【事例紹介】マンションからボウリング球投下の殺人未遂罪
【事例紹介】マンションからボウリング球投下の殺人未遂罪
殺人罪または殺人未遂罪が成立するための故意の有無について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
【刑事事件例】
兵庫県明石市のマンションの4階から、重さ6キロ余りのボウリングの球を投げ落としたとして、マンション住人の57歳男性が、殺人未遂罪の疑いで逮捕された。
マンションの1階にある飲食店の店員が「ドーン」という大きな音を聞き、その後、近くの側溝に球が落ちているのが見つかった。
警察の調べに対し、男性は「球を投げたことは間違いありませんが、殺意はありません」と殺人罪の故意を一部否認している。
(令和4年4月13日に配信された「NHKニュース」より抜粋)
【殺人未遂罪が成立するための故意の有無】
例えば、刃物等の凶器を用いて他人を傷つけた場合に、殺意があれば、殺人の故意があるということで、「殺人罪」が成立します。
他方で、「怪我をさせてやろう」という意思で凶器を振るい、殺意が無ければ、「傷害罪」が成立すると考えられます。
「殺人罪」(殺人未遂罪)の法定刑は、「死刑又は無期若しくは5年以上の懲役」とされており、「傷害罪」の法定刑は、「15年以下の懲役又は50万円以下の罰金」です。
また、傷害未遂罪を、処罰する刑法の規定はありません。
殺人未遂罪の「故意」が認められるケースとは、「殺意がある場合」はもちろんですが、「もしかすると殺してしまうかもしれないけれども、構わない」というように、可能性を認識し、結果が発生しても構わないと認容している場合には、「故意」があったと認められ、殺人未遂罪が成立すると考えられます。
【殺人未遂事件の弁護活動】
殺人未遂事件を起こして、刑事捜査を受けている場合には、できるだけ速やかに弁護士に法律相談をすることで、事件当時の犯行状況や、事件の経緯などの客観的事情や、故意の有無などの容疑者の主観的事情を、どのように警察取調べで供述していくかにつき、刑事事件に強い弁護士とともに、綿密に打合せをすることが重要となります。
容疑者が逮捕されてしまった事件であっても、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご依頼いただければ、逮捕当日の弁護士接見(弁護士面会)のため、警察署の留置場へと弁護士を派遣するサービスも行っております。
弁護士接見後には、事務所にて、ご家族や知人の方への接見報告を行い、事件の見通しを伝えるとともに、今後の早期釈放と刑罰軽減に向けた弁護活動の検討をいたします。
まずは、殺人未遂事件が発生してから、できるだけ早期の段階で、刑事事件に強い弁護士に法律相談することが重要です。
兵庫県明石市の殺人未遂事件でお困りの方は、刑事事件を専門に扱っている、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の評判のいい弁護士にご相談ください。