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【事例解説】家のベランダに集まるハトを勝手に駆除―鳥獣保護管理法違反事件
家のベランダに集まるハトを勝手に駆除した鳥獣保護管理法違反事件について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
事例紹介
Aさんは、自宅のベランダに集まった野生のハトが残していったフンによってベランダが汚れることに頭を悩ませていました。
Aさんは、ベランダにハトが寄ってこないように対策を打っていましたが、どのような対策をしても効果がなくベランダにはハトが集まってきてしまいます。
ある日、我慢の限界を迎えたAさんは怒りに任せて、ベランダに集まったハトに植木鉢を投げつけるなどしてハトを数匹殺しました。
その後、冷静になったAさんは、野生のハトを殺すことは犯罪なのではないかと不安になり、刑事事件に強い弁護士に相談に行くことにしました。
(この事例はフィクションです)
鳥獣保護管理法について
つい最近のニュースで、タクシーの運転手がタクシーでハトの群れに突っ込んでハトを1羽ひき殺したとして鳥獣保護管理法違反の疑いで逮捕されたという事件が報道されました。
このニュースを見て、そんなことで罪に問われるのかと驚かれた方もいらっしゃるかもしれませんが、鳥獣保護管理法(正式には「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律」と言います。)の第8条では一定の例外を除いて、原則として「鳥獣」を捕獲・殺傷することや「鳥類の卵」を採取・損傷することを禁止しています。
この捕獲や殺傷が原則として禁止されている「鳥獣」とは、鳥獣保護管理法2条1項によって鳥類又は哺乳類に属する野生動物と定義されています。
そうすると、事例に登場する野生のハトは鳥類に属する野生動物ですので「鳥獣」に該当することになり、事例のAさんは鳥獣である野生のハトを故意に殺傷したということになり、鳥獣保護管理法8条の規定に違反することになると考えられます。
鳥獣保護管理法8条の規定に違反すると同法83条1号によって、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金が科される可能性があります。
なお、「鳥獣」の定義については法律上、鳥類又は哺乳類に属する野生動物としか記載されていませんので、本来であれば日本に生息していない外来種の鳥類・哺乳類であっても、日本で野生動物として生息しているのであれば鳥獣保護管理法の適用の対象になる「鳥獣」に該当することになります。
ただし、この「鳥獣」に該当したとしても、「環境衛生の維持に重大な支障を及ぼすおそれのある鳥獣又は他の法令により捕獲等について適切な保護若しくは管理がなされている鳥獣であって環境省令で定めるもの」(鳥獣保護管理法80条1項)については、例外的に鳥獣保護管理法の適用対象外になります。
「環境衛生の維持に重大な支障を及ぼすおそれのある鳥獣」としては、ドブネズミ・クマネズミ・ハツカネズミの家ネズミが当たるとされ、「他の法令により捕獲等について適切な保護若しくは管理がなされている鳥獣」としては、ニホンアシカ、ゼニガタアザラシ、ゴマフアザラシ、ワモンアザラシ、 クラカケアザラシ、アゴヒゲアザラシ、ジュゴン以外の海に生息する哺乳類が当たるとされていますので、これらの鳥獣を殺傷したとしても鳥獣保護管理法は適用されないということになります。
動物を殺傷したことで罪に問われないかとご不安な方は
動物を故意に殺傷したことで罪に問われないかとご不安に思われている方は、まずは弁護士に相談されることをお勧めします。
殺傷した動物が「鳥獣」に当たるのであれば鳥獣保護管理法違反になる可能性がありますし、「鳥獣」に該当しない動物を殺傷した場合でも、その動物の種類によって、動物愛護法違反や刑法261条の器物損壊罪が成立する可能性も考えられます。
そのため、動物を殺傷してしまったという場合は、弁護士に相談することで自身の行為がどのような罪に問われる可能性があるのか、今後どのような対応をとるべきなのかといったことについてアドバイスを貰うことができますので、事件の見通しを立てることができ、現在抱えている不安な気持ちを解消することが期待できます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件に強い法律事務所です。
動物を殺傷したことで罪に問われないかとご不安な方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所まで一度ご相談ください。
【事例解説】正当防衛における「侵害の急迫性」について(運転手間でトラブルになり、相手を負傷させた架空の事例に基づく解説)
運転手間でトラブルになり、相手を突き飛ばし負傷させた架空の傷害事件を参考に、正当防衛における「侵害の急迫性」の要件などについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
事例紹介:自営業男性Aさんのケース
福岡市内在住の自営業男性Aは、県道を自動車で走行中、男性Vの運転する自動車の割り込みに腹を立て、クラクションを鳴らしました。
Aのクラクションに怒ったVが停車し、後続のA車両に駆け寄って来て口論となり、Vが窓からAの手首を掴んできたため、AはVを突き飛ばして転倒させ、車を発進させました。
Vは転倒の際に全治3週間の手首の捻挫を負い、警察に被害届を提出したことで傷害事件として捜査が開始され、後日、Aは警察から取調べのための呼び出しを受けました。
(事例はフィクションです。)
正当防衛における「侵害の急迫性」の要件
AがVを突き飛ばし転倒させたことで、全治3週間の怪我を負わせたことから、Aに傷害罪(刑法第204条)が成立すると考えられますが、Aは、手首を掴んできたVの暴行から身を守るために行った正当防衛であると主張することが考えられます。
正当防衛の要件は、(1)急迫不正の侵害に対して(「侵害の急迫性」)、(2)自己又は他人の権利を防衛するため(「防衛の意思」)、(3)やむを得ずにした行為であること(「防衛行為の必要性・相当性」)、と定められています(刑法第36条第1項)。
(1)「侵害の急迫性」について、「急迫」とは、相手方からの暴行などの法益侵害の危険が、現存又は切迫していること、とされます。
侵害を予期できた場合でも急迫性は否定されないとされますが、その機会を利用し積極的に相手方に対して加害行為をする意思(「積極的加害意思」といいます。)で侵害行為を待っていたときなどは、侵害の急迫性の要件を充たさないとされます。
「積極的加害意思」までなかったとしても、侵害の予期の程度や侵害回避の容易性などの観点から、警察などの公的機関の保護を求めずに反撃行為を行うことは相当でないとして、要件を充たさないとされる可能性があります。
本件Aは、VがA車両に駆け寄ってきた時点で、Vから何らかの危害を加えられることも予期し得たと考えられるところ、すぐに自動車の窓や鍵を閉め、必要に応じて警察に通報するなどして、Vの暴行を容易に回避し得たともいえることから、この要件を充たさないと判断される可能性もあります。
傷害事件の弁護活動
傷害罪で起訴され、正当防衛の主張が認められず有罪となれば、15年以下の懲役又は50万円以下の罰金が科せられることとなります。
本件は、先に述べたように、正当防衛の主張が容易に認められない可能性もあるため、被害者の怪我の程度も比較的軽微であることから、被害者との示談を成立させることにより不起訴処分で事件の終了を目指すことも、現実的な選択肢の一つと考えられます。
弁護士であれば通常、示談交渉のために捜査機関から被害者の連絡先を教えてもらえると考えられ、刑事事件に強い弁護士であれば、しっかりした内容の示談が成立する可能性が見込まれ、不起訴処分で事件が終了する可能性を高めることが期待できます。
仮に起訴されたとしても、刑事事件に強い弁護士であれば、現場の状況や目撃証言など被疑者に有利な証拠を収集し、正当防衛の成立が認められなかったとしても、刑の減軽や執行猶予の獲得に繋げる弁護活動を行うことが期待できます。
まずは弁護士にご相談を
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は刑事事件に強く、傷害事件において、示談成立による不起訴処分を獲得している実績が多数あります。
傷害罪で自身やご家族が警察の取調べを受けるなどしてご不安をお抱えの方、正当防衛が成立するのではないかと疑問を持たれる方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所へご相談ください。
【事例解説】市道上に障害物を置いて往来妨害罪で逮捕(市道上にコンクリート片を置いた架空の事例に基づく解説)
参考事件
Aさんは,仙台市の市道上に円筒状のコンクリート片を二個置いて車の往来を妨害し,その直後にVさんの車がコンクリート片に乗り上げてパンクする被害が発生しました。
この件でAさんは,往来妨害罪の容疑で逮捕されてしまいました。Aさんの家族は刑事事件に強い弁護士に初回接見を依頼することにしました。
(事例はフィクションです。)
往来妨害罪とは
陸路,水路又は橋を損壊し,又は閉塞して往来の妨害を生じさせた場合には往来妨害罪が成立します。
往来妨害罪と似た犯罪として往来危険罪(刑法第125条)という犯罪があります。
往来危険罪は,鉄道若しくはその標識を損壊し又はその他の方法により汽車又は電車の往来の危険を生じさせた場合,灯台若しくは浮標を損壊し又はその他の方法により艦船の往来の危険を生じさせた場合に成立します。
往来妨害罪と往来危険罪との大きな違いは妨害の対象物にあり,汽車や艦船など一般的に大多数の人が乗る乗り物の往来を妨害したという場合には往来危険罪となり,そうではない往来を妨害した倍には往来妨害罪となります。
上の事案のAさんは,仙台市の市道における車の往来を妨害していますが,市道という一般公衆の往来に用いられる道路は,往来妨害罪における「陸路」に当たると考えられます。
そうすると,Aさんの行為につき往来危険罪ではなく往来妨害罪の成立が考えられるということになります。
次に,往来妨害罪が対象とする行為について,「損壊」と「閉塞」があります。
「損壊」とは,道路や橋を爆破するなどして物理的に損壊することをいいます。
他方,「閉塞」とは,障害物を設置することによって道路などを遮断することをいいます。
ここでの遮断は,完全な遮断でなく部分的な遮断であったとしても道路の効用を阻害して往来の危険を生じさせた場合には「閉塞」に当たる場合があります。
上の事案のAさんは,市道上にコンクリート片を2個置いたに過ぎないのですが,コンクリート片の大きさや形状によってはその場所を車が通行できず,部分的に遮断さえるということも十分あり得ます。
そうすると,Aさんの行為は「閉塞」に当たる可能性があります。
そして,Aさんの行為によって仙台市の市道が部分的に遮断されたことにより,通行が不可能又は著しく困難になったとして,「往来の妨害」を生じさせたといえます。
上の事案ではAさんが置いたコンクリート片にVさんの車が乗りあげてパンクしていますが,往来妨害罪は実際に往来妨害の危険が生じたことで犯罪が成立するという具体的危険犯ですので,このような実質的な損害が生じなかった場合でも「往来の妨害」を生じさせたといえます。
そうすると,上の事案のAさんには往来妨害罪が成立する可能性があります。
この場合,2年以下の懲役又は20万円以下の罰金に処せられることがあります。
なお,往来妨害罪に該当する行為を行った結果,これにより人を死傷させてしまったという場合には往来妨害致死傷罪が成立しますので,上の事案のVさんがケガをしたという場合には往来妨害致傷罪が成立する可能性があります。
この場合,傷害の罪(刑法第204条)と比較して,重い刑により処断されることになります。
車の損害について
Vさんの車をパンクさせてしまったことにつき,Aさんは何らかの刑事責任を負うでしょうか。
刑法上の犯罪としては,車という「財物」をパンクさせて「損壊」していますので,器物損壊罪(刑法第261条)の成立が考えられます。
器物損壊罪が成立するためには,その故意があることが必要となります。
つまり,AさんがVさんの車をパンクさせようと考えてコンクリート片を置いたという場合には,器物損壊罪が成立する可能性があります。
他方,そのようなつもりはなく,コンクリート片を置いた結果誤ってVさんの車をパンクさせてしまったというだけであれば器物損壊罪は成立せず,器物損壊罪には過失犯の処罰規定がないため,車をパンクさせたことについて刑事責任は負いません(ただし,民事上の不法行為責任を負う可能性があります)。
仮に器物損壊罪が成立した場合には,3年以下の懲役または30万円以下の罰金もしくは科料に処せられることがあります。
まずは弁護士にご相談を
往来妨害罪で逮捕された場合には,早い段階で刑事事件に強い弁護士逮捕段階で初回接見を依頼することをお勧めします。
初回接見により刑事事件に強い弁護士が直接逮捕された方からお話を聞くことで,今後の処分の流れや弁護活動方針などの見通しを立てることができます。
往来妨害事件で逮捕されてお困りの方は,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所までお電話ください。
【事例解説】集団を装っての脅迫 暴力行為等処罰法違反事件
SNSで気に入らない発信をする相手に対して集団を装った脅迫メッセージを送った暴力行為等処罰法違反事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
事例紹介
Aさんは、SNSで自身の主義主張と反することを常日頃から発信するVさんについて、気に入らないと思っていたところ、ある日の投稿によって怒りの沸点に達してしまい、「俺は元暴走族の総長と親友で、俺が頼めば元メンバー全員動いてくれる」、「お前の家はもう分かっている」、「近いうち、お前んとこにみんなで行ってぶっ殺してやるよ」という内容のDM(ダイレクトメッセージ)をVさんに送りました。
Vさんから何のリアクションもなかったことから、Aさんは、その後も普通に生活していましたが、ある日の早朝、自宅に警察官が来て、Aさんは暴力行為等処罰法違反の疑いで逮捕されました。
(この事例はフィクションです)
集団を装って脅迫メッセージを送ると?
刑法222条1項では、
「生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して人を脅迫した者は、2年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。」
といった形で脅迫罪について規定しています。
刑法222条に規定されている脅迫罪の法定刑は2年以下の懲役又は30万円以下の罰金刑となっていますが、暴力行為等処罰法では、一定の場合に行われた脅迫行為を刑法よりも重い刑事罰の対象にしています。
具体的にどのような脅迫行為が刑法よりも重く処罰される可能性があるかというと、暴力行為処罰法1条では、
「団体若ハ多衆ノ威力ヲ示シ、団体若ハ多衆ヲ仮装シテ威力ヲ示シ又ハ兇器ヲ示シ若ハ数人共同シテ刑法(明治四十年法律第四十五号)第二百八条、第二百二十二条又ハ第二百六十一条ノ罪ヲ犯シタル者ハ三年以下ノ懲役又ハ三十万円以下ノ罰金ニ処ス」
と規定しています。
漢字とカタカナが交じった形で規定されているので、分かりづらいかと思いますが、要するに、
・実際に団体や多数人で威力を示して行った場合
・本来は違うのに団体や多数人であるかのように装って威力を示して行った場合
・凶器を示して行った場合
・数人で共同して行った場合
といった各場合に暴行罪(刑法208条)、傷害罪(刑法222条)、器物損壊罪(刑法261条)にあたる行為を行ってしまうと、暴力行為等処罰法1条に違反することになるということです。
事例のAさんは、相手に対して「ぶっ殺すぞ」という内容のダイレクトメッセージを送っていますが、これは生命に対して害を加える旨を告知していることになりますので、刑法222条に規定されている脅迫罪にあたる行為をしていると考えられます。
そして、Aさんは、脅迫メッセージの中で、元暴走族のメンバーを集めて集団でVさんの家に行ってやるとも伝えていますので、これは団体や多数人であるかのように装って威力を示して脅迫行為を行ったとして、暴力行為等処罰法1条違反になる可能性があります。
暴力行為等処罰法1条に違反した場合の法定刑は、3年以下の懲役又は30万円以下の罰金刑となっており、2年以下の懲役又は30万円以下の罰金刑となっている刑法222条の法定刑と比べると、懲役刑の上限が2年から3年に引き上げられています。
暴力行為等処罰法違反の疑いで警察に逮捕されたら
刑事事件はスピードが命ですので、ご家族が暴力行為等処罰法違反の疑いで警察に逮捕されてしまったら、弁護士に依頼していち早く初回接見に行ってもらうことをお勧めします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、暴力行為等処罰法違反事件をはじめとする刑事事件・少年事件に強い法律事務所です。
ご家族が暴力行為等処罰法違反事件で警察に逮捕されてしまってお困りの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所まで一度ご相談ください。
【事例解説】学校内でのいじめで警察が中学生を逮捕
学校内でのいじめで警察が中学生を逮捕した事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
事例紹介
中学3年生の15歳のAさんは、同じクラスメイトの気弱なVさんを日常的によくからかっていましたが、次第にVさんに対する接し方が激しいものになっていきました。
AさんはVさんの反応を見て楽しむために、教室でVさんのお腹を殴って押し倒してみたり、Vさんの手足を粘着テープで縛って数分間引きずり回したりしました。
Aさんのいじめに耐えかねたVさんが両親にいじめられていることを相談したところ、Vさんの両親は警察に被害届を提出しました。
被害届が提出されたことをきっかけに捜査に乗り出した警察が、Aさんの自宅を尋ね、話を聞きたいからと任意で警察署まで連れて行った数時間後、Aさんは警察に逮捕されました。
(この事例はフィクションです)
学校内でのいじめにより警察が15歳の中学3年生を逮捕!
事例のAさんは、同級生のVさんに対して、お腹を殴って押し倒してみたり、手足を粘着テープで縛って引きずり回したりしています。
このような学校内での同級生に対する暴力行為が問題となる「いじめ」の場合、専ら学校内で解決すべき問題であって、いじめについて警察が捜査に乗り出すことはないと思われる方がいらっしゃるかもしれません。
しかし、事例のように相手のお腹を殴ったり、押し倒したりという行為は刑法208条の暴行罪に、これによって怪我を負わせた場合は刑法204条の傷害罪に該当する行為ですし、相手の手足を粘着テープで縛って数分間引きずり回すという行為は、刑法220条が規定する逮捕・監禁罪のうち逮捕罪に該当する可能性が高い行為です。
そのため、法律で定められた要件を満たしさえすれば、このような暴行罪や傷害罪、逮捕・監禁罪に該当する行為を行った人が仮に15歳の中学3年生であった場合でも、警察は中学生を逮捕することができます。
中学生のお子さんが警察に逮捕されたら
突然、中学生のお子さんが警察に逮捕されてしまった場合、逮捕された中学生のご本人や、子供が警察に連れていかれたご家族様としては、現在どのような状況なのか、今後どのような流れで事件が進んでいくのか、事件が最終的にどのようになるのかといったことについて、分からず、不安な気持ちになられているかと思います。
そのため、中学生のお子さんが警察に逮捕されたら、いちはやく弁護士に依頼して初回接見に行ってもらうことをお勧めします。
この初回接見によって、弁護士が逮捕されたお子さんから事件についてお話を伺うことができますので、事件の見通し等について知ることができます。
また、暴行罪や傷害罪、逮捕・監禁罪の疑いで中学生のお子さんが警察に逮捕されたという場合、その事件は、少年法が適用される少年事件となり、通常の刑事事件とは異なる流れで手続がなされていくことになりますので、少年事件として弁護士が逮捕されたお子さんのためにどのようなサポートをすることできるのかといったことについて、初回接見に行った弁護士から詳しくご説明することもできます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件に強い法律事務所です。
中学生のお子さんが警察に逮捕されてしまいお困りの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所まで一度ご相談ください。
【事例解説】児童虐待を行ったことで傷害罪の疑いで逮捕
児童虐待を行ったことで傷害罪の疑いで警察に逮捕されたケースについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
事例紹介
Aさんは、マンションの一室で妻と2歳になる子供Vちゃんの3人で暮らしています。
ある日の休日、Aさんの妻が同窓会に出席するために出掛けたので、AさんはVちゃんの面倒を見ることになりました。
AさんはつきっきりでVちゃんの面倒を見ていましたが、Vちゃんが言うことを聞かないことにカッとなって、近くにあったリモコンでVちゃんの頭を数回叩いてしまいました。
思った以上に力を入れて叩いてしまったことから、Vちゃんは頭から血を流してしまいました。
Aさんが慌てて119番に架けてVちゃんを病院に搬送したところ、担当した医師がAさんによる児童虐待を疑い、児童相談所と警察に通報しました。
事情を聞きに来た警察に、自分が叩いたことを認めたAさんは傷害罪の疑いで警察に逮捕されました。
(この事例はフィクションです)
児童虐待について
今回取り上げた事例は、実子に対する児童虐待に関するものです。
児童虐待については、「児童虐待の防止等に関する法律」において、保護者(親権を行う者、未成年後見人その他の者で、児童を現に監護するものをいう)がその監護する児童(18歳に満たない者をいう)について児童の身体に外傷が生じ、又は生じるおそれのある暴行を加えることを児童虐待のひとつとして定義しています(児童虐待の防止等に関する法律2条1項1号)。
そうすると、事例のAさんがVちゃんの頭をリモコンで数回殴って怪我を負わせた行為は児童虐待の防止等に関する法律が定義する児童虐待に該当することになりますが、児童虐待の防止等に関する法律では、児童虐待に対して刑事罰を科す規定を定めていません。
そのため、児童虐待に該当することを直接の理由に逮捕されたり、刑事罰が科される訳ではなく、あくまでこのような児童虐待が、刑法208条の暴行罪や刑法204条の傷害罪といった犯罪に該当する疑いがあることを理由に警察が捜査に動き出すことになります。
事例のAさんはVちゃんに怪我を負わせていますので傷害罪に問われる可能性がありますが、仮に、AさんがVちゃんの頭部をリモコンで数回殴ったことにより負わせた怪我が原因でVちゃんが死亡してしまった場合には、刑法205条の傷害致死罪に問われることになると考えられます。
傷害罪の法定刑は15年以下の懲役又は50万円以下の罰金刑ですが、傷害致死罪の法定刑は3年以上の有期懲役刑のみとなっています。
ご家族が児童虐待事件で警察に逮捕されたら
警察に逮捕されたご本人様はもちろんですが、残されたご家族様からしても、いきなり家族が警察に逮捕されたことで、何がどうなっているのか分からず今後について心配に思われることかと思います。
そのため、ご家族が児童虐待を行ったとして暴行罪や傷害罪、傷害致死罪といった犯罪の疑いで警察に逮捕されたら、いち早く弁護士に初回接見に行ってもらうことをお勧めします。
初回接見では弁護士が逮捕された方といつでも自由に警察官の立会なく接見(面会)することができますので、事件についてしっかりとお話を伺って、逮捕されたご本人の現在の様子や、今後事件がどのような流れで進んでいくことになるのか、事件の最終的な見通しといったことを知ることができます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、児童虐待事件をはじめとする刑事事件・少年事件に強い法律事務所です。
ご家族が児童虐待事件で警察に逮捕されて今後についてご不安をお抱えの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所まで一度ご相談ください。
【事例解説】被害者だと思っていたら加害者にもなってしまった傷害事件
被害者だと思っていたら加害者にもなってしまった傷害事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
事例紹介
Aさんは隣に住むVさんとウマが合わず、常日頃から些細なことでトラブルになっていました。
ある日、Vさんの家から大音量のテレビの音が聞こえてきたため、AさんはVさんの家まで音量について文句を言いに行ったところ、玄関前で言い争いになり、ヒートアップしたAさんとVさんは、お互いに暴力をふるって相手にケガを負わせてしまいました。
周囲の人の通報により現場に駆け付けた警察官に、Aさんは傷害の被害者として被害届を出したいと言ったところ、Vさんも傷害の被害者として被害届を出すと言い出し、AさんとVさんは双方ともに傷害事件の被疑者として捜査を受けることになりました。
(この事例はフィクションです)
傷害の被害者だと思ったら加害者に!?
相手を殴る蹴るなどの暴力をふるってケガを負わせてしまうと刑法204条の傷害罪が成立すると考えられます。
このとき、ケガを負わせた方を傷害罪の加害者(被疑者)、ケガを負った方を傷害罪の被害者と呼ぶことになりますが、事例のように、2人がお互いに暴力をふるってそれぞれ相手にケガを負わせたという場合は、双方が傷害罪の加害者(被疑者)でもあり被害者でもあるということになります。
このようにお互いに加害者(被疑者)である事件のことを「相被疑事件」と呼びます。
相被疑事件の場合、双方が事件の加害者(被疑者)として警察の捜査を受けることになりますので、自身が傷害罪の被害者だと思って被害届を警察に提出したところ、相手も傷害罪の被害届を提出していたことで、ご自身が傷害の被害者ではなく加害者(被疑者)として突然、警察からの呼び出しの連絡が来るという事態になってしまう場合もあります。
傷害の相被疑事件で警察の捜査を受けられてお困りの方は
傷害の相被疑事件で警察から突然呼び出しの連絡が来て困惑している、今後について不安だという方は、まずは弁護士に相談して、事件の見通しや今後の手続きの流れといったことについてアドバイスを貰われることをお勧めします。
また、直近で警察署に行って調書を作成する予定があるという場合には、刑事弁護の経験が豊富な弁護士から取調べの対応についてのアドバイスも受けることができます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は傷害事件をはじめとする刑事事件・少年事件に強い法律事務所です。
傷害の被害者だと思っていたら突然加害者にもなってしまってお困りの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所まで一度ご相談ください。
【事例解説】自動車のトランクに閉じ込めて走行 監禁罪で逮捕
参考事件
福岡県糟屋郡内の山中でVさんの遺体が発見されたことをきっかけに,福岡県粕屋警察署の警察官が捜査を開始したところ,数日前にAさんがVさんを自動車のトランクに閉じ込めて走行していたという情報が得られたため,Aさんは監禁罪の容疑で逮捕されてしまいました。
これを知ったAさんの家族は,刑事事件に強い弁護士に初回接見を依頼することにしました。
(事例はフィクションです。)
監禁罪(刑法第220条)
不法に人を監禁した場合には,監禁罪が成立します。
監禁罪は,逮捕罪と同じ条文で定められていますが,「逮捕」と「監禁」の区別について,人の身体を直接拘束して身体活動の自由を奪うことを「逮捕」といい,一定区域からの脱出を不可能若しくは著しく困難にすることを「監禁」といいます。
上の事案のAさんは,自動車のトランクという一定の区域を利用して,Vさんの行動の自由を制限しているとして,「監禁」に当たる可能性があります。
監禁罪は,移動しようと思ったときに移動する自由を保護していると考えられています。
そのため,監禁を受けた人について行動能力や行動意思は不要であり,監禁されている認識も不要であると考えられます。
具体的には,生後1年の幼児や勉強に集中して周囲の状況に気付かない者がいる部屋に鍵をかけるという場合であっても,監禁罪が成立し得るということになります。
したがって,上の事案においても,Vさんが自動車のトランクに閉じ込められている間に意識があってもなくても監禁罪が成立しうることになります。
監禁罪が成立した場合,3月以上7年以下の懲役に処せられることがあります。
監禁致死罪(刑法第221条)
監禁の罪を犯し,よって人を死亡させた場合には,監禁致死罪が成立します。
監禁致死罪が成立するためには,①監禁行為が存在すること,②監禁の被害者が死亡していること,③監禁行為と死亡結果との間に因果関係が認められることが必要となります。
上の事案では,Aさんによる監禁行為が存在し,その被害者であるVさんは死亡しているため,Aさんの監禁行為とVさんの死亡結果との間に因果関係が認められるのかが問題となります。
監禁致死罪における因果関係の有無の判断は,「監禁を維持するために行われた」暴行から死亡結果が生じているか否かを基準として行われ,単に監禁の機会に加えられた暴行によって死亡させたというだけは監禁致死罪は成立しないと考えられています。
上の事案でいえば,例えば,Vさんの死因がトランク内に閉じ込められたことによる熱中症だったという場合には,監禁致死罪が成立する可能性があります。
過去の裁判例の中には,トランク内に被害者を監禁した状態で走行し,停車後に別の自動車の運転手が過失運転により追突して,その結果トランク内にいた被害者が死亡したという事案において,被害者の死亡原因が直接的には追突事故を起こした第三者の過失行為にあるとしても,加害者がトランク内に被害者を監禁した行為と被害者の死亡結果との間の因果関係を認めた裁判例もあります。
このように,トランク内で被害者を監禁し,その被害者が死亡したという場合には,監禁致死罪が成立することもあります。
監禁致死罪が成立した場合には,傷害の罪と比較して重い刑により処断されることになります。
まずは弁護士にご相談を
監禁罪で逮捕されたという場合には,その後の捜査が進行する中でより罪の重い監禁致死傷罪に切り替えて捜査がされることもあるため迅速な対応が重要です。
ここでの迅速な対応により,逮捕・勾留による身体拘束期間の短縮や,不起訴処分の獲得による前科の回避につながることもあります。
どのような対応をすればよいかは個別の事案によって異なりますので,まずはどのような事案であるのかを把握するために初回接見を依頼することをお勧めします。
監禁事件で逮捕されたという件で初回接見をお考えの方は,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所まで初回接見をご依頼ください。
【事例解説】ハロウィンで模造刀を携帯し、銃刀法違反の容疑で任意同行
ハロウィンでの模造刀の携帯により、銃刀法違反の容疑で任意同行を求められた架空の事件を参考に、模造刀の携帯が銃刀法違反になり得る場合や銃刀法違反事件における弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
参考事件
福岡市在住の男性Aは、ハロウィンの仮装として武士に扮し、路上で模造刀を携帯していたところ、巡回中の福岡県中央警察署の警察官に職務質問され、銃刀法違反の容疑で、警察署での取調べのための任意同行を求められました。
(事例はフィクションです。)
模造刀の携帯が銃刀法違反になり得る場合
銃刀法とは、「銃砲刀剣類所持等取締法」の略称であり、銃砲、刀剣類等の所持、使用等に関する危害予防上必要な規制について定めています。
「刀剣類」とは、刃渡り15センチメートル以上の刀や刃渡り5.5センチメートル以上の剣などを指します(同法第2条第2項)。
本件のように、刃のない模造刀(模造刀剣類)の場合であっても、業務その他正当な理由による場合を除き、携帯が禁止されており、違反した場合、20万円以下の罰金が科せられる可能性があります(同法第22条の4、35条)。
模造刀剣類とは、金属で作られ、刀剣類に著しく類似する形態を有する物と規定されているため、模造刀が金属製の場合は、銃刀法違反が成立する可能性がありますが、アルミニウムやプラスチックなど非金属製の場合は成立しないと考えられます。
なお、模造刀ではなく本物の刀の場合は、所持できるのは法令に基づき職務のため所持する場合や狩猟や舞台芸術などに用いるために都道府県公安委員会の許可を受けた場合などに限られ、違反した場合、3年以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられる可能性があります(同法第3条、4条、31条の16)。
銃刀法違反事件における弁護活動
本件のような、模造刀の携帯での銃刀法違反は珍しいケースかもしれませんが、包丁、カッターナイフや鋸など、刃体の長さが6センチメートルを超える刃物を、業務その他正当な理由なく携帯したとして、銃刀法違反の容疑で捜査を受けるようなケースは珍しくありません。なお、この場合の法定刑は、2年以下の懲役または30万円以下の罰金です(同法第22条、31条の18)。
携帯に「業務その他正当な理由」があれば銃刀法違反は成立しないことから、弁護活動としては、携帯していた刃物の形や種類、携帯した状況・理由などを把握した上、携帯に「業務その他正当な理由」があったと主張し得る事情を取調べの際に被疑者に的確に供述させるなどして、嫌疑不十分等による不起訴処分を目指すことが考えられます。
どういった事情であれば、「業務その他正当な理由」があったと主張し得るかについては、法律の趣旨や過去の事件例などに基づく専門的な判断を必要とするため、刑事事件に強い弁護士に相談することをお勧めします。
なお、携帯していた物が、非金属性の模造刀や刃体の長さが6センチメートル未満の刃物であるなど、銃刀法違反が成立しないことが明からな場合であっても、軽犯罪法違反など別の犯罪が成立する可能性もあるため、その場合でもなお弁護士へ相談することをお勧めします。
まずは弁護士にご相談を
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件に強く、刃物の携帯による銃刀法違反事件において、不起訴処分を獲得した実績があります。
自身やご家族が銃刀法違反の容疑で警察の取調べを受けるなどしてご不安をお抱えの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所までご相談ください。
【事例解説】軽微な暴行事件における弁護活動と微罪処分
人に故意に水をかけた架空の暴行事件を参考に、軽微な暴行事件における弁護活動と微罪処分について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
参考事件
福岡市在住の会社員男性Aは、知人の女性Vと、市内の飲食店で食事中に口論となり、故意にVの身体にグラスの水をかけました。なお、Vに怪我はありません。
Vが福岡県博多警察署に被害届を提出したことで捜査が開始され、Aは、暴行の容疑で警察の取調べを受けることとなりました。
(事例はフィクションです。)
※前回の記事で解説したように、人に故意に飲料をかけただけでも、人の身体に対して不法な有形力の行使として、暴行罪(刑法第208条)が成立する可能性があります。
軽微な事件における微罪処分とは
警察が犯罪を認知して捜査をした場合、その書類や証拠物とともに事件を検察官に送致(報道等では「送検」と呼ばれることもあります。)しなければならないとされています(刑事訴訟法第246条本文)。送致された後、検察官が事件を引き継いで捜査の上、起訴するかを最終的に決定します。
しかし、この例外として、捜査した事件について、犯罪事実が極めて軽微であり、検察官から送致の手続をとる必要がないとあらかじめ指定されたものについては、送致しないことができる、とされています(同条但書、犯罪捜査規範第198条)。
このように、軽微な犯罪の場合に、事件を検察官に送致せず終了させる措置のことを「微罪処分」と呼びます。
微罪処分の場合、被疑者に対し、厳重に訓戒を加えて、将来を戒める、などの処置をとるものとされています(犯罪捜査規範第200条)。
なお、微罪処分となった事件は、被疑者の氏名や犯罪事実の要旨などが、1月ごとに一括して検察官に報告されるのみであり、起訴され刑罰を科されたり、それによって前科が付くことはないと考えられます。
暴行事件における微罪処分の要件
微罪処分の対象となる「検察官が指定した事件」については、犯罪の内容、被害者の処罰感情や犯人の前科前歴の有無などを考慮して、各地方検察庁において、具体的な基準を定めているとされます。
基準は非公開ですが、暴行事件については、概ね、以下のような基準が定められていると考えられます。
・犯行態様が軽微(共犯事件でない、武器を使用していないなど)であること
・被害者と示談が成立しており、被害者が処罰を望んでいないこと
・素行不良者でない者(粗暴犯の前科、前歴がないなど)の偶発的犯行であって再犯のおそれのないもの
軽微な暴行事件における弁護活動
暴行事件を起こした場合、被害者との示談を成立させ、示談書の中に宥恕条項(加害者の処罰を求めない旨の条項)を入れてもらうことが、微罪処分を受けるためにも重要となりますが、当事者同士では、被害者の被害感情などから示談交渉がうまくいかず、かえって示談の成立が困難になってしまうおそれがあります。
また、微罪処分を得るためには、事件が検察官へ送致される前までに示談を成立させ、その結果を警察へ報告する必要があるため、警察の捜査状況も確認しながら、示談交渉の経過を適時報告しつつ、迅速に示談交渉を進めていく必要があります。
そのため、被害者と知人関係にあるからといって、安易に自ら示談交渉を行おうとすることは避け、刑事事件に強く、示談交渉の経験豊富な弁護士に相談の上、対応を検討することをお勧めします。
まずは弁護士にご相談を
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件に強く、暴行事件において、検察官不送致(微罪処分)を獲得した実績があります。
自身やご家族が暴行事件を起こしてしまい、今後のことでご不安をお抱えの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所までご相談ください。