暴行罪で示談をしないとどうなる?被害者が示談に応じない場合の対応策

暴行事件を起こしてしまった——。そんな状況で、「示談すべきか、しなくてもいいのか。」と迷っていませんか?
示談しなければ今後どうなるのか、見通しが立たずに不安を感じている方も多いと思われます。示談を行おうにも被害者に拒否されていたり、高額な示談金を要求されていたりして、思うように示談ができず、どう対処すればいいかわからなくなって途方に暮れているケースも少なくありません。
結論から言うと、暴行事件で示談を行わない場合でも適切な対応をとることで処分を軽くできる可能性があります。大切なのは早い段階で正しい知識を持ち、適切に行動することです。
この記事では、暴行罪で示談しない場合のリスク、示談できない具体的なパターン、そして示談に代わる対応策までをわかりやすく解説します。
暴行罪で示談をしないとどうなる?
暴行罪で示談をしなかった場合、加害者にとって不利な結果につながる可能性が高まります。示談は単なる金銭のやりとりではなく、被害者の処罰感情を和らげ、刑事処分に影響を与える重要な行為です。
示談なしで手続きが進むとどのようなリスクが生じるのか、具体的に見ていきましょう。
起訴されるリスクが高まる
示談をしないと起訴される可能性が高くなります。
起訴とは検察官が裁判所に対して「この人を裁判にかけてください」と申し立てること。起訴されると刑事裁判が始まり、有罪・無罪の判断が下されます。
暴行罪は比較的軽微な犯罪とされており、初犯であれば不起訴(起訴猶予)になるケースもあります。示談が成立していれば被害者の処罰感情が和らぎ、検察官が「起訴しなくても問題ない」という判断を得られやすくなります。
一方、示談なしの場合は被害者の処罰意思が残ったままになるため、検察官が起訴に踏み切りやすくなります。起訴されれば、仕事や生活への影響も避けられません。起訴後の有罪率は非常に高く、裁判が長期化することもあります。
前科がつくリスクが高まる
起訴されて有罪判決を受けると前科がつきます。
前科とは過去に有罪判決を受けたという記録のこと。一度ついた前科は消えません。就職・転職活動に影響が出る場合があるほか、資格の取得や更新に支障が生じることもあります。また、再び罪を犯した際に量刑が重くなる要素にもなります。
示談が成立していれば不起訴になる可能性が高まり、前科をつけずに済むケースも少なくありません。示談なしで手続きが進んだ場合、こうした将来へのリスクが現実のものになりやすくなります。
民事訴訟を起こされる可能性がある
刑事処分が決まったとしても、それで終わりではありません。被害者は別途、民事訴訟を起こすことができます。
民事訴訟では、治療費・慰謝料・休業損害などの賠償を求められます。刑事と民事は別々の手続きであるため、刑事処分が不起訴や罰金刑で終わったとしても、民事上の責任は残ります。
刑事事件の際に被害者との示談が成立していれば、示談金の支払いによって民事上の請求も解決するのが一般的です。しかし、示談しない場合は後になって民事訴訟を起こされ、裁判費用や時間的負担が重なる可能性があります。金銭的な負担も、示談金よりも大きくなることがあります。
暴行罪で示談をしない具体的なパターン
「示談したくてもできない」という状況もあります。加害者側に示談の意思があっても、さまざまな事情で交渉が進まないことがあるのが現実です。どのようなパターンがあるのか、整理しておきましょう。
被害者が示談を拒否している
被害者が加害者に対して強い怒りや恐怖心を抱いている場合、示談の申し出そのものを拒否されることがあります。「顔も見たくない」「話し合いたくない」という感情は、被害者として当然のものです。
また、被害者が連絡先を教えてくれないケースもあります。警察や検察が間に入っていても、被害者の意向が優先されるため、加害者が直接連絡を取ることはできません。
このような場合、加害者本人が動いても状況は改善しにくいのが実情です。弁護士が代理人として間に入ることで、初めて交渉のテーブルにつくことができることもあります。
高額な示談金を要求されている
被害者から一般的な相場を大きく上回る示談金を要求されて、合意に至らないケースもあります。
暴行罪における示談金の相場はや事案の内容によって異なります。ただ、被害者が受けた精神的苦痛は金額では測れない面もあり、高額な要求が必ずしも不当とは言い切れません。
一方で、現実的に支払いが難しい金額を提示されると、示談交渉が行き詰まります。弁護士が入ることで、双方が納得できる金額の調整が行われるケースもあります。
暴行罪で示談をしないと処罰が重くなる?
示談しなければ必ず処罰が重くなるというわけではありません。ただし、示談が成立している場合と比べると処分が重くなる可能性は高くなるでしょう。
検察官や裁判官が処分を判断する際には、被害者との示談の有無が大きな考慮要素となります。示談が成立していれば「被害者の許しを得ている」「反省している」と評価されやすくなるためです。
示談なしの場合でも、供託・贖罪寄付・謝罪文の作成など反省の意思を示す別の方法があります。これらの対応が処分に影響することはありますが、示談と同等の効果が得られるとは限りません。示談できない状況にあっても、できる限りの対応をとることが求められます。
暴行罪で示談をしない場合の対応策
示談が成立しなかった場合でも、何もせずにいるのは得策ではありません。示談とは別の方法で反省の意思を示し、処分を軽くする可能性を少しでも高めることが大切です。具体的な対応策を見ていきましょう。
供託・贖罪寄付をして反省を示す
供託とは、被害者が示談金の受け取りを拒否している場合に法務局に賠償金相当額のお金を預ける手続きです。被害者に直接渡せなくても、「賠償の意思がある」という事実を示すことができます。
贖罪寄付とは日本弁護士連合会などの指定機関に寄付をする方法です。被害者への直接の賠償ではありませんが、反省と社会貢献の意思を形にしたものとして、検察官や裁判官に考慮されることがあります。
どちらも「示談できなかったから何もしない」ではなく、「できる限りの行動をとった」という姿勢を示す手段です。弁護士と相談しながら進めることをお勧めします。
謝罪文を作成する
謝罪文の作成も反省の意思を示す有効な手段のひとつです。
謝罪文を被害者に送付することで、「反省している」という姿勢が伝わる場合があります。また、検察官や裁判官に対しても、謝罪文の存在が処分の判断に影響することがあります。
ただし、謝罪文の内容や送付方法を誤ると、被害者をさらに傷つけたり、心証を悪化させたりするリスクもあります。文章の作成や送付のタイミングについては、弁護士に相談したうえで慎重に進めることが大切です。
暴行罪で示談をしない場合でも弁護士に依頼するべき?
示談が難しい状況にあるからこそ、弁護士への相談が特に重要になります。 「示談できていないなら弁護士は関係ない」と思う方もいるかもしれませんが、それは誤解です。示談以外にも、弁護士にできることはたくさんあります。
代理人弁護士として被害者と示談交渉できる
被害者が加害者本人との接触を拒否していても、弁護士が代理人として接触を試みることができます。第三者である弁護士が間に入ることで被害者の警戒心が和らぎ、交渉のテーブルにつくことができる可能性が生まれます。
感情的になりやすい当事者同士の直接交渉とは異なり、弁護士が冷静に事情を整理しながら進めることで、示談が成立するケースもあります。「示談はもう無理」と諦める前に、一度弁護士に状況を伝えてみましょう。
示談以外で処罰を軽くする方法を提案できる
示談が成立しない場合でも、弁護士は供託・贖罪寄付・謝罪文の作成など、反省の意思を示すための具体的な方法を提案できます。
どの方法が事案に適しているか、どのタイミングで行うべきかは、法律の知識と経験がなければ判断が難しいもの。弁護士のサポートを受けることで、より効果的な対応をとれます。
捜査機関に弁護士からの処分意見を主張できる
弁護士は警察・検察といった捜査機関に対して、依頼者にとって有利な事情を説明する意見書の提出や直接交渉を行うことができます。
たとえば、「示談は成立していないが、供託を行い賠償の意思は示している」「反省の態度が明確である」といった事情を、弁護士を通じて捜査機関に伝えることができます。本人が直接主張するよりも、弁護士を通じた主張のほうが適切に受け取られやすい場面もあります。
【事務所紹介】暴行事件に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律所
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件の弁護活動を中心に取り扱う法律事務所です。
刑事事件・少年事件は一般の民事事件や行政事件とは内容や担当機関が大きく異なっているため、刑事事件・少年事件の専門知識と弁護活動が必要になります。
当事務所は刑事事件・少年事件の刑事弁護活動を扱う実績豊富な弁護士が、最初の相談から捜査・裁判終了による事件解決まで一貫して、丁寧に対応致します。
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弊所では初回の法律相談を無料で承っています。
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法律相談についてはお客様のご希望の日時でご予約が可能、また弁護士を派遣する初回接見サービスについてはご予約いただいて、最短当日に弁護士を派遣することができます。
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弊所の特徴③:経験豊富な弁護士が多数在籍
弊所は開設して10年以上、刑事事件を主に扱っている法律事務所です。
傷害事件のような被害者の存在する事件においては、被害者と示談することができるかどうかが、その後の刑事処分に絶大な影響を及ぼしますが、弊所では、刑事事件における示談の経験が豊富な弁護士による活動をお約束することができます。
刑事事件の弁護活動を熟知した弁護士による、弁護活動を受けることで、きっとご安心していただくことができるでしょう。
弊所の特徴④:安心明確な料金体系
ご契約前に、着手金、報酬金、実費日当等の弁護士費用について明確にし、お客様に納得していただけるまで丁寧に説明させていただいております。
また、弁護士費用についてお客様が不安を感じないように、契約書に弁護士費用一覧表を添付させていただいております。
料金詳細については弊所HPをご覧ください▼
【解決実績】依頼を受けた暴行事件を紹介
ここでは実際に事務所が依頼を受けた暴行事件で、どのような弁護活動を行ったか紹介します。
事例①:酒に酔って起こした暴行事件(被害者との示談せず+不起訴処分獲得)
酒に酔った状態で通行人とトラブルになり、通行人に対して胸ぐらを掴む暴力行為を行ってしまったというケースです。
国家資格を取ろうとしていたことから、本件によって罰金刑以上の刑を避ける必要があり、早急に弁護活動を開始したのですが、被害者様が示談交渉に応じない姿勢を取られていました。そのため、捜査機関に対して、本人が素直に供述して反省していることや本件が偶発的な行為であり再犯の恐れがないこと、比較的暴行の程度が軽く大きなけがに至っていないこと等の主張を行いました。
その結果、被害者との示談交渉ができない中でも不起訴処分を獲得することができました。
事例②:駅員に対する暴行事件(被害者との示談成立+不起訴処分獲得)
泥酔状態で意識がはっきりしない中で駅員に対して暴力行為を行ってしまったことで現行犯逮捕されたというケースです。
弊所の初回接見サービスをご利用後にご契約となったことから、すぐに釈放に向けて弁護活動を開始しました。示談交渉を早急に開始し、刑罰は望まない旨の宥恕条項を記載した示談書を作成して示談を締結することができました。
その後、捜査機関に対して必要な弁護活動を行った結果、無事に不起訴処分を獲得することに成功しています。
【お客様の声】ご依頼者様から頂いた感謝の手紙
実際にご依頼者様から頂いた感謝の手紙をご紹介します。
※解決実績とお客様の声は必ずしも同じ事件とは限りません。



暴行罪で示談をしない場合でも弁護士に相談を
暴行罪で示談しない場合、起訴・前科・民事訴訟といった複数のリスクが高まります。被害者に拒否されている、高額な要求で合意できないなど、示談できない理由はさまざまですが、「何もできない」という状況はほぼありません。
供託・贖罪寄付・謝罪文の作成といった対応策はあります。しかし、これらを適切に進めるためには、法律の知識と経験が欠かせません。
示談が難しい状況にあるほど、弁護士のサポートが力になります。早い段階で刑事事件を専門とする弁護士に相談し、自分がとるべき対応を確認することをお勧めします。