スーパーのレジ待ち中に割り込まれて喧嘩になり傷害罪で逮捕

2024-09-09

スーパーのレジ待ち中に割り込まれて喧嘩になり傷害罪で逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

事件概要

大阪府曽根崎警察署は、スーパーの店内でトラブルになった相手Vに対して殴る蹴るの暴行を加えて怪我をさせたとして、大阪市内に住む執行役員の男性Aを逮捕した。
事件が起きたスーパーでは、床にレジ待ちの際の並び場所のシールが貼られていて、加害者であるAはそれにしたがってレジから少し離れた場所でレジ待ちをしていた
被害者のVは、床のシールに気づかずに会計中の客の真後ろに入り割り込む形となったので、Aが声をかけたが、Vはイヤホンをしていたため気づかず、無視されたと思ったAは後ろから声を荒げながらVに掴み掛かった
いきなり暴行されると思ったVは反撃しようとしたので、Aが追加で殴る蹴るの暴行を加えたためVはあばら骨が折れてしまった
Aは、駆けつけた曽根崎警察署の警察官に逮捕された。
取調べに対しAは「カッとなってやってしまった。申し訳ないことをした。」と容疑を認めている。
(フィクションです)

傷害罪とは

刑法204条(出典/e-GOV法令検索)
人の身体を傷害した者は、15年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

傷害罪は、人の身体を「傷害」する犯罪です。
判例によれば、傷害とは人の生理的機能に障害を加えることです(大判明治45年6月20日)
例えば、相手を殴って出血させたり、骨折させたりする行為は、人の生理的機能に障害を加えることにあたり、傷害罪が成立する可能性があります。
したがって、この場合には、人を傷害した、として傷害罪が成立する可能性があります。
本件では、Aはコンビニでレジ待ち中に割り込まれたと勘違いし、注意したのに無視されたことでカッとなって殴る蹴るの暴行を加えて、Vのあばら骨を折ってしまったようです。

逮捕後の弁護活動

本件で容疑者は逮捕されています。
逮捕自体は最大72時間ですが、この間に勾留の必要があるかどうかが検察官と裁判官により判断され、検察官が請求をし裁判官が勾留が必要だと判断した場合、さらに10日間身柄を拘束されることになります。

本件の容疑者は会社の執行役員をしているようです。
逮捕後に勾留された場合、Aは出勤することがしばらくできなくなりますから、会社にAが犯罪を犯したことが知られてしまい、解雇される可能性があります。
したがって、勾留を防ぐために、検察官と裁判官に勾留の必要がないことを説明するべきです。
刑事事件に詳しいわけではない一般の人にとって、検察官と裁判官に何をどう説明したら勾留の必要がないと判断してもらえるのか、よく分からないのではないでしょうから、ご家族が逮捕された場合は、弁護士に相談されることをおすすめします。

弁護士は、検察官と裁判官に対し、勾留に対する意見書を提出することができます。
本件のように現行犯逮捕された場合は即座に弁護士を派遣してもらうことをおすすめします。
弁護士に依頼するのが遅くなってしまうと、適切なタイミングで適切な意見書を提出することが難しくなります

加えて、傷害罪のような被害者のいる犯罪では、相手方と示談を締結できるかどうかが重要となります。
早期に示談が成立すれば、不起訴処分となる可能性がありますし、仮に起訴されたとしても執行猶予がつく可能性があります

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、傷害事件をはじめとする豊富な弁護経験を持つ法律事務所です。
早い段階で弁護士に依頼していれば、長期間の身柄拘束を防ぎ、解雇を防ぐことができるかもしれません。
できるだけ早い段階で一度、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
逮捕された方への弁護士の派遣、無料法律相談のご予約は0120ー631ー881にて受け付けております。