恐喝事件で少年院送致回避活動

2020-12-20

恐喝事件で少年院送致回避活動

恐喝事件少年院送致回避活動をするケースについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

~事例~

Aさんは、大阪市此花区に住んでいる18歳の学生です。
ある日、Aさんは大阪市此花区内で恐喝事件を起こし、大阪府此花警察署に逮捕されてしまいました。
Aさんは日頃から深夜に徘徊するなどして補導・指導されることも多く、さらにAさんは逮捕された件以外にも恐喝事件を起こしていたという事情があったため、Aさんの両親は警察官から「少年院送致もありうる」という話を聞きました。
Aさんの両親は、少年院送致について相談したいと、少年事件を取り扱う弁護士の事務所を訪れました。
(※この事例はフィクションです。)

・少年院送致とは

少年事件の終局処分の1つに、少年院送致という処分があります。
少年院送致は保護処分と呼ばれる処分の1つで、文字通り、少年を少年院に送致・収容してその更生を助けるという処分です。
一般の方のイメージでは「重い犯罪をすれば少年院で罰を受ける」「少年院は大人でいう刑務所のようなもの」というイメージが強いかもしれませんが、少年院送致は刑罰とは異なり、あくまで少年の更生のために行われる保護処分です。
少年院の中では、刑務所で行われるような刑罰としての懲役刑とは違い、少年がその後更生して社会に出てからきちんと生活していけるようにするための矯正教育や指導、職業訓練等が行われるのです。
ですから、更生のための教育や指導、訓練を行う少年院と刑罰を与える刑務所では根本的に仕組みが異なるのです。

少年院には、初等少年院・中等少年院・特別少年院・医療少年院があり、少年院に入る少年の年齢や、その犯罪傾向の進み具合、心身の状態等を考慮されて、どの少年院に送致されるのかが決定します。

・少年院送致になったら

少年院送致となった場合、どれだけ少年院に入るのだろう、と不安になる方もいらっしゃるでしょう。
少年院の収容期間については、大きく3つに分けることができ、それらは特別短気処遇・一般短期処遇・長期処遇と呼ばれます。
特別短気処遇の場合は4か月以内、一般短期処遇の場合は半年以内程度、長期処遇の場合は原則2年以内、少年院に収容されるとされています。
長期処遇のケースの中では、少年の非行の進み具合により、2年を超えて少年院で過ごす場合もみられます。

・少年院送致回避の弁護活動

繰り返しになりますが、少年院送致はあくまで保護処分の一環ですから、少年の更生のためのものです。
矯正教育を受けたり職業訓練をしたりすることによって少年本人や少年院を出た後の環境の改善につながることもあるため、少年院送致になったからといって必ずしも少年に悪いことであるとは限りません。
とはいっても、少年院に行くということはその間は社会から離れて暮らすことになります。
就学先や就労先がある場合はそこを辞めなければならなくなるといったデメリットが生じる可能性もあります。
そういったことから、少年院送致を回避したいと考える方も少なくありません。

では、少年院送致を回避するにはどのような活動が求められるのでしょうか。
そもそも、少年院送致が必要と判断されるということは、少年本人の資質やその周囲の環境を鑑みて、少年の更生のためには一度現在の環境と切り離して教育・指導を受けるべきだという判断をされたということです。
ですから、そういった切り離しをせずとも少年の更生に十分な環境を作り上げているということを主張することで、少年院送致を回避することを求めていくことができます。
そのためには、少年本人だけでなく少年の周囲の家族や保護者が協力して適切な環境を作り上げていく必要があります。
この環境調整をする際に専門家の意見も取り入れることでより効果的な環境調整をすることが期待できますから、少年事件を取り扱う弁護士に相談・依頼することが望ましいと考えられます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、未成年による恐喝事件などの少年事件にお困りの方、暴力事件で少年院送致になりそうでお悩みの方のご相談も承っております。
弊所弁護士による無料法律相談や初回接見サービスへのお問い合わせは、いつでも0120-631-881で受け付けておりますので、お気軽にお電話ください。