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【事例解説】傷害の共謀 自分はやっていないと不満 

2024-06-16

傷害の共犯として警察の取調べを受けることになったものの、自身は殴っていないとして納得せず弁護士に相談するに至った事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。 

事例 

アルバイトのAさんは、アルバイト先の社員Vさんと険悪な仲でした。ある日アルバイト先の同僚BさんとVさんの悪口を話していた際に、一回痛めつけてやろうという話になり具体的な暴行計画について話し合うことになりました。
AさんとBさんの計画では、AさんがVさんを尾行してVさんの位置をBさんに随時報告し、タイミングを見計らってBさんがVさんを後ろから殴り、あとでAさんも暴行に加わるというものでした。 
計画通り、Vさんに対してBさんが殴ることに成功しましたが、攻撃を受けたVさんが大声をあげて周りに助けを求めたため、AさんとBさんはその後の暴行をやめて二人で逃げました
Vさんは頭部裂傷と皮下血種の傷害を負いましたが、大事には至りませんでした。
Vさんの被害供述をもとにBさんが取調べに呼ばれ、Aさんの関与を明らかにしたためAさんも警察から呼び出しを受けるに至りました。
自身は暴行行為を加えていないAさんは、自分も傷害罪の罪を負うことになるのか気になり弁護士に相談してみることにしました。

傷害罪の共謀共同正犯について 

刑法60条出典/e-GOV法令検索)は、「2人以上共同して犯罪を実行した者は、すべて正犯とする。」と定めています。 
共同正犯は、実行共同正犯共謀共同正犯に分けられます。
実行共同正犯とは、共同行為者全員が実行行為を分担し合って犯罪を実現する場合を言います。
例えば、2人でVさんの殺害計画をして、計画に基づきVさんに2人でそれぞれピストルを発砲し死亡させたような場合です。
このように、2人が共同して実行する意思の下に発砲した場合には、もしいずれの弾が命中したかがわからなくても2人とも実行共同正犯として殺人既遂罪の責任を負います。 
共謀共同正犯とは、2人以上の者が犯罪を実現するための謀議をし、共犯者の一部の者のみが実行行為を行う場合をいいます。 
これが認められる場合には、実行行為をしていないものについても共同正犯として発生した犯罪事実すべての責任を負うことになります。
成立要件としては、①共謀、②共謀に基づく実行行為が必要となります。

共謀とは、共同犯行の合意形成をいいます。これは意思連絡および正犯意思によって判断されます。 
簡単にいうと、意思連絡は共同犯行の意識について関与者間に意思疎通があったか、正犯意思は自分たちの犯罪を遂行しようとする意識があったかが問題になります。

共謀に基づく実行行為は、共謀に基づいて少なくとも共謀者の1人が実行行為があった場合に認められます

事例のAさんの場合 

Aさんは、Vさんに直接暴行行為をしていないため、Aさんが傷害罪の「正犯」として処罰されるかは、共謀共同正犯が成立するか否かにあります。 
共謀共同正犯の成立要件を簡単に検討していくと、共謀についてはAさんとBさんはVさんに暴行を加える計画を綿密に立てており、意志の連絡が十分にあるといえます。また、どちらも自らの犯罪として実行する意思を有しているため正犯意思も認められそうです。
そうすると、共謀は認められそうです。
次に、AさんとBさんの共謀に基づいて、BさんがVさんに傷害を加えているため、共謀に基づく実行行為も認められるでしょう。
そうすると、傷害行為に加わっていないAさんについても共謀共同正犯として「傷害罪」の「正犯」としての責任を負うことになります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、傷害事件の豊富な弁護経験を持つ法律事務所です。
示談交渉を数多く成功させてきた弁護士が被害者側と示談交渉を行うことで、量刑を軽くしたり執行猶予付判決や不起訴処分を得ることができる可能性があります。
できるだけ早い段階で一度、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

 

 

【事例解説】生徒を殴り怪我を負わせたダンススクールの講師を傷害で逮捕

2024-06-02

態度の悪い生徒を殴って怪我を負わせたとして、傷害罪の容疑でダンススクールの講師が逮捕された事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。

ダンススクール

事例

東京都新宿区の人気ダンススクールで講師を務めるAは、熱心な指導と何人もの生徒をプロとして輩出してきた実績で有名であった。
ある日のレッスンで遅刻してきた生徒Vがいたので、みんなの前で注意をしたところ、態度を改めずに反論を続けたため、Aは感情を抑えきれず、Vの顔を殴ってしまった
殴られたVは倒れこんで顔面に打撲を負い、レッスン途中で家に帰ってしまった。
帰宅したVが怪我をしていることに気づいた両親が、新宿警察署に連絡したところ、Aは逮捕され、傷害罪の容疑で取調べを受けることとなった。
Aは警察の取調べで、「Vの態度があまりにもひどく、感情的になって殴ってしまった。深く反省している」と容疑を認めている。
Vは病院で診察を受けた結果、顔面打撲の他に軽い脳震盪の症状も認められ、数週間の治療を要することが判明した。

傷害罪とは

本件で、ダンススクールの講師であるAは、態度の悪い生徒Vの顔面を殴ってしまい、傷害罪の疑いで逮捕されるに至ったようです。

刑法204条(出典/e-GOV法令検索)
人の身体を傷害した者は、15年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

傷害罪は、人の身体を「傷害」する犯罪です。
判例によれば、傷害とは人の生理的機能に障害を加えることです(大判明治45年6月20日)
例えば、相手を殴って出血させたり、骨折させたりする行為は、人の生理的機能に障害を加えることにあたり、傷害罪が成立する可能性があります。
本件Aは、レッスンに遅刻して注意されても反省を色を示さなかったVを殴った結果、顔面打撲と軽い脳震盪で全治数週間の怪我を負わせて、Vの生理的機能に障害を加えたようです。
したがって、Aには傷害罪が成立する可能性があります。

逮捕後の弁護活動

本件で容疑者は逮捕されています。
逮捕自体は最大72時間ですが、この間に勾留の必要があるかどうかが検察官と裁判官により判断され、検察官が請求をし裁判官が勾留が必要だと判断した場合、さらに10日間身柄を拘束されることになります。

身柄拘束中は、Aは講師として出勤することができなくなります
この場合には、長期間にわたって出勤できないことを理由に解雇される可能性があります。
したがって、身体拘束の長期化を防ぐために、検察官と裁判官に勾留の必要がないことを説明するべきです。
刑事事件に詳しいわけではない一般の人にとって、検察官と裁判官に何をどう説明したら勾留の必要がないと判断してもらえるのか、よく分からないでしょうから、ご家族が逮捕された場合は、弁護士に相談されることをおすすめします。

弁護士は、検察官と裁判官に対し、意見書を提出して、勾留の必要性がないことを説明することができます。
適切なタイミングで説得力のある意見書を提出するためにも、ご家族が逮捕された場合にはできるだけ早く弁護士にご相談ください。

また、傷害罪のような被害者のいる犯罪では、起訴・不起訴や量刑の判断において、被害者側と示談を締結できているかどうかが大きな意味を持ちます。
早期に示談が成立すれば、不起訴処分となる可能性がありますし、仮に起訴されたとしても執行猶予がつく可能性がありますから、やはりできるだけ早く弁護士に相談されることをおすすめします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は傷害事件をはじめとする刑事事件・少年事件に強い法律事務所です。
傷害事件を起こしてしまった方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所まで一度ご相談ください。

【事例解説】課題を見せてもらえず同級生を殴り骨折 高校生を逮捕

2024-05-26

課題を見せてもらえなかったという理由で同級生を殴って骨折させた高校生が逮捕された刑事事件・少年事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

けんか

・事件概要

岡山県内の高校に通う男子高校生A(16)が、同級生Vの顔を複数回殴って鼻の骨を骨折させるなど全治2ヶ月の怪我を負わせた傷害罪の疑いで、岡山中央警察署に逮捕された。
Aは、数学の提出課題を期限内に提出することができそうにないため、同級生のVに頼んで、1000円でやってもらうことにした。
Vが頼まれた課題を解いてAに渡そうとしたところ、Aが「今金ないから明日払うわ」と言ったため、トラブルとなり、AがVの顔を複数回殴り、Vの鼻の骨が折れるなど全治2ヶ月の怪我を負った。
鼻から血を流しながら自宅に帰ったVを見た両親が警察に被害届を提出した結果、Aが逮捕された。
警察の取調べに対し、Aは、「金を払いたくなかった。Vが金と同時じゃないと渡さないと言い出したので、カッとなって殴ってしまった」と容疑を認めている。
(フィクションです)

・傷害とは

刑法204条(出典/e-GOV法令検索)
人の身体を傷害した者は、15年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

傷害罪は、人の身体を「傷害」する犯罪です。
判例によれば、傷害とは人の生理的機能に障害を加えることです(大判明治45年6月20日)
例えば、相手を殴って出血させたり、骨折させたりする行為は、人の生理的機能に障害を加えることにあたり、傷害罪が成立する可能性があります。

本件では、Aは自分の課題をVに説いてもらったものの、約束の1000円を支払わなかったことでトラブルになり、Vに暴行を加えて鼻の骨を折る怪我を負わせたようです。
鼻の骨を折るというAの行為は人の生理的機能に障害を加えることにあたりますから、Aには傷害罪が成立する可能性があります。

・できるだけ早く弁護士に相談を

本件Aは16歳の高校生ですが、Aのした行為は傷害罪という立派な犯罪です。
加えて、本件Vは鼻の骨を折られて全治2ヶ月と診断されたようです。
警察は、被害者の怪我が比較的重症であることから、在宅ではなく逮捕に踏み切ったようです。

Aは20歳未満ですから、少年事件として事件は処理されて行くことになりますが、基本的には大人が傷害事件を起こしたときと同じ扱いとなります。
したがって、逮捕による身柄拘束は最大3日ですが、それに引き続き勾留という形でさらに10日間身柄拘束される可能性があります。

突然逮捕されると、家族などの親しい人たちから切り離されてしまい、大人であっても不安な気持ちになりますから、できるだけ早く弁護士を派遣されることをおすすめします。
逮捕された人とご家族が面会することは制限されることが多いですが、弁護士であれば基本的にいつでも接見することができます。
ご家族からの伝言も弁護士を通じてお伝えすることができます。

法律のプロである弁護士が、刑事手続の流れや、事件内容を踏まえて今度の見通しを説明することで、孤独で不安な気持ちを和らげることができるかもしれません。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門に取り扱う法律事務所です。
高校生のお子さんが傷害事件を起こしてお困りの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所まで一度ご相談ください。
逮捕された方への弁護士の派遣、無料法律相談のご予約は0120ー631ー881にて受け付けております。

【事例解説】部活を辞めた後輩を脅迫 暴力行為等処罰法違反で逮捕(後編)

2024-05-12

前回に引き続き、部活を辞めた大学の後輩に対して、集団を装い脅迫した事件について、暴力行為等処罰法違反となる可能性があるかどうか弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

けんか

事例紹介

関西の大学に通う大学生のAさんは、大学の柔道部の主将として、全国大会で優勝するため同期や後輩を練習に励んでいました。
Aさんが厳しい練習メニューを作成したところ、2年の後輩の1人であるVが部活動に来なくなり周囲の人たちに部活動の不満を言っていると知りました。
Aさんは内心穏やかでなかったものの気にしないようにしようとしていました。
しかし、Vさんに触発されて部活動をやめると言い出す後輩が複数で現れ柔道部が存続の危機になってしまったので、Vさんが諸悪の根源と考え、Vさんに電話で「お前好き勝手言っとるみたいやのう。柔道部全員で殺しに行くから待っとけ」と言ってしまいました。
怖くなったVさんは、両親と連絡し被害届を警察に提出することにしました。
後日、Aさんは警察に逮捕されてしまいました。
(フィクションです)
前編では脅迫罪の成否についてを、後編では暴力行為等処罰法の成否について解説します。

暴力行為等処罰法違反

暴力行為等処罰法(出典/e-GOV法令検索)は、脅迫罪等の刑法犯が一定の場合に行われた場合に、刑法よりも重く処罰すると規定しています。
例えば、刑法上の脅迫罪の法定刑は、2年以下の懲役又は30万円以下の罰金刑ですが、暴力行為処罰法では一定の場合に脅迫罪に当たる罪が犯された場合、3年以下の懲役又は30万円以下の罰金となっています。

具体的にどういった場合かというと、①現実に団体や多数人で威力を示して脅迫した場合、②現実には団体や多数人ではないのにそうであるかのように装って脅迫した場合、③凶器を示して脅迫罪を行った場合です(暴力行為等処罰法1条)。

前編で解説したように、Aさんは脅迫罪に当たる可能性があります。
さらに、Aさんは、Vさんに「柔道部全員で」殺しに行くと言ってしまったようです。
実際にAさん以外の柔道部員がVさんを殺そうと思っていなかったとしても、Aさんは、あたかも柔道部員からなる団体がVさんを殺そうとしているかのように装って脅迫したことになりますから、暴力行為等処罰法1条違反になる可能性があります。

弁護士に相談を

本件のように被害者のいる犯罪では、示談を成立させることが非常に重要となります。
早い段階で示談が成立すれば、起訴猶予による不起訴処分となるかもしれません。
仮に起訴されたとしても、量刑が、示談が成立していることを踏まえて軽くなる可能性もあるからです。

もっとも、加害者自ら示談交渉のため被害者と連絡を取ろうとするのはおすすめできません。
本件では、Aさんから殺すと言われて怖い思いをしたVさんは、たとえAさんが反省し謝罪したと思っていたとしても、Aさんとは一切連絡を取りたくないと思うかもしれません。

そこで、示談交渉は交渉のプロである弁護士に一任されることをおすすめします。
加害者本人とやりとりすることを強い嫌う被害者であっても、弁護士相手であれば交渉に応じてくれることは少なくありません。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、脅迫事件、暴力行為等処罰法違反事件をはじめとする刑事事件・少年事件に強い法律事務所です。
ご家族が脅迫罪や暴力行為等処罰法違反で警察に逮捕されてしまってお困りの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所まで一度ご相談ください。
無料法律相談、初回接見サービスのご予約は、0120-631-881にて受け付けております。

【事例解説】部活を辞めた後輩を脅迫 暴力行為等処罰法違反で逮捕(前編)

2024-05-05

部活を辞めた大学の後輩に対して、集団を装い脅迫した事件について、前編・後編に分けて弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

けんか

事例紹介

関西の大学に通う大学生のAさんは、大学の柔道部の主将として、全国大会で優勝するため同期や後輩を練習に励んでいました。
Aさんが厳しい練習メニューを作成したところ、2年の後輩の1人であるVが部活動に来なくなり周囲の人たちに部活動の不満を言っていると知りました。
Aさんは内心穏やかでなかったものの気にしないようにしようとしていました。
しかし、Vさんに触発されて部活動をやめると言い出す後輩が複数で現れ柔道部が存続の危機になってしまったので、Vが諸悪の根源と考え、Vに電話で「お前好き勝手言っとるみたいやのう。柔道部全員で殺しに行くから待っとけ」と言ってしまいました。
怖くなったVは、両親と連絡し被害届を警察に提出することにしました。
後日、Aさんは警察に逮捕されてしまいました。
(フィクションです)
前編では脅迫罪の成否についてを、後編では暴力行為等処罰法の成否について解説します。

脅迫罪について

刑法221条1項(出典/e-GOV法令検索)
生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して人を脅迫した者は、二年以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。

本件では、Aさんは、全国大会優勝に向けて柔道部の主将として部活を引っ張っていたところ、後輩の1人であるVさんが退部し柔道部の悪口を吹聴した結果、柔道部が存続の危機になったようです。
大事な柔道部がVさんによって存続の危機に晒されたと考えたAさんは、Vさんに対し「柔道部全員で殺す」と言ってしまったようなので、脅迫罪が成立する可能性があります。

脅迫罪における脅迫とは、一般人を畏怖させるに足りる害悪を告知することを言います。
Aさんは、Vさんを殺してやると言っています。
これは、生命に対する害悪の告知と言えます。
一般に殺してやると言われれば恐怖を感じるでしょうから、本件では脅迫罪が成立する可能性があります。

本件では、VさんはAさんに殺すと言われ怖くなって両親に相談したようです。
仮に、Vさんが非常に強くて、Aさんをはじめとする柔道部員全員と戦っても勝てるから怖くないと考えていた場合にも脅迫罪は成立するのでしょうか?
この点について、判例は、脅迫を受けたものが現実に畏怖したことは必ずしも必要ではなく、一般人を畏怖させることができる程度の害悪の告知を、被害者が認識しさえばよいとしています(大判明治43年11月15日)。
したがって、Vさんがものすごく強くてAさんの発言に対し恐怖を感じていなかったとしても、そのことを理由に脅迫罪の成立は妨げられません。

弁護士に相談を

本件のように被害者のいる犯罪では、示談を成立させることが非常に重要となります。
早い段階で示談が成立すれば、起訴猶予による不起訴処分となるかもしれません。
仮に起訴されたとしても、量刑が、示談が成立していることを踏まえて軽くなる可能性もあるからです。

もっとも、加害者自ら示談交渉のため被害者と連絡を取ろうとするのはおすすめできません。
本件では、Aさんから殺すと言われて怖い思いをしたVさんは、たとえAさんが反省し謝罪したと思っていたとしても、Aさんとは一切連絡を取りたくないと思うかもしれません。

そこで、示談交渉は交渉のプロである弁護士に一任されることをおすすめします。
加害者本人とやりとりすることを強い嫌う被害者であっても、弁護士相手であれば交渉に応じてくれることは少なくありません。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、脅迫事件、暴力行為等処罰法違反事件をはじめとする刑事事件・少年事件に強い法律事務所です。
ご家族が脅迫罪や暴力行為等処罰法違反で警察に逮捕されてしまってお困りの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所まで一度ご相談ください。
無料法律相談、初回接見サービスのご予約は、0120-631-881にて受け付けております。

【事例解説】高校球児の後輩に対する暴行事件

2024-04-28

高校球児が部活の後輩に対して暴行した事件の弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

けんか

・事例

甲子園に何度も出場したことのある千葉の強豪校で、先輩部員から後輩部員への暴行事件が起こった。
野球部に所属する高校3年生のAは後輩部員V1,V2,V3に対して、指導という名目でバットで殴るなどの暴行を加えたとして、千葉中央警察署はAを暴行容疑で逮捕した。
V1らは助けを求めて最寄りの警察署に被害届を提出したことで、事件化した。
警察は野球部の他の部員等にも聞き取りをして、暴行が常態化していたかどうか調べている。

・暴行罪と傷害罪

本件では、Aが複数の後輩に対して、指導という名目でバットで殴るなどしたようです。
Aの当該行為が、暴行すなわち人の身体に対する不法な有形力の行使にあたる場合には暴行罪が成立します(刑法208条「出典/e-GOV法令検索」)。
さらに、暴行により被害者が出血したような場合には、人の生理機能を侵害したとして傷害罪が成立します(刑法204条「出典/e-GOV法令検索」)。

暴行罪の多くの場合においても、身体に対して不法な有形力の行使があった以上、厳密に言えば(微細な内出血など)何らかの生理機能が侵害されていると言えそうですが、実際には、被害者側の怪我の病院診断書が、警察に提出されているかどうかがにより暴行罪になるか傷害罪になるかの分かれ目になることが多いです。

暴行罪の法定刑が「2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料」であるのに対し、傷害罪の法定刑は「15年以下の懲役又は50万円以下の罰金」と重くなっていますから、どちらの罪が成立するかは大きな違いを生みます。

・暴行罪事件の弁護活動

暴行罪または傷害罪に当たるような行為をしてしまった場合、被害者側と示談を成立させるなどして、被害届を取り下げてもらったり、病院診断書の提出を控えてもらうことができるかどうかが重要となります。

ただし、加害者側の人間が直接被害者側と示談交渉を進めることが得策ではありません。
本件のように、被害者が未成年である場合には、被害者側の交渉主体は保護者となります。
保護者は本人以上に、加害者に対して強い処罰感情を有している可能性がありますから、示談交渉自体を拒絶される可能性もあります。

そこで、刑事事件に強い弁護士に依頼することをおすすめします。
豊富な示談交渉の経験のある弁護士が被害者側との示談交渉を行うことで、被害届の取下げ等の、加害者を許す意思を含む示談を成立させ、不起訴処分や刑罰軽減につながるかもしれません。

暴行事件や傷害事件を起こしてしまった場合、できるだけ早期の段階で、刑事事件に強い弁護士に法律相談することが重要です。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、逮捕当日に、逮捕されている留置場に弁護士を派遣する、弁護士初回接見サービスのご依頼も承っております。

体罰暴行事件でお困りの方は、刑事事件を専門に扱っている、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の評判のいい弁護士にご相談ください。
逮捕された方への弁護士の派遣、無料法律相談のご予約は0120ー631ー881にて受け付けております。

【事例解説】競合店に脅迫し暴力行為等処罰法違反で逮捕(後編)

2024-04-21

前回に引き続き、自身の店舗のサービス内容をそっくり真似した競合店に対して、集団を装い脅迫した事件について、暴力行為等処罰法違反となる可能性があるかどうか弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

脅迫電話

事例紹介

都内で複数のマッサージ店を経営するAさんは、最近新しくできたマッサージ店Vが自店舗のサービス内容をまるパクリしていることを知りました。
Aさんは、Vに対して電話して抗議したところ、相手が反省の色を見せず開き直って暴言を吐いてきました
Aさんは、ヒートアップしていまい「店の人間全員が、お前もお前の店もめちゃくちゃにしたるつもりでいるから覚悟しとけ」と言ってしまいました。
Vさんはボクシングを学生時代からしていたので、本当にやってきたら返り討ちにしてやろうと思いながら電話を切った後、電話の内容を録音していたので警察に被害届を提出しました。
後日Aさんは逮捕されてしまいました。
(フィクションです)
前編では脅迫罪の成否についてを、後編では暴力行為等処罰法の成否について解説します。

暴力行為等処罰法違反

暴力行為等処罰法(出典/e-GOV法令検索)は、脅迫罪等の刑法犯が一定の場合に行われた場合に、刑法よりも重く処罰すると規定しています。
例えば、刑法上の脅迫罪の法定刑は、2年以下の懲役又は30万円以下の罰金刑ですが、暴力行為処罰法では一定の場合に脅迫罪に当たる罪が犯された場合、3年以下の懲役又は30万円以下の罰金となっています。

具体的にどういった場合かというと、①現実に団体や多数人で威力を示して脅迫した場合、②現実には団体や多数人ではないのにそうであるかのように装って脅迫した場合、③凶器を示して脅迫罪を行った場合です(暴力行為等処罰法1条)。

前編で解説したように、Aさんは脅迫罪に当たる可能性があります。
加えて、Aさんは、電話で「店の人間全員が、お前もお前の店もめちゃくちゃにしたるつもりでいるから覚悟しとけ」と言ってしまったようですから、実際にAさんの店舗で働く人たちがVさんに危害を加えるつもりであってもそうでなくても、暴力行為等処罰法1条違反になる可能性があります。

弁護士に相談を

本件のように被害者のいる犯罪では、示談を成立させることが非常に重要となります。
早い段階で示談が成立すれば、起訴猶予による不起訴処分となるかもしれません。
仮に起訴されたとしても、量刑が、示談が成立していることを踏まえて軽くなる可能性もあるからです。

ただし、加害者が直接被害者と連絡をとって示談交渉をするのは得策ではありません。
被害者にとっては、加害者は自分や自分の大切の財産に対して危害を加えると言ってきた人物であり、被害者は加害者に対して通常強い処罰感情を有しているため交渉に応じてくれない可能性があるためです。

そこで、示談交渉は交渉のプロである弁護士に一任されることをおすすめします

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、脅迫事件、暴力行為等処罰法違反事件をはじめとする刑事事件・少年事件に強い法律事務所です。
ご家族が脅迫罪や暴力行為等処罰法違反で警察に逮捕されてしまってお困りの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所まで一度ご相談ください。

無料法律相談、初回接見サービスのご予約は、0120-631-881にて受け付けております。

【事例解説】競合店に脅迫し暴力行為等処罰法違反で逮捕(前編)

2024-04-14

自身の店舗のサービス内容をそっくり真似した競合店に対して、集団を装い脅迫した事件について、前編・後編に分けて弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

脅迫電話

事例紹介

都内で複数のマッサージ店を経営するAさんは、最近新しくできたマッサージ店Vが自店舗のサービス内容をまるパクリしていることを知りました。
Aさんは、Vに対して電話して抗議したところ、相手が反省の色を見せず開き直って暴言を吐いてきました。
Aさんは、ヒートアップしていまい「店の人間全員が、お前もお前の店もめちゃくちゃにしたるつもりでいるから覚悟しとけ」と言ってしまいました。
Vさんはボクシングを学生時代からしていたので、本当にやってきたら返り討ちにしてやろうと思いながら電話を切った後、電話の内容を録音していたので警察に被害届を提出しました。
後日Aさんは逮捕されてしまいました。
(フィクションです)

前編では脅迫罪の成否についてを、後編では暴力行為等処罰法の成否について解説します。

脅迫罪(出典/e-GOV法令検索
刑法221条1項
生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して人を脅迫した者は、二年以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。

本件では、サービス内容をパクられたAさんはついヒートアップしてVさんに対して、「店の人間全員集めてお前もお前の店もズタボロにしたるから覚悟しとけ」と言ってしまったようなので、脅迫罪が成立する可能性があります。

脅迫罪における脅迫とは、一般人を畏怖させるに足りる害悪を告知することを言います。
Aさんは、VさんとVさんの店舗をズタボロにしてやると言っています。
前者は生命、身体に対する害悪の告知と言え、後者はVさんの財産である店舗に対するが悪の告知と言えます。
一般に自分や自分の財産をズタボロにしてやると言われれば恐怖を感じるでしょうから、本件では脅迫罪が成立する可能性があります。

ところで、Vさんはボクシングを長年していたため、実際にはAさんからの脅迫を受けても怖いと思っていなかった可能性があります。
この場合でも脅迫罪は成立するのでしょうか?
判例によると、脅迫を受けたものが現実に畏怖したことは必ずしも必要ではなく、一般人を畏怖させることができる程度の害悪の告知を、被害者が認識しさえばよいとしています(大判明治43年11月15日)。
したがって、Vさんが実際には怖がっていなかったとしても、そのことを理由に脅迫罪の成立は妨げられません。

弁護士に相談を

本件のように被害者のいる犯罪では、示談を成立させることが非常に重要となります。
早い段階で示談が成立すれば、起訴猶予による不起訴処分となるかもしれません。
仮に起訴されたとしても、量刑が、示談が成立していることを踏まえて軽くなる可能性もあるからです。

ただし、加害者が直接被害者と連絡をとって示談交渉をするのは得策ではありません。
被害者にとっては、加害者は自分や自分の大切の財産に対して危害を加えると言ってきた人物であり、被害者は加害者に対して通常強い処罰感情を有しているため交渉に応じてくれない可能性があるためです。

そこで、示談交渉は交渉のプロである弁護士に一任されることをおすすめします

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、脅迫事件、暴力行為等処罰法違反事件をはじめとする刑事事件・少年事件に強い法律事務所です。
ご家族が脅迫罪や暴力行為等処罰法違反で警察に逮捕されてしまってお困りの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所まで一度ご相談ください。

無料法律相談、初回接見サービスのご予約は、0120-631-881にて受け付けております。

【事例解説】大音量でテレビを流して隣人を睡眠障害に(後編)

2024-04-07

深夜早朝にかけて大音量でテレビを流して隣人を睡眠障害等にかからせた事例について、前編と後編の2回に分けて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

騒音

・事件概要

京都府北警察署は、傷害罪の疑いで看護師の男(43)を逮捕した。
警察署によると、男は、昨年から1年間にわたって週に3回ほど、自分が病院の夜間勤務で家を空けている日の深夜から自宅に帰る早朝にかけて大音量でテレビを流しっぱなしにして隣人に精神的ストレスを与えたとされている。
被害にあった隣人は、精神科の医師から睡眠障害と診断され、慢性頭痛症円形脱毛症となり警察署に被害届を提出した。
取調べに対し、男は、「自分が夜勤明けで眠たい昼間に隣人がうるさくて腹がたっていた」「静かにするよう言っても一向に改善されないので、同じ目に合わせてやろうと思ってやった」と述べている
(フィクションです)

・傷害結果はあったと言えるか?

上述の通り、本件の男の行為は、慢性的な頭痛や睡眠障害という症状を生じさせる現実的危険性がある行為と言えそうです。
もっとも、このような身体的棄損が外観上明らかでない精神的なストレス症状が、常に傷害罪のいう「傷害」にあたるといってよいのでしょうか?
この点、精神的なストレス症状は、脳の機能の傷害に基づくものである以上、通常の身体的機能の傷害と本質的に変わらないとも言えそうです。
しかし、精神的なストレス症状は主観的なものと言わざるを得ず客観性を欠いている上、行為との因果関係も明確でない場合もありますから、精神的ストレス症状の全てを「傷害」にあたるとすることには問題がありそうです。
裁判例を見ると、被害者が医師から精神障害として診断されていることを重視し、それに加え身体的症状が発生しているか、入院等をしているかを考慮しているようです。(井田良「講義刑法学各論<第2版>52頁以下」)
本件では、被害者の男性は、医師から睡眠障害と診断され、慢性頭痛症と円形脱毛症にかかっているようです。
したがって、傷害結果ありとして、傷害罪が成立する可能性があります。

・できるだけ早く弁護士に相談を

傷害罪(出典/e-GOV法令検索)被害者のいる犯罪です。
被害者のいる犯罪では、被害者との間で示談を成立させることが非常に重要です。
早期に示談が成立していれば不起訴となる可能性がありますし、起訴後に示談が成立した場合でも、罪の減軽や執行猶予付判決が得られる可能性があるからです。
もっとも加害者が自分の力で示談交渉をすることは通常困難です。
本件のように、逮捕された場合、身動きが取れませんから被害者が交渉に応じてくれたとしてもスムーズにやり取りをすることが難しくなります。
逮捕されていない場合、加害者が被害者に接触することは不可能ではありません。
しかし、本件の被害者は、長期間にわたって日常生活を送ることを難しくさせ、睡眠障害や頭痛、円形脱毛症に苦しんでいるわけですから、強い処罰感情を持っていることが予想され、示談交渉に応じてくれない可能性があります。

そこで、示談交渉は交渉のプロである弁護士に一任することをおすすめします。
直接加害者とやり取りすることに抵抗を感じる被害者でも、弁護士が相手であれば、示談交渉に応じてくれることは少なくありません

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、傷害罪の豊富な弁護経験を持つ法律事務所です。
示談交渉を数多く成立させてきた弁護士が被害者側と示談交渉を行うことで、不起訴処分の獲得のほか、量刑を軽くしたり執行猶予付判決を得ることができる可能性があります。
できるだけ早い段階で一度、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
逮捕された方への弁護士の派遣、無料法律相談のご予約は0120ー631ー881にて受け付けております。

【事例解説】大音量でテレビを流して隣人を睡眠障害に(前編)

2024-03-31

深夜早朝にかけて大音量でテレビを流して隣人を睡眠障害等にかからせた事例について、前編と後編の2回に分けて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

騒音

・事件概要

京都府北警察署は、傷害罪の疑いで看護師の男(43)を逮捕した。
警察署によると、男は、昨年から1年間にわたって週に3回ほど、自分が病院の夜間勤務で家を空けている日の深夜から自宅に帰る早朝にかけて大音量でテレビを流しっぱなしにして隣人に精神的ストレスを与えたとされている。
被害にあった隣人は、精神科の医師から睡眠障害と診断され、慢性頭痛症円形脱毛症となり警察署に被害届を提出した。
取調べに対し、男は、「自分が夜勤明けで眠たい昼間に隣人がうるさくて腹がたっていた」「静かにするよう言っても一向に改善されないので、同じ目に合わせてやろうと思ってやった」と述べている
(フィクションです)

・傷害罪とは

刑法204条(出典/e-GOV法令検索)

人の身体を傷害した者は、15年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

傷害罪は、何らかの方法により人の身体を「傷害」する犯罪です。
判例によれば、傷害とは人の生理的機能に障害を加えることです(大判明治45年6月20日)
傷害という結果を生じさせる行為は、典型的には、人を殴って出血させる行為などがこれにあたります。
もっとも、傷害の罪に問われる行為は、このような殴る蹴る突き飛ばすといった目にみえる形での行為に限定されてはいません。
傷害という結果を招く危険性のある行為であれば、それが目に見えないような行為であっても傷害罪の行為に該当する可能性があります。
最高裁は、類似の事案で、およそ1年半にわたって隣人に対して朝から夜ないし翌未明まで、ラジオの音声や目覚まし時計のアラームを大音量で鳴らすことで被害者に精神的ストレスを与え、結果、被害者に全治不詳の慢性頭痛症、睡眠障害、耳鳴り症の傷害を負わせた事件において、当該行為は傷害罪の実行行為にあたるとしました(最高裁決定平成17年3月29日)。

 

事例に当てはめてみると

加害者の男は、隣人に対し、約1年間にわたって週に3回ほど、自分が病院の夜間勤務で家を空けている日の深夜から自宅に帰る早朝にかけて大音量でテレビを流しっぱなしにして隣人を睡眠障害と慢性頭痛症にかからせたとされています。
1年間にわたって、週の半分の頻度で深夜早朝に大音量のテレビを流された場合、十分な睡眠がとることができず疲労が蓄積していまうでしょう。
その結果、日中の行動にも支障が生じてさらに疲労が溜まってしまうものの、深夜早朝の騒音により心身の状態は改善されず、精神的に疲弊し、慢性的な頭痛や睡眠障害などにかかってしまう可能性があります。
したがって、男のした行為は、慢性的な頭痛や睡眠障害という症状を生じさせる現実的危険性がある行為と言えそうですから傷害罪が成立する可能性があります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、傷害罪の豊富な弁護経験を持つ法律事務所です。
示談交渉を数多く成立させてきた弁護士が被害者側と示談交渉を行うことで、不起訴処分の獲得のほか、量刑を軽くしたり執行猶予付判決を得ることができる可能性があります。
できるだけ早い段階で一度、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部にご相談ください。
逮捕された方への弁護士の派遣、無料法律相談のご予約は0120ー631ー881にて受け付けております。

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