母子家庭の子どもに対する虐待で傷害罪

2022-01-29

母子家庭の子どもに対する虐待で傷害罪

経済的社会的にひっ迫した母子家庭において、子どもに対する虐待暴行により刑事事件化してしまう現状とその法的問題について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

【刑事事件例】

東京都大田区のアルバイト男性Aさんは、最近女性と交際を始めましたが、その女性は母子家庭の母親で4歳になる男の子V君がいました。
最初、AさんはV君を可愛がり、3人で仲良くしていましたが、次第にAさんのストレスがV君に向かい、V君を虐待するようになりました。
ある日、AさんはV君を蹴ったところ、V君は壁に強く頭を打ち付け意識を失ったため救急車で搬送されました。
Aさんは、V君の負傷について警視庁蒲田警察署から傷害罪の疑いで取調べを受けました。
(※フィクションです。)

【児童相談所への虐待通告件数上昇中!~母子家庭の子どもの虐待リスク~】

母子家庭の母親と内縁の夫(または交際相手)による虐待事件が連日報道を賑わせています。

警察庁の発表によると、令和2年に全国の警察が児童相談所に通告した18歳未満の子どもの数は、20万5029人で、前年度より1万1249件(5.8%)増え過去最多となりました。

相談の内容別件数は、多い順に、心理的虐待(全体の約59%)、身体的虐待(約24%)、ネグレクト(約15%)、性的虐待(1%)となっています。

2016年1月、埼玉県狭山市の自宅で顔にやけどを負った状態で死亡しているのが見つかった当時3歳の少女に対する保護責任者遺棄致死罪では、内縁の夫に懲役12年6月の実刑判決が下り、実母も懲役13年の実刑が確定しています。

厚生労働省の虐待防止対策推進室の調査によると、虐待された子どもの養育環境は「ひとり親家庭」、虐待者では「実母」がそれぞれ1位になっています。

つまり母子家庭において、加害者・被害者ともに虐待リスクが最も高いと言えます。

母子家庭の世帯数は近年増加しており、令和2年の最も新しい国勢調査によると約123万世帯となっています。

子どもに対する虐待として傷害罪起訴された刑事事件では、傷害の程度が比較的軽く、傷害罪を認め、犯行後の真摯に反省を示したとして、懲役1年6月執行猶予3年を言い渡した判決がある一方で、意識不明の重体になるほど虐待した事件では、懲役5年の判決が言い渡された例があるほか、子どもを死に至らしめたケースではさらに重い懲役刑が科されると思われます。

子どもに対する虐待によって傷害罪等で刑事事件化した場合、事実を認めている場合でも否認する場合でも、早い段階で刑事事件に詳しい弁護士に事件を依頼することを強くお勧め致します。

子どもに対する虐待による刑事事件でお悩みの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の初回無料の法律相談または初回接見サービスをご利用ください。