公務執行妨害事件・逮捕されたらどうなる?

2020-03-02

公務執行妨害事件・逮捕されたらどうなる?

公務執行妨害罪で逮捕されたらどうなるのか,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。

【事例】
東京都港区内の居酒屋で飲食し酔っ払ったAは,過去に警察官に冷たい対応されたことから恨みを持っており,停車していた警ら中のパトカーを蹴るなどの行為をした。
警視庁赤坂警察署の警察官は,Aを公務執行妨害罪の疑いで逮捕した。
Aの家族は,暴力事件に強いと評判の弁護士に相談することにした(本件は事実をもとにしたフィクションです。)。

~公務執行妨害罪における「暴行」とは~

刑法95条1項は,「公務員が職務を執行するに当たり、これに対して暴行又は脅迫を加えた者」公務執行妨害罪として処罰する旨を定めています。
Aはこの公務執行妨害の容疑で逮捕されているわけです。

もっとも,Aはパトカーを蹴ってはいるものの,「公務員」である警察官自身には直接の危害は加えていません。
このような場合でも,公務執行妨害罪が成立してしまうのでしょうか。

問題となるのは,公務執行妨害罪における「暴行」の意義です。

「暴行」と聞いて一般的に想起するのは,特定人に対する殴る蹴るなどの暴力でしょう。
実際,このような行為は刑法208条における暴行罪にいう「暴行」として処罰されうる行為です。

しかし,刑法95条1項とは,個人たる「公務員」を保護する規定ではなく,広く公務という国家作用を保護するための規定と解されています。
したがって,ここにいう「暴行」とは,公務に影響を与えるようなものが広く含まれることになり、「公務員」の補助者や物に対してなされた物であっても、間接的に「公務員」に物理的・心理的影響を与えるような行為も該当すると考えられています。

そうすると、Aのようにパトカーを蹴った場合でも、その場にいる「公務員」である警察官は対応を余儀なくされますし、恐怖心も感じるでしょうから、物理的・心理的影響を受けているといえます。
したがって公務執行妨害罪における「暴行」に該当することになる可能性が高いといえます。

なお,Aがパトカーを蹴った行為には,器物損壊罪(刑法261条)も成立しうることにも注意が必要です。

~逮捕されたらどうなる?~

犯罪をしたとして逮捕されると、最初に最大3日間身体拘束され、取調べ等の捜査を受けます。
そして逃亡や証拠隠滅のおそれがあるなどとして検察官が請求し、裁判官が許可すれば、さらに10日間、勾留(こうりゅう)と呼ばれる身体拘束がされる可能性があります。
この勾留期間はさらに10日間延長されることもあります。
その後、刑事裁判が行われることになります。

この逮捕・勾留の期間,逮捕された被疑者(容疑者)は,警察署に備え付けられた留置場に入れられることになります。
留置場では,警察署にもよりますが、通常は見知らぬ被疑者(容疑者)と過ごすことになります。

勾留まで含めると、刑事裁判が始まるまでの期間だけでも最大23日間の身体拘束が待っていることになります。

検察官の勾留請求に対し、裁判官が勾留を却下する確率は約5%(2018年)です。
近年微増しているものの,未だに逮捕され勾留請求されれば,勾留されるのが原則という状況に大きな変化はないと言わざるを得ません。

したがって,逮捕直後から弁護士を付けることによって,勾留を阻止するための活動を行うことが重要になってくるのです。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は,公務執行妨害などの暴力事件を含む刑事事件専門の法律事務所です。
公務執行妨害事件などで逮捕された方のご家族等は,いますぐ弊所フリーダイヤル(0120-631-881)までお電話ください。