暴力事件・粗暴犯とは

【暴力事件・粗暴犯とは】

粗暴犯とは,暴力によって他人に損害を与えた犯罪者をいい,警察白書によれば,暴行・傷害・脅迫・恐喝・凶器準備集合の罪を犯したものをいうとされています。

暴力事件とは,暴力をはたらいたことで騒ぎとなった出来事や,暴行・傷害などの疑いで起訴された出来事などを指します。

暴力事件・粗暴犯の罪を犯した場合,各刑罰法規に従い,刑罰が科せられることになります。

 

【暴力事件・粗暴犯の種類】

暴力事件・粗暴犯には,警察白書の定義する傷害・脅迫・恐喝・凶器準備集合などの種類があり,これらは刑法により定められています。

また,銃砲刀剣類所持等取締法(以下,「銃刀法」といいます。)や軽犯罪法などにも暴力事件・粗暴犯に類似した行為について処罰規定が定められています。

 

1 刑法上の暴力事件・粗暴犯

199条 殺人罪 死刑又は無期若しくは5年以上の懲役
236条 強盗罪 5年以上の有期懲役
240条前段 強盗致傷(傷害)罪 無期又は6年以上の懲役
240条後段 強盗致死(殺人)罪 死刑又は無期懲役
241条前段 強盗強姦罪 無期または7年以上の懲役
241条後段 強盗強姦致死罪 死刑または無期懲役
176条 強制わいせつ罪 6月以上10年以下の懲役
177条 強姦罪 3年以上の有期懲役
181条1項 強制わいせつ致死傷罪 無期又は3年以上の懲役
181条2項 強姦致死傷罪 無期又は5年以上の懲役
95条 公務執行妨害罪 3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金
105条の2 証人等威迫罪 1年以下の懲役又は20万円以下の罰金
204条 傷害罪 15年以下の懲役又は50万円以下の罰金
205条 傷害致死罪 3年以上の有期懲役
208条 暴行罪 2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金
又は拘留若しくは科料
208条の3 凶器準備集合罪 2年以下の懲役又は30万円以下の罰金
220条 逮捕監禁罪 3月以上7年以下の懲役
222条 脅迫罪 2年以下の懲役又は30万円以下の罰金
223条 強要罪 3年以下の懲役
234条 威力業務妨害罪 3年以下の懲役又は50万円以下の罰金
249条 恐喝罪 10年以下の懲役
260条 建造物等損壊罪 5年以下の懲役        

 

2 刑法以外の暴力事件・粗暴犯法規

・銃刀法違反
拳銃などの単純所持   1年以上10年以下の懲役,
拳銃などが2つ以上のときは1年以上15年以下の懲役
拳銃などの輸入     3年以上の懲役
刃物の携帯       2年以下の懲役または30万円以下の罰金

・軽犯罪法
いずれも拘留または科料
1条2号  正当な理由のない凶器の所持
1条11号 相当な注意を怠り他人の身体に害を及ぼす虞のある場所に物を投げ,注ぎ,又は発射した場合
1条13号 公共の場所で多数の人に対して著しく粗野若しくは乱暴な言動で迷惑をかけた場合

・暴力行為等処罰に関する法律

  1. 団体もしくは多衆の威力を示し,団体もしくは多衆を仮装して威力を示し又は兇器を示しもしくは数人共同して刑法 第208条(暴行罪),第222条(脅迫罪),第261条(器物損壊罪)の罪を犯した場合
    …3年以下の懲役又は30万円以下の罰金
  2. 銃砲又は刀剣類を用いて人の身体を傷害した場合 
    …1年以上15年以下の懲役
  3. 常習として刑法第204条(傷害罪),第208条(暴行罪),第222条(脅迫罪)又は第261条(器物損壊罪)を犯して人を傷害した場合
    …1年以上15年以下の懲役

    その他の場合
    …3月以上5年以下の懲役に処する。

  4. 財産上不正の利益を得又は得させる目的をもって第1条の方法により面会を強請し又は強談威迫の行為をした場合や常習として理由なく面会を強請し又は強談威迫の行為をした場合
    …1年以下の懲役又は10万円以下の罰金

 

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