老人ホームでの傷害罪で逮捕

2021-11-28

老人ホームでの傷害罪で逮捕

【刑事事件例】

東京都目黒区の有料老人ホームに勤務する介護士Aさんは、複数の入所者に対して暴力を振るい、一部の入所者を骨折させたとして、暴行罪傷害罪の疑いで警視庁目黒警察署逮捕されました。
Aさんは、被害者らは転倒によって負傷したものであり、自分は暴行を加えていないと被疑事実を全面的に否定しています。
(フィクションです。)

【高齢化社会で注目を集める高齢者に対する暴力犯罪】

高齢化社会の進展に伴い、有料老人ホーム等の高齢者向け施設の数も増加し、それに伴って介護士のニーズも高まっています。

老人ホームについて言えば、平成20年から25年にかけて施設数が2倍になっており、その後も増加を続けています。

このような中、老人ホーム高齢者向け施設の職員による入所者に対する暴力事件が連日報道を賑わせ、社会問題化しています。

2014年、神奈川県川崎市の有料老人ホームで入所者3名が転落死した事件について、今年3月22日、入所者3名を殺害したとして殺人罪に問われていた老人ホーム元職員の被告人に対して、検察官の求刑通り死刑判決が下されました。

この刑事事件では、防犯カメラの映像など殺害の犯行を裏付ける直接的な証拠がない中で、被告人の逮捕前後に犯行を認める様子を撮影した録音・録画の内容の信用性が争点となっていました。

刑事事件の裁判において、証拠によって事実の認定がなされ(刑事訴訟法第317条)、証拠の証明力は裁判官の判断に委ねられています(同法第318条)。

上記刑事事件において、入所者はいずれも自力で歩行でき、自殺や事故の可能性がないとは言い切れないとして、刑事弁護人は被告人の無実を主張していましたが、殺人罪の実行に対して合理的な疑いを提示するには至りませんでした。

暴力犯罪等の刑事事件の疑いがかけられ、その事実を否認したい場合は、刑事事件弁護実績の多い刑事事件専門の弁護士にご相談するのが良いでしょう。

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