(福岡県北九州市)傷害事件の現行犯逮捕は刑事事件に詳しい弁護士へ

2017-11-14

(福岡県北九州市)傷害事件の現行犯逮捕は刑事事件に詳しい弁護士へ

Aは、福岡県北九州市の居酒屋で、隣の客と口論になり、酔っぱらった勢いに乗じて、ビール瓶で頭部を殴打し、客に傷害を負わせた。
それから5分後、近くの交番から通報により駆け付けた福岡県小倉南警察署の警察官は、ビール瓶を片手に立ち尽くし、警察官の姿を見て立ち去ろうとする血痕がついた服を着たAを発見したため、Aを傷害罪の容疑で現行犯逮捕した。
(フィクションです。)

~現行犯逮捕の要件について~

原則として、逮捕は人の身体の自由を拘束する行為なので、裁判官のあらかじめ発する逮捕状により、逮捕しなければなりません(刑事訴訟法199条1項本文)。
なお、現行犯逮捕(刑事訴訟法212条1項)はその例外として認められています。
現行犯逮捕について例外が認められる根拠は、犯罪と犯人が明白で、誤認逮捕のおそれが少ないためです。
そこで、①逮捕者にとって犯罪と犯人が明白であり、②現行性(時間的場所的接着性)がある場合に、現行犯逮捕が認められると解されます。

さて、今回の事例は、上記の現行犯逮捕の要件に該当するのでしょうか。
Aは、ビール瓶を片手に持ってその場に立っており、さらに血痕がその衣服に付着しているので、犯罪と犯人が明白といえます(①要件充足)。
また、通報から5分後であり、犯行現場にAがいるので、時間的場所的接着性が認められます(②要件充足)。
そして、Aは立ち去る素振りを見せたことから、逃亡をするおそれがあり、警察官の逮捕は必要性があったといえます。
以上から、Aを現行犯逮捕した行為は適法といえるでしょう。

しかし、過去には人違いで誤認逮捕された例もあります。
傷害罪逮捕された場合、その逮捕が果たして適法にされたものかを追及するのも、刑事事件を扱う弁護士の仕事の一つです。
ご家族が現行犯逮捕されてしまったとなったら、早期に弁護士に相談することが望ましいでしょう。
なお、傷害罪の法定刑は「15年以下の懲役又は50万円以下の罰金」です。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士は、傷害事件などの暴力事件も取り扱っています。
ご家族が傷害事件などの暴力事件で逮捕された場合は、まずは弁護士に相談してみてください。
少しでも相談者様・依頼者様の不安を軽減できるよう、弊所の弁護士が対応させていただきます。
福岡県小倉南警察署までの初回接見費用:40,240円