【事例解説】15歳の中学生が凶器準備集合罪の疑いで逮捕

2024-01-19

 15歳の中学3年生が凶器準備集合罪の疑いで警察に逮捕された事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

事例紹介

 15歳の中学3年生のAさんは、同じ中学の友人同士でつるんでいたところ、隣町の中学の不良グループのリーダーであるVさんと些細なことからトラブルになりました。
 AさんとVさんは、お互いケンカで決着を付けようという話になり、1週間後に公園でケンカをすることになりました。
 タイマン当日、Aさんは友人たちと一緒に、金属バッドを持って指定された公園で待っていたところ、パトロールのために公園内を巡回していた警察官が来て、Aさんは、逃げ切れずに凶器準備集合罪の疑いで逮捕されたました。
(この事例はフィクションです)

凶器準備集合罪とは

 事例のAさんは、凶器準備集合罪の疑いで警察に逮捕されています。
 凶器準備集合罪は刑法208条の2第1項において、
 「2人以上の者が他人の生命、身体又は財産に対し共同して害を加える目的で集合した場合において、凶器を準備して又はその準備があることを知って集合した者は、2年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。」
といった形で規定されています。
 この規定を読んで分かるように、凶器準備集合罪は、実際に相手を殴って怪我をさせていなくても、喧嘩のために凶器を準備して集まっただけで処罰の対象になる可能性がある犯罪になります。

 凶器準備集合罪における「凶器」とは、人を殺傷することができる一切の道具のことをいいますので、鉄砲などの「性質上の凶器」の他にも、釜・斧といった本来の用途としては凶器ではないものの用途次第では人を殺傷するために使用することができる「用法上の凶器」も含まれると考えられています。
 そのため、Aさんが用意した金属バットは性質上の凶器として凶器準備集合罪の「凶器」に該当し、Aさんには凶器準備集合等罪が成立する可能性が高いと考えられます。

15歳の中学生でも逮捕されることがある

 15歳の未成年であっても、刑事罰法規に触れる行為をした疑いがある場合には、警察に逮捕されてしまうことがあります。
 そのため、事例のAさんは15歳の中学3年生ですが、凶器準備集合等罪の疑いで警察に逮捕されています。
 逮捕後は、勾留や勾留に代わる観護措置といった形で、身体の拘束期間が長期間に及ぶ可能性がありますので、中学生のお子さんが警察に逮捕されたことを知ったら、いち早く弁護士に依頼して弁護士によるサポートを受けられることをお勧めします。

中学生のお子さんが凶器準備集合罪の疑いで逮捕されてお困りの方は

 弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件のみならず少年事件にも強い法律事務所です。
 中学生のお子さんが凶器準備集合罪の疑いで逮捕されてお困りの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所まで一度ご相談ください。