【大阪市の弁護士に相談】犬が脱走して襲われた!反撃したら器物損壊罪?

2017-10-11

【大阪市の弁護士に相談】犬が脱走して襲われた!反撃したら器物損壊罪?

大阪府大阪市に住むVさんは、闘犬として飼われている土佐犬を逃がしてしまいました。
Aさんは、散歩中この土佐犬に遭遇し、土佐犬が襲い掛かってきたため、とっさに道に落ちていた石を投げつけて土佐犬に怪我をさせました。
その後、土佐犬は大阪府曽根崎警察署の警察官に捕獲され、Vさんに引き渡されましたが、土佐犬が傷つけられたのを見て、VさんはAさんに対し「告訴してやる」といいました。
不安になったAさんは刑事事件を専門に取り扱っている法律事務所の無料法律相談へ行きました。
(10月2日ホウドウキョクの記事を参考にしたフィクションです。)

~犬に反撃したら器物損害罪?~

先日、青森県で闘犬の土佐犬が逃走し、8時間後に無事保護されたという事件がありました。
実際の青森の事件では怪我人は出ていませんので、上記のような事は起こらなかったと思われますが、今回は「他人の飼い犬に襲われて反撃した場合」を考えていきましょう。

他人の物を損壊した場合は、皆さんご存知のように器物損壊罪となります。
ペットは法律上は財物ですので、ペットに怪我を負わせた場合、器物損壊罪が成立するでしょう。
しかし、上記の事件でAさんは、土佐犬に襲われて反撃として石を投げているため、正当防衛ではないのかと思われる方もいるでしょう。
正当防衛は「急迫不正の侵害」に対する反撃行為として認められます。
「不正」とは「違法である事」とされていますが、物である動物の行為には「違法」を観念できないのです。
このような理由から、物に対する防衛行為(対物防衛と言われます。)には、正当防衛が認められません。
例外的に、犬が人を襲うように飼い主がけしかけたような場合には、飼い主による「急迫不正の侵害」があるとして正当防衛が認められることがあります。

ではどうなるのかというと、上記Aさんには、緊急避難が認められると考えられます。
緊急避難とは「現在の危難を避けるため、やむを得ずした行為」は罰しないとするものです。
「現在の危難」とは正当防衛のように違法かどうかを問題とせず、自然災害や動物の行動もこれに含まれます。
上記の事案で、Aさんは土佐犬に襲われていますので、「現在の危難」があるとして緊急避難が成立するでしょう。
この場合、Aさんには器物損壊罪が成立しません。

しかし、緊急避難は無関係な第三者に損害を与える恐れがあるので、厳格な要件の下で認められます。
そこで、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の無料法律相談をご利用ください。
刑事事件を専門に取り扱う弊所の弁護士が、事件について適切なアドバイスをいたします。
また、仮に緊急避難が成立しなかったとしても、早期に事件を把握し、弁護活動に取り掛かることで、示談交渉不起訴処分の獲得など幅広い活動をすることができます。
(無料法律相談予約:0120-631-881 大阪府曽根崎警察署までの初回接見料:33,900円)