【報道解説】高校生が強盗致傷罪で逮捕

2022-08-26

【報道解説】高校生が強盗致傷罪で逮捕

男子高校生強盗致傷罪の疑いで逮捕された場合の法的責任と手続について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

【報道紹介】

「滋賀県警東近江署などは31日までに、強盗致傷の疑いで、ともに県内の高校に通う東近江市の17歳と16歳の男子高校生2人を逮捕した。
逮捕容疑は共謀し、6月15日午後11時ごろ、東近江市内の路上で、同市の会社員男性=当時(30)=を羽交い締めにして棒状のもので殴って頭部打撲のけがを負わせ、現金12万円などが入った手提げかばんを奪おうとした疑い。
男性が抵抗したためにかばんを奪えず、走って逃走したという。

(令和4年7月31日に京都新聞より配信された報道より引用)

【強盗致傷罪とは】

報道では17歳と16歳の男子高校生2人が強盗致傷罪の疑いで逮捕されたとあります。

相手方の反抗を抑圧する程度の暴行脅迫を加えた上で現金などの財物を奪う行為は強盗罪(刑法236条)にあたる行為になりますが、この強盗の機会に、被害者の方に怪我を負わせてしまった場合は、強盗致傷罪(刑法240条)が成立することになります。

この強盗致傷罪は、財物を奪うことに成功していなくとも、暴行脅迫を加えた上で被害者の方が怪我すれば、成立することになります。
そのため、今回取り上げた報道では、男子高校生は、現金が入った被害者の方の手提げかばんを奪い去ることはできなかったとのことですが、強盗をしようと被害者の方を羽交い締めにして棒状のもので殴り、頭部打撲のけがを負わせとのことですので、強盗致傷罪が成立することになります。

なお、強盗致傷罪の法定刑は無期または6年以上の懲役となっており、刑法の中でも罪が重い部類の犯罪であると言えるでしょう。

高校生強盗致傷逮捕されたら】

犯罪を犯した人が、犯行時に14歳以上20歳未満の場合は、少年法という法律が適用されることになりますので、警察や検察による捜査の後は家庭裁判所に事件が送致されて家庭裁判所が最終的な少年の処遇を決定するという流れが基本になります。
このように少年法が適用される場合は、通常の刑事手続とは異なる流れで事件が進んでいくことになりますが、死刑、懲役又は禁錮に当たる罪の事件については、調査の結果、その罪質及び情状に照らして刑事処分が相当であると家庭裁判所が認めるときは、事件を検察官に送致(「逆送」といいます)して、通常の刑事事件と同様に取り扱われる場合があります。
強盗致傷罪は懲役刑のみが定められている犯罪ですので、逆送がなされる可能性があります。
なお、仮に、強盗致傷事件が検察官に逆送されて起訴となった場合は裁判員裁判の対象になります。

このように、17歳と16歳の高校生強盗致傷の疑いで逮捕された場合は、複雑な手続きで事件が進んでいくことになりますので、早期に弁護士にご相談されることをお勧めします。
弁護士に相談されることで、今後の手続きについての説明や、弁護士に依頼した場合に、弁護士がどのような活動を採ることができるのかなどといったことについての説明を受けることが期待できるでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は刑事事件少年事件を専門に取り扱う法律事務所です。
高校生のお子さんが強盗致傷罪の疑いで逮捕されてしまいお困りの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所まで一度ご相談ください。