福岡県飯塚市のネグレクト事件 保護責任者遺棄致傷罪の相談は弁護士へ

2018-08-08

福岡県飯塚市のネグレクト事件 保護責任者遺棄致傷罪の相談は弁護士へ

福岡県飯塚市在住のAさんは、Aさんの息子Vくん(2歳)の育児に疲れ果て、塞ぎ込んでしまい息子の面倒を見なくなった。
ある日、Vくんが高熱を出して泣いていたが、Aさんは病院に連れて行かず、看病もせずに放置していたところ、Vくんが階段から落ちて足の骨を折る重傷を負った。
後日、Aさんは福岡県飯塚警察署に呼ばれ、保護責任者遺棄致傷罪の容疑で取調べを受けた。
(フィクションです)

~ネグレクト~

保護責任者遺棄罪は、保護義務のある人が扶助を必要とする人を遺棄する、あるいはその人が生存に必要な保護をしない場合に成立しうる犯罪です。
ここでいう保護責任が認められるのは、典型例としては親の子に対する義務、夫婦間の扶助義務、看護契約・事務管理により重病人を看護する義務がある場合です。

一方、ネグレクトとは、簡単に言えば育児放棄のことを言います。
具体的には、家に閉じ込める、食事を与えない、ひどく不潔にする、自動車の中に放置する、重い病気になっても病院に連れて行かないなどの行為がネグレクトに当たるとされ、こうしたネグレクト保護責任者遺棄罪に当たる可能性があります。

今回のAさんは、Vくんの面倒を見ず病院にも連れて行かない等、ネグレクトをしていると考えられ、保護責任者遺棄罪に当たることも考えられますが、そうした場合、Aさんに保護責任者遺棄致傷罪まで成立するのかが問題となります。
保護責任者遺棄罪の法定刑は3カ月以上5年以下の懲役であるのに対し、保護責任者遺棄致傷罪は3カ月以上15年以下の懲役が規定されており、大きな違いがあるため、どちらの罪に問われるかは被疑者・被告人にとって大きな問題となります。

この点、保護責任者遺棄致傷罪に問われるためには、遺棄行為によって被害者が傷害を負わされたのか(因果関係があるのか)が必要になります。
上記のケースの場合、Vくんの骨折が、Aさんのネグレクトによって起こったものなのかどうかで、成立する罪が変わることになると考えられます。
ネグレクト等を認めている場合はもちろん、因果関係に争いがある場合には、当時の状況や診断の詳しい情報等の証拠を精査して、専門的知識を基に主張を行っていく必要がありますので、すぐに弁護士に相談すべきであるといえるでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、刑事事件専門の弁護士が、ネグレクト等による保護責任者遺棄罪に関わる刑事事件にも対応しています。
まずはお気軽にご相談ください。
福岡県飯塚警察署の初回接見費用 40,200円