オヤジ狩りをして強盗致傷罪で逮捕

2021-09-19

オヤジ狩りをして強盗致傷罪で逮捕

少年強盗致傷罪などの重大犯罪をおこした場合の刑事責任と少年手続について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

【刑事事件例】

東京都日野市の建設作業員Aさん(19歳)は、高校時代の仲間たち数名で「オヤジ狩り」と称して帰宅途中の男性会社員に対して集団で暴行して現金を奪いました。
その後、被害者らの捜査協力や街頭の監視カメラ等から、この強盗致傷事件についてAさんらが捜査線上に浮かび、ある朝、Aさんは警視庁日野警察署の警察官によって強盗致傷罪の疑いで逮捕されました。
警察の調べに対し、共犯の少年らは強盗の事実を認めているものの、Aさんは黙秘を貫いています。
(フィクションです。)

【罪の重い少年事件と刑事処罰リスク】

上記刑事事件例の参考として、2017年10月8日未明に埼玉県川越市新宿町の路上で、飲食店従業員を引き倒して暴行し、現金1万4千円を奪い、全治2、3週間のけがを負わせたとして、今年3月14日、埼玉県警は強盗致傷罪などの疑いで東京都の20歳男性と17歳の少年再逮捕した事件があります。
埼玉県警によると、両容疑者は「2人で『オヤジ狩りをやろう』と話した」などと供述しており、強盗の計画を立てた点については認めているようです。
(この事件は弊所で受任した事案ではありません。)

少年事件においては、少年の健全な育成のため、少年の性格の矯正や環境の調整を行うことを主目的としており(少年法第1条)、家庭裁判所審判の結果、保護観察に付されたり、児童自立支援施設や児童養護施設に送致されたり、または少年院に送致されたり方向性が決まるのが原則です(少年法第24条など)。

しかし、家庭裁判所が刑事処分が相当と判断する重大犯罪等については、事件は家庭裁判所から検察官に送致され、成人と同じ刑事手続が取られることになります(少年法第20条)。

そして、強盗罪は5年以上の有期懲役、強盗致傷罪は無期または6年以上の懲役であり、少年事件から通常の刑事事件に移ることになります。

強盗罪強盗致傷罪で起訴された場合、過去の量刑によれば、ほとんどの刑事事件において実刑判決が下されていますが、刑事事件に強い弁護士に依頼いただければ、少年の反省や情状の主張を行い、検察官の求刑から少しでも軽い処分になることに役立つでしょう。

オヤジ狩りによる強盗罪等の少年事件でお悩みの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の初回無料の法律相談や初回接見サービスのご利用をご検討ください。