件では、一般の方が単独で対応するのは難しい状況です。
早期に刑事弁護の経験を持つ弁護士に相談することが、最も確実な解決への道です。「もう無理かもしれない」とあきらめる前に、まず専門家に状況を話してみてください。
暴行罪で示談をしないとどうなる?被害者が示談に応じない場合の対応策

暴行事件を起こしてしまった——。そんな状況で、「示談すべきか、しなくてもいいのか。」と迷っていませんか?
示談しなければ今後どうなるのか、見通しが立たずに不安を感じている方も多いと思われます。示談を行おうにも被害者に拒否されていたり、高額な示談金を要求されていたりして、思うように示談ができず、どう対処すればいいかわからなくなって途方に暮れているケースも少なくありません。
結論から言うと、暴行事件で示談を行わない場合でも適切な対応をとることで処分を軽くできる可能性があります。大切なのは早い段階で正しい知識を持ち、適切に行動することです。
この記事では、暴行罪で示談しない場合のリスク、示談できない具体的なパターン、そして示談に代わる対応策までをわかりやすく解説します。
暴行罪で示談をしないとどうなる?
暴行罪で示談をしなかった場合、加害者にとって不利な結果につながる可能性が高まります。示談は単なる金銭のやりとりではなく、被害者の処罰感情を和らげ、刑事処分に影響を与える重要な行為です。
示談なしで手続きが進むとどのようなリスクが生じるのか、具体的に見ていきましょう。
起訴されるリスクが高まる
示談をしないと起訴される可能性が高くなります。
起訴とは検察官が裁判所に対して「この人を裁判にかけてください」と申し立てること。起訴されると刑事裁判が始まり、有罪・無罪の判断が下されます。
暴行罪は比較的軽微な犯罪とされており、初犯であれば不起訴(起訴猶予)になるケースもあります。示談が成立していれば被害者の処罰感情が和らぎ、検察官が「起訴しなくても問題ない」という判断を得られやすくなります。
一方、示談なしの場合は被害者の処罰意思が残ったままになるため、検察官が起訴に踏み切りやすくなります。起訴されれば、仕事や生活への影響も避けられません。起訴後の有罪率は非常に高く、裁判が長期化することもあります。
前科がつくリスクが高まる
起訴されて有罪判決を受けると前科がつきます。
前科とは過去に有罪判決を受けたという記録のこと。一度ついた前科は消えません。就職・転職活動に影響が出る場合があるほか、資格の取得や更新に支障が生じることもあります。また、再び罪を犯した際に量刑が重くなる要素にもなります。
示談が成立していれば不起訴になる可能性が高まり、前科をつけずに済むケースも少なくありません。示談なしで手続きが進んだ場合、こうした将来へのリスクが現実のものになりやすくなります。
民事訴訟を起こされる可能性がある
刑事処分が決まったとしても、それで終わりではありません。被害者は別途、民事訴訟を起こすことができます。
民事訴訟では、治療費・慰謝料・休業損害などの賠償を求められます。刑事と民事は別々の手続きであるため、刑事処分が不起訴や罰金刑で終わったとしても、民事上の責任は残ります。
刑事事件の際に被害者との示談が成立していれば、示談金の支払いによって民事上の請求も解決するのが一般的です。しかし、示談しない場合は後になって民事訴訟を起こされ、裁判費用や時間的負担が重なる可能性があります。金銭的な負担も、示談金よりも大きくなることがあります。
暴行罪で示談をしない具体的なパターン
「示談したくてもできない」という状況もあります。加害者側に示談の意思があっても、さまざまな事情で交渉が進まないことがあるのが現実です。どのようなパターンがあるのか、整理しておきましょう。
被害者が示談を拒否している
被害者が加害者に対して強い怒りや恐怖心を抱いている場合、示談の申し出そのものを拒否されることがあります。「顔も見たくない」「話し合いたくない」という感情は、被害者として当然のものです。
また、被害者が連絡先を教えてくれないケースもあります。警察や検察が間に入っていても、被害者の意向が優先されるため、加害者が直接連絡を取ることはできません。
このような場合、加害者本人が動いても状況は改善しにくいのが実情です。弁護士が代理人として間に入ることで、初めて交渉のテーブルにつくことができることもあります。
高額な示談金を要求されている
被害者から一般的な相場を大きく上回る示談金を要求されて、合意に至らないケースもあります。
暴行罪における示談金の相場はや事案の内容によって異なります。ただ、被害者が受けた精神的苦痛は金額では測れない面もあり、高額な要求が必ずしも不当とは言い切れません。
一方で、現実的に支払いが難しい金額を提示されると、示談交渉が行き詰まります。弁護士が入ることで、双方が納得できる金額の調整が行われるケースもあります。
暴行罪で示談をしないと処罰が重くなる?
示談しなければ必ず処罰が重くなるというわけではありません。ただし、示談が成立している場合と比べると処分が重くなる可能性は高くなるでしょう。
検察官や裁判官が処分を判断する際には、被害者との示談の有無が大きな考慮要素となります。示談が成立していれば「被害者の許しを得ている」「反省している」と評価されやすくなるためです。
示談なしの場合でも、供託・贖罪寄付・謝罪文の作成など反省の意思を示す別の方法があります。これらの対応が処分に影響することはありますが、示談と同等の効果が得られるとは限りません。示談できない状況にあっても、できる限りの対応をとることが求められます。
暴行罪で示談をしない場合の対応策
示談が成立しなかった場合でも、何もせずにいるのは得策ではありません。示談とは別の方法で反省の意思を示し、処分を軽くする可能性を少しでも高めることが大切です。具体的な対応策を見ていきましょう。
供託・贖罪寄付をして反省を示す
供託とは、被害者が示談金の受け取りを拒否している場合に法務局に賠償金相当額のお金を預ける手続きです。被害者に直接渡せなくても、「賠償の意思がある」という事実を示すことができます。
贖罪寄付とは日本弁護士連合会などの指定機関に寄付をする方法です。被害者への直接の賠償ではありませんが、反省と社会貢献の意思を形にしたものとして、検察官や裁判官に考慮されることがあります。
どちらも「示談できなかったから何もしない」ではなく、「できる限りの行動をとった」という姿勢を示す手段です。弁護士と相談しながら進めることをお勧めします。
謝罪文を作成する
謝罪文の作成も反省の意思を示す有効な手段のひとつです。
謝罪文を被害者に送付することで、「反省している」という姿勢が伝わる場合があります。また、検察官や裁判官に対しても、謝罪文の存在が処分の判断に影響することがあります。
ただし、謝罪文の内容や送付方法を誤ると、被害者をさらに傷つけたり、心証を悪化させたりするリスクもあります。文章の作成や送付のタイミングについては、弁護士に相談したうえで慎重に進めることが大切です。
暴行罪で示談をしない場合でも弁護士に依頼するべき?
示談が難しい状況にあるからこそ、弁護士への相談が特に重要になります。 「示談できていないなら弁護士は関係ない」と思う方もいるかもしれませんが、それは誤解です。示談以外にも、弁護士にできることはたくさんあります。
代理人弁護士として被害者と示談交渉できる
被害者が加害者本人との接触を拒否していても、弁護士が代理人として接触を試みることができます。第三者である弁護士が間に入ることで被害者の警戒心が和らぎ、交渉のテーブルにつくことができる可能性が生まれます。
感情的になりやすい当事者同士の直接交渉とは異なり、弁護士が冷静に事情を整理しながら進めることで、示談が成立するケースもあります。「示談はもう無理」と諦める前に、一度弁護士に状況を伝えてみましょう。
示談以外で処罰を軽くする方法を提案できる
示談が成立しない場合でも、弁護士は供託・贖罪寄付・謝罪文の作成など、反省の意思を示すための具体的な方法を提案できます。
どの方法が事案に適しているか、どのタイミングで行うべきかは、法律の知識と経験がなければ判断が難しいもの。弁護士のサポートを受けることで、より効果的な対応をとれます。
捜査機関に弁護士からの処分意見を主張できる
弁護士は警察・検察といった捜査機関に対して、依頼者にとって有利な事情を説明する意見書の提出や直接交渉を行うことができます。
たとえば、「示談は成立していないが、供託を行い賠償の意思は示している」「反省の態度が明確である」といった事情を、弁護士を通じて捜査機関に伝えることができます。本人が直接主張するよりも、弁護士を通じた主張のほうが適切に受け取られやすい場面もあります。
【事務所紹介】暴行事件に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律所
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件の弁護活動を中心に取り扱う法律事務所です。
刑事事件・少年事件は一般の民事事件や行政事件とは内容や担当機関が大きく異なっているため、刑事事件・少年事件の専門知識と弁護活動が必要になります。
当事務所は刑事事件・少年事件の刑事弁護活動を扱う実績豊富な弁護士が、最初の相談から捜査・裁判終了による事件解決まで一貫して、丁寧に対応致します。
弊所の特徴①:24時間無料法律相談受付
弊所では初回の法律相談を無料で承っています。
法律相談のご予約はフリーダイヤルにて受付中。なおフリーダイヤルについては、24時間、年中無休で対応していますので、何時でもお気軽にお電話ください。
弊所の特徴②:安心の即日・迅速対応
北は北海道の札幌、南は九州の福岡まで、全国の主要都市12か所に事務所を設けており、日本全国に対応している点も弊所の強みです。
法律相談についてはお客様のご希望の日時でご予約が可能、また弁護士を派遣する初回接見サービスについてはご予約いただいて、最短当日に弁護士を派遣することができます。
今すぐ相談したい、今すぐ活動を開始して欲しいという方のご希望に応えることができる体制を整えておりますのでご安心してご相談ください。
弊所の特徴③:経験豊富な弁護士が多数在籍
弊所は開設して10年以上、刑事事件を主に扱っている法律事務所です。
傷害事件のような被害者の存在する事件においては、被害者と示談することができるかどうかが、その後の刑事処分に絶大な影響を及ぼしますが、弊所では、刑事事件における示談の経験が豊富な弁護士による活動をお約束することができます。
刑事事件の弁護活動を熟知した弁護士による、弁護活動を受けることで、きっとご安心していただくことができるでしょう。
弊所の特徴④:安心明確な料金体系
ご契約前に、着手金、報酬金、実費日当等の弁護士費用について明確にし、お客様に納得していただけるまで丁寧に説明させていただいております。
また、弁護士費用についてお客様が不安を感じないように、契約書に弁護士費用一覧表を添付させていただいております。
料金詳細については弊所HPをご覧ください▼
【解決実績】依頼を受けた暴行事件を紹介
ここでは実際に事務所が依頼を受けた暴行事件で、どのような弁護活動を行ったか紹介します。
事例①:酒に酔って起こした暴行事件(被害者との示談せず+不起訴処分獲得)
酒に酔った状態で通行人とトラブルになり、通行人に対して胸ぐらを掴む暴力行為を行ってしまったというケースです。
国家資格を取ろうとしていたことから、本件によって罰金刑以上の刑を避ける必要があり、早急に弁護活動を開始したのですが、被害者様が示談交渉に応じない姿勢を取られていました。そのため、捜査機関に対して、本人が素直に供述して反省していることや本件が偶発的な行為であり再犯の恐れがないこと、比較的暴行の程度が軽く大きなけがに至っていないこと等の主張を行いました。
その結果、被害者との示談交渉ができない中でも不起訴処分を獲得することができました。
事例②:駅員に対する暴行事件(被害者との示談成立+不起訴処分獲得)
泥酔状態で意識がはっきりしない中で駅員に対して暴力行為を行ってしまったことで現行犯逮捕されたというケースです。
弊所の初回接見サービスをご利用後にご契約となったことから、すぐに釈放に向けて弁護活動を開始しました。示談交渉を早急に開始し、刑罰は望まない旨の宥恕条項を記載した示談書を作成して示談を締結することができました。
その後、捜査機関に対して必要な弁護活動を行った結果、無事に不起訴処分を獲得することに成功しています。
【お客様の声】ご依頼者様から頂いた感謝の手紙
実際にご依頼者様から頂いた感謝の手紙をご紹介します。
※解決実績とお客様の声は必ずしも同じ事件とは限りません。



暴行罪で示談をしない場合でも弁護士に相談を
暴行罪で示談しない場合、起訴・前科・民事訴訟といった複数のリスクが高まります。被害者に拒否されている、高額な要求で合意できないなど、示談できない理由はさまざまですが、「何もできない」という状況はほぼありません。
供託・贖罪寄付・謝罪文の作成といった対応策はあります。しかし、これらを適切に進めるためには、法律の知識と経験が欠かせません。
示談が難しい状況にあるほど、弁護士のサポートが力になります。早い段階で刑事事件を専門とする弁護士に相談し、自分がとるべき対応を確認することをお勧めします。
傷害事件は示談なしでも不起訴になる?傷害事件の起訴率や示談以外の対処法

傷害事件を起こしてしまった—。
示談なしでは必ず起訴されるのか、それとも不起訴になる可能性もあるのか。被害者との示談交渉がうまくいかず、このまま前科がついてしまうのではないかと不安を感じていませんか?
結論から言うと、傷害事件は示談なしでも不起訴になるケースがあります。この記事では、傷害罪の起訴率や示談なしでも不起訴になり得る条件、被害者から示談を拒否された場合の対処法について、具体的に解説していきます。
起訴されるリスクを少しでも減らすために、どのような対応が必要なのか。正しい知識を身につけることで、適切な対応が可能になるでしょう。
傷害罪で問われる刑罰
傷害罪で起訴された場合、どのような刑罰が科されるのでしょうか。刑法第204条では「人の身体を傷害した者は、十五年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する」と規定されています。傷害の程度や状況等によって実際に下される刑の重さは変わりますが、最長で15年の拘禁刑が科される可能性があるという点では、重大な犯罪と言えるでしょう。
なお、令和7年(2025年)6月から刑法が改正され、これまでの懲役刑と禁錮刑は「拘禁刑」に一本化されます。改正前に起こした傷害事件については、拘禁刑ではなく懲役刑が科せられます。
傷害罪の起訴率
傷害罪で検察庁に送致された事件のうち、実際に起訴される割合はどれくらいなのでしょうか。2023年の検察統計調査によると、傷害罪の起訴率は約30%程度となっているようです。
つまり、10件の傷害事件があれば、そのうち約3件が起訴され、残りの7件は不起訴になっているということ。起訴率30%という数字は、必ずしも「ほとんどが起訴される」わけではないことを示しています。
ただし、これはあくまで全体の統計です。事件の内容や被害の程度、示談の有無などによって、起訴されるかどうかは大きく変わります。示談が成立しているケースでは不起訴率が高まる傾向にありますが、示談なしでも不起訴になる可能性はゼロではありません。
傷害罪で起訴された場合のデメリット
傷害罪で起訴されると、その後の人生に大きな影響を及ぼす可能性があります。起訴されることで生じる具体的なデメリットについて、ここで詳しく見ていきましょう。
前科がつく可能性が高い
起訴されるということは、その後の刑事裁判で無罪判決を勝ち得ない限り法律上は前科がつくことになります。前科とは、刑事裁判で有罪判決を受けた記録のことです。
前科がつくと、以下のような不利益が生じる可能性があります。
- 就職や転職が困難になる:企業によっては採用時に前科の有無を確認するところもあり、前科があることで不採用になるケースがある
- 資格制限を受ける:弁護士、医師、教員など一定の職業では欠格事由となり、資格取得や更新ができなったり、国家資格の取得が困難となる場合がある
- 海外渡航に制限がかかる:国によってはビザ申請時に前科や犯罪歴の申告が必要で、入国を拒否される場合もある
前科は一生消えることがなく、その後の社会生活に長期的な影響を与え続ける可能性があることを認識しておかなければなりません。
実刑になる可能性がある
起訴された場合、公判請求(正式裁判)であれば実刑判決を受ける可能性があります。実刑とは、執行猶予がつかず、直ちに刑務所に収容されることを意味します。
傷害の程度が重い場合や、前科がある場合、反省の態度が見られない場合などは、実刑判決が下されるリスクが高まるでしょう。実刑になれば、数ヶ月から数年間にわたって自由を奪われ、社会生活から完全に切り離されて刑務所で生活しなければなりません。
刑務所に収容されている間は、当然ながら仕事に通うことも、家族と日常的に過ごすこともできません。出所後の社会復帰も困難といわれており、人生設計が大きく狂ってしまうことになります。
職場や学校から処分を受ける可能性がある
傷害事件を起こして起訴されたことが職場や学校に発覚すれば、解雇や退学などの処分を受ける可能性があります。
多くの企業や学校では、就業規則や校則に「犯罪行為を行った場合は懲戒処分の対象とする」といった規定が設けられています。起訴された事実が判明すれば、これらの規定に基づいて処分が下されるケースは少なくありません。
特に公務員や教員、医療従事者など社会的信頼が重視される職業では、起訴されただけで職を失ったり、休職させられる可能性が高くなります。学生の場合も、退学処分を受ければ、その後の進学や就職に大きな支障をきたすでしょう。
傷害事件は示談なしでも不起訴になる?
示談が成立していない場合でも、傷害事件が不起訴になる可能性はあります。検察官は起訴・不起訴を判断する際、示談の有無だけでなく、事件の内容や被害の程度、犯行に至った動機、被疑者の反省状況など、さまざまな要素を総合的に考慮するからです。
ただし、示談なしの場合は起訴される可能性が高まることも事実。示談が成立していれば、被害者が加害者を許したという事実が検察官の判断に大きく影響しますが、示談なしではその材料がありません。そのため、他の事情で不起訴を目指す必要があります。
示談が成立していなくても、被害が軽微である、被害者にも落ち度がある、などの事情が認められる場合、検察官が起訴猶予として不起訴の判断をする可能性があります。
【注意】示談は必ず不起訴になるわけではない
ここで重要な注意点があります。示談が成立したからといって必ず不起訴になるわけではありません。
示談はあくまで不起訴を目指すための重要な材料の一つに過ぎず、最終的な判断は検察官が行います。たとえ示談が成立していても、以下のような場合は起訴される可能性があります。
- 被害が非常に重大で、社会的影響が大きい
- 計画的・悪質な犯行である
- 過去に同様の犯罪を繰り返している
- 真摯な反省が見られない
- 被害者の許しを得ていない(宥恕条項のない示談を行っている)
示談は不起訴を目指す上で非常に有効な手段ですが、それだけで安心できるものではありません。示談の内容をしっかりと精査し、不起訴を得るために有効的な内容になっているのか弁護士に確認しておくことが重要です。
傷害事件で示談なしで不起訴になり得るケース
示談が成立していない場合でも、不起訴処分になる可能性はあります。検察官が起訴するかどうかを判断する際、示談の有無以外にも考慮される要素があるためです。ここでは、示談なしでも不起訴になり得る代表的なケースを見ていきましょう。
被害者が負った怪我がかなり軽微
被害者が負った怪我が非常に軽微である場合、示談なしでも不起訴になる可能性があります。たとえば、軽い擦り傷や打撲程度で通院の必要もないような場合です。
傷害罪は成立していても、その程度が極めて軽く、社会的な影響も小さいと判断されれば、検察官が起訴猶予の処分を下すことがあります。起訴猶予とは、犯罪が成立していても、情状を考慮して起訴しないという判断のことです。
ただし、「軽微」と判断されるかどうかは、あくまで検察官の裁量によります。自分では軽いと思っていても、検察官が重大と判断すれば起訴される可能性もあるため、ご自身で判断するのではなく弁護士に相談するようにしましょう。
被害者にも大きな落ち度がある
被害者側にも大きな落ち度がある場合、示談なしでも不起訴になる可能性があります。たとえば、被害者が先に挑発してきた、暴力を振るってきたため正当防衛の要素がある、といったケースです。
こうした事情があれば、加害者側の責任が相対的に軽いと判断され、起訴猶予になることがあります。ただし、被害者に落ち度があったとしても、それが正当防衛として認められるほどの程度でなければ、傷害罪の成立自体は否定されません。
重要なのは、被害者の落ち度を立証するための証拠です。目撃者の証言や防犯カメラの映像など、客観的な証拠がなければ、主張が認められない可能性もあります。
傷害事件で示談なしだと処分が重くなる?
示談が成立していない場合、処分が重くなる可能性が高くなるでしょう。逆に、起訴前に示談ができなかったとしても、裁判が結審するまでに被害者と何らかの示談を締結することができれば、刑事裁判で言い渡される判決(処分)は示談がない場合よりも軽くなる可能性が高いです。
示談が成立しているということは、被害者が加害者を許したり、民事的な賠償が済んだり、賠償を約束していること等を意味します。検察官や裁判官はこの事実を重視し、「被害者も処罰を望んでいない」「加害者は誠意をもって対応した」と評価する傾向があります。
一方、示談なしの場合、以下のような不利な判断がされる可能性があります。
- 被害者が加害者を許していないと判断される:被害者の処罰感情が強いと見なされる
- 反省や誠意が不十分と評価される:示談交渉すら行っていない場合、被害者に対して謝罪の意思がないと判断されるリスクがある
- 再犯のおそれがあると見なされる:被害者への配慮が見られないことから、反省の意思が乏しく、社会復帰の姿勢に疑問を持たれる
示談なしでも不起訴になるケースはありますが、示談がある場合と比べれば、起訴される確率は明らかに高くなります。そのため、起訴前に示談して不起訴を目指すのがベストですが、起訴までに示談が間に合わない場合でも刑事裁判中に示談できれば、その後の判決(処分)が減軽される可能性が高くなるため、傷害事件の刑事弁護活動で被害者との示談は最も有効的な手段といえるでしょう。
傷害罪で被害者から示談を拒否された場合の対処法
被害者から示談を拒否されたからといって、諦める必要はありません。示談交渉がうまくいかなかった場合でも、取れる対処法はいくつかあります。ここでは、示談を拒否された際の具体的な対応策を見ていきましょう。
弁護士に示談交渉を依頼する
まずご自身で示談しようとして被害者が示談を拒否している場合、弁護士に示談交渉を依頼することで状況が変わる可能性があります。被害者が加害者本人やその家族との直接交渉を拒んでいても、弁護士という第三者が介入することで、交渉のテーブルについてもらえるケースは少なくありません。
被害者が示談を拒否する理由はさまざまです。加害者への怒りや恐怖心から直接会いたくない、提示された示談金の額に納得できない、示談の内容や効果がよく分からず不安、といった事情が考えられます。
弁護士が間に入ることで、以下のようなメリットがあります。
- 被害者の心理的負担が軽減され、冷静に話し合える
- 法的に適切な示談金の額を提示できる
- 示談書の内容を法的に正確に作成できる
- 捜査機関に対して示談交渉の経過を適切に報告できる
一度拒否された示談交渉でも、弁護士を通じて再度アプローチすることで、成立する可能性は十分にあります。
供託・贖罪寄付をして反省を示す
被害者が示談に応じてくれない場合、供託や贖罪寄付という方法で反省の意思を示すことができます。
供託とは法務局に金銭を預ける制度のことです。被害者が示談金の受け取りを拒否している場合でも、供託をすることで「賠償の意思はある」ことを客観的に示せます。供託された金銭は、被害者がいつでも受け取ることができる状態になります。
贖罪寄付とは犯罪被害者支援団体などに寄付を行うことです。被害者本人に直接賠償できない場合でも、社会貢献を通じて反省の気持ちを形にすることができます。
これらの方法は、示談が成立しない場合の次善策となります。検察官や裁判官に対して、「誠意をもって対応しようとした」「反省の態度が見られる」という評価を得られる可能性があるでしょう。ただし、供託や贖罪寄付を行うタイミングや方法については、弁護士に相談することをおすすめします。
示談を拒否された場合に弁護士に依頼するメリット
被害者から示談を拒否されたとき、弁護士に依頼することで得られるメリットは数多くあります。法的な知識と経験を持つ専門家のサポートは、不起訴を目指す上で非常に有効です。ここでは、弁護士に依頼する具体的なメリットを詳しく見ていきましょう。
代理人弁護士として被害者と改めて示談交渉できる
弁護士が代理人として示談交渉を行うことで、一度拒否された交渉が再開できる可能性があります。被害者が加害者本人との接触を拒んでいても、弁護士という第三者であれば話を聞いてもらえるケースは多いです。
弁護士は法的な知識をもとに、適切な示談金の額や示談条件を提示できます。感情的になりがちな当事者間の交渉と違い、冷静かつ客観的な話し合いが可能になるでしょう。
また、被害者も弁護士を通じて交渉することで、安心して意見を伝えられるようになります。示談の法的効果や内容について専門家から説明を受けられるため、納得した上で合意に至りやすくなるのです。
示談交渉の経過を捜査機関に報告できる
弁護士は警察や検察などの捜査機関に対して、示談交渉の経過や状況を適切に報告できます。この報告は、不起訴処分を得るために非常に重要です。
たとえ示談が成立していなくても、「弁護士を通じて誠実に交渉を続けている」「適切な示談金を提示している」といった事実を捜査機関に伝えることで、反省の態度や誠意が評価される可能性があります。
また、被害者側の事情で示談が難しい場合にも、その経緯を説明することで、加害者側の努力が正当に評価されるでしょう。捜査機関との適切なコミュニケーションは、素人では難しい部分も多く、弁護士の専門性が活きる場面です。
供託・贖罪寄付に関する相談ができる
供託や贖罪寄付を行うべきかどうか、またそのタイミングや方法について、弁護士から専門的なアドバイスを受けられます。
供託や贖罪寄付は示談が成立しない場合の有効な対処法ですが、適切に行わなければ効果が薄れてしまいます。たとえば、供託の手続きを誤ると法的に無効になる可能性もありますし、贖罪寄付の金額や寄付先の選択を誤ると、誠意が伝わらないこともあるでしょう。
弁護士は、事件の内容や被害の程度に応じて、最も効果的な方法を提案してくれます。また、供託や贖罪寄付を行ったことを捜査機関に適切に報告し、不起訴処分につなげるための活動もサポートしてくれるはずです。
捜査機関に処分意見を主張できる
示談が成立しなかった場合でも、弁護士は検察官に対して不起訴を求める意見書を提出できます。これを「終局処分に対する意見」と言います。
終局処分に対する意見書では、以下のような内容を主張します。
- 被害が軽微であること
- 被害者にも落ち度があったこと
- 加害者が深く反省していること
- 示談またはそれに代わる供託や贖罪寄付を行ったこと
- 再犯のおそれがないこと
これらの事情を法的に整理し、説得力のある形で検察官に伝えることで、不起訴処分を得られる可能性が高まります。素人が自分で意見書を作成するのは非常に難しく、弁護士の専門知識が不可欠であることは言うまでもありません。
【事務所紹介】傷害事件に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件の弁護活動を中心に取り扱う法律事務所です。
刑事事件・少年事件は一般の民事事件や行政事件とは内容や担当機関が大きく異なっているため、刑事事件・少年事件の専門知識と弁護活動が必要になります。
弊所は刑事事件・少年事件の刑事弁護活動を扱う実績豊富な弁護士が、最初の相談から捜査・裁判終了による事件解決まで一貫して、丁寧に対応致します。
弊所の特徴①:24時間無料法律相談受付
弊所では初回の法律相談を無料でご案内しています。ご予約の際は弊所フリーダイヤルにてお待ちしております。
なおフリーダイヤルについては、日中は仕事をしているので夜や早朝しか電話する時間がないといった方でもご安心してご利用いただけるよう24時間年中無休で対応中。ご心配な方は何時でもお気軽にお電話ください。
弊所の特徴②:安心の即日・迅速対応
北は北海道の札幌、南は九州の福岡まで、全国の主要都市12か所に事務所を設けており、日本全国に対応している点も弊所の強みです。
法律相談についてはお客様のご希望の日時でご予約が可能、また弁護士を派遣する初回接見サービスについてはご予約いただいて、最短当日に弁護士を派遣することができます。
今すぐ相談したい、今すぐ活動を開始して欲しいという方のご希望に応えることができる体制を整えておりますのでご安心してご相談ください。
弊所の特徴③:刑事事件に強い弁護士が多数在籍
弊所は開設して10年以上、刑事事件を主に扱っている法律事務所です。
傷害事件のような被害者の存在する事件においては、被害者と示談することができるかどうかが、その後の刑事処分に絶大な影響を及ぼしますが、弊所では、刑事事件における示談の経験が豊富な弁護士による活動をお約束することができます。
刑事事件の弁護活動を熟知した弁護士による、弁護活動を受けることで、きっとご安心していただくことができるでしょう。
弊所の特徴④:安心明確な料金体系
ご契約前に、着手金、報酬金、実費日当等の弁護士費用について明確にし、お客様に納得していただけるまで丁寧に説明させていただいております。
また、弁護士費用についてお客様が不安を感じないように、契約書に弁護士費用一覧表を添付させていただいております。
料金詳細については弊所HPをご覧ください▼
【解決実績】示談が成立した傷害事件を紹介
ここでは実際に事務所が依頼を受けた傷害事件で、どのような弁護活動を行ったか紹介します。
事例①:同僚に対する傷害事件
職場の人たちが参加した宴席において、酒に酔い、些細なことから口論となった同僚に対して、顔面を殴打する暴行を加え、顔面を骨折させる重傷を負わたというケースです。
同僚が警察に被害届を提出したことから傷害罪で警察に逮捕されてしまいましたが、弁護士が勾留期間中に被害者と示談したことから不起訴処分となりました。
被害者が顔面を骨折するという重傷を負っていることから、示談が成立したとしても起訴を免れない可能性がありましたが、弁護士が作成した終局処分に対する意見書を検察官に提出したことが功を奏し、不起訴処分の獲得に成功しています。
またこの事件では、勾留期間中に示談を締結したことから、勾留満期前に釈放されており拘束期間を短縮することにも成功しました。
事例②:隣人トラブルからの傷害事件
隣人から車の駐車方法について文句を言われたことから口論となり、最終的に隣人に突き飛ばす等の暴行を加え、全治数週間の傷害を負わせてしまったというケースです。
隣人が警察に被害届を提出したことから、隣人に謝罪しようとしましたが、謝罪には一切応じてくれないとのことでした。そこで、担当弁護士が本人に代わって隣人に対して謝罪を申し入れたところ、話を聞いてもらうことができ、最終的には謝罪を受け入れてもらい、宥恕条項のある示談を締結することができました。
その後、本件では不起訴処分の獲得に成功しています。
傷害罪の起訴率は約3割|示談なしだと起訴されることも
傷害罪の起訴率は約30%という統計があります。これは、10件の傷害事件のうち約3件が起訴され、残りの7件は不起訴処分になっていることを意味します。
示談が成立している場合、不起訴になる可能性は大きく高まります。一方、示談なしの場合は起訴される確率が上がることも事実です。検察官は示談の有無を重要な判断材料としており、示談がないことで被害者の処罰感情が強いと判断されたり、反省が不十分と評価されたりするリスクがあることを理解しておかなければなりません。
他方、示談なしでも不起訴になる可能性があることも理解しておかなければなりません。被害が極めて軽微である、被害者にも大きな落ち度がある、といった事情があれば、起訴猶予の処分を受けられる可能性もあるでしょうから、まずは弁護士に相談することをお勧めします。
最も重要なのは、早い段階で適切な対応を取ることです。被害者との示談交渉を進めること、示談が難しい場合は供託や贖罪寄付を検討すること、弁護士に相談して専門的なサポートを受けること。これらの対応が、不起訴を目指す上での鍵となります。
傷害事件を起こしてしまった場合、一刻も早く弁護士に相談し、最善の対処法を見つけることが大切です。
暴行罪は示談なしでも不起訴になる?示談なしだと処罰が重くなる?

暴行事件を起こしてしまった—。
被害者との示談が成立せず、このまま起訴されて前科がついてしまうのか、不安を抱えていませんか?「示談しないと必ず刑事処分を受けるのか」「示談できなければ重い処罰になるのか」と悩んでいる方も多いはずです。
実は、暴行罪では示談なしでも不起訴になるケースがあります。この記事では、暴行罪の刑罰から、示談なしで不起訴になる可能性、示談を拒否された場合の対処法まで詳しく解説します。適切な対応を知ることで、今後の見通しが立てられるでしょう。
暴行罪の刑罰
暴行罪は、刑法第208条で「暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときは、2年以下の拘禁刑若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する」と定められています。殴る蹴るといった行為だけでなく、物を投げつける、胸ぐらをつかむといった有形力の行使も暴行に該当します。
なお、令和7年6月の刑法改正により、懲役刑と禁錮刑が「拘禁刑」に一本化されました。拘禁刑では、刑務作業が義務ではなく改善更生のための処遇として位置づけられます。この変更により、刑罰の内容自体は変わりませんが、受刑者の処遇方法が柔軟になるでしょう。
暴行罪の刑罰は比較的軽いものの、前科がつけば就職や資格取得に影響が出る可能性があります。そのため、不起訴処分を目指すことが重要になってくるのです。
暴行罪は示談なしでも不起訴になる?
示談は、検察官の刑事処分の判断における重要な要素です。基本的には、示談が成立していれば不起訴になる可能性が高まり、示談が成立しなければ、起訴される、または略式命令によって罰金処分となる可能性が高いと言えます。
暴行事件の内容との関連で言えば、例えば、暴行の程度が重い、常習性がある、被害者の処罰感情が強いといったケースでは、示談がないと起訴リスクが高まるでしょう。示談は被害者との関係修復を示す最も有効な手段であり、その有無は処分に大きく影響するのです。
他方、暴行罪のような比較的軽微な犯罪においては、被害者との示談なしでも不起訴になるケースはあり得ます。検察官は事件の内容、被疑者の反省態度、被害者の処罰感情などを総合的に判断して処分を決定します。示談が成立していれば不起訴になる可能性は高まりますが、示談がすべてではありません。
では、どのような状況があれば示談なしでも不起訴になる可能性があるでしょうか?事件の軽重、反省の示し方、事件の経緯などが判断材料になります。次の章で具体的なケースを見ていきましょう。
【注意】示談できれば必ず不起訴になるわけではない
示談の有無は、検察官の処分判断において極めて重要な要素です。示談が成立していれば不起訴になる可能性は大幅に高まります。
ただし、示談が成立したからといって、必ず不起訴になるとは限りません。
示談はあくまで被害者との民事上の和解であり、刑事処分を決めるのは検察官です。たとえば、暴行の程度が著しく悪質である場合、複数回の前科がある場合、組織的な犯行である場合などは、示談が成立していても起訴される可能性があります。仮に示談が成立していても、社会的な影響や再犯防止の観点から刑事責任を問う必要があると判断されるケースもあり得ます。
それゆえ、「示談=不起訴確定」と過信せず、弁護士に相談して事件の性質を正確に把握してもらい、慎重かつ適切な対応をすることが大切です。
暴行事件における示談なしで不起訴になるケース
示談なしでも不起訴になるのは、どのようなケースでしょうか?ここでは過去に実例のあった3つのパターンを紹介します。事件の状況によっては、示談がなくても検察官が起訴を見送ることがあるのです。
自分の事件がこれらのケースに当てはまるかどうかを確認してみましょう。ただし、最終的な判断は検察官が行うため、該当するからといって必ず不起訴になるとは限りません。あくまで可能性の話として理解しておく必要があります。
事件内容が軽微なもの
暴行の程度が極めて軽く、被害も小さい場合は示談なしでも不起訴になることがあります。
具体的には、一度軽く肩を押した程度、服を引っ張っただけで怪我もなかった、口論の末に一瞬手が触れた程度といった事案です。このような軽微な暴行では、被害者に実質的な損害がほとんど生じていないため、刑事処分の必要性が低いと判断されます。初犯であり、前科前歴がない場合はさらに不起訴の可能性が高まるでしょう。
ただし「軽微かどうか」の判断は難しいもの。自分では軽いと思っていても、捜査機関は違う見方をすることもあります。弁護士に相談して客観的な評価を受けることが大切です。
示談以外の方法で反省を示している
示談が成立していなくても、他の方法で十分に反省を示していれば不起訴になる可能性があります。
たとえば、被害者に対して真摯に謝罪の手紙を送っている、弁護士を通じて謝罪の意思を伝えている、供託や贖罪寄付を行っている、カウンセリングを受けたりして、再発防止のための具体的な取り組みを始めているといったケースです。
検察官は被疑者の反省態度も起訴・不起訴の判断要素として考慮します。形式的な示談がなくても、実質的に反省し更生の意欲があると認められれば、起訴猶予として不起訴処分になることも少なくありません。
こうした対応は弁護士のアドバイスを受けながら進めるのが効果的。自己流では逆効果になることもあるため、専門家の助言を得ましょう。
被害者側にも非がある
事件の発生について被害者側にも一定の落ち度がある場合、示談なしでも不起訴になることがあります。
たとえば、被害者が先に挑発行為をしていた、被害者も暴力を振るおうとしていた、双方が口論をエスカレートさせた結果として暴行に至ったといった状況です。完全な一方的暴行ではなく、喧嘩両成敗的な側面がある事案では、刑事責任が軽減されることがあります。被害者にも過失や不適切な行動があったと認められれば、処罰の必要性が低下するのです。
ただし「被害者にも非がある」と主張する際は慎重に。事実に基づかない主張は逆効果ですし、被害者を更に刺激してしまう恐れもあります。弁護士と相談の上、適切に伝えることが求められます。
暴行罪で示談なしだと処罰が重くなる?
示談なしの場合、処罰が重くなる可能性は確かに存在します。理由を説明しましょう。
示談は被害者の被害回復と加害者の謝罪・反省を形にしたものです。示談が成立していれば「被害者が許している」「損害を賠償した」という事実が、検察官や裁判官の判断に有利に働きます。逆に示談がない場合、被害者の処罰感情が残っていると判断され、起訴される可能性や刑罰が重くなる可能性が高まるのです。
具体的には、不起訴になるはずだった事案が起訴される、罰金刑で済むはずが正式裁判になる、執行猶予がつかず実刑になるといったリスクが考えられます。示談の有無は量刑に直結する重要な要素。示談なしでも不起訴になる可能性はあるものの、示談があった方が明らかに有利であることは間違いありません。
したがって、可能な限り示談交渉を試みることが推奨されます。被害者が示談を拒否している場合でも、諦めずに対応策を検討すべきでしょう。
暴行罪で被害者から示談を拒否された場合の対処法
被害者から示談を拒否されてしまった—。そんな状況でも諦める必要はありません。ここでは示談を拒否された場合の具体的な対処法を紹介します。
示談交渉は一度で成功するとは限りません。タイミングや交渉の仕方を変えることで、拒否されていた示談が成立することもあります。また、示談以外の方法で反省の意思を形にし、処分に反映させることも可能です。適切な対応を知っておくことが、不起訴や軽い処分を目指す上で重要になります。
弁護士に示談交渉を依頼する
被害者が本人との示談を拒否していても、弁護士が代理人として交渉することで示談が成立するケースは少なくありません。
被害者が加害者本人との接触を恐れている、感情的になって冷静な話し合いができない、示談金の適正額が分からず不安といった理由で示談を拒否していることがあります。このような場合、第三者である弁護士が間に入ることで、被害者は安心して交渉に応じられるようになります。弁護士は適正な示談金額を提示し、法律的な観点から説明できるため、被害者の不安を解消しやすいのです。
また、弁護士は交渉のタイミングや方法についても豊富な経験を持っています。一度拒否されても、時間をおいて再度交渉することで成功することもあるでしょう。専門家に任せることで、示談成立の可能性が大きく高まります。
供託・贖罪寄付をして反省を示す
被害者が示談に応じない場合でも、供託や贖罪寄付という方法で反省の意思を形にすることができます。
供託とは、法務局に示談金相当額を預ける制度です。被害者が受け取りを拒否している場合でも、金銭的な誠意を示すことができます。検察官や裁判官は供託の事実を評価し、処分判断の材料にします。一方、贖罪寄付とは、犯罪被害者支援団体などに寄付を行うことで反省の意思を示す方法です。被害者個人への賠償ではありませんが、社会的な償いとして認められます。
これらの方法は示談ほど強力ではありませんが、「反省し更生しようとしている」という姿勢を示せる有効な手段。何もしないよりも、処分に良い影響を与える可能性があります。ただし、供託や贖罪寄付を行うべきかどうか、金額はいくらが適切かといった判断は専門的なため、弁護士に相談して決めることが重要です。
示談を拒否された場合に弁護士に依頼するメリット
示談を拒否された場合、弁護士に依頼することで多くのメリットが得られます。ここでは具体的なメリットを4つ紹介しましょう。
弁護士は刑事事件の専門家として、示談交渉だけでなく刑事手続き全般をサポートします。示談がうまくいかない場合でも、不起訴や軽い処分を目指すための様々な手段を講じることができるのです。早い段階で弁護士に相談することで、選択肢が広がります。
代理人弁護士として被害者と改めて示談交渉できる
前述の通り、弁護士が代理人として交渉することで、被害者が態度を変える可能性があります。
本人が直接交渉すると感情的なもつれが生じやすく、建設的な話し合いが難しくなります。しかし、弁護士という第三者が介入することで、被害者は冷静に対応できるようになるのです。弁護士は法的知識に基づいて適正な示談条件を提示し、被害者の疑問や不安に丁寧に答えます。「きちんとした対応をしてもらえる」という安心感が、示談交渉の再開につながるでしょう。
また、弁護士は交渉のタイミングも見極めます。被害者の感情が落ち着くのを待つ、捜査の進展に応じて交渉する、適切な時期を選ぶことで成功率が高まります。
示談交渉の経過を捜査機関に報告できる
弁護士は示談交渉の経過や状況を、警察や検察といった捜査機関に適切に報告できます。
たとえ示談が成立しなくても、「誠実に交渉を試みた」「被害者が拒否したため成立しなかった」という事実を伝えることが重要です。検察官は処分を決める際に、被疑者の事後的な対応を考慮します。示談交渉を試みたこと自体が反省の証として評価されるのです。
個人で交渉の経過を報告しようとしても、どのように伝えればよいか分かりませんし、適切に評価されないこともあります。弁護士から専門的な立場で報告することで、捜査機関に正確に伝わり、処分に反映される可能性が高まるでしょう。
供託・贖罪寄付に関する相談ができる
供託や贖罪寄付を行うべきか、行う場合はどれくらいの金額が適切かといった判断は、専門的な知識と経験が必要です。
金額が少なすぎれば誠意が伝わらず、多すぎれば経済的な負担が重くなります。また、供託の手続きは法的に複雑で、間違えると無効になることもあります。弁護士に相談すれば、事件の内容や被害の程度に応じた適切な金額をアドバイスしてもらえますし、手続きもサポートしてもらえるのです。
贖罪寄付についても、どの団体に寄付すべきか、寄付の証明をどう捜査機関に提出するかなど、細かいポイントがあります。弁護士の助言を受けることで、これらの対応を効果的に行えるでしょう。
捜査機関に処分意見を主張できる
示談が成立しなかった場合でも、弁護士は検察官に対して不起訴処分を求める意見書を提出できます。
意見書では、事件が軽微であること、被疑者が深く反省していること、供託や贖罪寄付を行ったこと、前科がないこと、再犯の恐れがないことなどを法的な根拠とともに主張します。検察官はこうした意見も考慮して処分を決定するため、弁護士の主張が不起訴につながることもあるのです。
起訴された場合でも、弁護士は裁判で執行猶予や罰金刑を求める弁護活動を行います。法廷での主張、証拠の提出、情状証人の手配など、専門的な対応によって刑罰の軽減を目指せます。示談がなくても、できる限りの弁護活動を尽くすことが重要です。
【事務所紹介】暴行事件に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑罰(刑事責任)が問題になる刑事事件を中心的に取り扱っている、暴力犯罪事件の刑事弁護実績が豊富な法律事務所です。
暴力犯罪事件は、被害を受けた被害者がすぐに警察に通報することによって、現行犯逮捕や緊急逮捕をされるケースが多い傾向にあります。また、加害者の被害者に対する更なる暴行や威迫等によって刑事手続きを阻害されないよう、逮捕に引き続いて被疑者の身体拘束をする「勾留」が決定される可能性が高い傾向もあります。
このような暴力犯罪事件では、示談をするのかしないのか、示談をしない、あるいは示談できない場合には、どのように情状主張をするべきかについて、暴力犯罪事件に詳しい弁護士に頼むことが非常に大切です。
弊所の特徴①:24時間無料法律相談受付
弊所では刑事事件に関する初回相談は全て無料となっています。
前述のとおり、暴力犯罪事件は、被害を受けた被害者がすぐに警察に通報することによって、現行犯逮捕や緊急逮捕をされるケースが多い傾向にあります。また、加害者の被害者に対する更なる暴行や威迫等によって刑事手続きを阻害されないよう、逮捕に引き続いて被疑者の身体拘束をする「勾留」が決定される可能性が高い傾向もあります。
暴力犯罪事件で逮捕されている場合はもちろんのこと、逮捕されていない場合でも、今後の刑事手続きの流れ、刑事処分の見通し、対応・解決方法、不安や心配事、疑問点など弁護士が丁寧に説明いたします。どんなことでもお気軽にご相談ください。
弊所の特徴②:安心の即日・迅速対応
土日祝日、夜間でも相談・接見(面会)・出頭同行サービスを受け付けております。
お急ぎの方につきましては、お電話を頂いてから24時間以内に相談・接見・出頭同行などの各種弁護サービスを提供しています。弁護士の予定が空いていれば、事案によって電話口で事情をお伺いしてからすぐに相談・接見・出頭同行サービスを受けていただくことも可能です。
弊所の特徴③:経験豊富な弁護士が多数在籍
暴力犯罪事件は、被害を受けた被害者がすぐに警察に通報することによって、現行犯逮捕や緊急逮捕をされるケースが多く、かつ、逮捕後に勾留が決定し、身柄拘束が長期化する可能性も非常に高い犯罪類型です。
弊所では逮捕・勾留された被疑者の方に対して「初回接見サービス」を提供しております。刑事事件の弁護活動経験が豊富な弁護士が留置されている留置所に接見に行って、被疑事実の確認や本人の認識を確認するとともに、今後の捜査の流れ等を説明したり、助言を与えることができます。
また、接見内容を踏まえた上で、ご依頼者様に対し、暴力犯罪事件の流れや刑事処分の見通しを丁寧に説明いたします。
初回接見サービスについて詳しく知りたい方はこちらから▼
弊所の特徴④:安心明確な料金体系
弁護士委任契約の説明にあたっては、事前に「弁護士費用一覧」という明確な料金体系をご説明し、十分にご納得いただいてから正式にご契約を結ぶ手順となっております。
「弁護士費用一覧」に記載のない料金は一切いただきませんのでご安心ください。
料金詳細については詳しく知りたい方はこちらから▼
【解決実績】不起訴処分を獲得した暴行関連事件を紹介
ここでは実際に事務所が依頼を受けた暴行事件で、どのような弁護活動を行ったか紹介します。
事例①:営業先とのトラブルによる暴行事件
営業先の顧客と口論となり、腕を掴む等の暴行をした疑いで逮捕されたというケースです。暴行を受けた相手が警察に通報し、現場に臨場した警察官によって逮捕されています。
担当弁護士は、本人は事実を全面的に認めており、かつ反省もしていること、配偶者による身元引受と生活の監督が期待できる点を意見書にまとめて提出して早期釈放を目指しました。結果、逮捕に引き続いて勾留されることなく釈放され、在宅事件へ切り替わっています。
その後、弁護士を通じて被害者に謝罪と賠償をしたい旨を伝え、交渉の末、本件については刑事処罰を求めないという宥恕条項を含む示談の締結に成功しました。
示談が成立し、弁護士が起訴する必要がなくなったと主張する意見書を検察官に提出した結果、今回の暴行被疑事件について、不起訴処分を獲得することができました。
事例②:対集団との喧嘩状態となった傷害事件
同じクラブ活動に所属している複数の男性集団に喧嘩をしかけられ応戦し、相手の一人を負傷させてしまったというケースです。
弊所に法律相談があった時点で捜査機関の捜査はある程度進んでおり、すでに検察官送致(いわゆる書類送検)されており、担当検察官から「略式命令による罰金刑を検討している」と言われていました。
本ケースは相手集団からの暴行を受けた流れで応戦せざるを得なくなったのであり、安易に自分の非を認めて示談を持ちかけることは悩ましい状況でした。
弁護士は本人の主張や思いを最大限に汲み取り、被害者に対する示談をすることなく、不起訴処分をすることが妥当とする意見書を提出し、緩やかな処分を働きかけました。結果として、被害者との示談なしで(示談交渉を持ちかける働きかけをすることなく)、不起訴処分を獲得することに成功しています。
【お客様の声】ご依頼者様から頂いた感謝の手紙
実際にご依頼者様から頂いた感謝の手紙をご紹介します。
※解決実績とお客様の声は必ずしも同じ事件とは限りません。



暴行罪は示談なしでも不起訴になる可能性はある
ここまで見てきたように、示談できるに越したことはありませんが、暴行罪は示談なしでも不起訴になる可能性があります。事件の内容が軽微である、被疑者が十分に反省している、被害者側にも落ち度があるといった事情があれば、示談がなくても検察官が起訴を見送ることがあるのです。
もちろん、示談の有無は処分に大きく影響します。示談がある方が不起訴になる可能性ははるかに高く、示談なしの場合は起訴リスクや処罰が重くなるリスクが高まることも事実。そのため、可能な限り示談交渉を試みることが推奨されます。
被害者から示談を拒否された場合でも、諦める必要はありません。弁護士に依頼することで示談交渉を再開できる可能性がありますし、供託や贖罪寄付といった代替手段もあります。早い段階で弁護士に相談し、適切な対応を取ることが不起訴や軽い処分を実現する鍵となるでしょう。暴行事件でお悩みの方は、まず専門家に相談してみることをお勧めします。
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