傷害事件における示談金の相場はいくら?内訳は?示談金はいつ払う?

公開日:2026-07-06

傷害事件を起こしてしまった—。

突然の出来事に動揺し、今後どうすればいいのか分からず不安を感じていませんか?特に、被害者への示談金はいくら必要なのか、いつ支払えばいいのか、具体的な金額や手続きが見えず困っている方も多いでしょう。

実は、傷害事件における示談金には一定の相場があります。この記事では、傷害事件の示談金の内訳や相場、示談の流れ、そして示談することで得られるメリットまで、分かりやすく解説していきます。

適切な示談金の知識を身につけることで、被害者との円満な解決につながり、刑事処分の軽減も期待できるのです。

目次

傷害事件における示談金とは

傷害事件における示談金とは、加害者が被害者に対して支払う金銭的な補償のことをいいます

刑事事件としての傷害罪は、他人の身体を傷つけた場合に成立します。示談金を支払うことで、被害者との間で民事上の損害賠償問題を解決し、同時に刑事手続きにおいても有利な影響を与えることができます。

示談は、当事者間の合意によって成立する私的な解決方法です。被害者が受けた損害を金銭で補償し、これ以上の請求をしないという約束を交わすのが一般的な形です示談が成立すれば、被害者は被害届の取下げや加害者への寛大な処分を求める意思を示すことが多く、結果として不起訴処分や刑の軽減につながる可能性が高まります。

ただし、示談金の支払いは、あくまで民事上の解決です。刑事責任が完全に消えるわけではありません。しかし、捜査機関や裁判所は、示談の成立を加害者の反省の現れとして評価するため、処分を決める際の重要な判断材料となるのです。

傷害事件における示談金の内訳

傷害事件の示談金は、いくつかの項目で構成されています。

被害者が負った損害を適切に補償するため、示談金には治療に関する費用、仕事を休んだことによる損失、そして精神的苦痛への慰謝料が含まれるのが一般的。これらの項目を正しく理解することで、適切な示談金額を算定できます。

それぞれの内訳について、具体的に見ていきましょう。

治療費・入通院費等

怪我の治療にかかった実費が示談金に含まれます。

治療費には、診察料、検査費用、薬代、手術費用などが該当します入院が必要になった場合は、入院費も対象となります。また、通院のための交通費や、怪我によって必要となった装具(松葉杖や車椅子など)の費用も含まれるでしょう。

これらは実際に支出した金額が基準となるため、領収書などの証拠書類が重要です。治療費の支払いを加害者側が直接病院に行うケースもありますが、示談交渉では被害者が立て替えた分も含めて清算します。

なお、健康保険を使った場合と使わなかった場合で金額が変わる点にも注意が必要です。示談交渉では、実際に被害者が負担した金額を基準に話し合うことになります。

休業損害(休業補償)

骨折や入院で仕事ができなかった期間の収入減少分が示談金に含まれます。

会社員の場合、給与明細などから1日あたりの収入を算出し、休業日数を掛けた金額が基準です。自営業者の場合は、確定申告書などから平均的な日収を計算して算定します。主婦・主夫であっても、家事労働に対する休業損害が認められるケースが多いでしょう。

休業損害の計算には、実際に休んだ日数だけでなく、通院のために早退や遅刻をした時間も含まれることがあります。また、有給休暇を使って通院した場合も、本来自由に使えるはずの有給を消費したことになるため、休業損害として認められる可能性があるのです。

給与所得者の場合、会社から休業損害証明書を発行してもらうことで、具体的な損害額を証明できます。この書類があれば、示談交渉もスムーズに進むでしょう。

慰謝料(迷惑料・謝罪金等)

事件によって被害者が受けた精神的苦痛に対する補償も示談金に含まれます。

慰謝料は、痛みや恐怖、日常生活への支障など、金銭では測りにくい精神的なダメージを補うものです。治療費や休業損害のように明確な基準がないため、怪我の程度、治療期間、後遺症の有無などを総合的に考慮して決定されます。

一般的に、怪我が重いほど、治療期間が長いほど、慰謝料は高額になる傾向があります。顔面への傷害で痕が残った場合や、骨折で後遺症が残った場合などは、特に高額な慰謝料が認められるでしょう。

また、被害者が受けた恐怖や不安の程度も考慮されます。たとえば、刃物を使った傷害事件では、怪我の程度が比較的軽くても、被害者の精神的ショックが大きいため慰謝料が高めになることがあるのです。

傷害事件における示談金の相場はいくら?

傷害事件における示談金の相場は、被害者が負った怪我の程度によって大きく異なります。

軽傷の場合と重症の場合では、示談金に数倍から数十倍の差が出ることも珍しくありません。なぜなら、怪我の程度によって治療費、休業期間、精神的苦痛の大きさが変わってくるからです。

軽傷のケースでは、示談金は10万円から50万円程度が目安。全治1週間から2週間程度の打撲や擦り傷、軽い捻挫などがこれに該当します。通院回数が少なく、日常生活への影響も限定的な場合は、比較的低額で示談が成立することが多いでしょう。

重症のケースでは、示談金は50万円から数百万円に達することもあります。骨折や歯の損傷、顔面への傷害など、入院が必要な怪我や後遺症が残る可能性がある場合がこれに該当します。治療期間が長引き、仕事への影響も大きくなるため、示談金も高額になる傾向があります。

ただし、これはあくまで目安。被害者の職業、年齢、怪我の部位、加害者の反省の態度なども考慮されるため、個別のケースで金額は変動します。

【ケース別】傷害事件における示談金の相場

具体的な怪我の程度ごとに、示談金の相場を見ていきましょう。

実際の示談交渉では、これらの相場を参考にしながら、個別の事情を加味して金額が決定されます。治療の経過や被害者の状況によって変動する可能性があることを理解しておく必要があります。

ケース①:全治1週間~10日程度の傷害

全治1週間から10日程度の傷害では、示談金の相場は10万円から30万円程度となります。

このケースに該当するのは、軽い打撲、擦り傷、軽度の捻挫などです通院回数は1回から数回程度で、日常生活への支障も最小限です。仕事を休む必要がないか、休んでも1日から2日程度で済むことが多いでしょう。

治療費は数千円から数万円程度、休業損害もほとんど発生しないため、示談金の大部分は慰謝料となります。被害者との関係性や事件の経緯によっては、10万円以下で示談が成立することもあるでしょう。

ただし、同じ全治1週間でも、顔面への傷害で痕が残る可能性がある場合は、相場より高くなることがあります。見た目への影響は精神的苦痛が大きいと判断されるためです。

ケース②:全治2週間~3週間程度の傷害

全治2週間から3週間程度の傷害では、示談金の相場は30万円から80万円程度となります。

このケースには、骨にひびが入った、歯が欠けた、深い切り傷などが該当します。通院回数は5回から10回程度、仕事を1週間前後休む必要が出てくることも多いでしょう。

治療費は数万円から十数万円程度、休業損害も発生するため、示談金は軽傷のケースより大幅に高くなります。特に、歯の治療では自費診療になることもあり、治療費だけで数十万円になることもあるのです。

また、怪我の部位や後遺症の可能性によっても金額は変動します。手や指の怪我で職業に影響が出る場合、顔への傷害で痕が残る場合などは、相場の上限またはそれ以上の示談金になることもあるでしょう。

ケース③:全治1か月以上の傷害

全治1か月以上の傷害では、示談金の相場は100万円以上となり、ケースによっては数百万円に達することもあります。

このケースには、骨折、重度の打撲、靭帯損傷などが該当します入院が必要になることも多く、通院期間も数か月に及ぶでしょう。仕事への影響も大きく、長期の休業や職場復帰後の業務制限なども発生します。

治療費は数十万円から百万円以上、休業損害も月単位で発生するため、これらだけでも高額になります。さらに、後遺症が残った場合は、将来の収入減少や介護費用なども考慮されるため、示談金は大幅に増額されるでしょう。

特に、顔面の骨折で変形が残った、手足の骨折で可動域制限が残ったなど、明確な後遺症がある場合は、後遺障害の等級に応じて示談金が算定されます。被害者の年齢や職業によっては、1000万円を超える示談金になることもあるのです。

傷害事件における示談の流れ

傷害事件で示談を進めるには、決まった手順があります。

適切な手順を踏むことで、スムーズに示談を成立させることができます。特に、被害者の連絡先を知らない場合は、捜査機関の協力が不可欠です。それぞれのステップを詳しく見ていきましょう。

捜査機関に示談の意思を申告

警察や検察などの捜査機関に、被害者と示談したい意思を申告することから始めます。

傷害事件では、加害者が被害者の連絡先を知らないことがほとんど。直接連絡を取ろうとすると、脅迫や口封じと受け取られる危険もあります。そのため、捜査機関を通じて示談の意向を伝えるのが安全で確実な方法です。

捜査機関に申告する際は、弁護士を通じて行うことをおすすめします。弁護士が間に入ることで、被害者も安心して示談交渉に応じやすくなるでしょう。また、捜査機関も弁護士からの申し入れであれば、スムーズに対応してくれることが多いのです。

申告後、捜査機関が被害者に示談の意向を確認してくれます。被害者が示談に応じる意思を示せば、次のステップに進むことができるでしょう。

被害者の意向を確認後に示談の申し入れ

被害者が示談に応じる意向を捜査機関に伝えれば、捜査機関から被害者の連絡先を教えてもらえます。

ただし、被害者のプライバシー保護のため、加害者本人に直接連絡先が伝えられることは通常ありません。弁護士に依頼している場合は、弁護士に連絡先が開示され、弁護士から被害者に連絡を取ることになります。

連絡先を入手したら、速やかに被害者に示談の申し入れをしましょう。初回の連絡では、謝罪の意思を明確に伝え、示談交渉に応じてもらえるよう丁寧にお願いすることが大切です。

被害者の都合に合わせて面談の日時を設定し、示談交渉の場を設けます。被害者が直接会うことを拒否する場合は、書面や弁護士を通じた交渉になることもあるでしょう。

示談交渉

示談金や示談書の内容等を、双方が納得できるように交渉を進めていきます。

示談交渉では、まず治療費や休業損害などの実費部分を確定させます。領収書や給与明細などの証拠書類を基に、客観的に金額を算出しましょう。その後、慰謝料について話し合います。

慰謝料には明確な基準がないため、交渉が難航することもあります。怪我の程度、治療期間、被害者の精神的苦痛などを考慮し、双方が受け入れられる金額を探っていくのです。相場を参考にしながら、誠意をもって交渉することが重要でしょう。

示談金だけでなく、示談書の内容についても合意を得る必要があります。特に、「被害届の取下げ」や「宥恕(ゆうじょ)条項」など、刑事手続きに影響する内容は慎重に協議しましょう。

複数回の交渉を経て、双方が納得できる内容にまとまったら、次のステップに進みます。

示談書に当事者の署名捺印をして双方で保管

示談交渉が成立したら、示談書を作成し、当事者双方が署名捺印します。

示談書には、示談金の額、支払い方法、支払い期限、清算条項(これ以上の請求をしない旨)などを明記します被害届の取下げや宥恕条項を含める場合は、その内容も具体的に記載しましょう。

署名捺印した示談書は、それぞれが原本を1通ずつ保管します。示談書は、民事上の合意を証明する重要な書類となります。また、刑事手続きにおいても、示談が成立した証拠として捜査機関や裁判所に提出することになるでしょう。

示談書の作成は、法的な知識が必要です。弁護士に依頼して作成してもらうことで、後々のトラブルを防ぐことができます。記載漏れや曖昧な表現があると、後から「言った・言わない」の争いになる可能性もあるため、注意が必要です。

示談金を支払う

示談書の締結が完了したら、合意した内容に従って示談金を支払います。

支払い方法は、示談書に記載した通りに行いましょう。一括払いの場合は、指定された期日までに被害者の口座に振り込むのが一般的です。分割払いの場合は、毎月の支払い日と金額を守って支払いを続けます。

支払いが完了したら、領収書を必ずもらっておきましょう。振込の場合は、振込明細書を保管しておくことで支払いの証拠になります。

示談金の支払いが遅れると、示談が破談になる可能性もあります。特に、刑事手続きが進行中の場合は、支払いの遅延が処分に悪影響を与えることも。必ず期日を守って支払うことが重要です。

支払い完了後は、弁護士を通じて示談成立の報告書を捜査機関に提出します。これにより、不起訴処分や刑の軽減につながる可能性が高まるのです。

傷害事件で示談をするメリット

傷害事件で示談をすることには、加害者にとって大きなメリットがあります。

被害者への誠意ある対応が、刑事手続きにおいても有利に働くのです。示談の成立によって得られる具体的なメリットを、それぞれ詳しく見ていきましょう。

被害届の取下げ

示談が成立すると、被害者に被害届を取り下げてもらえる可能性があります。

被害届が取り下げられたからといってすぐに捜査が打ち切りになり事件が終了するというわけではありませんが、事件が初期段階で、まだ検察に送致されていない場合は、被害届の取下げにより警察段階で事件が終了する可能性があります。

ただし、既に捜査が進んでいる場合や、怪我の程度が重い場合は、被害届が取り下げられても捜査が続くことがあります。それでも、被害者が加害者を許したという事実は、処分を決める際の重要な考慮要素となるのです。

被害届の取下げを示談条件に含める場合は、示談書にその旨を明記し、実際に取下げ手続きを行ってもらうことが必要です。

不起訴処分による前科回避

示談が成立すると、不起訴処分になる可能性が高まります。

不起訴処分とは、検察官が捜査した事件について裁判所に訴え(起訴)を起こさないと決めることをいいます。不起訴になれば、前科はつきません。前科がつかないことは、今後の人生に大きな影響を与えます。就職、結婚、海外渡航など、さまざまな場面で前科の有無が問われることがあるためです。

傷害事件では、示談が成立していることが不起訴処分の重要な判断材料となります。特に、初犯で怪我の程度が比較的軽く、被害者との示談が成立している場合は、不起訴処分になる可能性が非常に高いでしょう。

不起訴処分には、起訴猶予、嫌疑不十分、嫌疑なしなどの種類がありますが、示談成立の場合は起訴猶予による不起訴が一般的。これは「罪は認められるが、情状を考慮して起訴しない」という判断です。

逮捕後の早期釈放

逮捕されてしまった場合でも、示談をすることで早期釈放の可能性が高まります。

逮捕後は、48時間以内に検察に送致され、さらに24時間以内に検察官が勾留請求をするかどうかを判断しますそして、検察官の勾留請求により、裁判官が勾留を認めると、最長20日間身体を拘束される可能性がありますしかし、示談が成立すれば、証拠隠滅や逃亡のおそれが低いと判断され、釈放される可能性が出てくるのです。

特に、被害者が「処罰を望まない」という意思を示してくれた場合は、早期釈放の可能性が高まります。釈放されれば、会社や学校に戻ることができ、日常生活への影響を最小限に抑えられるでしょう。

ただし、示談が成立しても必ず釈放されるわけではありません。怪我の程度が重い場合や、前科がある場合などは、勾留が続くこともあります。

起訴後の実刑回避

起訴されてしまった場合でも、示談をすることで実刑を回避できる可能性が高まります。

起訴後に示談が成立すれば、罰金刑や、執行猶予付き判決を得られる可能性があります。

正式裁判になった場合でも、示談成立は量刑を決める重要な要素となります。初犯で示談が成立していれば、執行猶予付き判決になる可能性が高いでしょう。裁判で言い渡された全部の刑罰(拘禁刑・懲役)に執行猶予がつけば、執行猶予が取り消されることがない限り、刑務所に入らずに済みます。

逆に、示談が成立していない場合は、実刑判決になるリスクが高まります。特に、怪我の程度が重い場合や、反省の態度が見られない場合は、実刑になる可能性があるのです。

示談は、被害者への誠意ある対応であると同時に、自分自身の将来を守る重要な手段と言えるでしょう。

当事者間の示談交渉は危険?

傷害事件を起こした際、加害者と被害者が直接示談交渉を行うことは避けるべきです。

一見、弁護士費用を節約できるように思えますが、当事者間の交渉には多くのリスクが潜んでいます。感情的な対立が激化したり、法的に不適切な内容で合意してしまったり、最悪の場合は新たなトラブルを生むこともあります。冷静な判断が難しい状況で、適切な示談を成立させるのは極めて困難なのです。

特に、被害者は事件によって心身ともに傷ついています。加害者本人が直接接触を試みることは、被害者にさらなる恐怖や不安を与えかねません。示談交渉を円滑に進めるためには、第三者である専門家を介することが不可欠でしょう。

当事者間での示談交渉が抱える具体的な問題点を見ていきます。

被害者が示談交渉に応じてくれない

加害者に対する怒りや恐怖から、被害者が示談交渉に応じてくれない可能性が高いです。

傷害事件の被害者は、身体的な痛みだけでなく、精神的なショックも受けています。加害者の顔を見たくない、声も聞きたくないと感じるのは自然な反応。そんな状態で加害者本人から連絡が来れば、恐怖を感じて拒絶するのは当然でしょう。

また、被害者は「加害者が自分の連絡先をどうやって知ったのか」と不安を抱くこともあります。ストーカー行為や報復を疑われる可能性もあり、示談交渉どころか警察に通報されるリスクさえあるのです。

さらに、被害者が示談に応じないまま時間が経過すると、刑事手続きがどんどん進んでしまいます。逮捕、勾留、起訴と手続きが進むにつれて、示談の効果も薄れていくでしょう。早期の示談が重要であるにもかかわらず、当事者間では交渉のスタートラインにすら立てないことが多いのです。

事件とは別のトラブルに発展するおそれも

示談交渉に慣れていない者同士だと、新たなトラブルが発生する危険があります。

最も多いのが、示談金の金額をめぐる対立。被害者が相場よりも極端に高い金額を要求してきたり、逆に加害者が低額での示談を強引に迫ったりすることで、話し合いが決裂します。法律知識がないまま交渉を進めると、どちらも適切な金額の判断ができないのです。

示談書の内容についても問題が起こりやすいでしょう。「今後一切関わらない」といった曖昧な条項や、「被害届を取り下げる」と書きながら実際には取り下げないなど、後から「そんな約束はしていない」というトラブルに発展することがあります。

さらに深刻なのが、交渉中の発言が新たな刑事事件につながるケース。加害者が「示談に応じないと不利益がある」といった脅迫めいた発言をしてしまったり、被害者が「もっと金を払わないと許さない」と恐喝まがいの要求をしたりすれば、別の犯罪に該当する可能性もあるのです。

感情的になりやすい当事者同士では、冷静な交渉は期待できません。

傷害事件で示談をする場合は弁護士へ依頼

傷害事件で示談の意向がある場合は、弁護士に刑事弁護活動を依頼することを強く推奨します。

弁護士は法律の専門家であると同時に、交渉のプロフェッショナル。被害者との橋渡し役となり、適切な示談金額の算定から示談書の作成、捜査機関への報告まで、一連の手続きを適切に進めてくれます。弁護士費用はかかりますが、不起訴処分や刑の軽減という結果を考えれば、決して高い投資ではないでしょう。

特に、逮捕されている場合や、起訴が目前に迫っている場合は、一刻も早く弁護士に依頼する必要があります。時間との戦いでもあるため、スピーディーな対応が求められるのです。

弁護士に依頼することで得られる具体的なメリットを見ていきましょう。

代理人弁護士として被害者と示談交渉ができる

弁護士が代理人として被害者と交渉することで、スムーズな示談成立が期待できます。

被害者にとって、弁護士からの連絡は加害者本人からの連絡よりもはるかに受け入れやすいものです。弁護士という第三者が介在することで、被害者は安心して示談交渉に臨めるのです。また、弁護士は感情的にならず、冷静かつ論理的に交渉を進めることができます。

弁護士は捜査機関を通じて被害者の連絡先を入手する手続きも熟知しています。適切なルートで連絡先を得ることで、被害者に不安や恐怖を与えることなく交渉を開始できるでしょう。

さらに、弁護士が窓口となることで、加害者本人は被害者と直接顔を合わせる必要がありません。感情的な対立を避けられるため、交渉が決裂するリスクも大幅に減るのです。

加害者の反省の気持ちを適切に伝え、被害者の怒りや不安に寄り添いながら交渉を進める。これは弁護士だからこそできる対応でしょう。

適切な示談金・示談内容で示談交渉ができる

法律の専門家である弁護士に依頼することで、事案に合った適切な示談金・示談内容で交渉を進められます。

弁護士は多数の傷害事件を扱った経験から、怪我の程度や事案の内容に応じた相場を熟知しています。治療費、休業損害、慰謝料のそれぞれについて、適切な金額を算定できるのです。被害者から法外な金額を要求された場合も、根拠を示して交渉することができるでしょう。

示談書の作成においても、弁護士の専門知識が活きます。清算条項、宥恕条項、被害届取下げ条項など、刑事手続きに影響する重要な条項を漏れなく盛り込むことが可能。後々のトラブルを防ぐため、曖昧な表現を避けた明確な示談書を作成してくれます。

また、弁護士は被害者側の要望も汲み取りながら、双方が納得できる内容を提案します。一方的な主張ではなく、Win-Winの解決を目指すことで、示談成立の可能性が高まるのです。

適切な示談内容は、刑事処分にも大きく影響します。不起訴や執行猶予を得るためには、法的に有効な示談書が不可欠でしょう。

示談を通して捜査機関に処分意見を主張できる

示談成立を捜査機関に報告し、弁護士の立場から処分に対する意見書を提出することで、少しでも軽い刑事処分を目指せます。

示談が成立しただけでは、その情報が捜査機関に正確に伝わるとは限りません。弁護士は示談書とともに、被害者が加害者を許した経緯や、加害者の反省の態度、再犯防止の取り組みなどを詳細にまとめた報告書を作成します。

さらに、弁護士は法律の専門家として、「なぜこの事案では不起訴が相当なのか」「なぜ執行猶予が妥当なのか」を法的な根拠とともに主張できます。これは単なる嘆願ではなく、法律に基づいた意見として、検察官や裁判官に真剣に検討してもらえるのです。

起訴前であれば検察官に対して、起訴後であれば裁判所に対して、弁護士は継続的に働きかけを行います。示談成立というプラス材料を最大限に活用し、依頼者にとって最善の結果を目指すのが弁護士の役割です。

特に、初犯で示談が成立している場合は、弁護士の適切な主張によって不起訴処分を獲得できる可能性が大きく高まるでしょう。

【事務所紹介】傷害事件に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件の弁護活動を中心に取り扱う法律事務所です。

刑事事件・少年事件は一般の民事事件や行政事件とは内容や担当機関が大きく異なっているため、刑事事件・少年事件の専門知識と弁護活動が必要になります。

当事務所は刑事事件・少年事件の刑事弁護活動を扱う実績豊富な弁護士が、最初の相談から捜査・裁判終了による事件解決まで一貫して、丁寧に対応致します。

弊所の特徴①:24時間無料法律相談受付

弊所では初回の法律相談を無料で承っています。

法律相談のご予約はフリーダイヤルにて受付中。なおフリーダイヤルについては、24時間、年中無休で対応していますので、何時でもお気軽にお電話ください。

弊所の特徴②:安心の即日・迅速対応

北は北海道の札幌、南は九州の福岡まで、全国の主要都市12か所に事務所を設けており、日本全国に対応している点も弊所の強みです。

法律相談についてはお客様のご希望の日時でご予約が可能、また弁護士を派遣する初回接見サービスについてはご予約いただいて、最短当日に弁護士を派遣することができます。

今すぐ相談したい、今すぐ活動を開始して欲しいという方のご希望に応えることができる体制を整えておりますのでご安心してご相談ください。

弊所の特徴③:経験豊富な弁護士が多数在籍

弊所は開設して10年以上、刑事事件を主に扱っている法律事務所です。

傷害事件のような被害者の存在する事件においては、被害者と示談することができるかどうかが、その後の刑事処分に絶大な影響を及ぼしますが、弊所では、刑事事件における示談の経験が豊富な弁護士による活動をお約束することができます。

刑事事件の弁護活動を熟知した弁護士による、弁護活動を受けることで、きっとご安心していただくことができるでしょう。

弊所の特徴④:安心明確な料金体系

ご契約前に、着手金、報酬金、実費日当等の弁護士費用について明確にし、お客様に納得していただけるまで丁寧に説明させていただいております。

また、弁護士費用についてお客様が不安を感じないように、契約書に弁護士費用一覧表を添付させていただいております。

料金詳細については弊所HPをご覧ください▼

料金表 

【解決実績】示談が成立した傷害事件を紹介

ここでは実際に事務所が依頼を受けた傷害事件で、どのような弁護活動を行ったか紹介します。

事例①:全治3日の怪我を負わせた傷害事件

同じマンションの住人との騒音トラブルから被害者に対して暴行を加え、全治3日の傷害を負わせてしまったというケースです。

在宅のまま捜査は進み、検察庁で検察官からの取調べを受けているときに略式罰金にする意向であることを告げられ、示談及び不起訴処分を求めて、弊所の弁護士にご依頼いただきました。

被害者の処罰感情が強く、示談の締結が難しい状況ではありましたが、弁護士が粘り強く誠意を持って謝罪の意を伝え、それぞれの条項についても丁寧に説明を繰り返すことで、示談金30万円で宥恕条項付きの示談を成立させることに成功しました。

宥恕条項付きの示談が成立したことで、当初略式手続きでの罰金刑が濃厚な事件ではありましたが、不起訴処分を勝ち取ることに成功しています。

事例②:全治3週間の怪我を負わせた傷害事件

会社の同僚の男性と酒の席で口論になり、顔を拳で殴りつけるなどして、全治3週間の左ほほ骨骨折の傷害を負わせてしまったというケースです。

弁護活動のご依頼をいただいた後に逮捕されてしまいましたが、弁護士がすぐに勾留請求に対する意見書を提出することで勾留を阻止することに成功しました。

被害者が職場の同僚ということもあり、示談において様々な配慮や調整が必要な交渉となりましたが、弁護士が丁寧に交渉を重ねていったことで宥恕条項付きの示談を成立させることに成功しています。

示談の成立後は検察官とも処分交渉を重ね、被害者に顔面の骨折という後遺障害も残ってしまう可能性のある重症を負わせてしまった事件ではありましたが、不起訴処分を獲得することに成功しました。

傷害事件における示談金でよくある質問

傷害事件の示談金について、多くの方が抱く疑問に答えていきます。

実際の示談交渉では、想定していなかった状況に直面することも少なくありません。事前によくある質問とその回答を知っておくことで、冷静に対処できるでしょう。

Q.被害者から示談を拒否された場合は?

A.示談を拒否された場合でも、弁護士を通じて粘り強く交渉を続けることが重要です。

被害者が最初は示談を拒否しても、時間が経過して冷静になると、気持ちが変わることがあります。弁護士が誠意をもって謝罪の気持ちを伝え続けることで、被害者の心が動く可能性もあるのです。

また、示談が完全に不可能な場合でも、次善の策があります。謝罪文の受け取りを求めたり、贖罪寄付をすることで、反省の態度を示すことができるでしょう。これらの対応も、刑事処分を決める際の考慮要素となります。

ただし、被害者が明確に拒否している場合、無理に接触を試みるのは逆効果。弁護士の判断に従い、適切なタイミングと方法で対応することが大切です。

示談が成立しなくても、誠意ある対応を続けることで、処分が多少なりとも軽くなる可能性はあります。

Q.示談金はいつ支払う?

A.示談金は、示談書に署名捺印した後、合意した期日に支払うのが一般的です。

多くの場合、示談書締結と同時に支払う、または締結後1週間以内など、比較的早い時期に設定されます。刑事手続きが進行中の場合は、処分が決まる前に支払いを完了させることが重要です。支払いが遅れると、示談の効果が薄れてしまうのです。

一括払いが原則ですが、高額な示談金の場合は分割払いが認められることもあります。ただし、分割払いの場合は、最初の数回分を示談書締結時に支払い、残りを毎月支払うという形が多いでしょう。

支払い方法は銀行振込が一般的です。振込明細書は必ず保管しておき、支払いの証拠としてください。現金で手渡す場合は、領収書を必ずもらいましょう。

支払い期日を守ることは、示談における最も重要な約束。期日に遅れることなく、確実に支払うことが求められます。

Q.示談金を支払えない場合は?

A.示談金を一括で支払えない場合は、分割払いの交渉や、家族・親族からの援助を検討しましょう。

まず、被害者に対して正直に経済状況を説明し、分割払いをお願いすることが考えられます。弁護士を通じて誠実に事情を伝えれば、被害者が分割払いに応じてくれる可能性もあるでしょう。月々の支払額と期間を明確にし、確実に支払える計画を提示することが重要です。

家族や親族に事情を説明し、援助をお願いすることも現実的な選択肢。傷害事件を起こしたことは恥ずかしいことですが、将来のために正直に話し、協力を求めることが必要な場合もあります。

どうしても支払いが困難な場合は、弁護士に相談して可能な範囲での示談を模索しましょう。少額でも誠意を示すことで、被害者の気持ちが和らぐこともあるのです。

ただし、支払い能力がないからといって示談を諦めるのは早計です。できる限りの努力をすることが、刑事処分においても評価されます。

Q.少年による傷害事件の示談金相場は?

A.少年が傷害事件を起こした場合でも、示談金の相場は成人の場合とほぼ同じです。

民事上の損害賠償責任は、加害者が少年であっても変わりません。治療費、休業損害、慰謝料といった示談金の内訳や金額の算定方法は、成人の場合と同様に考えられます。

ただし、少年の場合は保護者が法定代理人として示談交渉を行い、示談金も保護者が支払うことになるのが通常です。少年本人に支払い能力がないため、保護者の経済状況が示談金額に影響することもあるでしょう。

また、少年事件では家庭裁判所での審判が行われます。示談が成立していることは、保護処分を決める際の重要な考慮要素です。成人事件における不起訴処分と同様に、示談の成立によって少年院送致を回避できる可能性が高まるのです。

少年事件に精通した弁護士に依頼し、少年の更生を第一に考えた対応をすることが重要でしょう。

傷害事件における示談金の相場は内容によって異なる

傷害事件における示談金の相場は、一律ではありません。

怪我の程度、治療期間、被害者の職業や年齢、加害者の反省の態度など、さまざまな要素によって金額は変動します。軽傷であれば数十万円、重症であれば数百万円以上になることもあるのです。

重要なのは、適切な金額で示談を成立させることです。相場を大きく下回る金額では被害者が納得せず、逆に法外な金額を支払う必要もありません。事案に応じた適正な示談金を算定し、双方が納得できる解決を目指すことが求められます。

また、示談金の支払いだけでなく、被害届の取下げや宥恕条項など、示談書の内容も刑事処分に大きく影響します。単に金銭を支払えば良いというものではなく、法的に有効な示談を成立させることが重要なのです。

傷害事件を起こしてしまった場合は、できるだけ早く弁護士に相談しましょう。早期の示談成立が、あなたの将来を守る最善の方法です。被害者への誠意ある対応と、適切な法的手続きを並行して進めることで、不起訴処分や刑の軽減という結果を目指すことができます。一人で悩まず、専門家の力を借りて、前向きに解決への道を歩んでいきましょう。