現場助勢事件

現場助勢罪の概要

刑法第206条は,「前2条(傷害罪・傷害致死罪)の犯罪が行われるに当り,現場において勢い助けた者は,自ら人を傷害しなくても,1年以下の懲役又は10万円以下の罰金に処する」と規定し,現場助勢罪について定めています。

現場助勢罪は,傷害罪や傷害致死罪の犯罪が行われている現場での助勢行為を対象とするもので,傷害の幇助行為に類するものではあります。

しかし,傷害の幇助犯(刑法第62条1項)が成立しない現場でのせん動的行為を,それ自体のもつ独自の危険性に鑑み,独立に処罰するものです。

すなわち,現場におけるせん動的行為が,傷害行為の規模・程度を拡大し,本来ならば生じないような傷害や傷害致死の結果を発生させることが往々にして見られるところです。

そこで,このような危険を防止するため,現場助勢罪が定められました。

例えば,喧嘩の現場において,いわゆる野次馬が,「もっとやれ」などと声援した場合,その声援が喧嘩の当事者に聞こえなくとも,現場助勢罪として処罰されます。

「犯罪が行われるに当たり」とは,暴行が行われている段階であることが必要で,その開始前は含まれず,その終了後もこれにあたりません。

また,傷害又は傷害致死の犯罪が行われていることを要しますので,暴行の段階で助勢したがこれらの結果が生じなかった場合には,現場助勢罪は成立しません。

「もっとやれ」などという声援が,傷害行為を行っている当事者に聞こえ,その勢いを助けた結果,傷害結果が生じた場合には,その声援行為は傷害の幇助犯となる可能性があります。

現場助勢罪と傷害幇助罪の違いとしては,傷害行為を行った人に物理的ないし心理的に影響を与えたかどうかという点になります。

幇助罪が成立するためには,幇助行為が物理的ないし心理的に影響を与えたと評価できる必要があります。

したがって,現場助勢罪と傷害幇助罪との違いは傷害行為を行った人に物理的ないし心理的に影響を与えたかどうかといえるかという点になります。

 

弁護活動の例

1 身の潔白を主張する

身に覚えのない現場助勢容疑がかけられた場合や,助勢行為について相手方の同意があった場合など,現場助勢罪に当たらないにもかかわらず捜査機関から現場助勢の容疑をかけられてしまうこともあります。

そのような場合は,弁護人を通して冤罪を証明する証拠を収集する,捜査機関の主張が十分な証拠に裏付けられていないことを指摘し,冤罪を主張します。

また,捜査機関による取調べは密室で行われるため,取調官による誘導や威圧によって事実と異なる供述をさせられてしまうことがあります。

このような事態に陥る前に,弁護士から,取調べ対応についての的確なアドバイスを受けることにより,事実と異なる供述をさせられないようにする必要があります。

 

2 被害者に対して誠実に謝罪し賠償を行う

現場助勢行為を行った事実について争いがない場合,被害者に対して誠実に謝罪し賠償を行うことが重要になります。

現場助勢事件で警察から逮捕された場合でも,起訴前に示談や賠償を行うことで被害者の被害感情がおさまっていることを示すことが出来れば,不起訴処分となる可能性があります。

現場助勢罪で起訴され裁判になってしまった場合でも,被害者との間で示談や被害弁償を行い,情状酌量を主張することができます。

 

3 早期釈放

現場助勢罪で逮捕された場合,検察官に対して勾留請求せずに釈放するよう働きかけを行い,裁判官に対しては勾留せずに釈放するよう法的手続きをとることで早期釈放を目指します。

また,示談による釈放又は起訴後の保釈を請求することで,早期の社会復帰を実現する可能性が高まります。

 

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