令状無しで逮捕される要件は?【岸和田市の傷害事件で準現行犯逮捕】

2018-02-18

令状無しで逮捕される要件は?【岸和田市の傷害事件で準現行犯逮捕】

Aさんは、友人Vと大阪府岸和田市の路上で口論となり、Vさんの顔面を素手で数発殴って逃走した。
Vさんからの通報を受けた大阪府岸和田警察署の警察官が現場付近を捜索していたところ、現場から約500m離れた公園にTシャツに血が付いたままのAさんが座っているのを発見した。
怪しいと感じた警察官は、「Aさんですか?」と声をかけたところ、Aさんが逃げ出したため、約100m追跡後その場で逮捕した。
(このストーリーはフィクションです)

~準現行犯逮捕の要件と逮捕後の流れ~

今回のケースでは、逮捕状を被疑者に提示すること無く逮捕しています。
本来、不当な身柄拘束を抑制するため、逮捕をする際には裁判所が発布する逮捕令状を被疑者に提示する必要があります(令状主義)が、例外的に逮捕令状無しでの逮捕が認められる場合があり、その1つに準現行犯逮捕があります。

準現行犯逮捕とは、罪を行い終わってから間がないと明らかに認められる場合に、被疑者を現行犯人とみなして身体を拘束することです。
準現行犯逮捕の要件としては、
①犯人として追呼(ex.泥棒と呼ばれながら追いかけられている)とき
②盗品や犯罪に使用したと思われる兇器(ex.血の付いたナイフ)を所持しているとき
③身体又は衣服に犯罪の顕著な証拠があるとき
④声を掛けられて逃走しようとするとき
があり、今回のケースは、③と④に該当することになります。

上記の要件に当てはまる場合、準現行犯逮捕が認められることになりますが、準現行犯逮捕は逮捕時に裁判官から違法な逮捕か否かのチェックが入らない為、誤認逮捕などに繋がる可能性が高くなります。
もし、誤認逮捕などで不当な身柄拘束を受けてしまった場合は、刑事事件に強い弁護士に依頼し、早期の身柄解放や冤罪であることを主張してもらうことが、不当な刑罰や身柄拘束を避けることに繋がります。
ご家族が身に覚えのないことで逮捕されてお困りの方は、刑事事件に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士にご相談下さい。
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