傷害罪の初犯は釈放されやすい?逮捕後の流れや早期釈放のポイント

公開日:2026-08-27

傷害罪による刑事事件を起こしたとしても初犯であれば逮捕されたとしてもすぐに釈放されると思っている方もいるのではないでしょうか。

しかし、初犯だからといって必ず釈放されるとは限りません。事件の内容や被害者との示談が成立しているかが早期釈放の重要なポイントになります。

本記事では、傷害罪の初犯における早期釈放のポイントについて解説していきます。傷害罪で逮捕された後の流れや実際に依頼を受けた傷害事件の解決実績についても解説していきますので、ぜひ参考にしてください。

傷害罪は初犯でも逮捕される?

「初犯だから逮捕されないだろう」と思っていませんか?ただ、必ずしもそうとはいえません。傷害罪は初犯であっても、被害者の怪我の程度や事件の状況によっては警察に逮捕される可能性があります。

逮捕されるかどうかは、前科の有無だけで判断されるわけではありません。被害の深刻さ、証拠隠滅のリスク、逃亡のおそれなど、さまざまな要素を総合的に判断して決定されます。

一方で、初犯であることは、捜査機関が逮捕・勾留の必要性を判断する際の有利な事情のひとつにはなります。事件の内容が軽微で、本人が自ら出頭するなどの誠実な対応をとっていれば、逮捕を回避できるケースもあります。ただし、逮捕されるかどうかは警察・検察の判断によるので注意してください。

傷害罪の刑罰

傷害罪は、刑法第204条に規定されています。条文は次のとおりです。

「人の身体を傷害した者は、15年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金に処する。」

かつては「懲役・禁錮」という区分がありましたが、令和7年(2025年)6月施行の法改正により、これらは「拘禁刑」に一本化されました。拘禁刑では、受刑者の改善更生を目的とした指導や作業を組み合わせることが可能とされています。

刑の上限は15年以下の拘禁刑と重く設定されていますが、実際の量刑は被害の程度、事件の態様、示談の有無など、さまざまな事情を考慮して決まります。初犯で被害が軽微な場合は、有罪判決となっても執行猶予や罰金で済むことも少なくありません。

傷害罪で逮捕された後の流れ

傷害罪で逮捕された後は、法律で定められた手続きに従って処理が進んでいきます。逮捕から判決まで、どのような流れをたどるのかを事前に把握しておくことが、適切な対応につながります。各段階での時間的な制約や、何が行われるかを順を追って確認しましょう。

逮捕による身体拘束|48時間

逮捕されると、まず警察署に連行されます。ここから最大48時間、警察による取り調べが行われます。この段階では、被疑者は外部との連絡が大幅に制限され、家族でも面会できないことがほとんどです。

48時間以内に、警察は事件を検察官に送致するかどうかを判断します。事件の内容が軽微で、留置の必要がないと判断された場合は、この段階で釈放されることもあります。逆に送致された場合は、次のステップへと進みます。

検察官による勾留請求|24時間

警察から事件の送致を受けた検察官は、24時間以内に「勾留請求」をするかどうかを判断します。勾留請求とは、被疑者をさらに長期間拘束することを求める手続きです。

検察官が「身体拘束を続ける必要がない」と判断した場合は、この時点で釈放されます。一方、証拠隠滅や逃亡のリスクがあると判断されれば、裁判官に勾留を請求します。裁判官が請求を認めるかどうかは、個別の事情によります。

勾留決定による身体拘束|最長20日間

裁判官が勾留請求を認めると、まず10日間の勾留が決定されます。さらに検察官が必要と判断すれば、もう10日間の延長が請求でき、最大で合計20日間、身体を拘束されることになります。

この期間中、検察官は捜査を続けながら、起訴するかどうかを最終的に判断します。なお、勾留に対しては「準抗告」という不服申し立て手続きがあり、弁護士を通じて早期釈放を求めることも可能です。

検察官による終局処分(起訴・不起訴)

勾留期間満了までに、検察官は「起訴」か「不起訴」かの終局処分を下します。不起訴となれば即日釈放となります。示談の成立や被害が軽微であることは、不起訴の判断に大きく影響します。

一方、起訴された場合は刑事裁判へと進みます。起訴には主に「正式起訴」と「略式起訴」があります。どちらになるかは、事件の内容や被疑者の態度などによって異なります。

略式起訴(罰金)・刑事裁判

略式起訴とは、正式な裁判を開かずに書面だけで審理し、罰金刑を科す手続きです。被疑者が同意した場合に限り適用され、通常は起訴後すぐに手続きが完了するため、身体は釈放されます。

正式起訴された場合は、法廷での刑事裁判が始まります。起訴から第一回公判まで通常1〜2か月程度かかり、裁判が複数回開かれて最終的に判決が言い渡されます。裁判中も、保釈が認められれば身体が解放される場合があります。弁護士に保釈請求を依頼することが、この段階でも重要です。

傷害罪の初犯は釈放されやすい?

結論から言えば、初犯であることは釈放・不起訴の判断において有利に働きます。前科がないということは、「重い刑罰を受ける可能性が低いため逃亡の可能性が低い」「再犯者に比べて犯罪傾向が進んでいない」と判断されやすいためです。再犯者と比較すれば、初犯者が釈放される可能性は相対的に高いといえます。

ただし、「初犯なら必ず釈放される」という保証はありません。被害者が重傷を負っている場合、凶器を使用した悪質な事件の場合、証拠隠滅や逃亡のリスクが高いと判断された場合などは、初犯であっても勾留・起訴される可能性があります。

傷害罪における早期釈放のポイント

早期釈放を目指すうえで、押さえておきたいポイントがいくつかあります。逮捕後の対応次第で、釈放の可能性は大きく変わります。感情的にならず、冷静に一つひとつの対策を講じることが求められます。以下に、特に重要な4つのポイントを解説します。

被害者の怪我が軽微

被害者の怪我が軽微であることは、釈放の可能性を高める大きな要素です。全治数日程度の打撲や軽い擦り傷など、医療的な処置が最小限で済む場合は、事件の重大性が低いと判断されやすくなります。

また、凶器を使用せず、偶発的なトラブルから生じたケースであれば、事件の悪質性が低いと見なされるかもしれません。被害の程度と事件の態様は、逮捕・勾留・起訴のいずれの判断においても考慮される重要な要素です。怪我が軽微であることは、本人にとって有利な事情として機能します。

深く反省している

加害者本人が事件を深く反省していることも、早期釈放の判断に影響します。取り調べの場で、自分の行為を正直に認め、反省の態度を明確に示すことは、捜査機関に対して「逃亡や証拠隠滅のおそれがない」という印象を与えます。

反省の姿勢は、検察官が不起訴を判断する際にも考慮されます。ただし、反省を装うだけでは意味がありません。被害者への誠実な謝罪や賠償の意思を示す具体的な行動が、本当の反省として評価されます。言葉だけでなく、行動で示すことが大切です。

被害者との示談が成立している

被害者との示談が成立していることは、早期釈放の可能性を大きく高めます。

示談とは、被害者と加害者の間で損害賠償などについて合意すること。示談と一概にいっても、被害弁償をしているだけなのか、被害者が「許す」という意思を示した宥恕条項がある示談の締結まで出来ているのかにより釈放の可能性は変わってきます。

また、宥恕条項がある示談が成立していると、被害者が処罰を望まないことが明確になるため、検察官が不起訴を選択しやすくなります。示談が早期に成立するほど、釈放・不起訴の判断に与える影響は大きくなります。

逮捕直後から示談交渉を進める姿勢が、早期釈放への近道といえるでしょう。

弁護士に弁護活動を依頼する

早期釈放を目指すうえで、弁護士への依頼は非常に効果的です。弁護士ができることは大きく2つあります。

逮捕後72時間以内の初動対応が、その後の流れを大きく左右します。できるだけ早い段階で弁護士に相談することをおすすめします。

【事務所紹介】傷害事件に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件の弁護活動を中心に取り扱う法律事務所です。

刑事事件・少年事件は一般の民事事件や行政事件とは内容や担当機関が大きく異なっているため、刑事事件・少年事件の専門知識と弁護活動が必要になります。

弊所は刑事事件・少年事件の刑事弁護活動を扱う実績豊富な弁護士が、最初の相談から捜査・裁判終了による事件解決まで一貫して、丁寧に対応致します。

弊所の特徴①:24時間無料法律相談受付

弊所では初回の法律相談を無料でご案内しています。ご予約の際は弊所フリーダイヤルにてお待ちしております。

なおフリーダイヤルについては、日中は仕事をしているので夜や早朝しか電話する時間がないといった方でもご安心してご利用いただけるよう24時間年中無休で対応中。ご心配な方は何時でもお気軽にお電話ください。

弊所の特徴②:安心の即日・迅速対応

北は北海道の札幌、南は九州の福岡まで、全国の主要都市12か所に事務所を設けており、日本全国に対応している点も弊所の強みです。

法律相談についてはお客様のご希望の日時でご予約が可能、また弁護士を派遣する初回接見サービスについてはご予約いただいて、最短当日に弁護士を派遣することができます。

今すぐ相談したい、今すぐ活動を開始して欲しいという方のご希望に応えることができる体制を整えておりますのでご安心してご相談ください。

弊所の特徴③:刑事事件に強い弁護士が多数在籍

弊所は開設して10年以上、刑事事件を主に扱っている法律事務所です。

傷害事件のような被害者の存在する事件においては、被害者と示談することができるかどうかが、その後の刑事処分に絶大な影響を及ぼしますが、弊所では、刑事事件における示談の経験が豊富な弁護士による活動をお約束することができます。

刑事事件の弁護活動を熟知した弁護士による、弁護活動を受けることで、きっとご安心していただくことができるでしょう。

弊所の特徴④:安心明確な料金体系

ご契約前に、着手金、報酬金、実費日当等の弁護士費用について明確にし、お客様に納得していただけるまで丁寧に説明させていただいております。

また、弁護士費用についてお客様が不安を感じないように、契約書に弁護士費用一覧表を添付させていただいております。

料金詳細については弊所HPをご覧ください▼

料金表 

【事例紹介】実際に早期釈放された傷害事件

ここでは実際に事務所が依頼を受けた傷害事件で、どのような弁護活動を行ったか紹介します。

事例①:コンビニ店員への傷害事件

コンビニに買い物に訪れた際に店員の態度に腹を立てて暴行を加えたというケースです。被害を受けたコンビニ店員が警察に被害届を提出したことで、後日傷害の疑いで逮捕されてしまいました。

対応した弁護士はすぐに釈放に向けた弁護活動を開始しました。具体的には、長期間の身体拘束が仕事に与える影響が非常に大きいことを説明する意見書を作成し、添付資料として家族が監視監督を約束していることを示す上申書も提出しました。

この意見書により勾留請求の必要性がないと判断され、無事に早期釈放が叶いました。

釈放後についても、弁護士が被害者と交渉を重ねたことでスムーズに示談を締結させました。弁護士の素早く適切な弁護活動が評価され、最終的に不起訴処分となり、仕事に対する影響を最小限に抑えることに成功しました。

詳しい弁護活動について知りたい方はこちら▼

【お客様の声】コンビニ店員に対する傷害で逮捕 勾留を阻止し不起訴を獲得

事例②:自動車内での友人に対する傷害事件

友人と車内で一緒にいるときに口論になり、カッとなって友人の顔面及び腹部を両手拳で殴打する暴行を加えたというケースです。被害者である友人の父親が警察に通報し、駆け付けた警察官に警察署まで連れて行かれ、逮捕されるに至りました。

本件傷害事件は、傷害事件が比較的重かったこと、被害者の父親の処罰感情が強かったことから厳しい処分が予想される事件でした。

しかし、弁護士が丁寧で粘り強い交渉を重ねることで被害者との示談を成功させました。示談が成功したことで釈放され、社会生活への影響を最小限に抑えることができました。

釈放されてからも検察官と処分交渉を重ね、最終的に示談が成立していること、本人が反省していること、再発防止策をとっていることなどが評価されて不起訴処分を勝ち取ることに成功しました。

詳しい弁護活動について知りたい方はこちら▼

【お客様の声】岐阜の傷害事件で逮捕 早期示談交渉で釈放と不起訴処分獲得の弁護士

【お客様の声】ご依頼者様から頂いた感謝の手紙

実際にご依頼者様から頂いた感謝の手紙をご紹介します。
※解決実績とお客様の声は必ずしも同じ事件とは限りません。

傷害罪の初犯でも示談が早期釈放のポイント

この記事では、傷害罪の初犯における釈放の可能性と、逮捕後の流れについて解説しました。重要なポイントをまとめると、以下のとおりです。

なかでも、被害者との示談は、不起訴・早期釈放において最も大きな影響を持つ要素のひとつです。示談交渉は被疑者本人が行うことはできないため、弁護士への早期依頼が事態を好転させるための第一歩となります。

傷害罪で逮捕されてしまった場合でも、諦めず、まず弁護士に相談してください。適切な対応が、最善の結果につながります。